やりましたねー! うれしいですねー!
なんとなく、どことなく親近感をもって喜べる今回の山中教授のノーベル賞受賞。それは、2006年のiPS細胞作成論文が世界に打電され、一躍時の人となった際、その研究成果が医学の進歩と未来への期待感につながる偉大なものであることには静かに、謙虚に受け止め、研究所の手狭さと研究費が不足している状況を切々と率直に語る教授の姿が忘れられない。要求や不満に聞こえないその語り口から受ける人物感から、自然人間の雰囲気を感じたものだ。その後も時折、テレビなどで拝見する機会もあった。それが親近感につながっているのだろう。
あれから40年、いや6年・・・もう受賞は間違いないとも言われていて、結果その通りになった。確定的であったからこそ、この期間はけっして長いというイメージはないが、惜しむらくは昨年までに受賞していると氏40代での受賞であった。でも、そんなことを思う人ではなさそうだ。
「まだ一人の患者も救っていない」という教授だが、再生医療に明るい道が開かれたことは間違いない。
ふと思ったが、研究費の不足を口にする教授だが、その後の国や大学などの対応はどうなったのだろうか? まさか民主党政権になって仕分けの対象にされたということは? あるはずがないか。
ともあれ、人間の尊厳というか倫理性を破壊しない道筋で、早く供用実現まで結びつくことを願わずにはいられない。