記事一覧

No.3414 止まないコロナ禍に想う

2021.05.14

 コロナ禍の1年半。大企業、中小企業、そして個人経営者の経営実態は様々のようだ。それにしても、持ち株資産の株価高騰による好況決算には驚くばかりだ。これはアメリカでも同様で、GAFAといったIT企業のみならず、特殊なコンセプトを経営に活かしている企業の先見性に投資家の目が向けられているのだろう。私的に感じることだが、大きな枠で考えるならばSDGsを経営テーマに据えることは、未来の企業の在り方として望ましいことではないかと思う。
 結果的に、経営者個人の超セレブぶりが話題となるのも当然のこととなる。銀行や保険といった金融会社や投資ファンドによる影響はもちろんだが、個人による投資熱が株に向いているということもあるようだ。なんとなく世の皮肉を感じてしまう。
 ソフトバンクは4兆円超えの黒字を生み、日本企業として史上最高益という結果だとか。トヨタは中国での新車販売が好調。パナもしかりで、パナの場合は白家電のほとんどは中国で製造し、最近ではテレビの製造を中国企業に委託することが報じられた。もっとも、そういった企業は他にも目白押しの状態で、製造だけでなく、販売面でも中国依存の日本経済に変わりはない。緊急事態宣言下でも中国からの訪日客はインバウンド役として、チャイナマネーを運んでくれる対象のようだ。コロナの原点を考えるとどうにも不思議な思いがしてならない。
 反面、ANAは4千億円近い赤字、東京メトロは民間化されて初の赤字決算などなど・・・問題はコロナ禍不況の構造的企業と個人経営者の実態である。持続化給付金だけでは立ち行かなくなる中小経営者が多いはずで、倒産とか事業撤退という文字を見かける機会が多くなっている。

 奈良時代、天平の疫病が起こったのは735年。当時の人口は400万人ほどと考えられており、その30%ほどにあたる100万人以上が命をおとしたと言われる。政権を握っていた公家の3割が亡くなり、特に藤原四兄弟が死に、皇后による統治が急遽行われたという。原因は、疱瘡(天然痘)で、その猛威のほどは数字が示している。一度は収まりかけたものの737年に再び流行し、収束まで2年を要したそうである。
 730年代になって遣唐使などが派遣され、九州を中心とした帰国者たちが多かったことから九州が発祥地と考えられているが、派遣地で感染し亡くなった人たちもいたとされる。ウィルス発生地はコロナ同様大陸だったとの想定である。
 時代が時代ゆえ科学的根拠に基づく収束はあり得ないし、記録にもないようだ。考えるに、ライ病でも、結核でも隔離病棟策がとられたことを思うと、おそらく徹底した隔離政策が対処法だったのではないかと思う。事実、皇后はいくつかの専門治癒舎を設けたという記録が残っているそうだ。
 この天然痘ウィルスは人類が初めて撲滅したウィルスだそうで、すでに現世には存在しない。今のコロナ禍で様々な思いがよぎるが、そろそろ2年になんなんとすることから、科学の力を有する現代でも手をこまねくウィルスではあるが、人知を持ってこの戦いに幕を閉じるしかない。
 朝ドラ「おちょやん」は昨日最終幕を迎えた。もう少し幕を閉じずにいてもらいたいと涙腺をゆるくしたものだが、コロナの幕は迅速に、一刻も早く閉じたいというのが人類共通の願いのはずだ。

No.3413 ワクチン接種予約再開

2021.05.09

 まもなく日付変更ラインとなり10日を迎えます。いよいよ混乱から始まったワクチン接種予約が再開されることとなります。
 市民からは未だにワクチンに関する質問を受ける日々ですが、とにかく今月16日以降ワクチンの供給が格段に増加されることになっているということですので、慌てずに電話もしくはネットでの予約をお願いしたいと思います。もっとも、個人的にはネット予約は不公平ではないのかという思いがありますが、国の指導もあって決まったことですのでやむを得ないところです。
 実は、報道では全国的に電話申し込みが殺到し、回線パンクの可能性が出ているそうです。たとえば、規模こそ違え横浜市では3日に受付を始めたところ、1分間でなんと200万件のアクセスが集中したといいます。人口比で考えると、年齢の細分化をせずに初回から65歳以上を対象にしたものと思われます。
 幸手市が75歳以上でまず一区切りをしたにもかかわらずアクセス殺到による混乱だったわけですから、横浜市の例がそうなるのは当然でしょうね。その結果、システムに不具合が生じて45分ほどで受付を停止したそうです。
 幸手市でも初回の受付が始まったところで多くの市民から繋がらないという声が寄せられ、それが次なる受付に対して今度は大丈夫かという不安が抜けきれない状態、いわゆるトラウマになっている感じすらあります。しかし、前述のようにワクチン入荷量を見越しての受付再開ということですから申込可能な市民の皆さまには冷静な対応をしていただければと思います。
 また、6日から始まった接種は、落ち着いた雰囲気で整然と行われているそうです。感染者は180人になろうかというところまで来ていますが、実際に治療にあたっている数ではないということも理解の対象にすることを、会う人ごとに説いています。かといって、おめおめ油断召さるなという思いも自分に言い含めながら伝えるようにしています。
 若者を主体にマスクをしてれば大丈夫という意識が高いという記事を見ましたが、このブログを見てくださっている方々にはマスク万能説を信じる方はいないものと思います。

No.3412 心無い言葉の凶器と化すSNS

2021.05.09

 ようやく花冷えが遠ざかり、初夏が感じられる陽気となってきました。残念なのは、季節は移り変わってもコロナ情勢が引く気配を見せないことです。

 SNSいわゆるネットの書き込みをめぐって今大きな話題となっていることがあります。これには、怒りと悲しさ以外に湧き出る感情はありません。
 すでにこの状況は、表舞台の報道対象にもなり始めましたので、多くの国民が知るところとなっています。
 日本水泳会の期待の女子選手である池江璃佳子選手に対する「五輪辞退のススメ」というSNSへの書き込みです。これに対して、当の池江瀬選手は心悲しくなるような切ない思いを、数回に分けて長文に綴っています。
 死をも覚悟しなければならないようなどん底に落された3年前の病の宣告から、奇跡とも思われる復活を遂げ、先の日本選手権で4冠という成果を成し遂げた池江選手。治療中の激やせの姿からは、この復活劇を予測した人は少なかったのではないでしょうか。肉体の低下はおろか、命までが案じられた危機からの脱出は記録と記憶に称えられるべき偉業だと確信します。その復活の後ろ盾となったのは自国で開催されるオリンピックという目標をあきらめなかった純真なスポーツ精神があったからではないかと思います。
 それを・・・辞退すべきだとはどの口が、どんな思考で言えることなのか!

 時を同じくして、弁護士の宇都宮健児氏が五輪反対の署名運動の先頭に立ち(立たされ?)SNSを通じて10万人の賛同者があっと言う間に集まったという反日デジタル新聞の報道がありました。宇都宮氏と言えば、先の東京都知事選に共産党、立民党、社民党の推薦を得て2度目の立候補をした方です。
 最近、差別問題をテーマにした署名運動がSNSを通じて行われるパターンが通常化しています。とくに詳細は申しませんが、差別を材料にした逆差別が一般化している現状が垣間見えると感じています。その署名数値もほぼ10万から20万の中で定数化しています。
 こうした状況から、コロナも、オリンピックも、そして差別問題も、政権打倒を唱える反日思考の政局の対象となっている様相は、ひとえに確実に近づいている総選挙を意図したものと感じる次第です。

 オリンピックは我々が賛否両論持つにせよ、選手個人に辞退をしろなどと言うべきものではありません。開催の可否は関係各位、関係組織が決めることであり、それに従うことでしかありません。世論の片寄った動向による盛り上がりで開催が中止になるのは選手にとって悔やんでも悔やみ切れないはずです。
 Blood Sweat&Tearsは生易しい精神で流すことは出来ないのですから。
 

No.3411 我慢の限界?

2021.05.05

 当ブログも1週間のGWをいただきました・・・とはいえどこぞに出かけたわけではなくステイホームそのものです。どういうわけか時折パソコン拒否症候群のようなものに襲われます。原因は刹那的な思考が頭を巡ることにあると感じています。何がそうさせるのかはその時々でいろいろですが、そうすると気持ちに積極性が失せるようで、自分としてはそれを乗り越えるためにパソコンに触れない、というか思考がまとまらないのです。お蔭で迷惑も含めたメールが500件ほどたまりました。いただいた方々には失礼を深くお詫び申し上げます。実際は筆不精ですので絶不調にならないよう自分を檄すのが大変です(笑)

 このバイオリズムの低下した状況を、エンジェルスの大谷選手がかなり晴らしてくれました。昨日の9号ホームランは素晴らしかったですね。若干アッパー気味のスウィングのフィニッシュで、バットが背中に真っすぐへばりつくフォームは彼独特のものです。前日の試合で右ひじに死球を受け、次打席の初球では顔近くをストレートがよぎり顔をのけぞらせる大谷選手。これがその後の打席に影響するかもしれないと推測したのですが、タンパベイから本拠地に戻った翌日の試合では死球の恐怖感などなんのそのでした。しかもその前の打席では内野手がはじいて外野に転がる打球を見て猛然と2塁にスライディング。ケガを考えるとそういう無謀とも言えるプレーをする投手などいないのですが、彼は違う。次のトラウトの初球に3塁へ盗塁。前日2盗塁した彼の走力は非凡なものがありますが、ここは大打者トラウトですし、ヒットで2塁からホームインできる足を持つわけですから3盗の必要性があるとは思えないのですが、ここでも彼は違う。トラウトに怒られても仕方のない盗塁死でした。日本では考えられないプレーです。
 実際に、昔のことですが長島さんが同様のことをして、次打者だった広岡さんが怒ったという実話があります。日本とアメリカのベースボールの違いでしょうが、グランドでもベンチでものびのびしている彼は爽やかさにあふれています。なにもかも型破りな大谷選手の魅力に、この1年いい夢を見させてもらおうと思います。夢? 彼の10勝&30本ですが願わくはホームランキングです。

 ところで、メジャーリーグを見ていてコロナについてアメリカと日本の違いに驚きます。数試合前にテキサス州アーリントンで行われたレンジャーズ戦では、観客制限無し、マスク着用無用というものでした。次のタンパベイでのレイズとの試合やアナハイムに戻ってからは入場制限は設けていたもののマスクは無用。したい人がすればいいという感じで、良い悪いは別にしておおらかなアメリカを感じましたが、数カ月前のアメリカを思い出すと今の光景が信じられないほどです。
 アルトゥーベといった有名選手にも感染者が出ている状況で、試合を中止するなどの措置を取っていながらも、昨年とは全く異なる実戦が繰り広げられ、スタンドの観客の飲み食いも自由な野球場が多いことに不思議な感覚を覚えます。日本はもとより、インドの現実と比較するとアメリカの奇跡と言えるのではないでしょうか。

 インドが心配ですが、日本も困難な状況に変わりありません。自治体によってワクチン接種対策はまちまちですが、今朝のニュースで春日部市の接種状況が報じられていましたショッピングモールを利用しての高齢者接種が始まったというものですが、比較論ではなく、どこの街でも順調に接種が広がることを願わずにはいられません。
 そういう現実を知ってかしらずか、軽井沢、箱根、江の島などの観光地を始め、公園、河原といった場所に人出が多くなっているようです。場所によっては、まさにラッシュ混雑といった映像に驚かされます。小さなお子さんを持つ若い夫婦の想いは理解できます。幼児、小児と戯れて遊ぶことの出来る年月はあっと言う間に終わりますから。人生で子どもの成長を願い、子どもからも慕われる親子一体感を感じる貴重な時間です。くれぐれも気をつけてというのが精一杯です。
 広い意味でのアイデアが湧いてきました。パンデミックとなっている大都市で、消毒噴霧車を走らせるというのはどうでしょうか。街の情景にコロナ禍を感じさせるものが無さ過ぎると思うのです。幸手市で言えば防災無線だけです。しかし、これも今はピーターと狼状態です。市民に言わずもがなの衝撃がもたらされるのではないでしょうか。実際の効果もテキメンかもしれません・・・熟慮してのものではありませんが、コロナ対策でいろいろなことが頭を巡るものですからついつい・・・その程度でご理解いただければ。

No.3410 市のワクチン接種新情報プラス

2021.04.29

 前号にも書きましたが、コロナ対策では医療体制とワクチン関連の混迷ぶりが続いています。自治体別にも試行錯誤している状況が理解できます。そういう意味において、誰も経験したことのない未曽有のウィルス地獄という表現が大袈裟ではないことがわかります。誰も経験したことがないのです・・・そういうことです。
 批判するのは簡単であり、誰でも出来ることですが、個々にどれだけ大人の対応、冷静な対応が出来るかということではないでしょうか。自らの命にかかわるということでのワクチン接種は最大の関心事でしょうが、事業の継続や生活の不安を抱える方々の存在にも想いを馳せて・・・。

 さて、幸手市のワクチン接種に関して新たな内容が健康福祉部長名で議員宛に発信されました。もちろん、市民の皆さまにもご覧いただくべき内容ですので、そのままご紹介したいと思います。
 なお、明後日発行の「広報さって」にピンクの二つ折の紙片が同封されます。ワクチン接種にあたっての場所別予定や専用循環バスの発着時間などが記載されいますのでご確認ください。

 ついでというには大きな問題ですが、広報さって5月号を見る際に、市の人口人数を確認してみてください。県が月に一度発表する全自治体別人口が23日にあり、幸手市の人口が3月1日付けで49,961名となっています。広報さってはひと月前の1日付けの人口ですので、4月号表記数が3月1日付けです。それですと50,228人で統計上の違いがありますが、いずれにしても県数値でとうとう5万人を割ってしまいました。多くは申しませんが、来るべきものが来たという感覚で捉えています。
 新駅舎が出来れば人口増につながるという言葉が踊ったのは3年ほど前のことでした。そういうことではないと私は感じていましたが、根本的な解決策は全国的な課題でもあり、そうそう簡単な策があるとは思えません。観光的に短期で人を呼び込むのと異なり、住人流入か出生数増加となると自治体が持つ魅力と財源に原動力があってのことでしょうし、それをどこまで幸手市がアピール出来るかです。知恵を絞って絞って・・・

ファイル 1329-1.jpg ファイル 1329-2.jpg

No.3409 国も大阪も・・・

2021.04.27

 花冷え陽気が一向に収まる様子がない。用水路の流量が増し、あちこちで命の水を汲み上げるポンプ音がリズムを刻む朝のウォーク。田園道路に、トラクターが落した土で育苗子稲の出番が近いことを悟る。

 空も大地も初夏への模様替えを整える頃というのにコロナ禍の迷走が止む様がない。想えば、ダイアモンドプリンセス号のクラスターが発生した昨年の2月3日に事の重大さが国民に意識づけられたと思うのだが、それから15カ月もの間、いわゆるてんやわんやの状態に変化が無い。マスコミによるマイナス思考的記事に国民があたふたさせられていることも一因にあるのだろうか。
 東京都知事などは注意喚起とお願いに終始し、何かあれば国政に責任を転嫁する発言が際立つ。大阪府知事は橋下徹氏との連携効果があってのことか、当初よくやっているとの評判が上がっていたが、今は様変わりし、独自の判断が弱まっている感じではないだろうか。職員の宴会情報も只事ではない程の人数になっている様子である。個々の行動が感染防止の最大要因と考えるならば、コロナ禍での管理責任を厳しく問うのもいかがなものかと思うが、ここ数日来の調子は大阪発ワクチンの可能性を語っていた頃の威勢の良さとは別人のようだ。どこに問題があったのだろうか。
 今朝の記者対応では、病床数が逼迫してきたので個別に交渉し420床を新たに確保できたと語っていた。420床という数字は尋常な数ではない。幸手市最大の総合病院である東埼玉総合病院のベッド数が173床だからその手当した数がかなりのものだということがわかる。しかし考えてみると、それらの病院は今までそうした協力をしてこなかったのだろうか。逼迫論ばかりが先んじ、医療機関全体の実態は報道に載らずにいたのではないのか。事実は奇なり。裏の事情は分からないが、日本医師会会長がテレビで訴える言葉のほとんどは逼迫論主体で政府への注文が多い。ところが、いろいろな情報を見聞きする限り、医療機関自体に入院やワクチン接種に対する協力姿勢に温度差があるとの指摘もある。
 マスコミも日本医師会も東京都知事も、なにかというと国政の責任論に転嫁するきらいがあるようだ。大阪府知事には今のところそれは感じられない。ただ、足元管理をおろそかにしていたことは間違いない。厚労省職員の送別会が問題になったが、大阪の実態はそれ以上のものがあり、今の感染者増加傾向とからめて姿勢を低くし、気持新たに職務に励む正念場だと感じる。

 さてもう一つ。
 これも今日のニュースからだが、ワクチン接種の機運が上がってこないことを理由に、国が東京に「大規模接種センター」なるものを設置し、5月23日開始予定で4都県の高齢者を対象に接種をするという驚くべき内容が文字になていた。私にはこれが文字化けではないかと思えて仕方がなかった。
 なぜなら、65歳以上の高齢者が電車に乗り、東京まで出かけることに問題が無いはずが無い・・・詳細を確認してからでないと正直なところわからないが、いつまでも迷走したままでいいはずがない‼️

ページ移動