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No.2217 日本人の美徳

2012.08.13

 7つ目の金でロンドン五輪を感動で締めくくれた。一時はJUDOUの不調にどうなることかと思ったが、日頃目にしない種目まで含めて「初」とか「何年ぶり」とかのキャッチコピーが連日紙面を飾る五輪に酔いしれ、高度なパフォーマンスを見せる外国人選手に魅せられた。
 それ以上の感想は、メディアが当の本人たちを招き、生の声を紹介するなどして世紀の祭典がどれほどのものだったかを評しているので、多くを語る必要はもはやなし。
 ひとつだけお願い的な項目になるが、最終日の華であるマラソンはコース選定に問題がなかったかどうか。選手も走りにくそうだったし、TV観戦していてゴールが近くなるにつれての迫力が感じられなかった。やはり陸上最後の種目は大観衆の競技場に入り、感動のゴールを大声援と拍手の祝福をもって迎えたいと思うのだが、海外諸国でのマラソンにはこうしたゴール設定が比較的多いようだ。
 ともあれ「チームジャパン」としてのまとまりをこれまでになく感じたオリンピックだった。まだ残る時差ボケも快感だ???

ファイル 155-1.jpg そして、サッカー3位決定日韓戦での韓国選手の政治的示威行為は、いくらなんでも「良きにはからえ」などと許されるものではないが、この試合後の日本チームのサポーターの行動が、外国人記者の目に留まり「日本人の美徳」として披露されたことを知る人がどれほどいるだろうか。こうした「小さな行為」をしっかり見ているジャーナリストが世界にはいるということを嬉しく思う。

 これ以上熱い試合はない場面での敗戦に、くやしい感情でいっぱいのはず・・・国民性によっては暴動までいかないにしてもゴミ拾いどころかグランドにモノを投げ込みかねない状況でのこの清掃行為。
 こんな美徳を有する日本人気質を私は誇りに感じながら、このロンドンオリンピックの有終の美を締めくくりたい。

No.2216 維新の会の身近な申込者

2012.08.10

 オリンピックの素晴らしさと、日本国政治の惨憺たる現状を比較するモノサシはないけれど、五輪を見た後の報道トップニュースが伝える政治のアンバランスさに、あらためて「あきれた国政」を感じる。
 
 ところで、週刊P最新号に維新の会申込メンバーが掲載されている。当初申込段階からふるいにかけられ、残った880名が実名で載っているものだが、これが流出したとされるものなのだろう。
 掲載順には脈絡がないので、一目ではわかりずらいが、近隣の議員や県議の名が見える。また、弁護士は少ないが公認会計士は多めのようだ。元、現職の町議、市議、県議も。
 知った名に対する個別感想は控えるが、いずれにしても、良くも悪くも「上昇志向」の強い方々かなと見受けた。「大きな理念」にもとづいて応募したのかどうかはもちろん不明だ。
 そもそも維新の会自体を、現状そうした意味において総体評価すること自体、危ういことだと思われることから、実際は候補者として表に出てきた時に、個々に人物判定をするのが日本を思う最善の方策だと思う。

 

No.2215 なでしこ万歳!

2012.08.10

 ロンドン五輪、始めて目覚ましをかけて早めの就寝を試みたが、大きく育った鈴虫の音がひっきりなしで、なんとなく寝ざめの悪い朝方3時45分。女子サッカーの決勝戦がキックオフした。8分後には完璧に目が覚めた。

 結果は、金か銀かに区分けされたが、試合展開がこれほど際立って戦法の異なるチームの、それぞれの持てる力がふんだんに発揮された好試合はなかった。まさに「ウェンブリーの壮絶な日米決戦」だった。

 スピードに勝るアメリカの速攻か? パスワークに勝る日本のチーム力か?
 どちらも勝者にしたいと感じさせる熱戦は、男子と違って反則も少なく、かつて見たことのないハイレベルな試合だった。
 まずは両チームの選手には、8万人もの大観衆に埋まったウェンブリーでプレーしたことを喜ぶと同時に誇りに思ってもらいたい。地元イギリスのチームが出るわけではないビッグスタジアムにこれほどの観衆が訪れたということは、世界の女子サッカーが、人気も実力も本格的なものになったことを示した。そして、この夜の観衆は素晴らしい試合に酔ったことだろう。幸せな8万人だ。

 ペナルティーエリアでのアメリカ選手のハンドが各国新聞で話題になっているようだが、私もあのハンドがハンドと判定されていたら、2対2の同点でワールドカップに続いてPK戦だったといっときは思った。いや、試合展開そのものが変わっていたかもしれないとさえ。
 でも、考え直した。なでしこが他のチームには見られないあれだけのチームワークパスプレーを世界に披露してくれたということは、金に勝るものはないけれど、なぜか銀でも十分素晴らしく輝いていると感じられたからだ。もはや、タラレバなどにこだわることはない。
 「女子団体スポーツ史上崇高な決勝戦」こんな感想が本当のところだ。
 北京の女子ソフト日米決戦も素晴らしい白熱した内容だったが、上野投手が個人的にクローズアップされる試合だったことと、観衆の数の違いからか、それほどの熱狂ぶりとはならなかった。このあたりに今回のサッカーと異なる点があるのかもしれない。野球好きの私としては少々複雑な思いは残るが、サッカーは地球儀ならぬ地球技になりつつあると言えるのではないだろうか。
 なでしこ18名の栄光に万歳! そしてありがとう! 

No.2214 オリンピック中感想

2012.08.03

 そろそろ適度な雨がないものかと感じる熱暑続きの毎日です。鋭気を保つのも楽ではありません。ここまでくると、まさに気合しか無いと思えます。
 時間差のあるスポーツの祭典も体調への影響をもたらす弊害になっているように感じますが、それだけオリンピックは、4年ごとに愛国心を目覚めさせてくれる世界のイベントだということも実感します。
 種目ごとにいろいろな話題性があり、評価も千差万別という点で過去にないほど興味満載の五輪ですが、中間時点での感想を以下に。

◆柔道・・・日本の柔道から世界のJUDOUになったことを痛感しました。もはや、日本人が持つこの武道のイメージは、スピリットもスタイルもおよそ我々が古来もっているイメージとはかけ離れたものになってしまったようです。勝利の瞬間、畳の上でピョンピョン。ボクシングかと見まごう顔面ストレート。存在価値が疑われる審判技量。敗者の存在を意識しない勝者の多さにあきれることしきり。変節の五輪柔道なり。嘉納治五郎翁は草葉の陰で何を感じているだろうか。
◆重量挙げ・・・上げきって愛くるしい笑顔あり。どうだ!とばかりの審判ひとにらみあり。半世紀ぶりにこの種目を身近にさせてくれた銀を率直に喜ぶ三宅選手、そして笑顔の可憐な八木かなえ選手ありがとう!
◆水泳・・・北島選手お疲れ様! フエルプスでさえ過去2大会の面影は遠し。ただし互いの栄光は変わることなし。金の予測が多かった種目だが、予測と期待が使い分けられず、入り混じるのもオリンピックというものだ。銅に喜び銅に泣くそれぞれの五輪。
◆バドミントン・・・試合形式の在り方が問われるという意見もある無気力試合に対する失格措置。しかし、それとスポーツマンシップがごちゃまぜになっていいとは思えない。やはりそれとこれとは別。闘いの場に立ったら精魂傾けるのがスポーツ。フェアープレー精神も含めて、その模範を示すのが五輪ではないのか。ともあれ、まずは初メダル万歳!
◆体操・・・類いまれな超人内村くんだからこその激評になるが、戦前のインタビューに応える君に感心したものだ。「個人より団体の結果が大切だと思っています」 その団体、君次第で金だったかも。それだけスーパーエースの君に望む・・・リオこそ団体に金を!
◆卓球・・・バドもそうだが中国勢の強さが際立ちすぎる。層が厚くて他国に帰化する選手もいるとか。日本の男女4人よく頑張った。団体戦に期待!

 オールラウンドの中国には驚くばかりだが、対米への国家威信をかける国と、名誉と生活の厚遇を望む選手とのバランスがここまでの結果をもたらしているのだろうか?
 ドイツやフランスが小さく感じられる真夏の祭典。陸上が始まるとまた違ったオリンピックを見せてくれるはず。ここまでの日本選手の健闘に敬意を表し、今後に乞うご期待だが、我が肉体もグッタリに近い状況になりつつあらん。がんばらねば!

No.2213 前号に関連して

2012.08.01

 №2212に対していくつかメールをいただきました。まずは御礼申し上げます。特に、今朝届いたもので、学生運動に詳しいと言われる方からの内容には興味を惹かれました。
 それには、まさに福島原発事故後に起こったさまざまな民衆運動の引き金は、純粋な地元民を煽る目的でそのスジの人たちが関わっていたと書かれています。今もいろいろな場面で尾を引いているとも。
 私が興味をひかれたのは、当初彼らは被災地福島を中心とするボランティア活動から地元民の心に入り込んでいったというくだりなのですが、ならば、その先の反原発運動を予測し、保守政権打倒までをも計算してのものだったのかという点です。いくらなんでもそこまでとはどうしても思えないのです。

 発信者曰く、「今の反原発運動の首謀は革命的共産主義者同盟全国委員会と称する組織であり、それは中核派を原点としている。おおい原発再稼働説明会はもちろん、昨日おこなわれた菅前首相との脱原発対話集会にも数人の運動家が参加していたと思われる」
 失礼ながら、中核だ革マルだというのは、すでに多くは過去のものだと思っていたのですが、現実の実態を奥深くまでつかんでいるからこその内容なのかもしれないと感じた次第です。

 

No.2212 反原発運動の実態

2012.07.30

 前号でも書いた宇宙人ハートヤマの話題は、低次元は低次元なりの面白さがあるからマスコミも追っかけをするんだろうと考えることにしている。
 しかし、マスコミは毎金曜日の反原発デモの取材にあたり、写真のようなゼッケンをつけた若者集団を見かけなかったのだろうか? いや、そんなはずはないと思うのだが、はたして・・・・。
ファイル 150-1.jpg 掲載の写真を見た瞬間、時代を取り違えそうになったが、間違いなく今の国会議事堂前デモでのことなのだ。純粋に参加している人たちが多いという報道がほとんどだが、数万人に及ぶ集団行動を整理する人が必ずいると思っていた。マスコミがこれをあまり話題にしないのは何故だろうか?
 3.11後の福島や最近のおおい町などでの東電説明会に、なぜか若い人が多く参加していて、終了と同時に東電側に詰め寄る姿が映し出されるので、とても不思議に思えていたのだが、やはり!といった感じで理解できた。

 写真はクリックしていただくと大きいサイズになるので、ゼッケンに書かれた文字を確認してみてください。

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