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No.2605 必然化偶然か、タイミングのいい対談 

2015.05.31

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 先日、驚きの800を超えるアクセスをいただきました。感じることをそのまま、自論正論に徹して書いているつもりですが、急に竜巻が襲ったかのようなアクセスに、まずは感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。とはいえ、すぐに平常のアクセス数に戻るところが少しさびしい感じではありますが・・・。

 最近、たまたま№2601で二階さん、2604で上田知事を取り上げましたが、その二人が一緒のニュースが伝えられました。
 上田知事が二階訪中3,000人のメンバーだったとは、アクセスの数以上に驚きました。そこで、私的面談があり、4選出馬の後押しをされたことが巷間伝えられています。そもそも、このテーマに触れたこと自体が意図的ですし、報道対象になるように仕向けられたとしか考えられません。つまり、仕組まれたストーリーという感じでしょうか。国内で会談しては見え見えですからね。集団訪中に合わせて、二階さんとの対談を設定し、目的は中国人観光客の埼玉誘致とすれば、二階氏との対談が偶然でははないが、主目的でなかったことにもできる???

 自民党県連との対峙構図を切り抜けるために、大掛かりなシナリオが描かれた中国訪中・・・結果、県連と二階さんの対立が勃発。実際、二階議員対新藤議員のつばぜり合いと言ってもいい構図が生まれたわけです。これだけだと、一般的にはどちらが強いかは自明の理。しかし、上田知事は県連、自民党県議団との政治的対立を、ますます泥沼化していることは間違いありません。議会を不安定なものにした責任は重たいものがあります。これは結果として8月の選挙で県民を二分する可能性が大きく、県政に与える影響を考えると、その責任はそれだけで尋常ではなくなります。評判の良かった12年に、自ら晩節を汚す行為はもったいないとしか言いようがありません。権力を知り、それを更に欲するようになると、人間は後先わからなくなるということを戒めているように思えます。

 実は、二階さんは、小沢一郎さんとの蜜月ぶりがつとに有名です。やはり政治スタイルが似ていることが最大の要因でしょうが、いわゆる自民党の顔役として最近の二階さんは徐々に頭角を現し、存在感をアップしています。この存在感がだんだん大きくなっていくと、金丸、野中、小沢といった方々がそうであったように、党の金庫を抱えるご意見番に成り上がっていくのです。
 今、そうした政治屋はほとんどいなくなったと言えるかもしれませんが、二階さんが幹事長とか副総裁とかの役職になると、その可能性は充分あると思われます。

 小沢さんほどのこわもてではありませんが、記者会見のとぼけた対応ぶりと、なにより、中国の目に余る人工島造営にアメリカが目を光らしはじめ、国内では平和安全法制の集中審議が始まるという時期の3,000人訪中は、スケジュールの偶然性があったにしてもすごいことです。若い議員であれば、たとえ一人でも海外視察に行ける状況とは思えません。かの上西議員のように叩かれるはずです。しかし、マスコミも安倍さんに厳しく、二階さんに甘いというのでは、どこかおかしいですな。

 それにしても、あの手この手の上田知事、ますます県民の目は厳しくなっていくと、私は思いますが、どうなんでしょうか。シナリオの創り過ぎは、墓穴を掘ることにならないのでしょうか。民主党のつてで小沢さんから二階さんとの会談を設定してもらったとしたら強烈ですが、自民党県連無視で今後の議会運営をどうしていくつもりなんでしょうか。少しやり過ぎだという声は、巷に多くなっています。

No.2604 知事の我田引水発言!

2015.05.27

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 5月26日の埼玉新聞が伝えるところでは、上田知事が「知事の任期は連続3期まで」と、2004年に自ら定めた多選自粛条例について、「誤りだった」と認識を改める発言をしたとのことです。

 「多選には実害があるという私の観念論は誤りだった。多選されている方々に申し訳なく思っている。もし、実害があるのなら選挙で決めてもらえばいい」というのが詳細な発言内容のようです。 
 新聞では
「自粛条例と、それ以上に大事なことを、どうはかりに掛けるかを含めて熟慮中」 とあります。

 これは、これは、身勝手な解釈変更と言わずして、なんといえばいいのやら。人間、だいたい理屈を合わそうとすると、どこかに無理が生じ、結局は「屁理屈」になってしまう見本と言えます。解釈変更と言っても、自らマニフェストに定め、それを守る意味で議会上程した条例に対するものであって、誰でもない、ご自分が切望して制定した条例なんです。
 当時本議会で起立賛成した議員の重みなど意に介していないと理解せざるを得ません。中には亡くなられた議員もいらっしゃいますから、草葉の陰で怒っていることでしょう。

 そもそも、自民党を過半数割れに追い込むと、県議選にあたって強気の姿勢に転じた知事が、それが叶わず、ここに至って、言うに事欠いて「観念論」という単語を持ち出したのです。条例制定ほど議会で重たいことはないのです。議会を説得してまでこの条例を制定したのは「信念」ではなく「観念論」だったのか! 信念を曲げるとは、さすがに言えないのでしょう。

 自民党の過半数割れを成就できた場合には、知事はどう出たのでしょうか。当然、過半数割れを実現した時の目的はあったはずです。それはすなわち、6月議会で「多選自粛条例を廃止する条例」でも提出して、議会可決を謀り、4選出馬への大義名分をお膳立てする狙いではなかったのか? 東京のどこかの区でそうした事例もあったと聞きます。
 しかし、現実のこととして、知事の狙いはそんなに甘くはなかった。
 振り上げたこぶしを、どう収めるのかと思っていたら、4選出馬へのお膳立てを、こんな形でぶち上げる戦略に出た。誰かの入れ知恵なのか、はたまた自らのアイデアなのか。なりふり構わぬ4選出馬への前ぶり記者会見としか考えられません。
 

 今回の発言は、「条例軽視」という別の問題を生んでしまいました。「それ以上に大事なこと」とは・・・条例以上に大事なことがあるのでしょうか。国会で総理大臣が法律以上に大事なことがあると発言したのと同じことです。
 多選されている方々に申し訳ないというフレーズで、納得合意させられる問題ではありません。おそらく、多選されている方々も「今更、何を言ってるんだ!」という思いのほうが強いはずです。
 

 さらにひどいのは、 「もし実害があるのなら選挙で決めてもらえばいい」という部分。これは、もう何をかいわんやです。熟慮中でもなんでもないではありませんか! ここで言う実害とは、権力志向、利権、癒着、さらにはマンネリといった項目のことですが、こうした実害は表に出ないことが多く、県庁職員ならまだしも、県民有権者にわかるはずがないんです。利権、癒着に至っては、表に出た段階で即烙印ですよ。
 この言葉から判断できるのは、4選出馬を宣言している・・というか選挙ありきを訴えているとしか聞こえませんよ。開き直りとも言えますが、こういうのを我田引水というのではありませんか。

 私は、ひと時、知事とは良好な関係であったと自認していますが、この軽挙妄動ぶりにはがっかりさせられました。思考の軽さというか奥深さを感じさせない我田引水発言。一般人ではとても思いつかない自己弁護な言い回し。
 とどのつまり、なりふりかまわず次もやりたいということは間違いないようです。ならば、何をもってしてそれほど4選に思いをはせるようになってしまったのか。それほどまでに、知事という立場にはいいことが沢山あるということなんでしょうか? 継続とか改革などといったフレーズによる行政パフォーマンスを持ち出すのは、もはや通用しないところまできてしまいました。

 私は、わずか県議1期、市議を通じても12年の議員生活で、政治の世界での苦労は知事の足元にも及びませんが、年齢的には知事と1歳程度しか違わず、何度かどん底を味わった人生経験から、一般社会での苦労は知事以上のものがあると思っています。言葉の重みに対する理解力に違いがあるように感じた次第です。
 知事として一時は素直に尊敬もしていましたが、今回の一連の騒動および、そして、見え見えの子供だましのような一連の発言にはことさら残念な思いが募ります。これほど軽い人だったのか・・・・
 厳しいことを言うようですが、このあたり、また書くことがあると思います。

No.2603 すわ、水飢饉がまた!

2015.05.27

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 日が経つにつれて雨の少なさが気になっていたのですが、やはり、2年前に水飢饉になった地区で、水不足が再発しているという情報が入りました。
また、野菜の高騰も伝えられていますが、高騰というほどのものではないというのです。「少しくらいは高くなってもらわないと大変なんすからー」という生産農家の声を直接耳にしました。
 確かに、米価の問題もありますので、若干は青果物価の値上がりも理解してあげませんと、農家はやってられないと思います。ましてや、天候に左右され、一喜一憂する状況は、それにより価格が上昇したとしても、利ザヤが増えるわけではありません。
 存続か否かが現実の問題となっている単一農家の現状も、私たち消費者レベルが多少のところは理解してあげるべきかと思いますがいかがなものでしょうか。さりとて、年金暮らしの高齢者にとっては1円、2円の厳しさを噛みしめながらの商品選択を余儀なくされるはずですから、こちらも思慮しなければなりません。
 生産と消費の関わり・・・とくに農家の行く末は心配が多すぎます。

No.2602 けなげさとの根競べ

2015.05.26

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 議員の肩書がとれてもなかなか生活リズムが変わらないものです。

 平日は、何もない限り朝の登校パトロールに出るのは、議員時代から変わりはありません。まあ、自由人になってからはほぼ毎朝ということになっています。これも、子供たちから元気をもらえるので面倒だなんて思ったことはありません。
 ただ、去年1年生になった子で、まだ一度も「おはようございます」という言葉を返してくれない子がいます。いや、ひょっとすると蚊の鳴くような声で言ってくれているのかもしれませんね。というのも、この時間帯はけっこう交通量が多く、騒音でかき消されているのかもしれません。
 ただ、この子の口は開いている感じがしないんです。歩く姿は元気だし、しばらく後ろ姿を見やっていても、列を乱したり、前後のお友達とじゃれあうということもなく、いわゆる通学上は「とても良い子」です。
 だいたい、小学校上がりたての一年生は、挨拶の面で元気のいい子と、その逆の子がいます。概して、学校に慣れるのに比例して挨拶もしっかり出来るようになるものですが、たまにそうではない子もいるにはいます。恥ずかしさというのでしょうか・・・こちらとしては、これを払拭してあげられないことに情けない思いでいるわけですが、解決策は、いつも元気に声掛けするしかないんでしょうね。けっして根負けせずに。

 それにしても、地域内で子供たちの遊ぶ姿を見かけることも少なくなったし、1200世帯近くある地域で小学生が37人(ピーク時は650人)というのですから、やっと1クラスができる程度に激減したのです。ですから、あの子とも普段はまったく会いません。ひょっとすると、私は危険人物という評価になっているのかも・・・いえいえ、それはないと思いたい!
 さて、私の「おはよう!」になかなか応えてくれない子供との根競べ?、次回はどうなることやら。あと、5時間後です。

No.2601 政治ショーに友好の実益は?  

2015.05.24

 二階俊博・・・・・自由民主党総務会長。普通のおじさんといった親しみやすい風貌の反面、政治的力がさようにあるようには見えないのですが、今では自民党の大物議員として一目おかれる方です。今回、中国訪問に際し、3,000人の同行者を引き連れ、なんと人民大会堂大広間での歓迎の宴には、習近平と一緒にステージに登場するという国賓級の扱い。 

 訪問の目的は日中友好ということで、安倍親書を手渡すなどしっかり任務は果たしているように見えますが、結局のところ、歴史認識に関わる70年談話について歴史認識を歪めることは許されないとか、侵略国家としての過去に反省を求められるなど、一方的な言われように終始した外交訪中だったようです。なぜ3,000人も同行する人がいるのかと思いますが、それだけの旅費、土産代を考えると、ゆうに億単位の経済交流になったことは間違いありません。これにより、さらに二階議員の力が鼓舞されることにもなるでしょう。
 何年か前に同様の政治ショーを実行したのが小沢一郎さんでしたが、あの小沢さんでもたしか600人だったと記憶しています。そういえば、二階さんは、どことなく小沢さんに風貌が似ています。この人の存在が今の自民党に欠かせないということなのでしょうが、どうも私には現内閣にはなじまない何かを感じてしまうのです。もっとも、内閣の中にはいない方ですけどね。
 

 今回の集団訪中が、我が国にとってどれだけの「国益」になるのかという意味で考えると、経済交流以外いかがなものか・・・私は、中国が「いい人」になるとは思えないのです。そもそも、外交というより二階議員支援者の集いもしくは懇親旅行レベル程度のものではないかと感じるのです。県議レベルでも、バス5台から10台程度の支援者の集いは考えられますので、その超大型版という見方もできなくはありません。

 今日も、尖閣諸島付近を航海し、警告を受けると「ここは中国の公海である」とやり返すなど、中国の領海侵犯は連日のことだと言います。毎日のことだと報道も取り上げる気力が失せてくるのは仕方のないところです。
 西沙海域の貴重な珊瑚礁を破壊して、急ピッチで埋め立て作業を進める軍事基地強行造成工事。軍用機離着陸用の3,000mの滑走路がほぼ完成しているようですが、実は潜水艦基地も併用する思惑があるというのです。
 この二つの実効支配により、太平洋海域への軍事拠点ができるわけで、対アメリカを意識していることは間違いのないところです。

 さらには、12兆円の資本金で設立が予定されているアジアインフラ投資銀行(別名:アジアインチキイカサマ銀行とも言うそうです)AIIBは、当初予定を上回る52カ国が集まりました。アメリカ最大の同盟国であるイギリスまでが加わり、英仏独伊がこぞって参加するということになりましたが、本部の北京に幹事はおかず、資本投下などの重要案件決定時には中国の拒否権を可能にするなど、ここでも中国の思うようにことが進められています。まさに中国主導のインチキカサマ銀行になる可能性はあるかもしれません。
 領有権、制空権などを握るためならなりふり構わずのあの手この手です。

 これで、中国との対等な友好関係が保たれていくはずもないと私は思うのですが、如何なものでしょうか。

No.2600 頻発する懲戒処分

2015.05.19

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 県教育委員会による懲戒処分

1.県教委では、セクハラ行為をした県東部地区県立高校の男性教諭(53)を停職3ヶ月の懲戒処分とした。この教諭は、昨年1月から約1年にわたり、英語の補習授業の際、手を握る、スカートの上から太ももを触る、「大好きだ」と特定の女子生徒に発言するなどしたという。被害に遭った生徒は、特定できているだけで6名にのぼる。

 この処分が軽いか重いかは、意見の分かれるところだが、国会では教師資格のハードルを高くしようという方向で検討が始められている。その根底にあるのは、教育が日本の未来を創るという考えによるもので、私もかねてから主張しているところだ。だからこそ、教師の資質が問われるだけでなく、高いものが求められるようになってくると理解している。・
 となると、この教師が3ヶ月をどのように過ごすかが、この事件かつ処分の大きなポイントになるはずだ。規律正しい自己反省期間となることを願いたい。

2.日高市立中学校の男性校長(54)は、昨年12月3日午後6時頃、右折の際に横断中の90代の男性をはね、腰の骨を折る大ケガを負わせた。これに対し、県教委は減給1ヶ月の懲戒処分とした。その額は給与の月額10分の1。 

 この処分については、軽いという感覚がしないではないが、それ以上に遅いということも云えるのではないだろうか。半年経過しないとこうした処分ができないというのは問題である。
 交通犯罪という観点から別途行政処分も受けているとは思うが、いずれにしても、2月議会の一般質問でも取り上げられたこうした不正・違反事件が少なくなることを切にのぞむ。

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