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No.2849 小学生との昔遊び 

2017.01.27

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 今朝も空気は冷たかった。通学班で二人少ない班があったので首を傾げながら見つめていたら、近づいてくるなり「えだくぼさーん、今日はね〇〇は熱でー、○○は熱となんかだってー」と4年生の男子。ずいぶん大きくなったものだとその子を見てあらためて平成24年3月に閉校となった香日向小学校を思い出した。

 今日は、長倉小学校で1年生との昔遊びを楽しむ日。実は、昔遊びを教えるというふれこみなのだが、私の感覚では教えるというよりは一緒に遊んで癒されるといった感が強い。この行事がはじまって10年近くになるだろうか。香日向地区でスクールパトロールをおこなっているボランティアクラブと、高齢者の集いのゆうゆうクラブが中心となって香日向小で始まったものだが、統廃合によって今は長倉小学校で行われるようになった。もちろん、長倉地区の皆さんも参加されているが、長倉小は生徒数が増加傾向にあり校舎に入ると同時に元気な息吹が伝わってくる。比較的長めの赴任期間を明るく活発な校風創りに努力工夫されている校長の存在も欠かせない。かざらない、気負わない人柄で、教育者としての情熱が長倉小だよりからひしひしと伝わってくる。

 さて、冒頭の男子生徒とも1年生の時に昔遊びをし、給食をともにした。子どもの成長は早いもんだとつくづく感じる。毎朝のスクールガードはその成長を見届けるのが楽しみであり励みにもなっている。
 欠席している子どもたちが気がかりだ。

No.2848 アパホテルを守ろう!

2017.01.25

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 アパホテルというと、皆さん元谷社長というよりは社長夫人の身なり出で立ちが強烈な印象として残るのではないだろうか。しかし、全国展開を継続中のアパホテルは何度か利用したことがあるが、宿泊者に優しいホテルと感じている。
 そのアパホテルの客室備え付け書籍の南京事件の描写について中国が国をあげて大騒ぎしている。観光局、外務省、報道官、新華社、訪日中国人等々中国側の騒ぎは尋常ではない。予約をしておいて部屋に行き、本を確認すると即座にキャンセルするという常識はずれの情報員的行為をしている旅行者もいるようだ。
 最新ニュースでは韓国が本の撤去を求めたという。対日外交では中国側に立つほうが有利との考えが見えるが、なりふり構わぬ日本に対する敵視ぶりである。第三国が口を出す話ではないのだが、日本をダシにした中国外交への気遣いであることは明白だ。つくづく日本は地政学的に恵まれていない国だなあと感じる。

 中国ではアパホテルへのネット予約が出来ないようになっているというのだから中国のやることの醜悪さは徹底している。グローバル経済を唱え、アメリカの保護主義を批判した習近平の言葉が表向きの綺麗事だというのが理解できる話ではないか。中国は民への圧政抑圧の政治を重ねてきたお国柄ゆえ、異質の思考には弾圧という姿勢を打ち出す社会が形成されたままだ。
 驚くのは、他国の一民間企業の意向にまで先鋭的に口を尖らすということである。自国の民主化や人権問題に触れられると内政干渉だと忌み嫌うが、その実、敵視する矛先は国籍官民大小を問わず槍玉に上げ、内政干渉どころか営業妨害までするという理性と信義のない国である。

 これに押され気味なのがいつものように日本で、札幌アジア大会への影響を考慮した北海道知事や組織委員会などは客室から引き上げることを希望しているという。
 実際の戦争は望むべくもないが、真実を追求するという意味での歴史戦においては韓国もしかり、我が国はもっと強い姿勢で対応しなければ相手の術中にはまるばかりである。
 ことに慰安婦問題と南京問題は中韓によるロビー活動が世界に向けて実行されている現状がある。ご承知のように慰安婦は世界各地への像設置、南京は世界歴史遺産登録という強硬姿勢がそれだ。アメリカではようやく慰安婦問題について韓国の主張に対する疑惑が広がりつつあると聞くが、いろいろな意味で自由で開かれた我が日本は、相手の口撃に対して善人ブリを示すのはなんの解決にも寄与しないどころかその道は遠のくばかりである。

 今回の南京問題はユネスコに対し政府も異論を唱えている現状にあり、中国側の主張に一部民間が理解を示すようなことがあっては国家としてのまとまりが無さ過ぎるというものだ。それでなくとも、日本には中韓の味方をするマスコミや政治家があふれている。言論の自由と言論の弾圧はいったいどちらに正義があるのか!
 ここは現状押され気味の歴史戦と情報戦にしっかり取り組んでもらいたいし、一国民としてアパホテル元谷社長の信念を支えたいと思っている。

No.2847 直接民主主義の功罪

2017.01.25

 先日、ある市議の集会に参加した。私は冒頭の挨拶でその市議の存在意義を紹介し、その後はほとんど振られることもなかったのでおよそ2時間20分を用した比較的長めの会の意見交換の流れに聞き入っていた。参加者の意見提案要望といった幅広い範囲での話を聴くというものだったが、そこで後述するがある中年女性の訴えがとても印象に残っている。

 昨年秋に、一部市議と市民団体によって幸手橋上駅建設の見直しを要望するという目的で署名運動が実施された。陳情と請願の目的で行われた署名は合わせて8千筆近い署名が集まり議会に請願提出された。しかし、本議会の前段の委員会付託で否決される結果となった。すでに駅舎工事が進み始めていた頃のことである。
 その後その署名運動の主体となった方々により、12月中旬に市内施設で大集会が開催されたそうだが、実際は会場の半分が埋まる程度だったと聞き及ぶ。
 最終的には、現市長のリコールを目的とする市民運動にまで盛り上げたいとの想いもあったと聞く。
 たしかに、それを訴えるかのように何度も手を挙げて今の市長のままだと街はギリギリの状況になると説く他地区からの参加者もいたが、およそ他の参加者が高揚しているようには感じられない空虚な言葉として響くだけだったように思う。タイトなスケジュールでの署名の少なさや、新駅舎に賛同している市民も少なくはないし、諸々の条件環境を冷静に交通整理出来る人材がいなかったのではないかと感じている。署名者のなかには憤懣やるかたなしの方が多いと思うが、こうした皆さんにどういった報告が届けられたのだろうか。

 話は戻るが、この運動に賛同署名したのが先の中年女性である。しかし、女性曰く「市政のムダが省けるものと考えて署名したが結果としてそれが実らずに終わった。こうした反対の声を聞き入れてもらうためにはどうしたらいいのか。結局こういう結果になるのであればもう署名もしたくなくなるほど悲しい気持ちでいっぱいです」という内容だった。政治や議会の深層に立ち入ることのない純粋な市民の思いを代弁する切実な声は泣きたくなるほどの心理を裏側に秘めるものだった。これはよく理解できる。だから市民運動の醸成はけっしてたやすいものではないのだ。
 市民運動や署名運動は功を奏すればいいが、はずれると市民の思いが離散するという負の遺産を残しかねない。そこに間接民主主義に直接民主主義を持ち込む場合の慎重さが求められるし、議員は滅多には市民の結束を求めて少数議会での挽回策を講じるべきではないのだ。

 議会制民主主義は首長と議会の二元制で成り立つ。時にその二局が癒着していたり、そこまでいかないものの過半数を占める側が市民思考と対立する立場にあると市政は紛糾する。しかし、反対があれば賛成もあるのは世の常であるから、一方的に市民運動している側が正しいとは言えない場合もある。
 私が市議8年の間に市民の署名が議会で諮られたのは3度ほどあっただろうか。議員定数削減、病院移転反対、病院誘致賛成などであった。いずれも15,000から28,000という署名が集まった。病院移転反対は権限者が病院だったために市としては手をくだしようのない出来事だった。ご存知のように久喜に移転した厚生連総合病院の1件である。あとの2件は、議会で反対側にあった議員たちが賛成に回る結果をもたらしたが、署名の数の多さに反対を貫くことが困難と判断したものと考えられる。署名が議会を動かした例となった。市民運動とか署名運動はことさらに困難を極めるものだ。

 思うに、イギリスがEU離脱という予想を覆す国民投票の結果をもたらした。当時のキャメロン首相としては、移民問題などでEU内の不安定さに不満が募り始めた国内を軌道修正するために、ある意味自信をもって実施した国民投票であったのだが、直接民主主義に訴えた目論見が目的とは逆の結果をもたらした。
 ところがである。昨日になって離脱には議会承認が必要だとする最高裁の判断がくだされた。原告側の訴えにより政府の敗訴という結果となったのだ。国民投票を最終結果としない結果にイギリス国民は良かれ悪しかれ驚いたことだろう。万が一でも議会で否決されたらイギリスはますます混迷することになるであろう。
 そして、議員の賛否にどちらにしても国民の厳しい目が注がれるのは間違いない。自らをバックアップする有権者に離脱賛否どちらの方が多いかによって採決賛否を選択するとなると、予想を覆して議会では離脱反対の結果がでないとも限らない。事と次第によっては、メイ首相はとんだ貧乏くじをひいたことにもなりかねないのだ。
 日本では憲法改正が現実化すると最後に国民投票が待ち受けているがどうなることやら。

No.2846 トランプ大統領就任につき

2017.01.20

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 今夜半には南岸低気圧による雪も予想されるよどんだ空。雪は御免こうむる対象でしかないが、子どもたちには雪の世界がとてつもなく新鮮に映るようだ。
 今朝のスクールガード時には、毛糸と革の2重手袋でも指先が痛くなるほどの寒さを感じた。これで風でも吹こうものならと思いながらも子どもたちの元気な姿に接すると寒気が飛ぶのはいつもながら不思議な感覚。ここしばらく通過が遅れ気味だった班が、正規の集合時間を復活させることになったようで、いつになく歩く姿がハツラツとしていた。
 「雪が降るかもしれないぞ」と声かけたら「雪だるま作りたいな」ときた。

 さて、今日は通常国会の招集日。北朝鮮恐怖をそっちのけで対日外交を感情的に悪化させる韓国への対応に政治がどう動くのか。また内政的には黒田経済が停滞傾向にあるアベノミクスの再生向上策はどうなるのか。復興、子育て、農業、教育・・・
 その多くはアメリカの動勢に関わるというのは日本に限らず世界に共通する問題である。つまり、言ってみれば今やトランプが世界の懸案事項と言ってもよいのではないだろうか。

 そのトランプ氏の大統領就任式も今日20日(明日の午前2時)。
 大統領令を複数発布すると言われているが、それにより、およそトランプアメリカの指針が見えてくるものと思われる。今回の場合、それを推測をすること自体が無意味のようにも思えるほどトランプ氏は意外性を秘めている。もちろんそれを称えるわけではけっしてない。
 最近もっとも驚いた彼の発言に、イギリスのEU離脱を賞賛し、他にも同様の国が出ることを期待するというものがある。北大西洋条約機構を時代遅れとし、無意味な存在と化しているといった発言もある。世界のリーダーとは思えない発言だが、彼自身が世界よりアメリカだという思考であるなら各国が今後の対応をあらためて考え直さなくてはならない。

 子どもは元気ハツラツ、ちょっとくらいはヤンチャがいい。
 しかし、アメリカの新大統領にはフレッシュな感覚で世界安定を唱える感性を示してもらいたい。トランプでは無理かな?
 ヤンチャ過ぎてリスキーなイメージを与えそうな人物感しか感じないが、まずは各国首脳の反応第一声と為替相場と株式市場に多くの目が注がれることになるだろう。はたして世界はどう変わっていくのか?
 クラプトンの大ヒット曲に「Change The World」というタイトル曲がある。その歌詞は次のようなもので実際はラブソングだが、部分的に意味深な内容になっている。もっともトランプが薔薇色の希望の光を世界にもたらすことは考えにくいか。

 
 もし、きらめく星に手が届くなら 
 君のために一つ取ってきてあげるよ
 その星で僕の心を照らして欲しい
 真実が君に見えるだろうから
 それは心の中から湧き出ている君への愛さ
 全てが輝いて見えるかのようだ
 でも 僕が見つけたこの愛は夢の中でのことなんだ

 もし世界を変えることが出来るなら
 僕は君の心の太陽になり、君を支えたいんだ
 君はわかってくれるよね、僕の愛の本物さを
 僕は君の世界を変えてみせるよ

 もし僕が国王になれたら それが一日だったとしても
 君を女王として迎えるつもりさ 
 ほかには考えられないよ
 そして僕たちの愛が国をより良くしていくんだ
 その時まで僕は愚かでも構わない 
 その日を待ちわびるだけさ
 君の心に光を注ぐ太陽にだってなれるんだ

 もし変えることができる世界なら
 すべて君色に染まりながら輝きたい
 捧げる愛が薔薇色だとわかってもらえるだろう
 もし世界を変えることが出来るならね

No.2845 稀勢の里ガンバレ!

2017.01.19

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 相撲が熱い! 日馬富士が取り組み中の怪我、鶴竜がらしくない不振で休場となり、大関陣は稀勢の里以外取り組み相手が殊勲のインタビューに出てくる回数を増やす役割になっている。しかし、こうも不甲斐ない大関陣に勝ったからといって殊勲と称するのはいかがなものかと感じる最近である。
 しかしながら、本割は正代、遠藤、御嶽海、荒鷲、他の力士たちによる熱戦続きで画面からも国技館の熱気が伝わってくる。画面では砂かぶりの観客が勝負のつく瞬間に口を大きくあけて歓声を上げている。これにつられるわけではないが、テレビの前で同じように歓声を上げる自分がいる。夜のダイジェスト版ではこうはいかない。やはりスポーツは決着の場面までライブで観るのが最高だ。

 昨年を思い起こすと稀勢の里の横綱昇進への期待が続いた年だった。1月場所からの優勝は、琴奨菊、白鵬、白鵬、日馬富士、豪栄道、鶴竜という経緯だったが、そのどこかの場所で稀勢の里が優勝していれば横綱審議委員会の議題にのぼっていたはずである。
 ところが、肝心な場面で自ら格下に取りこぼすことと、他に奇跡とも言える火事場のなんとやらを発揮する力士が毎場所いて、賜杯をさらっていく様子に甘んじる稀勢の里だった。とっかえひっかえ優勝力士が変わる形で稀勢の里は横綱昇進に待ったをかけられた。こうした流れにため息をつく国民がどれほどいただろうか。
 

 同じ大関の琴奨菊も豪栄道も優勝の翌場所は、規定に基づいて綱への昇進の期待をにぎわしたが、2場所続きの好成績は難しいのではないかという思いを密かにもっていた方が多かったのではないだろうか。そして、結果はやはりというものだった。琴奨菊などは今大関陥落の危機である。その琴奨菊に全勝を阻まれた稀勢の里に「またか!」の思いで漏れるため息は尋常ではなかった。
 そして昨年の12月場所では存在感が希薄だった鶴竜が奮起し久しぶりの優勝を勝ち得た。終盤戦の熱い星の奪い合いは稀勢の里の優勝への期待に盛り上がりを見せたが、ここでも彼は鶴竜にゆずるかのように準優勝に終わった。
 昨年の最多勝がその稀勢の里というのも皮肉なもので、さらに思うのは彼の優勝を阻んだ鶴竜の今場所の無気力さだ。横綱であればこそ連続優勝の期待も当然のものであり、筆頭横綱としての貫禄を白鵬に近づける最大のチャンスであったのに、多くの金星を配して休場となった。先場所の稀勢の里との熾烈な優勝争いの勢いはどこへいったのだろうか。

 
 さあ! 今場所は残す4日間、実際は再び白鵬との優勝争いになりつつあるが、これまで白鵬に優勝を阻まれた場所が何場所あっただろうかと考えると今度こそというのは本人もそうだが、全国の相撲ファンの想いだろう。
 運とチャンスを今度こそ掴みきって日本人久しぶりの綱を張って欲しい。
そして、魅力ある県47位の全国最下位という不名誉ランクを仰ぐ茨城県民のためにもふる里に熱気をもたらしてあげてもらいたいものだ。

 ガンバレ 稀勢の里!!!

No.2844 小池都知事はジャンヌダルクか

2017.01.16

 築地市場の移転地である豊洲の状況がにわかに騒がしくなってきた。原因は、ヒ素などの有害物質による汚染が表面化したにもかかわらず消費者庶民感覚を脇に置き、結局は移転ありきの思考を優先させたことにある。
 小池知事は、いっとき豊洲問題は石原元知事、五輪問題は森委員長が根本の問題かのような耳に心地よい発言が多かった。私も石原時代の何らかの癒着行政が裏にあると感じていたことと、増田寛也さんでは都議会自民党に頭が上がらない知事になるだろうと思っていたので近代都政のジャンヌダルク現る!といった感じで受け止めていた。しかし、肝心の小池氏本人が問題提起まではよかったが、解決への意気込みに見せる温度低下が際立ってきた。
 五輪問題も結局は元のさやに納まり、他県を怒らせただけに終わった。バレーボール会場で69億円の削減ができたというが、他の2競技の問題も含めると期待ほどの削減になったとは言えず、やはり最終段階に至らなければなんとも不確定な話である。

 豊洲問題では、盛り土が難しいとなるとそれに代わる良策はなく、時間の経過とともに業者移転予定日の前倒しが報道された。早朝築地を視察し、セリ場で業者の多くが手を振って小池氏を出迎えた光景が私には異様に映った。まるで小池氏がスターのような感覚で手を振りかえしていた。一時険悪な状況に陥ったはずが、移転遅れの保障費交渉がスムーズに進んでいるせいなのだろうか。
 そして、それから日をおかずの昨日、環境基準の79倍ものベンゼンの存在があきらかになった。
 築地業者にとっては青天の霹靂ではなかったかと思うが、当の小池氏は「重く受け止めている」とのみ発言。移転前倒し発言のあとだけに有害物質問題に徹底的に取り組んでこなかった経緯がうかがえる。
 移転問題は完全に暗礁に乗り上げたと言えるだろう。この先、建設済みの施設に何の方策も打たず移転をするのは庶民感覚が許さないであろう。なにしろ生ものを扱う施設としては最悪の方向になっってしまったのである。

 移転を考慮するにあたって、よくあることだが土地買収にかかわる地権者と石原元知事ら当時の都幹部の関連も噂されている。大型事業には必ずといってよいほどついて回る話だが、現知事としてはその責任追求に重点をおく余裕はない。過去より今後が重要であり、その行く先を決めるのは小池氏なのだ。

 自らの知事選で10年に一度の前噴火をし、本格的爆発は今夏の都議選で都民ファーストを謳って自民党に一矢報いるとしている小池氏だが、自民党との関係については「身体伺いを出している。判断するのはあちら側」と口にする。しかし、これは一般的には政治家としての信念表明を避けている姿勢でしかない。「煮るも焼くもお好きなように」は、小池氏独特の戦略性を示しているが、これには自民党都議団のていたらくな実情も味方しているのは間違いない。都民の目は小池氏への期待度が高い現状にある。 
 しかし本来、進退は自ら決めるべきことではないか。そこには党の判断次第で有利な選挙状況を作る意図が垣間見える。そうしながらも実際に大々的に候補者選びを進めている現状でもある。そういう意味では、確かに好戦家らしき戦略家ではある。それは過去の政治活動の経緯を見てもわかる。しかし反面、五輪予算のことがあるせいか安倍総理や森委員長ともどちらからともなくご機嫌を伺う様子を見せ始めた。これも政治の世界と言える。

 現状、世論の評価は高いが反政権マスコミが小池氏人気を高揚する報道志向によって支えられ、自身のポピュリズム化も進化しているように見受ける。もともとがマスコミ人間だけにそのあたりは心得ている。センセーショナルな演出も見事だった。
 埼玉県では一昨年の県議選で上田知事が自らの政党会派を結成し、自民党議員の減数を狙って各選挙区に候補者を立てた。ところが、結果は思ったほどには至らず自民主導の議会運営を変えること叶わず、結果、唯一の公認候補として当選した議員には昨年6月に自民党に移籍され、先ごろまた自らが関係する会派から無所属に移籍する議員が名乗り出た。おそらくこの議員も近い時期に自民党県議団入りするものと思われるが、議会運営の面から地域を変えるには自らの支援議員を過半数にしなければならないという地方自治トップの思考性は、市町村選挙ならその可能性が若干有り得るが、小選挙区制度による都道府県では難しいというのが実態と思われる。
 すでに当落を意識して小池旗のたなびきに擦り寄る都議もいるが、所詮自己保身を価値基準にしている点で絶対的な信頼関係が永遠とは思えない。どういうことかと言うと、自分が小池人気にあやかって当選しても自民党会派による過半数の現状が変わらなかった場合どうするかということである。小池氏もそうであったが、政党会派を行ったり来たりでは政治家としての信念が問われるであろう。上田知事方式の先例を参考にして小池氏がどう対処していくのか興味深い。

 さて、小池氏は今後都政運営をどう切り盛りしていくのだろうか。五輪問題は実施する他県にかかわる予算問題が残る。築地移転問題は豊洲施設が市場として使用不能になった場合は?また、現築地市場にはオリンピック関連道路の新設にからむ問題も発生する。そして、石原元知事への対処は? はたして証人喚問や訴訟といった新たな段階に発展するのかどうか。福祉、子育てには都民ファーストの観点からの予算計上をして女性知事としてのパワーを示してくれている。この点はさすがと感じるが、最大の難関である都議選への風の流れはマスコミ次第とも言えるが、風に流されやすい有権者の心持ちが鍵を握っているのは間違いない。 

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