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No.3620 ソビエト社会主義共和国連邦

2022.10.18

 先週は13、14の2日間「全国都市問題会議」という全国市長会主催による恒例の研修会に参加してきました。してきましたという表現は、会場が長崎という遠方のイメージがそうさせるからでしょうか。この研修イベントは、今回で84回目という古くから行われている研修イベントですが、コロナの関係で3年ぶりの開催となったものです。毎回、テーマを絞って行われますが、前回の鹿児島県霧島市では防災問題でしたが、今回は「個性を生かして選ばれるまちづくり~何度も訪れたい場所になるために~」というテーマでした。その内容については次回にと言うことにさせていただき、まったく別の観点で感じたことをストレートに書いてみたいと思います。
 
 この研修会では、主催都市の進めもあり会場都市の名所をいくつか訪れるのですが、歴史と伝統という点であふれるほどの名所旧跡を有する長崎ですので若干迷った結果、祈念祈念公園を訪れた際のことを・・・。研修テーマは別にして、このことが最も印象深く、心に残っています。
ファイル 1547-1.jpg 私事で恐縮ですが、1973年に新婚旅行で訪れて以来49年ぶりのことでしたが、当時は無かった彫像を眺めた際の感想です。写真でご説明しないとご理解いただけないと思いますので、いくつか添付しました。
 平和の祈り像を正面に見て公園内は世界各国から贈られた記念像が配置されています。その中の一つに写真のものがありました。

ファイル 1547-2.jpg ソビエト社会主義共和国連邦と刻まれています。寄贈は1985年とありますので、ソビエト崩壊の6年前ということになります。下部には左にロシア語、右に日本語で贈呈のコンセプトが示されています。これを読んだ瞬間、ロシアによるウクライナ侵攻という現実回避の実情に言いようのない慟哭に近い感情が湧いたのです。
 更に、子どもを抱く母の像をに目をやってこれもまたため息の出るような思いになったのです。母の身体に赤く変色した部分が見られます。まるで血塗られたかのように・・・ロシアの現実がそうさせたのかと思わせるような。

ファイル 1547-3.jpg ある意図でそのような制作に当初からなっていたのか。それとも寄贈年から37年の間で劣化したのか。まさか、今回のロシアの暴挙で母子像に自然の変化が・・・いやいや、そんなことはないはず。いろいろ想像してしまう自分が。よくある話に、人形の眼から涙とか髪の毛が伸びていたとかといったことがありますからね。

 ともあれ、昨日のニュースではベラルーシに9,000人の兵士を送り込んで、再度、国境から100キロほどのキーウ攻撃を示唆する狂気プーチンを想うと、この祈念祈念公園に置いておくことがいいのかどうかと感じた次第です。当時と今は違うという考えもあるでしょうが、第二次大戦に関わる事象は禍根・遺恨として外交関係にいまだに残る部分がありますし、ロシアとの関係では北方領土問題など未解決の問題もあるわけです。
ファイル 1547-4.jpg そして私が感じる最大の点は、この平和記念公園は長崎が原爆被災を受けたことを後世に残す意味で造園された公園で、まさに核の戦争使用を諫める目的を持った公園です。その公園にあるソビエト社会主義共和国連邦が未来永劫の平和を祈り捧げる主旨で寄贈した像を見て、現実は、人の命を尊ぶことなく、核の使用すらほのめかす現状ロシアは公園のコンセプトに違和感を与えていると感じるのです。
 ましてや、連邦という国名の中には、バルト3国や当のウクライナまで含んでいるわけですから、気持ちの上でしっくりこないのも事実です。過去を示すものでしかないと理解するしかありません。

 寄贈当時と今とを一緒にする必要はないというご意見もあるかとは思いますが、個人的には撤去されても仕方がないと思いますし、ましてや実際に核使用が現実のものとなったあかつきには間違いなく、この像は平和記念公園にふさわしいとは思えません。
 平和の像が掲げる両手。右の指は原爆が落とされた上空を指し、左の指は原爆落下地点を指しているという説明を読んで、この思いが尚更のものになった次第です。

No.3619 田んぼダムってなに?

2022.10.10

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 先週の5日、6日の両日で新潟県三条市と見附市の行政視察に伺いました。
 三条市では統廃合で廃校になった小学校校舎の賃貸し及び時間貸しによる有効利用の実態。見附市では新築されたゴミ焼却清掃センター、そして内水氾濫防止対策としての田んぼダムを。
 行政視察の結果、その内容が自らの自治体で活用されることがなかなか無い実情において、今回は、とくに田んぼダムについて、コストが安価ということに魅力もあって、改めて職員を派遣することもあってしかるべきと思うに至りました。というのは、田んぼダムについて調査研究を深めたところ、いくつかの研究成果が論文にまとめられており、いずれも有効性を認めています。

たとえば・・・
❶新潟大学と見附市の合同による
「田んぼダム普及実証流出調査解析業務報告書」
❷農業農村工学会論文集
「田んぼダムによる内水氾濫被害軽減効果の評価モデルの開発と適用」
といったものです。
 ここでは、学術論文のような小難しいものは除いて、簡単にご紹介したいと思います。

 田んぼダムは、実はそれほど最新の手法ではなく、新潟県村上市で平成14年に手掛けられた手法です。その後新潟県内各地で取り組みが始まり、開発の成果が進んでいる状況です。視察においても見附市の職員さんは「実施の効果は感じるのでとても良かった」という感想を語られていました。
 当初は、田んぼに水量調整板を設置する方法から始まったそうですが、その後フリードレーンというプラ成型された直径200㍉ほどのパイプ状のものを設置することになりましたが、その後フリードレーンも研究を重ね、今はフリードレーン150A型という新型が開発されており、見附市ではその新型に変更しています。積極性を感じた次第です。
 以降は添付の資料をご覧いただければと思います。

ファイル 1546-1.jpgファイル 1546-2.jpg
ファイル 1546-3.jpgファイル 1546-4.jpg

 そして、論文では普及事業化に向けた提言がいくつか。これは見附市の職員さんからもお聞きした内容でもありました。
1.自治体と農家をつなぐ組織の活用・・・土地改良区の参画も
2.持続的な実施の推進・・・運用及び維持管理システムと効果の見える化
3.取り組みに対する農家の協力体制(意識向上)の構築
4.行政間の垣根を越えた連携・・・流域が広い方が効果大
 などがあげられています。

 稲の育成途中で「中干し」という時期があります。晩夏時期の台風で稲が倒れないために根張りを強くするために水を敬遠することですが、この時期に大雨が降ると、田んぼの調整放流は農家さんにとっていいことではないので、そのあたりも含めた農家さんの理解がポイントの一つだそうです。
 市街地内水氾濫に悩まされる幸手市において、この田んぼダムの有効性が図られるかどうか。今後の動向に注目といったところです。

No.3618 背筋が寒くなる!

2022.10.07

 寒い! それも80数年ぶりの寒さだと聞いてさもありなん。なんとエアコン暖房のスイッチオン。昨日迄、新潟県三条市と見附市の視察に出ていた際も寒くなったという感じはあったが、今朝の気温はそんなものではなかった。
 夕方、街へ出た時にダウンを着ている人がいたので驚いた。車中にいてはわからないくらい、長時間の外出にはダウンもおかしくない陽気だったのだろう。

 しかし、本当に寒気を感じる・・・というか背筋が凍るような出来事が他国で起こった。タイの保育所襲撃事件だ。近年、王制に反対する若者を中心に市民運動が起こり、軍隊まで介入するという政変が続いているが、どちらかというとミャンマーやアフリカ諸国のクーデターほどのものではなく、比較的温和な国民性と思っていたタイで、考えられないような凶悪事件が起こったのだ。
 元警察官の男が保育所を襲い、2歳から6歳の幼児36人を殺害した事件。
 まず最初に感じたのは、殺害方法が刃物による刺殺ということだ。そんな方法で次々と子供に襲い掛かる人間がいるなど考えもしない。聞いただけで身震いするほどで、その現場を思い描くのもおぞましい。本当に痛ましすぎる事件だ。
 私は、増える一方の虐待や、いじめ、不登校といった幅広い子どもの世界を未来との関りで研究テーマにしているが、虐待を通り越したいきなりの幼児殺害に言葉が無い。今回の事件は虐待という過程も何もなく、いきなりの無差別無条件による幼児大量殺戮なのだ。
 動機はまだ不明ということだが、警察官時代に麻薬所有していたことにより退職した?させられた? いずれにしても警察官を廃業した過去があるという。ならば、それが何故今回の事件に結び付くことになったのか! 
 いたいけな子どもが犠牲になるたびに、人の心に潜む悪という暗部を此の世から消し去ることは出来ないのかと嘆く。しかし、それも虚しいことかもしれない。なぜなら、病院や学校に戦略的ミサイルを撃ち込むプーチンという成熟したであろうはずの70歳の大人が、核で世界を無秩序にしようと更なる狂気を露わにしているというのだから。

No.3617 今こそ専守防衛論を深めよ!

2022.10.04

 今朝のJアラートに北海道や青森の人たちはどう感じたのだろうか。避難してください!という通達にどれだけの人が対処できたのだろうか。政府はいつものように国際法上許されるものではなく遺憾という声明を発するだけなのか。
 間違いなく、日本の領土上空を飛び越えていったのだからEEZの外に落下したなどというのは暢気すぎはしないか。中距離であれ、ICBMであれ4,000キロに及ぶ飛行距離は尋常ではない。万が一、飛行中の航空機や操行中の船にあたった場合どうするのか。基本的にはアメリカの反撃力を頼るしかないのか。アメリカが即座の対処をしないという想定はあるのか。
 本来であれば、領土上空に入る前に迎撃するべきかもしれないが、それはそれで日本の迎撃反応力を示すことになるのは避けるべきなのかどうか。弾頭に行く先を相談する(見極める)時間的余裕はないのだから、実際に国土を直撃した場合、どういった対応を想定しているのか。
 いずれにしても、日頃都合の良い時だけ自衛隊の存在に頼るのにその存在は憲法上認めようとしない国会議員は国民の命を護る役割を果たしていないということではないかと思う。 
 Jアラート発信後の1分後には日本の上空を通過しているのだから、住民避難が間に合うはずも無く、ましてや避難用シェルターも無い日本で我々国民が何の対処法も持ち得ない状況は如何ともし難いでは済まされない。
 防衛予算の増額検討もより具体的に議論しなければならない状況に入ったのは間違いない。

 国会が開会したばかりだが、批判追及一辺倒の立憲や共産、れいわの存在で、今国会は旧統一教会問題を政争の具にして貴重な国会論議を国民の命と財産を守るために使う姿勢は感じられない。
 旧統一教会問題で政権倒閣を煽る反国マスコミにも大きな責任はあるが、血税で多額の報酬を得ている国会議員は何を議論すべきかを真剣に思考しなければならない。旧統一教会問題がどれほど国民の生活、いや命と財産に影響するというのか。しかも、個人を標的にした論争をするのであるなら、どの政党にも教会との関係議員はいるのだから基本的には痛み分けで、議論すべきは本会議の場ではない委員会等で、宗教と政治の観点から必要と思われる法律があるのであればそれを立法化するという建設的な議論をしてもらいたいものだ。

 憤怒の想いで、思うままにキーを叩いたが政治の実態を今こそ国民はしっかり見つめるべき時期に来ている。外交防衛の観点は地方議会で問う問題ではないからこその要求である。スキャンダルにうつつを抜かしていてはますます国民の政治離れは進むだけだ。もっとも、その方が立憲、共産などには都合が良いのかもしれない。
 心ある国会議員よ 目覚めよ!!!

No.3616 教科書問題

2022.10.04

 お隣五霞町で教科書選定に関わるコンプライアンス問題が発生した。単純な話で、自社の教科書を採択してもらおうと行政関係者を接待したというのだ。
 長年にわたり慣例化していたことだが、21世紀に入る直前あたりで、教科書協会が自主的に採択関係者への接待や金品提供を一切禁止にしたそうだ。しかし、今回の事件をきっかけに、このような営業活動が継続して行われていたものとの推測が出ている。いや、それはおそらく間違いないものと考えるべきかもしれない。

 教科書も様々で、なかでも歴史公民の教科書は、自虐史的かどうかの観点から自治体教育委員会の悩ましい対象となっている。石垣市が育鵬社版を継続して採択しているのが話題になったのはほんの数年前のことである。というのは、育鵬社版の採択にあたっては、いろいろな批判、抗議の電話等、尋常ではない反対活動が繰り広げられていたからである。従軍慰安婦問題や南京大虐殺に関する記述が史実だと主張する側からの抗議活動であり、当時の文科省ではその主張に添った対応をしていたようだ。かのキャバクラ調査事件で事務次官職を退任した前川喜平氏がその先頭に立っていた頃のことである。
 そういえば、五霞町を選挙区とする衆議院議員は永岡桂子氏であるが、この永岡氏が現在の文部科学大臣というのも奇縁な話である。

No.3615 2023さくらマラソン

2022.09.30

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 早いもので長月も今日でお別れ、明日からは神無月に入ります。紅葉や台風という季節感が過ぎればあっという間に冬です。季節の折々をゆっくり味わいたいと思いますが、最近の季節の移り変わりはなぜかスピードアップしているように思えてなりません。

ファイル 1542-1.jpg そういうわけではないのですが、昨日の定例会最終日で2023年のさくらマラソンの概要が報告されました。そうそう、今議会も大きな問題もなく全議案が承認可決されましたことをまずもってご報告しておきます。
 さくらマラソンについての詳細は担当部署からの配布資料を添付しましたのでご覧いただければと思います。私は参加したことがないので詳しくはわかりませんが、今回のコースは今までと変わったようです。

ファイル 1542-2.jpg 幸手工業団地周辺も桜堤と同じくさくらの名所で、団地内の会社間で結成されているコミュニティのネーミングも桜和会というくらいです。
 とくに①~②の幅の広い通りはさくらのトンネルを仰ぐようで、私の大好きな通りです。また、吉田地区ののどかな原風景に癒されながら走るのも爽やかでいいでしょうね。

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