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No.2615 いよいよ改選定例会初日

2015.06.22

 議長選出などでの臨時議会が開かれたりはするものの、県定例議会は今日がいよいよ初日である。それぞれの委員会所属も決まり、一般質問および答弁調整等々の準備も完了して、4月12日の改選日から約70間の期間をおいての開会となる。
 今回の注目は、何をおいても4選出馬表明をした上田知事との議会論戦になるだろう。まずは、4選擁護会派の議員たちによる、実績を中心とした継続必要論が放たれ、逆に自民党県議団からは、多選自粛条例を自ら破る上田知事への厳しい追求がなされるのは必死である。

 この条例破りについては、メディアもほぼ軒並み上田知事の政治家としての見苦しい姿を指摘している。やはり、12年前の選挙戦で自ら提唱したテーマ・公約であり、制定の必要性を自ら求め、上程をして議会可決へと運んだ経緯は、上田知事の出馬を承認できる一点の材料もないとの観点である。
 状況変われば、条例無用というのでは、議会の存在自体が問われることになる。
 さて、ライブ中継で見届けることとしようか。
 

 朝日新聞の論調はとくに手厳しい。
「存在自体に正当性がない」という表現で締めくくっている。まさに的を得た内容ではないだろうか。つまり、たとえ選挙で勝利して4期目に入ったとしても、その存在には正当性を認めることはできないという主旨なのである。
 上田知事が条例破りの出馬に至った具体的な顛末は次号以降に書き示すこととするが、はたして今日初日の定例会はどうなることやら。
 上田知事の所信表明と上程議案の説明で閉会になる予定だが、それ以外の動議が発せられる可能性があるかどうかの興味はつきない。
 この動議、いくつか考えられるが、もしあるとすれば今頃は議会運営委員会が重い空気の中で、しかも断続的に会議されていることと思われる。

No.2614 条例破りは自己倫理と政治信条の欠如

2015.06.18

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 今日は、選挙権、学校制度改革の法案成立、そして党首討論など、日本の社会が大変化する話題が多くあって、頭の整理がたいへんです。しかし、前号に関わる上田知事の決断が示されたようなので、この話題を再度取り上げることとしました。

 前号№2613を投稿クリックして間もなく、上田知事の記者発表がおこなわれたようだ。すごいタイミングという実感ではあった。まあ、辞退表明の可能性もわずかにあったかもしれないが、予測通りの結果だった。
 
 「県民の期待を裏切るわけにはいかないとの思いで、4期目に挑戦することにした。政治信条を曲げるという不名誉よりも、県政発展のために県民の期待を実現する道を選択した。条例を守れなかったことについては深くお詫びをする」

 この発言から、上田清司という政治家が責任感に乏しい人物だと感じられてならないのだ。
 言葉の揚げ足取りは良しとしないが、そもそも政治家が政治信条を曲げていいのかということ。不名誉を受けても選挙に勝てば許されてしまう、人の噂も75日といった甘えが見えること。守れなかったでは他人事のようで、守らなかったのではないか!ということ。

 なにか、すでに県民の多くが自分を支援しているという絶対的な自信を裏付けるような発言で、挑戦を表明した上田知事。最初に詫びを入れてしまえば、県民を納得させられるだろうとの意図が見えるが、条例破りに対する巷の意見は、それほど甘いものではない。詫びてすむなら警察はいらないという昔から言われていることがあるが、そういった思考の有権者は更に増えることも考えられる。
 なにしろ、この結論を表明する前段の言い訳に

「法律は守らなければいけないが、条例は努力義務ということだ」と発言している。くどいようだが、自己都合優先の我田引水は歴然なのだ。

 それ以上に、結論にあたっての調整・・・上田さんと主義主張を同じくする中から、別の候補者の出馬の可能性があったのかなかったのか? 上田さんを身近で支援し続ける周囲の実情を勘案する必要性は? ひょっとすると過去の選挙戦で要した費用が尾を引いていて知事を続けたいのか? 他の政党・会派からの支援の確約を取り付けられたのかどうか? 巷の政治好きはいろいろなことを考えるものだ。
 自らの勝気な性格もあるだろうし、なにより、自民党が出馬交渉をしていた天野篤氏の登場に翳りが刺したという状況において、条例破り覚悟の挑戦を決断するに至ったと考えるのが妥当と思えるが、真相はわからない。

 
 上田知事が、多選自粛条例を自らの意志で制定したことと、その必要性を訴えた理由を考えると、今回、4期目の挑戦を簡単には口に出来なかったことは容易に推測出来る。しかも、当初は自粛ではなく禁止を想定していた上田さんだった。
 要するに「多選は利権や癒着を生むことになる」という理由を聞かされる側にすれば、確かに重たい内容であり、制定の価値は高いと考えるだろう。ましてや、国会議員も経験し、政治の世界にどっぷり浸っていた上田さんがそう言うのだから、納得するのも当然と言える。

 しかし、よーく考えてみて欲しい。
◆上田さんは、自らに利権・癒着の可能性があると考えて条例制定が必要だと思ったのだろうか? 
◆それとも自分はそういった渦には巻き込まれる人間ではないと確信を持っていたのだが、今後のこととして条例は必要だと考えたのだろうか?
 これは、どちらを考慮しても上田知事4期目挑戦を後押しするものではないことが理解できる。
 前者は、そうであるなら4期目になってその可能性があるかもしれないということになるから、とても受け入れることはできない。後者は、そうであるなら、創った上田さんが守ってくれなければ次世代後世のためにまったく役に立たないことになる。しかも、最初の選挙戦でなぜ公約にしたのかということになる。公約にしたからただ単に意地でというものだったのだろうか。
 どちらでもないとなると、単なる選挙パフォーマンスだったということになるが・・・。

 それを守らない条例破りを指摘されたら、またまた強気に意地を張った。常に自己都合が優先しているとしか考えられない。
 埼玉政界の一部から推薦の言葉が出ているのも、挑戦表明に必要な外堀を埋める戦略と思えてならないし、経済界についてもしかりである。
 しばらく前のことになるが、市長会の推薦理由を論破するブログを投稿したが、その後に示された町村議長会の推薦理由には情けないほどに驚いた。

 「町村議会は上田知事に非常に目をかけてもらっており、新しい人が急に出てきても心配」 
 町村議長会の会長は県央に位置する町の議長で、ちなみに、この町の町長は知る人ぞ知る強力な上田支援派首長の一人である。 

それにしても、言うに事欠いて非常に目をかけてもらっているから上田さんでいいとはよくも言えたものだ。これがいかにおかしな、不穏当な発言であるかは説明するまでもない。今までが保守系知事としてオールランドでの支援を得て選挙戦を楽にしのいできた上田さんだが、今回は自らが生じた混乱において、県内真っ二つの選挙戦になることは間違いない。(これが最も罪の重いことだと私は感じている)となると選挙で応援したかしないかが、その後の県行政との関わりに影響するとしたら、それこそが利権や癒着の発露になる可能性もあるし、なにより、上田さんが4期目に当選した暁には、暗黙の強権差別政治が形成される可能性は高い。その前に選挙戦で応援を強制するような雰囲気が作られていく可能性もある。
 そういう意味で、市長会や議長会は中立を貫いて一方の支援を表明するべきではなかったし、ここまで揉めた状況下において上田さんはきっぱりと身を引くべきだったのだ。政治行政とは、トップの感情に起因する低次元な面が多々ある世界なのだから。

 新しい人が急に出てきても心配・・・ならば、上田さんは永遠に議長会の望む対象ということか。上田さん自身が急に知事になった人だし、トップの入れ替えをしないマンネリズムこそが最も心配なこととは思わないのだろうか。
 結局のところ、言わされているのか言っているのかはわからないが、総じて上田4選挑戦ありきの苦しい理由作りでしかない。怒りを通り越して情けないという思いが募るばかりだ
。 

No.2613 さて、どうする上田4選

2015.06.17

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「皆さん、待ち望んでいるでしょうから、若干残っている調整をして近いうちに結論を出します」と先週末に発言していた上田知事。新聞も週明けに態度表明か?と結んだが、週が明けてもいっこうにその気配がない。

 私の想像では、その調整とやらは他政党、他会派、業界団体などの政治経済の大口組織に対する選挙資金を含む支援取付けなどかなと推測していました。
 そしてもう一つ、ひょっとすると、他に上田さんの関連周囲で知事チャレンジに興味を持っている人物がいて、それとの調整が必要になった、という線も可能性としてどうだろうかと若干ではありますが感じていました。
 いや、まったくの想像ゆえこの部分については真剣に考えてもらわないほうがよいかもしれません。
 しかし、もう今日あたりに記者会見があってもいいのではないかと思うのですが・・・。

「法律は守らなければならないが、条例は努力義務ですから」と、社会倫理や社会常識に挑戦するかのような身勝手な理屈を平然と言い放った上田さん。外堀を埋められるだけ埋めて、それでも足りないということで、我田引水発言を繰り返す悪あがきの姿は憐れでもあり、滑稽でもあります。
 私はかなり厳しいことを言っているとお考えの方がいらっしゃるかとも思いますが、ここまでの経緯を考えるとごくごく自然な論理だと思っています。

  条例破り! この事実を、こともあろうに一部の埼玉政界が許す姿勢でいいのだろうか!
 市長会、町村議長会の有志・・・当人が言うところではどちらも9割ということだそうだが、私の考えるところでは、それほど高い割合ではないはずだ。
 選挙で勝ちさえすればいいのだろうか!
 上田清司氏に熟考を促す、晩節を汚すことなかれ! そして、紳士たれ!

No.2612 弁護士の越権発言もひどい!

2015.06.16

 衆議院憲法審査会で招致された弁護士3人の越権ぶりがひどいことになってきた。
 形としては、招致により審査を委ねられた弁護士が、結論をどのように導こうとそれは仕方のないことであるが、自民党の憲法改正推進本部の人選責任は問われることになるのは必死であろう。
 それにしても、この弁護士チームは自らの信念により審査結果をもたらしたにしても、実際のところはよくぞまあいけしゃあしゃあと言いたくなるような発表だった。こうなるように仕組まれた政治の裏側のキナ臭さを感じる出来事だった。

 ところがである。さらにこの長谷部恭男早大大学院教授をリーダーとする弁護士チームが、一昨日の外国人記者クラブで、とんでもない発言をしたのだ。
 なんと、「徹底的にこの法案の審議をして廃案に追い込むべきであり、それができないなら選挙で政権を打倒するしかない」といった主旨の発言をしたという。「ふざけるな!」だ。

 弁護士や大学教授という肩書きに、自ら幅をきかせる人間は、こういう愚かで浅はかな面をもっていることがわかる。国会の憲法審査会に招致された人物が、他の場でそれ以上の政治に影響をもたらす決定的な自己心情を発していいはずがない。
 言語のプロ、言葉のチェックを専門とする弁護士とは、とても思えない。
 こういったことは、最低の常識だろうと思うのだが、この弁護士たちは、あまりにも社会的反響が大きかったことによて、さらにそれを自らの知名度アップのために利用しているとしか思えない。よりによって、選挙で政権打倒!というのは、立場的にいいことかどうか考えればわかるはずではないか。その分別もできない。国会で審査発言を出来る立場にない、市井の一般弁護士とわけが違うのである。
 

 憲法審査会で招致発言した人間は、いかなる人物であろうとも、審査員であるのだから、結論は導くまでの責任があるのはわかるが、それ以上の政権打倒、選挙の必要性まで語る資格はないし、また社会的影響を考えたら、審査会以外での発言は控えるべきなのだ。 また、憲法審査会自体がそうした事前確約を取り付けておくべきではなかったか、と思う。

 この弁護士さんたちに申し上げたい。つまり、国防的観点から平和安全法制は抑止力向上に欠かせないという理論の上にたった場合、平和安全法制が憲法違反だと言い切るなら、まさにGHQ押し付けの憲法自体を改正する必要があるということではないのか!と。
 ところが、この弁護士さんたちはまったく考えが固くて、マッカーサー憲法を絶対的なものとした上で、平和安全法制との整合性を前提に咀嚼しようとしている。まして戦争をする国、とか戦争を出来る国に向かう法律というリベラル的認識が強い方々のようなので、そもそも受け付けるモノサシは持ち得ていないのである。頭の良いプレミアム有識者の中には、あえて反対論を唱えることで自己実現を図ろうとする意固地が時折いるものだが、そういった類なのかもしれない。
 くりかえすが、「選挙で政権を打倒するべき」まで発言したことは、まさに越権発言であり、大問題なのだ。自民党を打倒せよ!と世に発信した事実は、逆にどの政党に日本をたくしたいのか?
幅広い思考に欠ける政治オンチな憲法学者に政治を論じてほしくはない。

No.2611 民主党は保守政党ではない!

2015.06.16

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 12日の厚生労働委員会の紛糾ぶりがあまりにもひどい! すでに15日の与野党国対会議で正常化に向けた今後のあり方で一致をみたようだが、民主党には対決姿勢ばかりが見えて、前向きな議論をしようという価値観はないようだ。

 反対のための反対、揚げ足取り、重箱の隅つつきまでは、好き嫌いは別にして、言論によるものと理解し、百歩ゆずることとしても暴力はダメだ。
 しかも、誰に飛びつくとか、扉の前で盾になるとか、首をつかまえろ、首相には手を出すな、といった事前の担当別闘争シナリオを用意していたとなると、この国会議員たちに国民の血税で議員活動のみならず生活保障をするだけの価値があるだろうかと思えてならない。

 残念なのは、岡田代表がこの一連の騒動について、身内をかばうのは当然といえば当然なのだろうが、長妻にいたっては暴力闘争を肯定するような発言までしている。そもそも、この暴力騒動の主役は山井という媚中親韓の中堅議員である。リベラルというより左向きの反日反米議員が指揮をふっているのだ。
 
 労働者派遣法はもともと社民党の福島さんが、専売特許のように出るたびに発言していた記憶があるが、民主党のそれは、国会審議の流れを平和安全法制に行かせないようにという魂胆があることはあきらか。社会党全盛時の高度成長期政治の反政府国会戦術を持ち出す見苦しさは、二度と政権を握らせたくない政党に決定的に堕落してしまったと確信した次第。
 ただ、長島議員のように本来は保守系日米安保派の議員がいることは、理解しているし、もったいないと思っている。
 もとより、複数イデオロギーが介在する野合政党であり、内部バラバラの政党であることは周知の通りで、国防感覚ゼロの政党に豊かな国際感覚を求めること自体に無理があるのだ。

 久しぶりの国政論だったが、今の国会、まさしく喝!の状態だ。

No.2610 泥田に遊ぶ素晴らしさ!

2015.06.15

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 本格的な雨に見舞われず、梅雨に入った感が少ない日照りの連日、コメの育成はいかがなものか少々心配になります。本当に水というものの存在にはいろいろ影響される人間社会です。
ファイル 514-1.jpg それでも、昨日は少々雲間の多い日でしたが、羽生市では第6回全日本泥んこバレーボール大会が開催されました。自然を満喫して多くの大人子供が歓声をあげていました。そして、イベントをつつがなく運営するための随所に施された諸々の準備・気配りに感心させられます。簡単に出来そうに見えますが、どうしてどうして!
 消防団をはじめとする関係諸団体、諸氏のご苦労に敬意を表したいと思います。

ファイル 514-2.jpg 我々の少年時代は遊び事に小うるさい規則や規制はなかったし、いわゆる「おおらか」な面がふんだんにありました。おそらく、この泥んこバレーボールを見て、泥を飲み込んだり、目に入ったらどうするんだ!とか、ケガでもして破傷風になったらどうするんだ!といった意見が出そうなくらい「泥の田んぼに戯れるイベント」なのですが、私はこういったイベントが全国的にもっと増えれば、古き良き日本を徐々にでも取り戻すことが出来るのではないかと感じます。
ファイル 514-3.jpg もっとも、ゲームをしている時が最高!と思っている子供が多いのも事実と考えると、なぜか寂しくなった現代社会に悲しさを覚えてしまいます・・・。

 あれもダメ! これもダメ! といった風潮は、学校教育の中にも多く、ちょっとしたことで大騒ぎするモンスターペアレンツに先生がおののいている現実は各地にみられます。先生もこじんまりとせざるを得ない現代事情では、この羽生のようなイベントが広がりをみせることは簡単ではないかもしれませんが、とても素晴らしいヒューマン・コミュニティー形成の原点を垣間見た気がします。

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