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No.2662 市長選はやはり地方都市の選挙の華

2015.10.22

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 盛り上がりがないねー!と会う人、会う人が口にしていた今回の幸手市長選。この終盤戦に入って盛り上がってきた感がしている。そういう意味では、首長選挙は住民の関心は知事選や県議選とは比べ物にならない。県議選などは圏内全域で選挙が行われるためマスコミの対応も選挙区単位の取材度合いが少ないが、首長選挙はマスコミの関心も高くなる。首長選挙は選挙の華なのだ。
 パソコンが不調でしばらく書き込みが出来なかったが、盛り上がりを感じる理由を検証する。いや、検証という言葉を使うほど難しいことではないのだが・・・

 選挙、とくに首長選挙は財政的な観点に趣きが置かれてしかるべしとは思うが、今回の選挙、どうも財政とか予算とかの数字的観点に関心が向けられているのではないようだ。
 もとより地方都市の選挙では、まずは盲目的にしがらみ、つながりを優先するきらいがある。実際、幸手52,000人市民の中で、親戚姻戚血筋のつながりが聞いても覚えきれないほど複雑な状況にあるのには驚かされる。
 しかし、そうした人間関係にさほど左右されない層からすると、興味の的は難しい論点よりはわかりやすい部分に選挙戦の興味を感じやすいというのは理解できるところだ。

 
 そうした考えを柱に置いて、そのわかりやすいところを分析すると何と言うことはない。人格、人間性、資質に関わる「振る舞い」という部分がクローズアップされてくるということである。

◆現職候補が時期的に大切な公務に出席せず、ゴルフ大会に参加していた。

◆それを議会で問われた時に、即座に否定し、発言の取り消しを求める強気な態度を見せたものの、翌日には問われたことが事実であることを認める発言。

◆ならば、なぜ問われて瞬時に嘘をついたのか。自分自身に関わる数ヶ月前の行動であるから忘れるはずはないし、すぐにバレル話ではないか。これは市長の資質として、人間の器として、どうなのか? 
 疑問に感じている市民が以外と多いことがわかった。

◆香日向小学校廃校後の利用についての住民説明会における対応は、質問にまともに答えられない、答えない状態で、あげくに中途で退席してしまうという不誠実さが表面化した。住民と感情的にやり合う場面もあった。私もビデオを見て驚いた。
 
 こうした人間性に関わる点には住民は敏感だし、個人に関わる部分では一事が万事という考え方に帰結することが多い。首長の矜持とはいかに!といったところか。
 政界に限らず芸能界、スポーツ界さらには経済分野でも不祥事件に対する住民の目は厳しい。最近のジャイアンツ選手の賭博事件、旭化成グループのマンション詐欺事件などは、そうした典型的な例ではないだろうか。

 この選挙、幸手の真実を問い、明日を占う大切な選挙戦だということが、有権者に理解され始めている。もっと早ければ良かったとは思うが、遅いとは思わない。終盤戦、これからが本当の選挙戦だ。

No.2661 市民を欺く発言に真実なし!

2015.10.16

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 秋晴れの空にイワシ雲が映え、心地よい風が頬をくすぐる。北海道の吹雪や富士の冠雪が別の世界のように感じられるが、日光では今年初の氷点下になったそうな。冬は目の前だ。

 寒いと言えば、数日前に行われた現職候補の総決起大会で発せられた言葉のお寒い内容に驚かされた。

◆「私たちは、相手の誹謗中傷もしない。私は事実しか言わない」

 と、冒頭で語る人物がいたが、その方が更にこうも言う。

◆「(前市長時代に)東小学校に5億円も補助金を出したが、あれは幸手市民のために役立っていない。100人以上いた卒業生のうち幸手市に就職したのはたった3人だ」

◆「市長に問責決議案が出された。市長は何も悪くないし、詫びる必要などない。安倍総理だってゴルフをしている」

◆「消滅可能都市と言われているが、幸手市の財政は悪くない。近隣の中でも真ん中くらいだ」

さらに別の人の発言では・・・
◆「前市長は、久喜市との合併を目指すとして五霞との合併を蹴り、20万都市を目指して合併を考えていた久喜市の思いを蹴った」

 こうした発言を聞くと、誹謗中傷はするは、事実と異なる内容はあるはで、過去のことゆえ記憶のないという市民が疑問に思わないから、何を言ってもかまわないといった感するある。

 日本保健医療大学は幸手市のみならず、幸手市が加入する利根医療圏という大きな範疇において、大いに貢献しているという結果は卒業生たちの就職先に現れている。
 幸手市民は、何も幸手市だけの病院やクリニックにかかるわけではない。隣町にまで足を運び診察を受けている市民も多くいる。
 了見の狭いことを言ってもらっては困る。

 卒業生たちからすれば、研修を積むという観点からも総合病院に勤務したいのは当然である。これは医師の世界でも同じだ。そうした新人を受け入れるだけの医療機関が幸手市にどれだけあるというのだ。
 よしんば、毎年100人以上輩出される看護師卒業生の多くの新人を、幸手市にある医療機関が毎年どれだけ受け入れられるというのだろうか。単次元で都合の良い話をもっともらしく言うのは見え透いた選挙発言としか感じられない。分析不足も甚だしい。
 過去に遡った誹謗中傷は醜いだけだ。

 問責決議案を出された市長に、反省を促すのが、後援会長をはじめとする支援者方の取るべき行動ではないだろうか。それを自らが開き直って、総理と同じだというのでは、街の浄化など有り得ないではないか。
 圏央道の地権者協議が揉めている現状もある中で行われた建設促進期成同盟総会を欠席してゴルフに参加した。しかも自らの経営する店の名がついたゴルフコンペなのだから、行政、市民無視も甚だしいではないか。
 どこが安倍総理と同じだと言えるのだろう。

 分析が出来ていないというよりは、選挙はなんでもあり!という意図的なものが感じられるが、皆さんは如何様に思われるか?

 財政は言うほど悪くないという言葉も無責任極まりない。これはデータが示すものであるから、確認すれば幸手市の財政の現状は自明の理である。

 久喜市からの合併申し入れがあり、それを前市長は断ったという発言に至っては、真実から乖離したまったくの「嘘」である。

 元政治家がこうした嘘を公言する。悲しいことだ。

 詳しい事情は次号以下に示したいと思うが、4年前の選挙では、「幸手駅東口の整備は○○と○○がやったことだ」と、町田前市長の苦労と努力をないがしろにする発言が飛び回っていた。
 選挙とは真実を押し曲げて正直レベルを捨てされる人間性が勝利を得るということなのだろうか。

 情けない!
 こうした人たちには、冬の寒気も暖かく感じられるのだろうか。
  

No.2660 区長の倫理観なき選挙活動

2015.10.12

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 №2658で、実物を添付資料で紹介までしたある代表区長の選挙活動は、ブレーキがかかるどころか更に拍車がかかっているらしい。

 実際、区長に限らず、およそ公務員と称される人々が、そうした活動をしているという話は少なくないが、静かに、おとなしく、わからないようにやる分には・・・わからないのだからどうしようもない。
 その場合、政治的信念の度合いや、人物感を優先して応援することにしたと言うならまだいいが、候補者本人の資質と関係のないところで、盲目的な状態になる応援の姿は関心できない。
 

 現職候補者のミニ集会の案内チラシに、差出人として堂々と印刷されているというのは、いかにも行き過ぎた準公務員行動に当たるはずであり、公選法に理解が及ばないのか、わかっていて図々しいのかのどちらかということである。

 ところが、更なるエスカレート行動は、あろうことか候補者カラーであるジャンパーを着用した人たち(つまり複数で)が候補者を連れて戸別訪問しているという。そして、その中の一人が上記の代表区長その人だというのだから、もはや確信犯的公選法違反行為ということになる。いやはや恐れ入る。
 この場合、候補者が現職であると、市税で報酬を受けている人に対する強要という理解も可能なところとなり、区長のみならず候補者にも問題は生じることになる。「市長に頼まれたから連れて歩いた」という立派な違反行為になる。これは現職と新人が異なる点である。
 上記情報は、訪問を受けた人からの通報だから間違いないものと思う。私宛に連絡を入れるというのは、「このままほっといて、やり得を許しておいていいのか!なんとかしないと」という思いからのようだ。


 私が、街の政治家に名乗りをあげてから、小さな街の選挙の実態というものを、いやというほど思い知らされた。いやというほど耳にした。
「あのうちの奥さんは○○の身内だからな」
「あそこは子供が就職で世話になっているから」
「仕事で付き合いがあるから」など、まるで投票するのが当たり前くらいの「しがらみ感覚」が優先されるている。挙句に、移り住んだ者に街のことがわかるわけがない!という。何年経ってもよそ者はよそ者だと、よそ者の先輩がさとしてくれる。新しい血は必要ないという哀しい話らしい。
親戚感覚や同級同窓感覚が選挙に生きる内向き思考は、しがらみ感覚の双璧だろうと思う。この感覚を捨て去ることが不可能なことだとは理解している。
 私の選挙の時では、いろいろな有権者との会話の中で、「うちの子供は、あの親の教え子なんだよ。そんなわけで悪いけど・・・」という場に何度も直面した。候補者に基準が向いてない典型ではないだろうか。現職だった私には、まったく批評の目さえ皆無なのだから、どうすることもできない。
 こうした傾向には、都会型と地方型との違いが如実にあるし、地方型にも各地それぞれに独特なものがあると思われる。

 こんなことで、街が良くなり、発展するはずがない!

 私自身は、投票は必ず行い、その投票指針は政党8割、政策2割というのが権利取得後45年間の基本的考え方であった。政策はマニフェストという横文字になってから、その信頼性を大きく失った。嘘や無理なことが平気で示されるから2割の位置づけでいいというのが私の考え。これは今のところ死ぬまで変わることはないだろう。
 子どもたちにも投票のススメは説いてきた。考え方のアドバイスはすれど、よほどのことがない限り投票対象を指示したことはない。かなり昔の話だが、家内でも迷いが生じた時は私に聞いて来ることがあった。

 18歳選挙権・・・文科省では指導書原案が出来たと聴く。国内でも過激ぶりはトップクラスの埼玉県弁護士会が出張指導に出向くという?な話もある。
 世界の中で20歳で仕切っているのは日本くらいだという話もある。
 だから世界に合わせるというのは、こうした場合意味があるのだろうかと思えてならない。それぞれ、国家には伝統的に築いてきた風土というものが、ありとあらゆる事象にある。単なるパーセンテージ重視の横並び思考を優先させることが、日本の未来に良いのか悪いのか大いに疑問のあるところだ。
 だいぶ話がそれたようだ。

 今一度言うが、しがらみだらけの選挙のあり方は、けっして街のためにならない!
 
 そして、選挙コンプライアンスが著しく欠如している実態には、市民が問題提起を声高にするべきである。冒頭の違反区長は若い人にどういった教育ができるのだろうか。こう考えると街の今後が悩ましくなるばかりだ。

No.2659 三ツ林代議士 厚生労働政務官に!

2015.10.10

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 月が変わって日増しに肌寒さを感じる毎日です。身体に変調をきたす危ない時期でもあるのでくれぐれもご用心ください。

ファイル 563-1.jpg さてさてそんなところに、ホットニュースが飛び込んできました。
「三ツ林裕巳衆議院議員が厚生労働政務官を拝命」
 暗いニュースが多い昨今にあって、これほど地元に喜びをもたらすニュースはない。私たちとしても晴れ晴れとした心持ちにさせられます。まことにもって目出度い。

 お兄様である隆志先生の法務政務官に次ぐ政務官就任。お父様の弥太郎先生が科学技術庁長官でした。裕巳先生には次なるステップに向かって更なる飛躍に期待が募ります。そのためにも地元第14選挙区が総力をあげて一層の支援をしていこうではありませんか。

 三ツ林裕巳厚生労働政務官誕生にあたり、まずもって心よりお祝いを申し上げます。

No.2658 公職選挙法第136条の2

2015.10.07

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ファイル 562-1.jpg まずは、左の写真に写っている案内ビラをご覧いただきたい。
 おわかりいただけるだろうか。この差出人は後援会支部長という肩書きを記載しているが、実は市内のある地区の区長という肩書きも持っている方である。
 この場合、一般的には、選挙の時だけ使用されることの多い後援会支部長よりは、区長という呼称で地域住民にイメージが出来上がっている方だと考えるべきだろう。しかも、この人物は当該地区に数人いる区長さんを統括する代表区長という立場の方である。

 ここで当該区長が、ビラに書いてあるのは後援会支部長名であって、区長名ではないと予定通り?の逃げ道を主張したとしても、実際に区長なのだから、印刷物に書いてあるかないかは問題ではない。そんな屁理屈、拡大解釈が許されると思うこと自体、危険がいっぱいなのだ。
 さらに言えば、このイベントの主が区長にビラの配布を依頼したのであれば、これは完全に違反行為とみなされることになるはずだが、こうした場合は、個人ではなく後援会がその対象となるものと思われる。
 

 区長などの立場が、選挙になると何らかの特定候補を応援するというのは、全国的にもあることだとは思うが、こうしたビラを作って、広く配付するというのは、やり過ぎもいいところである。
 幸手市長選まで20日を切った時点で、このようなビラが堂々とポスティングされ、地区によっては回覧されているというのだから驚くほかはない。
 掲題の公職選挙法第136条「公務員等の地位利用による選挙運動の禁止」に抵触する可能性の高い行為が行われている証しである。
 添付写真は、とりあえず、地区や名前が判別できないようにはしてあるが、この区長さんは、春の県議選や市議選でも選挙活動をおこなっていたとの話を多く耳にする。

 選挙倫理感が著しく欠如しているとしか思えないが、さて、市選管はどういった対応をするのだろうか。
 
 さて、この条文の解釈はいくつもあると思うが、
◆「補助金の交付、業務契約、融資、許認可といった項目で、自治体から何らかの受託関係にある団体等に、その自治体に関わる公務員が選挙における依頼行為を行うこと」
◆「自治体から報酬を受けている区長のような特別公務員の地位にあるものが、特定の候補者の名簿集め、ビラ配り、戸別訪問などをすること」

 私は、選挙という選挙にこうした行為が平然と行われている可能性が高いと感じているが、それは幸手市だけのことではない。金にまつわる違反でない限り、摘発されることはないと考えているなら、猛省を促したい。
 そして、来年から新しく選挙法が変わるが、時代に即した内容に、そして我々に理解しやすい内容に改正することも視野に入れるべきだろう。

No.2657 真実がわかりづらい新聞報道の補足説明を!

2015.10.02

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 前号「幸手市議会最終日は大荒れか!」の経過と結果報告が遅れたことに、まずもってお詫び申し上げます。興味をそそっておきながらと思われた方もいらっしゃるかと思います。

 新聞各社が地方議会の問責や不信任の決議案の結果については、必ず取り上げると考えていたもので、その内容がどう報じられるかを確認してから私の考えを示したいと思っていた。
 まさしく、新聞報道では消化不良が拭えず、報道内容の補足説明を書かざるを得ない・・・というのもおかしなものだが、少し長くはなるがわかりやすく説明申し上げたい。

 確認出来ているところでは、読売、毎日、朝日、埼玉の各紙が今回の状況を取り上げている。ただし、その内容には差異があるのは当然のことか。

 私は幸手市議会の傍聴席に初めて座った。皆さんに傍聴の勧めを説いたこともあって、一市民として重要な議案が上程されるとわかった議会を傍聴したことは意義深かった。

 この日の審議対象になった議案で、私が興味深く感じたものを以下に示す。
断っておくが、各議員の賛否対応につては、個々に事情があると感じる面もあるが、反面、疑問に思う部分も多々あった。(敬称略)
 なお、巻島議員は病欠ということで今議会を当初から欠席されているという。したがって、議長を除く13名が賛否対象ということになるので7名が可決条件を満たす過半数ということになる。

◆平成27年度一般会計補正予算(第3号) 
 これには、原案に問題ありということで修正案が提出された。そして、この修正案を原案に先行して採決するというルールに則った形が取られた。
 原案では「街路灯(LED)設置事業補助金」の年度当初予算560万円だったのに、補正で1,000万円が追加されているというもの。委員会ではこの点に質疑が集中し否決されたが、本議会でどうなるかに興味が向けられた。

 この追加分は、すでに終了している過去年度分に溯ってのものを対象としていることが疑義の対象となっており、たしかに単年度会計を原則としている自治体会計からすると正当性に欠ける点と、市長裁量の範囲という説明でなんでも進んでしまうことが、悪しき前例になる可能性を指摘されたようだ。
 時は市長選の月間に入っている。いらぬ疑惑を持たれる予算増額は控える時期と判断すべきなのかもしれない。

 (賛成)武藤、大平、小林順、小林啓、木村、松田、大山の7名
   この結果、原案の採決は削除された。。

◆「集団的自衛権行使」に関する意見書の提出を求める件(請願第1号)
 わかりやすく言えば、平和安全法制に反対の声を国政にぶつけてもらいたいという請願。
 (賛成)大平、大山。

◆幸手市議会会議規則の一部を改正する提案 
 社会全体が女性の活用を促進しようとされつつある中、女性議員の活用と活性化も同じような対象として、出産休暇が届出制により取得できるものとする内容。

 (賛成)中村他全員

◆幸手駅橋上駅舎整備事業等の見直しを求める決議
 駅舎新築事業が財政事情等から、早急な必要性があるのか? 他に先行して進めるべき事業があるのではないか?といったことに言及した案。
 個人的には、私も駅舎新築は現状ではやるべきではないと、同決議案に同意の思いはあるが、西口土地区画整理事業に対して街路事業に変更という主張が垣間見えるということに今ひとつ賛成には至らないといったところ。

 (賛成)大平、武藤、大山

◆渡辺市長に対する問責決議案
 この提案理由は前号に示した通りだが、過日、議員に対して詫びた(どこでのことか不明)にもかかわらず、さらに反省を求めるというのはどういうことかとの質疑が提案者に対してあった。
 基本的に謝れば済むという問題ではないし、責任を問うというのが問責決議案の持つ意味であるから、今後の行動までにも踏み込んで自制を求める重たさがあると理解すべきである。そのためには、議会でしっかり対応し、議事録にも残し、市民に知らしめるということはあってしかるべし。

 埼玉新聞は、議会後に市長が反省の弁を述べたと書いているが、議員に対してこの発言があったものではない。この時、すでに7時を回っていたと思うが、私は自宅に戻ってライブ中継を見ていたが、最後まで市長がお詫びの弁を口にしてはいない。ということは、新聞記者に感想として述べ、紙上で代弁してもらったに過ぎない。議会や市民に到底通じるものではないはずだ。
 
 どこの社も書いてはいないが、私は次の部分に大きな疑問を感じている。
それは、議会の一般質問で公務に際しゴルフに興じていたかどうかを問われた時、「ゴルフには行ってない。今の発言は取り消していただきたい」と強弁の虚偽発言をした点である。つまり、後に行っていたことを認めるという軽薄さを露呈することになるのだが、どの道ばれる嘘を街のトップたる者が、議場で瞬時につくというのは、人格、人間性、リーダーの資質という観点で問題を感じている。

 (賛成)大平、武藤、藤沼、中村、小林順、小林啓、木村、松田、大山

◆手島議長に対する問責決議案 
 これも前号で述べた通りの提案理由だが、驚いたのは、議長との長年の友人関係を口にしながら、提案者に対して強い怒りの感情を示して質疑をする議員がいたことである。
 そして、この議員は質疑だけでなく反対討論もしたのだが、その発言の中で一市民の言葉を議場に持ち込むことに対しての異論を主張していた。
 議長がとった行動が問題かどうかの判断が優先されるべき事項だと思うが・・・。

 たとえば、国会でも週刊誌や月刊誌に書かれている内容を質疑の材料にすることは好ましくないといったやりとりがあるが、今回の場合、手島議長が市長が知ってか知らずか、教育委員に対して再任しない旨の伝達を、文章を手渡しして行った、言わば、市長責務の代行をやってはならない立場の人がしてしまったことが原因であり、この教育委員が市長に直接真偽を問いに訪問した事実まであるのだ。
 しかも、この文章は誰が作ったのかなど真相がすべてあきらかになっていないにもかかわらず、問責決議で終わらせていいのかどうかの疑問もないではないのだ。

 教育委員とは市長から任命を受けた準公務員であり、一市民とはわけが違う立場にある方。つまり市長が委嘱をした幸手市の有識者という見方をすべき人であるから、かの議員の発言はまったく的を得ていないものと解釈すべきだろう。万が一、この事件に関する議長と市長の関係がすっきりしない状況を解決する目的で、これを調査する特別委員会でも設置されたら、この方に委員会出席を求めて事実経緯を確認する可能性も有り得る話なのだ。

 (賛成)中村、大平、武藤、藤沼、小林順、小林啓、木村、松田、大山

 以上、可決されはしたが、私は市長と議長が揃ってその相手方当時者に対してお詫びに伺うことを附帯決議に加えるか、賛成討論において求めてもよかったのではないかと感じた。

◆公園等指定管理業務調査特別委員会設置決議案
 当該指定管理者の杜撰な業務および業務報告がなされている状況に対して、5年で4億5千万円という多額な契約料の整合性等と今後の業務のあり方を問うことを目的として、地方自治法第100条に基づく特別委員会、すなわち100条委員会を設置しようというもの。
 
 これに対して、まだ事件性にまで発展しているわけでもないので、100条委員会では厳し過ぎるのではないかという意見が多数あり、採決の結果、同案は否決となった。その後に、100条の縛りのない特別委員会設置案が緊急提出され、採決で可決となった。

 私としては、100条委員会になるかならないかは、どちらでもいいと感じている。
 ただ、出来ることなら全員賛成で可決できればいいのだろうが、おそらく100条がらみでは全員賛成にはならなかったと推測出来る。内容が内容だけに否決するのも難しいが、厳しい方向に向かうのも反対してあげなくてはいけないという市長派議員の考え方が推測できるからだ。とすれば、それがはっきりわかる採決を示すことを優先するのも意味があったかもしれないのだ。
 100条設置賛成者3人は、否決されたことに対しての反動的対応だと思うが、追加提出の特別委員会案には賛成しなかった。可決されれば全員が委員になるのが幸手市議会ルールとなっているのだ。されば、無いよりはあったほうがいいだろうにとの考え方には及ばない・・・無益なつばぜり合いだと思うのだが、これもまた議会の持つ独特かつ不思議な点と言える。

 (100条委員会賛成) 大平、武藤、大山

 (特別委員会賛成) 上記3人を除く全員

 ざっと以上のようなことであった。
 午前11時20分に議場に入り、夕刻6時40分に退席したが4時半を回った頃から帰り始める人がポツポツ。傍聴とは時間と忍耐が求められることを再認識したが、そういう意味ではネット中継はまだ楽か、しかし、あれだけ暫時休憩が多いと、パソコンの前に座り続けているというわけにもいかないだろう。
 画面を見ずに音声だけをたよりに家事も出来なくはないが、採決だけは画面を注視していないと議員個々の対応がわからないという欠点がある。

 私が退席する時点では特別委員会の委員長人事等で時間がかかっていたものと思われ、職員がその旨説明にも来たので後は至急帰宅してライブ中継を見ることとした。残った傍聴者はわずか1名であった。ここに書いた問責決議の二つは中継で確認したものである。
 この日の議会終結は8時を回っていた。
 平成15年6月から書き綴ってはいるが、議会の実態を的確に示すのは最も骨が折れる。だからこそ、新聞がすべてを伝えるのは困難だし、読む側にとっては簡略された内容では、その意味さえ履き違えてしまいかねない場合がある。 あらためて、ネットでもかまわないので傍聴されることをお勧めしたいと思う。
 

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