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No.2721 日米政治に想う

2016.03.03

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 梅や河津桜の情報が頻度を増しているが、今日から春の兆しが強まるという。今朝起きたら室内温度は8度だった。まだ昼夜の寒暖差に身体は敏感だ。

 敏感と言えば、アメリカ大統領選に誰しも注目していることと思うが、これほど極端な大統領選があっただろうか。2大政党制ではイギリスとともに代表的な国であるアメリカで、それぞれの政党内にイデオロギーを違えていると感じる候補者によって熾烈な選挙選を展開している。
 極右、極左と表現することが適切かどうかわからないが、共和党トランプ氏と民主党サンダース氏の登場は、まさにそうした感覚を世界に発信しているのではないだろうか。そういう意味において、自由主義国アメリカにおいて政治の根本に変化が生じているように感じる。

 これまでは、どちらかというと両党ともに保守系で、ハトかタカかの感覚に若干の違いがあると思われていたが、トランプ氏の発言は自国の尊大さを誇るためのアメリカプライドに訴える発言が多過ぎる。
 つまり、この時点でトランプ氏は世界を相手に選挙活動をしているとも言えるわけで、たとえが適切かどうかとは思うが、007のシリーズに出てくる世界制覇を目的とする悪の権化にイメージがかぶさるのだ。

 このトランプ氏の支持に名高い人種差別集団が加わったというニュースは世界に打電されているが、取り扱いは小さい。KKK、俗にスリーKと呼ばれるクー・クラックス・クランである。私は中学生の頃、靴まで隠す白装束マントに三角頭巾をかぶった集団が黒人蔑視思想のもとに、奇抜な儀式を行っていることに衝撃を受けたものだ。こんなおぞましい組織が日本に無くて良かったと子供心に思った。
 最近の報道では、トランプ氏が意識して大袈裟な発言をしているだけで、実は大統領になれば、経済人として成功した手腕を見せるだろうという擁護論が出て来ている。しかし、目には目を、歯には歯をのKKK的人種であることは間違いないようだ。

 かたや、サンダース氏は貧困家庭や学生などの若者たちに訴える弱者救済を前面に支持を広げている。考えると、日本の共産党とシールズの関係にも似た状況がアメリカで発生していると言える。シールズの活動に日本共産党が街宣車を繰り出すなどの手厚いの支援をしており、しきりに新選挙民の確保戦術に出ていることはあきらかなわけだが、サンダース氏の活動に同じような意向が働いていると思われる。なにしろ、大学までも学費無料にするなどと訴えているのだから、こうした理想主義を支持する層が生まれるのも道理ではある。要するに財政との擦り合せが不可能に近い考え方は、日本でも特定の政党イズムに見られるが、出来ないことを公約に政治音痴に輪を広げる手法と言える。

 今回、サンダース氏が敗れても、こうした弱者救済理想掲げ、そこを刺激することによって、徐々にアメリカ的リベラル思想集団が頭角を現してくるのではないかと私は推測している。日本のバブルにも言えることだが、どうあがいてもアメリカンドリームの再現は困難な経済環境を考えれば、逆にこうした思想が台頭してくるのはわかりやすい話だ。

 さあ、日本の政治の現状だが、人によって想うことは千差万別であることを前置きして、野党結集の話はある意味わかるが、呆れてもいる。
 民主党と共産党の選挙協力にまず驚いた。共産党の連合政府構想は実現不可能だと思ってはいたが、共産党が自ら育てた候補者を降ろしてまで候補者を民主党候補に譲って一本化するなど誰が想像できただろうか。
 実際に、岡田、志位、小沢といった野党首脳陣が手を組んで万歳をしている図は、こうも政治家とは理念なき人種なのだろうかとの思いを有権者に感じさせたのではないだろうか。

 その最たるものは、民主と維新の合流である。維新21人のうち半分は元民主党の所属議員で、松野代表をはじめ除名された人や、離党にあたって口汚く民主党を論じていた人が多勢なのだ。それが、選挙選目当てで元の鞘に納まるだけのものが何故新党と言えるのか。
 解党した人間が、また集合するだけの話に新鮮味を感じる有権者がどれだけいるだろうか。まして政権運営能力が欠如したうえで、互いを罵り合って袂を別れた政党が戻るというのが今回の野合と呼ばれる合流なのだ。

 新鮮な味わいを持つ品種をかけ合わせて、新しい品種を作ったらとても味わい深い品種が誕生した。だから新しい品種にふさわしい名前をつけよう!・・というのならわかるが、腐った品種が再びかけ合わさって、名前を変えたところでどれほどの値打ちがあるのかと感じる。
 昨日の参議院予算委員会での蓮舫議員の質疑。名が売れていて、発言力があることから党上層部の存在にもなっている議員なのだろうが、相変わらず謙虚さに欠ける上から目線の発言。自民党の女性議員でここまでエキセントリックに対峙論戦する人は思い出しても出てこない。まったく反省が出来ていない証拠なのだろう。まだまだ、民主党の蘇生には時間がかかると思えてならない。

 また長くなりました。ご容赦のほど願います。

No.2708 政務活動費使途百条委員会

2016.02.09

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 昨年来、問題視されていた大阪堺市議の政務活動費の使途問題が新たな展開を見せている。 
 38歳の女性市議、小林由佳議員(大阪維新)の政務活動費支出に対して、堺市長が大阪府警に提出していた告訴状が8日に受理されたとの報道があった。内容は、詐欺罪、虚偽有印公文書作成・同行使罪というもので、これによって府警の捜査が開始されることになるという。

 昨年10月、住民から出された監査請求の監査結果を受けて、平成23年からの4年間で約1,000万円の返還請求を市は求めたが、小林市議は11月に416万円を変換しただけで済ませ、残りは異議申し立てをしていた。
 市は、これには督促状を送付という対抗手段を実行しており、後述する百条委員会の最終結論もあるが、最終的に返還しなければ民事訴訟の対象となる可能性もある。

 この問題については、市議会に百条委員会が設置され、今月1日の委員会の結果、12日に当の本人を証人喚問することになっている。当然、1日の時点では告訴状は受理されていなかったわけだが、その可能性が高いとの判断から証人喚問が多数決で決まっていた。
 問題となっている不適切支出は、市政報告ちらしの印刷配布代、ホームページの作成・維持管理費、名刺印刷代などとなっている。

 百条委員会は、単なる特別委員会と異なり、強い権限のもとでの事情聴取が出来ることから、不明支出に関連した業者なども証人喚問の対象として委員会への出席を求めることが出来る。
 つい最近、幸手市でも指定管理者の業務内容に不明部分があるということで平成26年度分決算が不認定になるという、あまり聞いたことのない結果がもたらされ、その調査目的で特別委員会が設置された。その際、調査特別委員会(百条委員会)でもいいのではないかという意見もあったように聞いていたが、結果は特別委員会にとどまっている。

 野々村龍太郎元兵庫県議の感覚は理解に遠く及ばないが、この小林市議もかなり住民を甘く見ていたようだ。なぜなら、住民監査請求というのは、なかなか受理されず、却下されるのが一般的だからだ。幸手市でも、一昨年だったか市の財産である香日向小学校跡地利用について監査請求が出されており、この12年間で少なくとも3回の住民監査請求があったと記憶している。そして、そのすべてが却下されている。
 つまり、住民が市政や議会、議員に対し、肝心なところで物申すことが出来る住民監査請求権だが、結果は、不受理の確率が高いのが特徴であるかのような実態もあり、十分な監査機能が働いているとは言い難い。

 こうした問題には、いくつかの要因があると考えられるが、そのひとつとして人事という点がある。人事権が首長に委ねられることが地方分権であるかの如くの流れは、場合によっては住民にはわかりにくさとストレスが増加するだけだとの意見もある。

 今回の堺市の場合、百条委員会も証人喚問も賛成多数で設置されたことから、当該議員の議会内人間関係が良好ではなかったか、または会派構成面からそうなるべき運命にあったという事情も推測できる。しかし、釈明不能な部分があるならば、議員としての資質に疑義が生じることになるのもやむを得ない。
 もっとも、議会人すべてのモラル資質が常に問われており、明日は我が身にならぬよう、こうした事例を反面教師として肝に銘じなければならないのは言うまでもない!

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