記事一覧

No.2928 これは真の希望の★

2017.10.07

アイコン

 野望と欲望が見え隠れする政治の世界の希望は有権者を混迷させる薄っぺらさを徐々に見せている。それにしても独裁者登場の場面の多くに歴史が証明する大衆迎合ポピュリズムがあるが、これに翻弄される世の中が軽いのか、翻弄する政治家がしたたかなのかわからないが、国の方向性をきちっと見定めるべく成り行きを見つめる心境である。日々メディアが伝える政治家の言葉ひとつひとつに翻弄されないようにしたいものだ。

 ところで、スポーツの世界では期待の新星がわくわくさせてくれる傾向がどのスポーツにも見られ世代交代の波が押し寄せていることを感じさせる。そしてそれは、幸手市出身の希望の★がいよいよ輝きはじめそうな現実にも通じていることを頼もしく感じている。
 昨年のプロ野球ドラフト会議でオリックス・バッファローズから3位指名を受けた岡崎大輔選手。以前に書いたのは、まだ細身の身体ゆえ2年から3年しっかり鍛えて主力選手の道を歩むことになるかもしれないが、人柄の良さが意外と早い出番をもたらす可能性もあると。実はそれが現実になったのだ。
 すでにセパともにペナントレースは終了し、来季に向けたチーム作りの時期に入っている。消化試合では当然期待の若手が起用される場面も出てくることになる。
 岡崎選手、実は昨日のソフトバンク戦で8番ショートでスタメン出場し、延長12回にサヨナラで決着がつくまで交代されることなく出続けた。当然打席も5回巡ってきたが、残念ながら結果はノーヒットだった。それより前の今月3日の日ハム戦に代走で起用され初のホームインをしている。翌4日の試合では9番スタメンで出場を果たした。4番ピッチャー大谷に球場が大歓声の渦となった日本での最後の登板と言われた試合である。最初の対戦は空振り三振、その後センターフライ、一塁ゴロで3回とも凡退となったが、来季大リーグ入りでどれほどの活躍をするか計り知れない大谷投手との対戦は岡崎選手に何らかのパワーを与えてくれたのではないだろうか。
 現在8打席ノーヒット、2三振で外野に飛んだ打球が1回という状況はまだまだ打撃に磨きをかけることが求められるわけだが、守備については7回の守備機会を無難に捌いている。これは高校時代から定評が高かったのですでにプロの域に達していると考えられる。オリックスはまだ2試合を残しているので彼の勇姿をBSで見ることが出来るかもしれない。この2試合が彼のスター選手にのしあがるチャンスと思えば、こちらもわくわくしながら応援したくなるというものではないか。

No.2927 とどのつまりは選挙資金

2017.10.04

 希望?の党の1次公認が192人になったという。人数揃えて政権交代の資格が出来たとする若狭氏の言葉に違和感を感じざるを得ない。たしかに議会制民主主義の根幹は選挙と議会の多数派論理という数値原理に根差しているが、思想・心情・人柄といった議員の基本資質を個人的にも、チームワーク的にも問われる内容であれば政権ダッシュどころか政党自体の命すら永らえないのは明白だ。そのいい例が民進党であり、細川大連立政権であったということを残念ながら年配の有権者は記憶から遠のき、新しく資格を得た若き有権者は知る由もない。
 民進党出身者が110名いるという。表向きは改憲、安全保障法賛成の踏み絵を経由しての公認だとするが、解体政党にあって何が何でも当選したいという自分ファーストの欲望に渦巻く寄合世帯にまともな合意や理解があろうと考えるのはかなり疑問だ。たとえば、立憲民主党に入った辻元清美曰く「選挙後は希望との連携も視野に入れたい」と。これは110名の中に辻元氏に近い議員が相当数いることを示すからにほかならない。結局は公認欲しさによる場しのぎの理念転換に過ぎないのだ。
 小池氏にしても肝心のお膝元の都議から政治理念を問われ離党者が出る始末。誰もが言う、都知事としての実績はかき回しただけだと。行事・イベントには出席しパフォーマンスはしっかりやるというのは彼女のメディアを意識した戦略的匠みさがさせるのだろう。昨日の鹿児島での五輪旗の旗振りもそうだった。
 そのマスコミだが、最近は小池旋風という言葉でしきりにはやす。しかし、どうだろうか? 街で会ういろいろな人と現状を語る機会に、小池氏に好感を持つ人はあまりいないのが実態だ。私の支援者でもなく、政治的お付き合いのない人でも小池氏に批判的な声が多いように感じる。東京のみならず各地でパフォーマンスを展開する小池氏だが、若狭、細野、玄葉氏たちに電話等々で細かい指示を発信しているのは理解の範囲だ。玄葉氏が辛い作業だったと漏らしたのは小池氏と旧同士との狭間での苦労があったからに違いない。
 公認問題は言うに及ばず、小池氏は民進党の重鎮だった選挙区には候補者を立てず、また自民党の石破、鴨下、野田聖子といった特定のお仲間の選挙区にも同様の配慮をしている。政権を奪取した時にまで思いを張り巡らせているということか。その折にはベテランの力が必要だということと理解出来る。当たっていれば、深謀遠慮の行き届いたことと驚く限り。
 反面、立憲民主党に合流した人たちには落下傘部隊を送り込むという。もっとも、共産党は早くも枝野氏の埼玉5区で予定していた候補者を取り下げると発表した。組織によっていろいろあるのだろうが、立候補を準備していた人はガキの扱われ方に近い。この点は小池手法も同じ体質を持っているが、組織とは異なり個人的な思考がそこには強く出ている。前述の3人もおそらく小池氏の言いなりといった感じなのだろう。小泉進次郎氏が「出ても出なくても無責任。ならば選挙に出て下さい」と語る姿がテレビで流されると「進次郎さんがキャンキャンはやしたてますが、お父さんには約束し理解してくれています」と進次郎氏をまるで犬のような比喩で子供扱いした。前号でも書いたが、彼女の発するボキャブラリーはよくよく聞くと小さなトゲがある。そういう表現が咄嗟に思い浮かび、悪びれることもなく口にするタイプか。それがまたメディアが面白おかしく取り上げる。小池流選挙術の真骨頂ということなのかもしれない。言葉は自らを高めることもあり、貶めることもある。私は小池氏の発信する言葉は彼女の人間性を理解する上で関心を持って聞くようにしている。もっとも、人間性という部分では2月の時点で希望の党を商標登録していながらそれを隠して最近考えたと発言、事実がバレて追求されるとさらーと受け答えするしたたかさは、計算づくしの思考とも合わせてとてもわかりやすい人だと感じている。マスコミがこれをさして報じないところが安倍より小池ということらしいかなとも思うが、この時期から政権奪取を思慮していたということの証だから驚く。希望が失望に変質したらマスコミの責任も問わなければならない。

 さて、本号のタイトルについてだが、大きな疑問を感じている。
 民進党には140とも150とも言われる億単位の資金があるそうだ。それはいったいどれほどのものが希望の党に流れるのかということである。希望の党の結党メンバーには民進党離党者が今回の候補者中8名いる。いわゆる意味のない代表選の前後に離党した議員たちである。その8名中細野氏を除く7名は除名になった方々である。もしも民進党から資金が流入すると、いや入るのは間違いないと思うが、この除名議員たちはなんのことはない民進党の資金を選挙戦に使用できることになる。結党ンメンバーとして非除名合流者たちより新党での格付けは上で、なおかつともに民進党の資金を使えるとは・・・これって頭の硬い私にはどうにも理解出来ない話なのだが・・・。
 枝野新党も割り当てを要求しているようだがどうなるかは前原氏の腹次第。
万が一、枝野党に割り当てがなければ裁判沙汰にしてもいいくらいの不公平な仕打ちと言えるだろう。
 小池氏が国政政党を立ち上げる意欲で2月に政党名を登録していたのは前述の通りだが、その最大の狙いは民進党の資金にあったというのもすでにメディアが伝えていることだ。6月の時点である人物を通して民進党に持ちかけていたということで、この人物には小泉、細川、小沢といった名が上がっている。脱原発という選挙用公約を通じて小泉氏とは間違いなく周到に打ち合わせをしていたのかもしれない。そして、壊し屋小沢一郎はまたしても自由党を捨てた。選挙後の小池氏への配慮からだろうが、政治理念お何も感じられないただただ睨みとつぶしのきく政治家だったと解釈している。メディアが取り上げるのが不思議でならない。
 はてさて、まさしく政治の五分先は闇ですね。

No.2926 大義どころか矛盾だらけの結党騒動

2017.10.02

アイコン

 民進党解体! あの代表選はなんだったのか。岡田、野田、菅、安住、江田といった代表・副代表経験者たちは枝野氏と組む菅をのぞき無所属で選挙に臨むという。こうして要職にあった議員の名は頻繁に報じられるが前代表の蓮舫はまったく聞かれない。重鎮扱いされていないことが今回の騒動で判明した?
 希望の党の「この指とまれ」も言葉の端々に排除の論理を見せる小池独裁の影が色濃く感じられ思うに任せない。
 「申し入れがあった後に選別させていただく」
 「全員受け入れはさらさらない」
 「他の言葉でなく私の言葉がすべてだ
 政権政党であり、かつての総理や代表に対して礼を失する上から目線である。言葉ひとつで人のイメージが変わることは意に介さないようだ。若狭氏と細野氏という資格認定調整コンビも国を担うという観点からはたよりないが、小池氏は本心から彼らにお任せという認識ではなく強力なトップダウン思考を発揮している。姉御肌の権力思考が人柄の根本にある女性という人物評価をかなり前から(小沢氏との関係を深めた頃から)感じていたが、確かだったと今思う。歪んだ独裁にならなければいいが・・・。
 そもそも民進党にしても党議拘束があったとはいえ安全法制に全員が反対している。それどころか、委員長席になだれ込んでの子供に見せたくない政治家の姿を散々テレビで見せてくれた。福山、小西、柚木、玉木、女性議員までダイブしての大騒動だった。国会の外でシールズたちがふりかざしていたプラカードを委員会に持ち込んでの抗議も共産党や社民党と一緒になってしていた民進党。これだけでも全員踏み絵を踏む資格すらないことになるはずだが議員継続のためには安全法制賛成に変質するのも恥ずかしくはないようだ。やはりどう考えても完全一致は考えにくい。野合の性質は相当分残すと見るのが正解だろう。憲法改正についても、小池氏、細野氏ともども9条改正には触れず地方分権などを対象にして憲法改正論を主張する。つまりはお茶を濁した憲法改正論でしかない。ここに自主憲法制定を理念としている中山恭子氏がなぜ合流したのかが私の最大の不思議感覚として残るのだが、これが政治の闇の部分で真相はやがて明らかになるだろう。北朝鮮有事という最大の危機国難において自衛隊と憲法の関わりの議論は避けて通れない。

 立憲民主党を枝野氏が立ち上げた。この新党の「この指とまれ」はどうだろう。立憲ならぬ護憲のほうが主義主張が伝わりやすいと思うのだが、どうもリベラルと言われる人たちは立憲という言葉がお好きなようだ。長妻、赤松、辻元といった方々・・・理念としては社民党に合流すればいいだけではないかと思うのだがどこか違いがあるのだろうか。

 1993年の細川大連立政権、2009年の308議席を獲得しての民主党政権と過去2回の自民党大敗の後の政権がたどった運命はいずれも失政の結果、国力をそぐこととなった。前者は8党による非自民大連立だったが新生党小沢とさきがけ武村の軋轢を産み、内紛、、権力闘争が治まらなかったことでわずか8か月の短命だった。やったことと言えば当時政治改革を掲げた細川小沢による小選挙区制度の法制化くらいだったがこの実現には野党自民党総裁河野洋平も合意したという経緯がある。そもそも現在に至り小選挙区制度に対する問題点を語る識者がかなり多い。後者は「失われた3年」という言葉に象徴される。ともに小沢一郎が仕掛けた政治のうねりであった。実は、1993年の時小沢の側近として小池氏は暗躍した。 はそして今回2度目の自民対抗勢力としての選挙戦であり、またまた小沢氏と共闘があるやなしは別にして今回は新党の旗頭としての選挙となる。この人の人柄や思考のベクトルがこうしたことをくり返す原点なのかもしれない。
 民主主義の最大のイベントである選挙は、マスコミのブーム起こしとそれに乗る国民の新しもの好きによって政治の低迷すなわち国民生活の低下を招いたと言っても過言ではない。風に乗った新党政権は限りないリスクをはらんでいることは歴史が語っている。結局は理念心情を選挙上のご都合主義でその都度置き忘れる政治家たちの矛盾に翻弄される国民にも責任はあるのだろう。

No.2925 由伸采配に狂い

2017.09.30

アイコン

 シーズンも押し迫ってDNAと巨人のクライマックス進出争いに注目が集まる。そういう点では優勝決定後の消化試合にはないエネルギーがほとばしるのは選手にもファンにも良いことだと思う。
 たった今、巨人が負けた。残す3戦負けられない戦いが続くという言葉が虚しくなるような試合展開だった。今年の巨人について時折書いたが、やはり外国人と若手重視路線によってこれまでの実績から戦力と期待されたベテラン陣が満足に働く場面が少なかったように思う。投手陣ではFAで獲った山口は言うに及ばず、森福しかり、大竹、内海、山口、ケガで離脱の杉内、沢村と名前だけでも響きを持つ投手が今一つだった。打撃陣は村田を筆頭に多くのベテランを隅に追いやり、未来志向の若手起用が前半の負け試合を増やし、結局はペナント中盤にして優勝争いから遠のく結果をもたらした。
 
 
今年の巨人、負ける試合はすべてといった感じだが、チャンスをモノに出来ないことにつきる。そうこうしてるうちに投手陣が打たれるありきたりのパターンだ。今日の試合の1回裏、陽、マギーと連続ヒット、ここからが監督采配の真骨頂なのだが不調続きの坂本にキャプテンゆえかバントのサインは出さず内野ゴロで一三塁。4番阿部のセカンドゴロでゲッツーと阪神にしてみれば絵に書いたような展開。「無策」この一言だ。不調の坂本はおそらくバッターボックスに入るたびに悩み続けている日々。キャプテンとしての責任感も災いすることだろう。その責任感を楽にしてあげるのが監督の仕事と考えたら、バントをさせて成功すればベンチが拍手で湧き、坂本の胸のうちも軽くなるどころかかなり晴れるであろう。こういうサドンデスにも近い試合では打順に関係なく送るべきは送るのが積極的な采配だと私は思う。二三塁でゲッツーも無くなるバント成功の後、阿部も気楽に外野フライを狙えるのだ。いわゆるピッチャーインザホールを監督が作るのだ。一回表に1点取られた直後だったからまずは振り出しに戻しておくべきだったろう。何を考えて坂本に強行させたのだろうか。確率は通算で3割を切り、9月だけでは2割にも満たない状態の坂本にだ。
 次は4回裏。四球、三振、ヒット、三振、四球でツーアウト満塁。ここでバッターは小林。自分が社長だったら・・・とか、総理だったらとかといろいろトップになったつもりで思い膨らますことが誰でもあろうかと思うが、監督だったらというのは野球に限らず最もよくある代理思考だろう。さて、私なら迷わず代打、しかも足が速く投手の嫌がるしつこいバッターの脇谷を指名する。投手は左の岩貞だが脇谷は苦にしない。小林はどうだったか・・・2球目のストレートど真ん中をいとも簡単に見逃し、その球より外角低めに来た球に手を出しファウル。最後はまたまた真ん中の範囲に投げ込まれて見逃し三振。予測通りの見事な三振だった。捕手が他にいないわけではない。失点を防ぐための早めのマシソン登板も代わりばなに被弾。頭に血が上ったマシソンは敗戦を意識させる乱れよう。投手起用の難しさは理解しているが、問題は2度の攻撃に見た由伸采配になにがなんでものサドンデス意識が感じられなかったことだ。4連勝していることも影響したのかもしれない。
 それにしてもペナント終盤に来ての村田の活躍は監督になにやらメッセージを届けているようだ。いや訴えているようにも感じる。村田のひと振りによる1点だけだったのがなんとも印象的な今日の試合だった。

No.2924 野望、欲望、失望、絶望、待望、羨望

2017.09.29

アイコン

 いやいや日々蠢く政治の世界。大志を抱いて政治家になったひとたちの矜持はいったいどのように理解したらいいのか有権者のほうが戸惑うばかり。
タイトルは望という文字がかなり意味合いの異なる熟語として存在しているので取り上げてみた。どの望をどの政治家が強く感じるもしくは持っているのか一人一人当てはめて見ると面白い。
 さて、私はこれからまだまだサプライズがいくつか起こると予測しているが、そのうちの二つを示してみたい。

◆小池氏は周囲からの多くの出馬要請を受けるという流れで国政への腰を上げるというシナリオを公示直前に発表する可能性が充分ある。目的は総理になるチャンスがこうした形で巡ってくるとは少なくとも国会を辞し都知事選に出る1年前までは予測していなかったはずだ。しかし、その後の経緯から半年前くらいから周到に新党設立の道を計算していたと思われる。2月20日に都民ファーストと同時に希望の党を商標登録していたことがなによりではないか。会見では数日前に思いついたと言っていたが、まったくの詭弁だったことが明らかになった。
 しかし、これは都民不在、都政放棄という批判を受けることになる。都知事としての実績はただただ問題提起をしてかき回し、自ら掲げた問題の解決に道筋をつけたということで納得出来るものはひとつもなかった。逆に移転遅延保証金など予定外の予算が発生した。その上で国政に出るとは・・・・都知事選挙が100億近くかかることを思うとこれほど無責任なことはない。1年前に都知事になるためにやめた国政に復帰することに政治家としての矜持が感じられない。

◆小沢一郎氏が新党合流を表明した。これは周到な戦略と予測するほうがこの際適切ではないか。というのは、小沢氏に対する嫌悪感は国民の多くが共有していることであるから合流して良いことはない。新党結党に参加した長島さんや中山さんなどとのすり合わせもおよそ不可能に近い。そこで、小池氏は小沢氏の合流を拒否することで国民受けを狙う・・・そのために小沢氏があえて合流を表明するという裏で仕組まれたシナリオかつイメージ戦略ではないかと。これこそある意味サプライズそのものではないか。政治の世界はいろいろである。小沢氏と小池氏ならこのくらいのことは有り得る。小沢氏自体全国的人気は無いと自覚していることと、安倍政権倒閣を最も望む政治家である。安倍でなければ誰でもいいくらいの思いの持ち主である。
 合流か吸収合併かは別にして、実際は今回の状況は小池氏と民進党の一部と7月ころから画策されていたという。その話は代表の蓮舫氏はまったく聞かされていなかったというから驚く。野田幹事長はそれをやむ無しと了解したというから、幹事長の再任に応じるはずもなかったわけだ。群馬の民進党議員の石関氏が後援会の集まりで発言した話だから信ぴょう性は高い。

 まだまだいろいろあるが、今回はここまでということで。とにかく小池氏の国政復帰宣言は来月9日までが期限だ。これをトップニュースに話題を誘引し選挙戦に突入するくらいのことはやる・・そういう人だ。さて、この予測当たるかどうか。

No.2923 グチャグチャな民進身売り合流

2017.09.27

アイコン

 政治は生きている、まさに息苦しさを覚えるほど異常な鼓動を刻んでいる。 政治の一寸先は闇 という言葉を耳にしたことのある方は少なくないと思う。それにしてもどうだろう??? これほどまでにクルクル目まぐるしく選挙目当てで議員が、政党が移り歩く姿があっただろうか。今の政治の先は一寸以上に短いと思えてならない。
 今まで野党第一党として、いや4年前までは失政に終わったとはいえ政権政党を担った旧民主党現民進党が、壊滅的に新党に合流する流れを誰が予測しただろうか。
 民進党はこうなる運命を自らが演じてしまったという点に置いて支持国民に対し背信を認めなければならないであろう。今回の身売り的合流?のきっかけは野田幹事長に再任を断られた蓮舫代表の辞任劇から、顔ぶれの変わらない静かな代表選を経て、その代表選直後に待ってましたとばかりに離党の手を上げる者が出た。そこへ追い打ちをかけるように口撃の達者さで名を売った元検事女性議員の不倫で役員人事がままならなかったことで民進城は国会の瓦礫と化すに至ったのだ。そもそも何故蓮舫氏だったのか、なぜまた前原氏だったのか、なぜまだ2期の山尾氏だったのか・・・。
 こう考えると、やはり民進党という党は根本的に人材不足であり、その大元は野合の政党だったということに尽きるのではないだろうか。改憲派と護憲派が混在し、共産党との選挙協力希望派と敬遠派が呉越同舟していたのだから何をか言わんやであった。
 思えば2009年8月の衆議院選挙で小沢一郎選挙術を配し、自民党の119に対し308議席を獲得した当時の民主党は観ている限り政治不勉強の素人集団であった。世襲議員や秘書経験者がすべて良いというわけではないが、早くから大志を抱き政治の現場に接してきた議員と、知名度や見た目だけの人物が風で議員職を得た場合とでは質が異なるのはあきらかだ。どの政党であってもチュルドレン議員の多くはその命のはかなさを証明している。
 年金問題やスキャンダルを材料にした徹底した批判戦略と、女性議員を配すれば勝てるという小沢氏得意の選挙戦がメディアの風起こしとの相乗効果で功を奏したわけだが、結果的には民主党が政権政党として強く打ち出した行財政改革も手詰まり感だけが残り、若手議員の躍動感も成長も見ることのないにわか政党を露呈した。なにより、外交安全保障では国際協調と国家アイデンティティーのバランス感覚が欠如していたために国力を失わせ、リーマンショック後の経済立て直しにおいてもほとんど政策効果をあげることはなかった。
 厳しい論説に終始した感もあるが、思い起こせば皆事実であったことは否定しようがない。
 まだ明確ではないが、参議院はそのままに衆議院だけ望む者は新党に合流する形での選挙戦と前原氏の言葉をメディアは伝える。なんとセンスがないことかと前原氏の政治的資質を疑うのは私だけではないだろう。自らは責任をとって無所属で出馬し、当選後に合流するというが、とくに責任論に感じられない。なぜなら新党に合流すれば勝つことは間違いないと言ってるようにも聞こえるし、逆に無所属でも勝てるという自信の裏付けともとれる。また、共産党との協力で当選ラインを考えていた議員は、新党に合流すれば共産党に支援をもらわずとも済むと考えなくもない。
 つまり、何でもありの何がなにやら状態と言える。
 新党も金、物、人のすべてに乏しい中、既成政党の存在は利用度が高い。結局はまたまた野合の可能性もあるとすれば希望どころか失望に近い。
 一昨年の4月、米議会で歴史的演説をした安倍総理の名句が「希望の同盟」というものだった。今の北朝鮮の状況を想定し、放っておけばいついかなる時でも北朝鮮の脅威が眼前から消えないとするならば、今解散するのは政治の空白を生む暴挙と叫ぶのは的を得ていないどころかのんきな平和ボケもいいところではないか。
 今回の解散の大義は外交安全保障と社会保障・アベノミクスベクトルに対する信任解散と私は位置づけ、あえて「希望の解散」と命名したい。とくに北朝鮮問題は予断を許さないまま半年や1年は現状が続く可能性もある。ロシアのプーチンと、はたまたインドのモジ首相と何を語り、何を要求してきたか・・・こうした内容をマスコミが報じることはない。批判は簡単だ。ならば安倍総理にとって代わる総理候補に誰がいるというのか。

ページ移動