大坂なおみ選手の全米オープン優勝にメディアは最大限の言葉で称えている。歴史的快挙というのも胸のすく表現だが、この快挙、今年のスポーツ界全体の№1ニュースであることは間違いないし、ランクダウンすることもないだろう。とにかく滅茶苦茶嬉しいという感情が冷めずにいるものだから、何回ニュースを見ても飽きないし、見るたびに鳥肌が立つ。なにより、見た目は派手に見えるが、質素で謙虚かつ控えめな言葉と、ちょっぴりあどけなさの残るユーモアなどは頂点を射止めた選手とは思えない。優勝の瞬間にラケットを空高く放り投げて、コートに大の字になるといったダイナミックな歓喜の表現をよく見るが、彼女は目頭を押さえながらセリーナに歩み寄っていった。慣れていないこともあるかもしれないが、そんな人柄なのだろうと感じ入った。
グランドスラムという表現が付き物のスポーツはゴルフとテニスくらいだろうか。ワールドワイドなもので他にあったかどうか思い出せない。どちらも年間に最高峰の大会が4つあり、ゴルフではそれぞれをメジャー、テニスではメジャーという呼称よりグランドスラムと称するのがならわしのようだ。4つの大会をすべて制するとグランドスラマーと言うのは一緒である。
個人的に感じていることだが、テニスはハードスポーツの割には選手寿命が長く、限られた少数の選手が常に優勝を争う傾向がある。ゴルフはテニスに比べベテラン若手が入り交じり、場合によっては今年の全英女子オープンがそうであったように初優勝がメジャーということもある。つまり番狂わせが少ないのがテニスの特徴といえ、それほどまでにわずかな選手が強烈な印象を与え続けるスポーツである。
今回の大阪なおみ選手の快挙は、男女を通して日本人初と言うことに尽きるが、GSのベスト4にも入ったことのない選手がいきなり優勝というのもとてつもなく素晴らしいと思う。実は、3回戦で6-0・6-0で勝った時、あれ?今回の大坂選手どうしたんだ、何か別人のようだなと感じていた。サプライズ以上の異変といったらよいだろうか。その後はあれよあれよの快進撃が続き、最後は、一皮、二皮どころではなく、一気に何枚も脱皮して成長してしまったように思えた。
樋口久子さんがアジア選手として初めて全米女子プロ選手権に優勝したのが1977年のこと。その後は、ゴルフの世界でもメジャーを制する日本人は生まれていない。ましてや、テニスである。思い起こせば、イチロー選手の年間ヒット数の史上最高記録や松井選手のワールドシリーズでのMVP、なでしこ日本のワールドカップ優勝、そして去年は佐藤琢磨選手の日本人初のインディ優勝などなど、世界に通じる快挙にもいろいろあったし、その都度歓喜したものだ。しかし、今回の喜びはどこか違う感覚に満たされるから不思議だ。それだけ、テニスのグランドスラムが世界に冠たるビッグイベントということなのだろう。ベスト4でも1億を超える賞金というのだから驚くばかりだ。
大坂選手はまだ20歳というから今後の伸びしろは計り知れない。謙虚な中にも他を圧倒するパワフルプレーで魅了する大坂時代を築いてもらいたいものだ。そして時の経過とともに堂々とした貫録を身に着けていけばいいのではないだろうか。とんかつ、カツ丼、カツカレーに加えて抹茶アイスクリームが好きだという。今や地球上どこに行ってもグローバルが当たり前となった。まさに、どこに住んでいようが正真正銘の日本人である。
東レパンパシフィックで帰国する大坂選手が早く見たいものだ。そういえば、多くが楽しみにしていたなおみ選手の全米オープン決勝戦は、ウィンブルドンと違って有料チャンネルの独占中継だった。女子ゴルフも似た傾向にあるが、NHKには頑張って放映権を確保してもらいたと思うのは小生だけだろうか。有料の国営放送であるNHKはほとんどの国民が有料顧客である。それが、日本人が歴史的快挙を成し遂げた瞬間を放映出来なくては国を挙げて応援することが出来ないではないですか!
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No.3031 ナオミフィーバー!!!
No.3030 第33回埼玉県ガス協会合同復旧訓練
「7日、朝9時30分埼玉県東部を震源とする大規模地震が発生し、幸手市では震度6弱を記録した。幸手都市ガスでは、、ただちに災害対策本部を設置した」
これは、7日に権現堂公園第一駐車場の半分を使用して大々的に行われたガスインフラ復旧訓練の想定である。
県内にある20のガス供給会社のそれぞれの地区を持ち回りで、毎年こうした復旧訓練を実施しているそうで、この訓練の存在は今回始めて知るところとなった。今回は、幸手都市ガスさんと鷲宮ガスさんが幹事会社となり、その33回目が開催された。
埼玉県危機管理防災部部長や地域内の3行政長、警察署長、消防長等々を来賓に迎え、県内各地から20のガス会社が参加するなかなか見ごたえのある訓練だった。幸手市代表区長会のメンバー11名も招待の対象だったが出席は5名であった。前回がいつのことだったかは確認しなかったが、持ち回り訓練と区長の任期とを考えると、この訓練を経験している区長は誰もいないのではないかと思われる。 訓練の様子は、写真からある程度ご理解いただけると思うが、とくに印象に残った点は4つ。
◆集結したガス会社の社員さん達の、自衛隊とまではいかないものの整列から点呼報告敬礼といった一連の動きは目を見張るものがあった、日頃そうそうは各地から集まって訓練できるものではないと思うと、ここまでまとまった状況を目にして、有り難くも頼もしいというのが率直な感想である。
◆脇にモニターを置いてのカメラによるガス管内の異常点検作業は、50メートル長まで可能で、口径次第ではコーナーを右左折しての撮影も可能である。
◆PEポリエチレン管の性能は、従来の白ガス管と呼ばれる経年管と比べて腐食に強く、軽量で曲がりやすいことから施工しやすい。幸手都市ガスさんの話では、順次このPE管への取り換え工事を進めていくということである。
◆ガス管は、地すべり現象により管内に土砂や水が入り込みガス供給がストップしてしまうことがあるという。その時、採水のためのバキューム処理を施すが、負荷吸引装置による採水訓練では、管に90度の曲がりを数回しつらえても小石もろともあっという間に吸引する。 大切なライフラインであるガスは、危険性という点でも一般住民が取り扱うには難しいものがある。それを民間の供給会社が県内のどこで発生しても集団的防災体制を構築していることは心強いことである。昨日の北海道胆振東部地震の街の惨状を見た後だけに、会場全体に緊張感を感じる訓練だった
No.3029 「山がずり落ちてきた」
ラジオを聴いていたら飛び込んできた被害者の悲痛な言葉。それがタイトルに掲げた「山がずり落ちてきた」だった。老齢の女性らしき人が語る恐怖の言葉は、テレビでも見ていた光景と同様の光景を今朝の新聞一面の写真を見て理解できた。広大な山岳地帯が凄まじいほどに全域でえぐれている。火山灰地特有の現象との分析もあるが、直前の台風による雨の影響もゼロではなかったかもしれない。
西日本豪雨は222人の犠牲者と、いまだ10名の不明者がいる。今回、北海道胆振東部地震と名付けられた地震では9名の死者と29名の不明者という段階で、人的被害は西日本豪雨災害ほどには至っていないが、見るからに倒壊家屋や道路陥没、液状化の激しさがインフラ崩壊につながる。斜めに傾いた家屋は倒壊と同じと考えるしかない。通常の生活状態に戻るのにはかなりの時間と国費の投入が必要となるだろう。
まだまだ西日本豪雨災害でも避難生活をおくっている方が1500人もいる。自然災害が連続的に多発する昨今の尋常とは思えない事態は、大災害を想定した予防的国家体制を早期に構築する必要を感じる。災害が発生するたびに厳しい生活を余儀なくされる被災者の多くは、体育館などでの仕切り間生活での長引く避難生活に心身が疲弊する。高齢者にとっては命にかかわる究極の未体験ゾーンと言ってもおかしくない。自衛隊の皆さんの奮闘無くして被災者の支援体制は考えられない。その自衛隊員は戦争につながるイメージだと評されることで憲法に身分が規定されずにいる。災害支援救助に一列歩行する自衛隊員の手に握られているのは銃ではなくスコップだ。
かように、災害が発生するたびにいろいろなことが頭を巡る。自然はあまりにも過酷な試練を人類に与えすぎではないか。
亡くなられた方には慎んでご冥福をお祈りいたしますとともに、被災者の皆さまに心からお見舞いを申し上げます。相手が自然とはいえ、これだけ日本のあちこちで発生する状況にくやしいという思いとどうしたらいいんだという思いがこみ上げてきます。
今回、亡くなられた原因の一つに、倒れて来たタンスに押しつぶされた方がいらっしゃったという。少なくとも、語られ尽くした感のあるこうした危険への対応はしておこうではありませんか。
No.3028 済生会栗橋病院の顛末
台風21号の猛威は数日前からメディアが伝えていた通りのものがあったようだ。今後、報道の伝えきれない被害が徐々に明らかになってくると思われるが、雨に加えて風の威力が半端なものではないことが画面から理解できる。今も、時折ビュービューという風音が聞こえる。
それにしても、備えあれば憂いなしとは言うし、メディアも大災害が続く状況にあって盛んに迅速な対応をと訴えるが、事前の備えとはいったいどこまで可能なのか、何をどうすれば家屋や車といった財産を守れるのか、誰もが感じることではないだろうか。
さて、掲題の病院移転問題にひとまず結論が出たようだ。
「病院側は、現在の329床のうち304床を加須市に移転し、栗橋には回復期病床50床やサービス付き高齢者住宅、初期救急的外来を設ける再整備案を7月に提示していたが、8月28日にこの実現が困難だとの結論を久喜市に伝えてきた」
というのである。ひと月程度で不可能だとの結論が出る再整備案などどうして提示したのだろうか。しかも、かなり具体的な提案だったにもかかわらず何故? これでは誰しも大いなる疑問が残るのは当然である。存続を期待していた方々の思いはいかばかりかといったところであるが、実は、こうなるであろうことは小生には想定の範囲であった。医療行政とくに病院に関わる内容は行政に加えて政治の力が時に大きな影響をもたらすという、言わば裏事情を知ればこそ考察していたことであり、やはり今回発表された病院側の見解はさもありなんということである。
加須市の総合病院誘致に対する意欲はかなり以前から強いものがあった。それに比して久喜市の病院行政は、ベッド数という観点から強化されてきた印象があるが、それは合併というものに加えて誘致活動がもたらす部分もあった。
久喜市はかつて多額の資金提供を条件に幸手総合病院を誘致し、幸手市民の感情を逆なでした経緯がある。誘致話は動かし難い決定という形で幸手市に伝えられた。市民の反対署名運動なども起こり、議会がどれほど紛糾したことか。その後に久喜・菖蒲・栗橋の1市2町の合併により済生会栗橋病院が久喜市の範疇に加わった。人口も増えたが、一気に総合病院が増えた。ところが加須市も人口がほぼ等しい合併はしたが病院行政においては大きく変わるものがなく、なおさら総合病院の設置は悲願に近いものがあった。そして、時の首長は双方ともに県議会議員経験者という点も因果なものとして考えられよう。
埼玉県には10の地域に区分される医療圏域があって、そのうちのひとつに利根医療圏があり、更にそれは副次医療圏として北と南に分かれる。北は加須、羽生、行田の3市で構成され、南は久喜、蓮田、幸手、白岡、宮代、杉戸の4市2町で構成されている。
病院行政は基本的に人口割合に対するベッド数を指標とする都道府県の認可制度下にある。埼玉県では、あらかじめ上限ベッド数というものを県が医療圏ごとに示しているが、利根医療圏はそれを数年前から満たす地域となっている。したがって、加須市が300だ400だのベッド数を持つ病院を誘致するのは医療圏の現状からして難しい面があるので、同医療圏からの誘致を構想するのは十分考えられることなのだ。
そうした状況にあって、そこに政治の力が加わることで大病院移転の話が突如のごとく湧き上がり、住民を含む大論争になるわけだが、最終的に、今回の病院側が久喜市に伝えた内容は、再整備案がおためごかしだったと言っては何だが、表面的なものであったと理解せざるを得ない。幸手総合病院移転の際も当時50億の資金援助をすれば幸手に残るいう存続のニュアンスはあった。しかし、それが形式的なものであり、すでに立派な移転計画書が出来上がっていたことから、議員の多くは忸怩たる思いで質疑応答をしたものだ。病院側にとっても長年の経緯から、当初から100%突き放すような誘致話を展開するのはあまりにも情が無さ過ぎるということなのだろうが、今後まだ話し合いを続けるとは言うものの、久喜市にとって、とくに栗橋地区にとって納得に値する方向には程遠いものと推測する。あの建物財産がいったいどうなるのかが今後の大きな焦点となるのは間違いない。
こうした行政間にまたがる話は、当該地域における諸々の政治状況の変化、たとえばここ数年の間に行われた選挙結果等も一つの要因になっていると思われるが、それ以上の内容は推測も入るので公に語ることは控えなければならない。
幸手市議会でも同病院の利用者が多いということで議会のテーマとなっているが、久喜市は9月議会でどのような論議がなされるだろうか。鷲宮栗橋地域から誕生した新市長の最初の正念場になるやもしれぬし、栗橋地区選出の市議の皆さんもどういった動きを見せるか。しかし、同病院の現状について、診察のために出かけたら紹介がないと診察出来ないと言われたとか、医療行為はするものの福祉という精神構造的観点がマイナス気味だといった話をよく耳にする。もっとも、こうした話はあくまでも特定的なものであろう。病院勤務者の方々にとっても移転については個々に複雑な思いがあるだろうが、2021年10月の移転までしっかり地域医療を見守ってもらいたいと強く思う。
No.3027 望まぬ雨
8月の陽気がウソだったかのように感じる悪天候。数日前から夕方になると雷鳴を轟かせての集中豪雨。それも近年特徴的なピンポイント攻撃であることが雲の様子ではっきりわかる。
今日は待ち望んだ稲刈りのための大切なピンポイント休日のはずであったが、予定が狂った農家が多かったことと思う。そう思いつつ、籾摺りでも手伝おうとある農家を訪ねたが、案の定稲刈りは出来ず購入した機械を動かすことが出来ず残念がっていた。ただ、数日前にいち早く2反ぶりの収穫はしていたそうで、その分の籾摺りはとりあえず出来たことで少々の安堵感は感じていた。話を聞く側としても「良かったですねー」と慰めるのが精々だった。ただ、暑さのせいか、今年は例年より粒が小さいと話していた。
ここ数日、近隣を走りながら広大な黄金の大地にポツポツと切株だけが残った稲刈り後の土地が目に付き始めていた。カラスが群れて餌を探す様もお決まりの光景だ。
話はそれるが、稲刈り中の田圃を目ざとく狙って、そこに潜んでいたカエルや昆虫をあさるのはシラサギだ。稲刈り機の後を追うシラサギに普段のイメージはない。その後で残り物のあずかろうとやって来るのがカラスのようで、田園の中にも生態系の順列のようなものがある。この鳥たちもすっかり日本の農業風景の一員なんだと考え、自然の仕組みとは面白く出来ているものだと感じる。なんとなくNHKの番組を見ている気分になるから不思議だ。
さて、台風21号が速度を速めて日本を縦断する可能性が出ている。4、5日あたりがそれにあたるという予報だが、毎年、稲刈り時期になるとこうした天候が多いそうで、写真のように穂が垂れ始めるとなかなか戻らず、更に雨に見舞われるとお辞儀の角度も深くなって稲刈りもスムーズにはいかなくなる。そうした状態で刈られた米は3等米の判定になる可能性もあり、天候を考慮した稲刈りのスケジュール設定は農業にとって影響が大きい。とくに、サラリーマン農家は休日が活動の中心なので、結局は会社を休む日を増やさざるを得なくなる。「果物にも言えることだと思うが、米作もギャンブルみたいなもんですよ」という言葉が、返る途中こだまのような残音感として響き続けた。