記事一覧

No.3396 香日向バス休止の知らせ

2021.03.25

 香日向に念願のバスが開通したのが平成18年5月のことでした。以来、住民の足として地域を走るピンクのバスは地域外からも注目される香日向の風情になったと言っても過言ではありませんでした。
 その地域のかけがえのない足がとうとう運行を休止することになりました。
 今日、現社長から私のところに連絡をいただいたところでは、回数券を販売しているドッグランと酒のだいます、それと私に連絡をしたとのことでした。あまりにも突然のことで驚いたというのが正直なところです。
 いろいろと事情を伺いましたが、明日かあさってには車内や停留所に張り紙をするとのことで、それをファクス送信してくれました。

 決断にあたっては、他の事業で赤字をカバーする状況が長く続いており、かなり以前から懸案事項だったようです。ここにきてやはりコロナの影響も有ってのことだろうと思って確認したところ、それもないではないが、これから先の見通しに明るい材料が感じられないとも。
 確かに開通当時の人口4千人が今や3千人をかろうじて超えるほどに減少しています。補助金等で継続が可能かどうかについても、補助金そのものが長期的に確実なものではないし、市長が変わればどうなるかわからない。まして、今の幸手市の財政状況を知る限り、民間企業が多くを望むことは出来ないとの考えを打ち明けてくれました。他にもバスの維持費が経営を圧迫していたとか、ドライバーさんの確保が全国的に困難な状況となっているなど、細かな話をしてくれましたが、中田商会さんも社員さんを養わなければなりません。
 もちろん、私の想いとして「ちょっと待った!」の気持ちで一杯でしたが、民間企業の苦渋の決断に要望的観念だけで口を挟むのはいかがなものかという思いも感じ、既に国土交通省の承認も得たということで、もはや要望よりはこれまでの運行に感謝の言葉を発する気持ちが湧いてくる思いでした。
 ガソリン代高騰、消費税アップといったことも厳しく反映した時期、幾度となく値上げのススメを説いたこともありました。一度は大人料金のみ10円値上げの改定もありましたが、値上げ自体が国土交通省に対する申請の手間は相当なもので、それのみならず、許可も簡単に得られるものではないとのことです。

  思い起こせば、当時、政治信条の面で互いに気心通じる関係であった中田商会社長(現会長)に話をもちかけたところ、先方も路線バスの運行に関心があった時期だったことが香日向バス誕生のきっかけでした。
「枝久保さん、一日でも早く実現するためには地域の皆さんの要望を集めてもらえるといいんだが」と社長に望まれ、時をおかずその活動に奔走しました。
 当時、それを応援していただき、各戸を歩いていただいた皆さんへの感謝の気持ちは今でもしっかり持ち続けています。

 その後、道路使用許可が必要ということで、その為にまずは幸手市の町田市長に了解いただき、次に鷲宮町の首長を訪ねました。鷲宮町には社長と私、さらに町田市長も付き添っていただき、当時の本多健治町長を訪ねたところ、道路使用と停留所設置について快諾してくれただけでなく、住民の為に良いことだと共に喜んでくれたことは今でも忘れません。
 あと、二つの大きな記憶は、停留所の設置場所について、中田社長が細かく設置したほうがみんな利用しやすいでしょうと言うので、当初計画よりかなり多くなり、その名前付けを社長から相談されたこともありました。その後、その設置予定の前のお宅に個々にお断りというかお願いに行ったのですが、2軒のお宅で厳しい言葉とともに強い反対を受けたこともありました。それから数日してピンクの停留所を置く作業を手伝いながらここまでこぎつけた喜びを嚙みしめたのでした。
 また、5月17日だったと思いますが、開通記念式典をやると言ってきかない社長は、記念品とお赤飯を用意してコミセンで式典を実行しました。その時、6名の区長さんに招待状を届けたそうですが、出席してくれたのは3丁目の区長さん一人だけでした。私が関係してる政治的式典として自治会が関わるべきではないと考えたのではないかと中田社長が少しあてがはずれた感じで言っていたのが印象的でした。自治会の政治的活動は規約上はもちろん、一般概念からも控えなければなりませんが、こうした記念行事への参加が政治的行為にあたるかと言えば・・・考えさせられるところです。

 休止の連絡を受けて、私にとっての大きな出来事をついつい思い出してのブログになってしまいました。どうぞご容赦くださいますよう。
 本年9月末を持っての運行休止、日常の足として利用されている方がいることを思うと残念で残念でなりません。

No.3395 花咲く春は動く季節

2021.03.24

 今朝の登校パトロールは、小学校の卒業式ということで6年生だけが登校する日になっていた。私の立哨地点では6年生が一人だけ。それでも、この子との朝の出会いが6年間もあったわけだし、その最後の日まで見送ってあげたいと思い待っていた。
 いつもより遅めに現れた彼は学生服に身を包んでいた。なんとなく感無量の想いで「おめでとう!」と声をかけた。恥ずかしそうにあごでうなづき、「行ってきます」と小さな声で応答するのもいつもの彼の姿。マスクで表情は見えないが、おそらく学生服を着た瞬間から新鮮な心持ちで家を出たものと思う。
 努力して東京の中学校に入学することになった彼のことゆえ、マスク越しの顔は来月からの新たな出発に向かって希望と気合の表情に満ちていたことだろうと感じながらしばらく後姿を追っていた。

 午前中、幸手消防署の署長と他2人の署員さんが来訪された。署長さんが定年退職になるとのことでわざわざ挨拶に訪れてくれたのだ。まだ、後任は内示段階ということで、新しい署長や西救急ステーションの責任者が誰になるかは分からないが、厳しい職務体制の消防署員として定年まで働かれたのは、さぞや感無量のことだろうと思う。感謝と敬意及び家族の支えがあればこそとの想いで労をねぎらったが、車を見送りながら、二つの卒業者に出会った今日が素晴らしい晴天で良かったと思わず空を見上げた。

 記念日と言えば、唐突に私事で恐縮ですが昨23日は49回目の結婚記念日でした。
 1973年の3月23日が結婚当日でしたので、それを1回目とすると49回目ということになるわけです。これだけ高齢社会になっているので、金婚式も100歳長寿者も少なくはないはずと思うと、現時点ではさしたる感動はわきませんが来年はどうかといったところです。
 派手なことも外食もあまり好きではない家内が、私の好みの手料理をいくつか並べてくれたのがなによりでした。それで思うのは、外食産業の厳しい事情ではありますが、自粛生活でのエンゲル係数の低下は家計にとっては有難いようです。事実は、通常私の交際費にアルコールを含む食事代がかなり入っていると家内が感じているからかもしれません。確かに、この1年外飲みしなくなりましたし、家での酒量もかなり低下しています。皆様のご家庭ではいかがでしょうか。

 3月下旬に降る雨は、春雨、そして花散らし雨とも呼ぶそうです。卒業、定年、人事異動発令・・・慰労と送る季節。4月は入学、入社、新天地での新たなスタート・・・希望とともに迎える季節・・・春は嬉しくもあり、寂しくもあり。

No.3394 ワクチン関連2話

2021.03.23

 昨日、ワクチンの第5弾が空輸されてきた。およそ一人2回分として65万人分ということである。1億2千万人に行き届くにはまだまだといった状況だ。すべての自治体がワクチン接種に右往左往といった様相で、特に医療機関の少ない自治体では接種医療者の確保が出来ていないと言われる。ともあれ、すべて準備万端整ったとしてもワクチンの入荷次第というのは、行政担当者にとっても国民にとっても何とも悩ましい限りといったところである。
 今日の朝刊では、ワクチン接種について県内自治体に関する情報として2つの関心事が報道されていた。

1.戸田市
 同市では4月12日に975人分、26日に485人分の計1460人分のワクチンが供給されるという。それを85歳以上の高齢者と施設入居者を対象に優先接種すると報道されている。同市では戸田中央総合病院でクラスターが発生した事情もあっての思慮と推測するが、やはり大きな理由はワクチンの入荷量との兼ね合いもあったものと思われる。県議時代の同期である菅原市長は、当時から溌剌気鋭の活動をされていた方で、重症化リスクに配慮した戸田市の施策は大いに参考となるのではないだろうか。
 ちなみに、幸手市に市民用として最初に入荷するのは975人分で、4月26日の予定となっている。戸田市より2週間遅いということになる。国と県は人口その他諸々を鑑み自治体別に発送時期を区分しているようだ。それについては、事情が事情だけにやむを得ないかと思う。
 ただ、幸手市がせっかく75歳以上を対象に優先案内を発送しても、次の65歳以上にもワクチン入荷前に案内が届くことにもなり、区分した意味が無いということになりかねない。混乱するのが最も憂うところなので、そうならないよう工夫してもらいたいところである。

2.宮代町
 ひと月以上前になるが、ある市民から宮代町ではワクチン接種1回につき1000円分の商品券を配るらしいが幸手市ではどうなの?と言われたことがある。
 その時の私の感想としては、接種自体はあくまでも住民個々の意志を尊重するべきで、接種を促したい気持はわかるが行政としてニンジン施策的な内容を思考するのはいかがなものかと感じていた。しかも、それにより地域経済の活性化につなげたいというのもわからないではないが、医療福祉をそこに結び付けることがはたして理解されるだろうかとも。
 昨日行われた同町議会では、その施策予算約6,500万円を含む約1億7805万円の補正予算が賛成6,反対7で否決された。国の交付税の用途としてより有効な使い方があるのではないかと言うのが反対の主旨だったようだ。
 結局、補正を組み直し、改めて臨時議会に諮るかどうかといったところと思うが、新井町長はワクチン接種率が上がればPCR検査の必要性が減る。再度、調整と議員協議を進めとりまとめたいとしている。新井町長の考えも理解できる内容で、悩ましい例がそこかしこにある現状のワクチン接種対応である。

No.3393 ワクチン接種の詳細及び新情報

2021.03.20

ファイル 1312-1.jpg まずは添付資料のように、幸手市におけるワクチン接種に関する新たな方向性が昨日の議会で報告されましたのでご確認ください。
 過去ブログでもご案内しましたが、私が意見提案した2つの内容に対して取り上げられています。
◆ワクチンがまとまって供給される状況にはないので、接種対象者の年齢を75歳という区切りを設けて、そこから始めたらどうかという提案に対して

 75歳以上を対象に、先行して案内を発送することになりました。
◆アスカル幸手という市の施設に対して、指定管理者の存在があるのを承知で230万円のコストをかけるのはいかがなものかとの意見に対して
 アスカル幸手は使用しないこととなりました。ワクチン供給の実情から、アスカル幸手を必要としないと判断したこともあると思います。

 また、今年度最後となる補正予算が上程され、ワクチン接種に関する予算として13,072千円が組まれ議会可決しました。その内容は・・・
◆集団接種会場循環バス運行業務委託料 5,093千円
◆シャトルバス運行業務委託料     7,413千円
◆その他
 といったところで、この二つのバスの運行の詳細は後日市民に案内があるということです。議会でも、会場までの足に困る人もいることを考慮する必要があるのではないかとの発言もあったことから、市が配慮したものと考えられます。
 ワクチンについては、供給及び副反応、それと中国とロシアによる行き過ぎたワクチン外交もあって世界的に迷走状態にあります。私たちはこれに惑わされない様に命を守る行動をすべきと考えますが、マスコミ報道もあって、次第に抵抗感を持つ人が増えることを懸念しています。
 幸手市では24日の水曜日から医療従事関係者の皆さんが、東埼玉病院を中心に接種を開始するということです。
 とにかく、ワクチン入荷情報が確定しないということで、2回目の接種がいつ頃になるかといった更なる具体性に言及できない状況はご理解いただきたいと思います。

No.3392 3月議会最終日で初の退席

2021.03.20

アイコン

 昨日は市議会最終日で新年度予算案をはじめ全議案が可決となりました。
 私は、令和3年度一般会計予算案と同下水道特別会計予算案に賛成討論をしました。これはまた追って報告したいと思っています。

 人事案件で、現教育長の任期が3月いっぱいで満了するため、新たに人選するための人事案が市長から提出されました。提案は現在の山西教育長の再任というものでした。今回の人事については、昨年12月に山西教育長が年齢と健康を理由に任期をもって退任したい旨の申し入れが市長に対してあった時点から、ここまでの約3か月間で、諸々の紆余曲折がありました。
 それらの一つ一つは決して褒められるものではありません。逆に、市民の皆さんが知ったら「市長も議会も何やってるんだ!」という声が出そうな状況になったのです。その原因は、市長の慎重な対応が欠けていたこと。そして今回だけに限らないのですが、議員による人事介入がここでもかなり行われたという事実。もとより市長に反発する議員もいると仮定すれば理解の範囲ではあるのですが、そうした流れの中で、最終日を迎える数日前まで市長が推薦しようとしていた新候補者の方に対して自宅まで訪れ、山西教育長の続投がベストと考えるので辞退してもらいたいといった主旨の談判をする議員も出るなど、スムーズな選考からは遠くかけ離れた経緯をふむこととなってしまったのです。

 採決では、私は退席という判断をしました。理由は前述の内容を総合的に判断して、市長の人事案件に対する対応の不手際、議員の介入、とくに候補者に対して直接辞退の申し入れを行ったことは、議員による一般市民に対する圧力と理解すべきであり、越権行為でもあります。
 市長が推薦し、上程しようとしていた候補者に対して議員がとるべき行動ではないと確信した次第です。しかも、それによって複数のご迷惑をかけた機関や個人が出てしまったこともあります。
 ただし、私は山西教育長の続投に依存はまったくないので、ご本人にお時間をとっていただき、詳細をお話し、互いに理解し合うという行動の結果として退席という道筋を選択しました。他の14名の議員は全員賛成という結果でした。

No.3391 感染以外にも避けるべきものあり!

2021.03.18

 17日の時点で幸手市の感染者が111名となった。13日の前々号№3389では103名とご案内したので4日で8名の増加である。ちなみに111番目の感染者は20代男性無職で同居家族に感染者ありとなっている。いろいろな方に事情を確認すると、家族感染及びカラオケ感染が原因だという。確かに埼玉県でも同様のことを報道しているので頷けることではあるが、カラオケ経営者にしてみれば尋常なことではない。死活問題ともいえる状況だ。小生思うに、もはや緊急事態宣言の効果はないのかもしれない。
 中国では感染すると、まずはその家の封鎖、つまり扉に板を釘付けして外出を禁じ、万が一は逮捕となる。食料は定期的に運び、その地域の感染状況を徹底的に洗い出し、地域封鎖をする場合もある。その際は軍隊が道路に出て見張るという徹底ぶり。これも一党独裁ゆえに大衆は従うのみである。
 中国は人権問題が常に取沙汰される国ではあるが、まさに感染防止対策の究極は人を人とみなさない国家的手法がとられているようで、こうした暗部が報道されることはほとんどない。
 これを見習う国は北朝鮮以外にあるとは思えないが、自由な言動が許される国で感染対策が行き届かないというのはなんとも皮肉なことである。なおかつ、そうした自由と人権を謳う国での最近の風潮で不思議なことは、人権や平等を建前にして言論の自由に縛りをかける動きがあることだ。何が何だかわからない時代変化の様相を感覚的に捉えているのだが、読者の皆さんはいかがお感じでしょうか。普通に生活しにくい世の中になりつつあると、私の触覚は微妙に感じている。
 さて、今日18日は消防議会の定例会があり、さきほど議案書に目を通したところだが、五輪の聖火リレーに関わる感染対策予算が県の支出金を原資に予定されている。五輪の開催についての世論はどうなっているのだろうか。アスリートファーストはわかるが、世界がコロナ禍にある実情にあって、戦い勝利することにスポーツの情熱と汗の結果としての価値が見いだせるかどうかは疑問だ。
 明日19日は幸手市議会の最終日。迷走した教育長人事が採決でどうなるか。それから、後半の2年に向けて新たに議長などを変える互選人事が15人によって行われる場面もあるやもしれぬ。それについては、すでになにやら水面下の動きもある様子で、まったく悩ましい限りである。結果はどうなることやらだが、私は自ら蚊帳の外を標榜しているので議会人事には関心ない。ただ、世間的に、また市民感情として疑問を持たれない人事が望ましいのは言うまでもない。

 

ページ移動