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No.2873 民進党は政権奪取を考えるな!

2017.04.15

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 ポンポンポーン、ポンポンポーンと軽快なイントロで始まる桑田ミュージックが心地よい朝ドラ「ひよっこ」。時代背景が東京オリンピック期という初期設定にも親しみやすさが広がり、しばらくは癒される朝になりそう・・・と思いつつ、その後に耳に入るニュースはこれまでになく重い空気が漂う。
 メディアが伝える詳細な内容はあえて繰り返さないが、北朝鮮状況は今日の15日のみならずしばらくは国民にとって緊張感を持たざるを得ないだろう。

 そして、いつも書いていることだが、この期に及んで国会の不甲斐ない実情がある。この責任の多くは、生理的に自民党や安倍総理に嫌悪感を持つ方々には批判を受けるだろうが、野党第一党の民進党にあるのは大方が認めるところではないだろうか。そもそも主張していたことと真逆の方針を示すという言語道断の政治姿勢も含めてやる事なすこと保守政治または提案型政党の域から離れつつある。しかも、政権奪取を実現するためには共産党と呉越同舟しても成し遂げるという方法論が国民の支持を得ていない。共産党の議員さんは勉強もされているし、論法は別にしてなかなか的を得た質問をする。だが、それ以上にその逆もあるのがこの政党の特徴であり、党是という観点からすると保守系にはとても容認できない面があるのは言うまでもない。志位委員長がよく「歴史を無視してはならない」と中韓問題に関連して政権批判をするが、それを言うなら一定の国民層は共産党の血生臭い暴力革命の歴史を忘れてはいないはずだ。今でこそ、民進党が擦り寄ることに対して、天皇制などへの理解を示すような一面もあるが、その基本的中身が変わっているとはにわかには思えない。

 そうした中、民進党から我慢に我慢を重ねた長島明久議員がとうとう離党した。党議拘束という縛りの中で賛意を反意に変えて国会採決をしてきたことに対する信念への自責もあるだろう。NPPや消費税に前向きな民主党政権時であったのが、野党に下るやいなや反対に転じ、秘密保護、安保、憲法改正、そして今回の共謀罪などすべからく反対、廃案にすると言ってはばからない。その一因に共産党との共闘を視野に入れた選挙戦で政権を奪取するという言わば滅茶苦茶な思考にどうにもついて行けなくなったということに尽きるのではないだろうか。
 代表就任時提案型政党に生まれ変わると言っていたレンホーは「徹底して抗う」と踵を返す発言に終始。「あらがう」という言葉に感じるのは無駄な抵抗という意味合いを感じてしまうのは私だけではないだろう。これほど情けない言葉を発信する代表には早晩やめてもらうべきだとの主張が党内にあるのも当然だろう。支持団体の怒りをかい、国民の支持率も低下するばかり。野党共闘で政権奪取を叫ぶがあまり、信念を持たないカメレオン政党に成り下がったと私は感じている。そもそも、結党時から綱領を持ちたくても持てない野合の政党だったのだから、そこに真正保守もしくは中庸保守を掲げる政治家がいつまでも同居できるわけもないと思っていた。
 前号で民進党解体近しとたしか書いたが、その後細野代表代行が辞任した。これはその後の立ち位置や存在感を希薄にしたくないから辞任程度にしたのであって、本来は長島議員同様の思いを秘めているのは容易に推測出来る。もはや政権打倒、奪取を語る資格さえ疑わしい。民進党よ、政権奪取を語ることなかれ!

 私の勝手な推測だが、こうした瓦解への道をたどりかねない党内事情が最近あった。それは長島氏離党の数日前に、民進党内に新たな会派が誕生したのだ。その名を創新会と称し会長に松野頼久、事務局長に松木謙公の松松コンビによる会派。これで感じることは、政権を獲るためにはなんでもありの小沢一郎が、民進党内に潜り込む同士を利用し、野党共闘の進展を画策しているということだ。政治家としてまったく大物感を感じない松野氏を取り込み、影響力を高めようというのだろうが、小沢氏らしい今や姑息な手法としか感じられない。松木謙公は実質小沢一派の番頭的存在の政治家である。自由党は森裕子という初期小沢ガールズが原発反対を全面に押したてて柏崎原発を抱える新潟県から先の参議院選で議員復活しているが、松木氏はあえて自由党に籍を置かず民進党にあって小沢イズムを焚きつける役割に徹している。小沢の小さな魔の手はまだまだ息衝いている?山本太郎の野放しぶりも安倍批判への印象操作には必要ということなのだろう。

 世界は今、北朝鮮、シリア、トルコ、ベネズエラ、イラン、ロシア、中国、ボリビア、アフリカの一部諸国などなど今後の世界環境にリスクを与えそうな国の存在は枚挙にいとまがない。それもこれも選挙のない中国などは別にして危険分子を選択しかねない有権者の流れに負ける投票判断の軽薄さとそれを助長するマスコミのあり方が問われるのだが・・・。1週間後の仏大統領選やトルコの改憲国民投票もそうした意味で注目に値する。
 中国は昨日またまた我田引水、王外相がアメリカに対してロシア同様の綺麗事を発信している。中国の老獪狡猾な悪知恵は果てしないものがある。
 北朝鮮が放つ対米シグナルが沈静化することを願いつつも、それが一時的なものでは同じことの繰り返しで、そうこうするうちに技術的にも本格的な核保有国になる可能性を考えると、どうにももどかしい事態ではある。
 ポンポンポーン、ポンポンポーンと軽やかなリズムにわずかな時間ではなく、長い時間ひたらせてもらえないものだろうか。この桑田メロディー「若い広場」というタイトルが「平和な広場」に感じられるように。

No.2872 中露の立ち回りが世界平和の最大の壁

2017.04.10

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 シリアや北朝鮮情勢がより騒々しさを増している。こうした小国によって地球全体が揺り動かされているようだ。世界が安定するには数少ない大国が真の自由社会を安定化させることに情報を共有し、手を携えて地球平和の不穏分子を消し去ることだと信じて疑わないが、それ自体が夢物語だとも理解している。世界平和に大きな壁となって立ちはだかっているのが中国とロシアであるのは間違いないようだ。考えてみれば、この2大国家もそれぞれ異質の独裁政権下にある国である。ロシアはソ連邦崩壊をきっかけに民主主義への道を突き進むと思わせたが、体制は逆戻りしているようだ。

 北朝鮮がミサイルを発射しても緊張を拡大させるべきではないと日米の反応に冷たい視線を送る中国。自らは九段線を主張し軍備を深め、尖閣諸島をあわよくば我が物にせんと東南シナ海全域に緊張をもたらしている。
 アメリカのシリアに対するミサイル空爆を主権国家に対する侵略行為だと批判するロシア。ウクライナクリミヤへの侵略行為を棚上げして言えることではないはずだが、どちらも厚顔無恥、我田引水、なんたる身勝手なことよ。/span> 

 欧州各地は連日のようにISによる自爆・自走テロで浮き足立ち、イギリスのEU離脱も影響して連帯感が薄れつつある。そういう意味ではイギリスの責任は重いと感じる。今こそ統一感をもって破壊集団に対峙しなければならないのに、シリアも北朝鮮もISもすべてが米中露の駆け引きの対象で安定どころの騒ぎではない。
 カールビンソン艦隊が朝鮮半島に向かっている。北朝鮮が追い詰められてイチかバチかのスイッチを押すか否か。うかうかしてられない状況にもかかわらず国会は暢気なものだ。民進党蓮舫代表就任時の提案型政党に生まれ変わるという言葉は単なるリップサービスだったのだろう。次回は民進党崩壊が近づいている話題を。

No.2869 自分ファースト

2017.04.04

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ファイル 775-1.png 本題に入る前に、前号でお知らせしたコンサートですが多くの方にお集まりいただき未知の音色を堪能していただきました。写真のような打弦楽器です。以後お見知りおきのほど願います。

 さて、東京都の市場移転問題が百条委員会に持ち込まれたのはいいとして、そこでは豊洲移転への是非が問われることはなく、いつの間にか責任追求問題に赴きが置かれている状況に違和感を覚えている。豊洲移転については、安全性の問題で判断ができない事態に至っているというより、小池知事のポピュリズム政治姿勢による都議選を睨んでの問題長期化という様相を施していると強く感じる。
 まず、豊洲以外の候補地が考えられるのか否か、そんな地が東京湾の東京都圏内にあるのか否や・・・これがまったく議論の対象にすらなっていないということはあるはずがないということになる。
 ならば、最終判断は現状維持か豊洲移転かの二者択一しかない。

 さてそこで・・・築地市場では海水を利用する限界が指摘された。濾過施設の問題等々により市場施設を洗い流したりするのが難しいという話である。また複数のネズミが徘徊している光景は珍しくないという。小池都知事自身、視察の際にネズミを見たという。施設内は満足に清掃するには上水道をふんだんに利用することになるが業者にとってはコスト面に問題があり、害獣は動き回るでは世界の築地が笑われる? これでも世界よりはましかもしれないという意見もあるやもしれぬが。さりとて科学的排除は市場の特性上簡単なことではない。
 かたや、豊洲の問題はベンゼン、シアンなどによる地下水汚染の問題である。しかし、施設内の水道水から検出されたということではない。そしてこの地下水は飲用や清掃に使われるわけではない。テレビで見る限り、施設そのものは近代的な素晴らしい施設である。しかしながら豊洲移転へのハードルは著しく高くなってしまった。豊洲のイメージが下がるところまで下がっってしまった結果に対する小池都知事の責任は大きなものがあるだろう。いわゆる「ふったけておいてあとは人任せ」のマッチポンプだったと言わざるを得ない。こういう人格者は少なくないが・・・。
 最終結論への落としどころが難しいのはわかるが、どこぞの時点で判断を強いなければならない状況にあることは間違いない。しかし、小池知事は何を思うのかまたもや市場のあり方戦略本部なる組織を立ち上げた。これは自らの判断の先延ばしとしか理解できない。

 都議選を意識するがあまり、都民感情と市場関係者の不安に配慮するのはわかるが、予定通りに移転出来なかった市場関係者には90億円という補償費を計上した。都民の税金の無駄遣いはできないと事あるごとに口にするわりには、自らの判断力不足で税金を使う結果になっているのである。議員にすれば否決しにくい状況での追加予算によって市場関係者の不満はトーンダウンし、マスコミもあまり取り上げなくなった。税金を法的に問題ない形で選挙利用したと言えなくもないのだが、こうして税金が使われたことにスポットが当たらないどころか小池知事の評価上昇につながっている。マスコミは概ね小池支援体制と理解すべき事象であった。
 あとは小池知事の「都民の安心安全が第一ですから」という言葉だが、判断先延ばしで他者判断に委ねる最高権限者としての責任感欠如であり、ずるい人間性を指摘せざるを得ない。
 どこぞの組織の回し者のような都民が豊洲反対を叫んでいるが、最近の調査では55%の都民は豊洲移転を納得しているのだ。実際に安全対策問題に関わる中西委員長は豊洲移転に問題はないとしている。それでも小池知事は判断をしない状態である。小池知事に言いたいのはこの市場の安心安全問題は必ずしも都民だけの問題ではないということである。都民だけがこの台所の恩恵に預かっているわけではない。さらには、当初指摘されていた築地空け渡し豊洲移転はその後のオリンピック道路の建設に影響するという話もほとんど聞かれなくなった。

 私は取り扱い品がネズミに触れる可能性のある現状よりは豊洲に早く移転してほしいと思う。小池知事による政治利用にはもう沢山である。ところがここに来て民進党でまたまた離党者が続出。こうした節操のない政治家が都政を担う都議になろうとしていることに都民はどう感じているのだろうか。
 上昇思考の強い野心家として似たようなタイプの野田聖子氏との関係も表面化している。本気で安倍総理の後を思考しているとしたらおこがましい限り。二人共変節の道を極めた代表的な政治家であるということをよもや忘れはしない。しからば都民ファーストではない自分ファーストの寄り集まりが小池党ということになりはしないか。

No.2867 8億と100万円にかかりきり国会

2017.03.27

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 本来、政治は国益や国民生活の向上のためになければならない。それが生きた政治というものであるはずだが、今国会の内容は世界から日本の評価が低下するのではないかと感じるほどのていたらくである。「日本は何をやってるんだ!」と言われかねない国会状況である。

 今国会で成立した議案は現在のところわずか1議案である。しかも北朝鮮の動きが日に日に騒々しい状況にもある。弾道ミサイルの4基同時発射は簡単に見過ごすことではない。間もない4月には核実験も再び計画しているようだ。実験のたびに精度能力を上げていることは間違いない。こうした軍事に関する衛星情報は良くも悪くも的を得ていることが多い。
 複数ミサイルの同時発射の段階に至り、あのやんちゃ坊主が何を考えているのか本格的な不気味さを漂わせた。その後の実験現場での嬉々とした満願の笑みを見た時には、これはもう狂気の沙汰の独裁者とはっきり感じた人が多いのではないだろうか。

 日本の米軍基地は三沢、横田、座間、横須賀、厚木、岩国、佐世保、嘉手納、普天間などが主力で、このうち総合指令本部兼空軍司令部の横田、海軍司令部の横須賀、さらに主力空軍基地である嘉手納、三沢と空の戦力に絞ったならば、ほぼこの4ヶ所に狙いを定め、核搭載のミサイルを同時発射することも可能な状況になっているやもしれぬ。実際、対象基地までは別にして、そうした意図があるからこその複数ミサイルの同時発射であり4月の核実験と考えた場合、その想定に沿い国を守り、国家財産を守る審議を国会議員がしなければ税金歳費の無駄遣いと言われてもやむを得ない。

 テレビはどの局も森友籠池問題一色と言ってよい。その審議対象レベルは8億円と100万円で、最近はとくに100万円に集中している。これでいいはずがない! 攻める野党は「国有地は国民の貴重な財産だ」と言うが、国民の命と財産を守るのが国会議員の使命という場合の財産とは国民が今現在所有している個々の財産のことであろう。こうした大げさな物言いは野党の常套手段である。議論対象の比較論としてそれだけの意義深い財産ではないように思う。 
 そういえば辻本清美の登場率がめっきり減っている。この問題で彼女の行動が話題になっているからか。籠池夫人のメールに彼女の名が出てくるがさて?
 野党共闘で安倍打倒を図る実態には小沢一郎が徹底的にこれに絞れと指示を出しているようにも感じる。選挙での共闘は難しくとも安倍政権打倒質疑では共闘への足かせはない。もっとも政権打倒ではなく今の野党の実情は日本転覆につながりかねない。
 これは言いたくなかったことだが、今、民進党でこうした政権叩きに出番の多い福山哲郎議員は陳哲郎という中国からの帰化人である。帰化人などたくさんいることでもあるし今更それがどうこうということではないのだが、政治となると話は別だ。帰化したからといって祖国への情愛が無くなるだろうか。祖国が大嫌いで逃避した例を知らない。人間の生まれ持った感情は、とくに祖国、家族には強いものがある。日本人が他国に帰化した逆のパターンを考えると、やはり祖国日本への愛は住む国と変わらないかそれ以上のものがあるだろう。福山氏は祖国と日本が仲良くなってもらいたいという思いがあるのかもしれないが、共産党支配国家の中国が日本と対等の友好国になりうるとは到底思えない。我が国やアセアン諸国、または対北朝鮮に対する対応にしてもそうだが、大国中国が今どういった目的を持っているかはあきらかだ。
 彼の同志社大学、大和証券、松下政経塾、京大法学院に至る経歴は立派だが、恩師松下翁は遥か遠い空からどのように彼を見つめているだろうか。
 祖国中国を福山議員がどのように理解しているのか、そんな観点から私は常に興味を持って彼をみている。なぜなら、彼の質疑は静かな口調から始まるものの徐々にテンションが上がり、必ずといってよいほど紛糾場面が生まれる。当然ながらその都度低次元の国会が映し出されるのだ。「速記止めてください!」「時間止めてください!」の言葉が始終発せられ、最後は委員長席になだれを打つ異常事態となる。そうしたシナリオで臨んでいるのだろう。
 帰化人が国会議員になれないというのは憲法や人権問題に関わる話だが、もしも現民進党代表が総理大臣になり、福山氏が防衛大臣になろうものなら日本はいったいどんな方向性に舵が切られるだろうか。
 日本は、自由度はもちろんのこと、治安、食文化など多方面にわたり世界から敬われる国であり、その意味では素晴らしい国に生まれ育ったと思っているが、そのワンダーランドが覇権国家や凶悪国、さらにはそれをバックにした反日活動家たちによってナンダーランドになっては元も子もないではないか。
 森友籠池問題に無駄な時間を割くのはいい加減にせい!

No.2862 無益な野党の政局質疑

2017.03.07

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森友学園で国会が狂気の沙汰化している。共産、民進、社民、自由の反日連合は出る議員すべて森友学園問題で安倍おろしをターゲットにしている。小さな腹しか持たない税金搾取連合としか感じられない。
確かに8億の差額は数字として小さくはない。しかし、年間すべて込み込みで億単位の歳費がかかる野党国会議員の出てくる質問者のすべてが、低次元な言葉の羅列で安倍おろしを画策することに無駄は無いのだろうか。いや、そのくらい考えられないものかと腹立たしい。常に政局一辺倒でいいはずがない。

中国は全人代の最中で17兆円もの国防費があきらかになった。宮古島周辺での大規模海軍演習を行っている。北朝鮮は対米日韓を睨んで4発ものミサイルを一気に発射し、うち3発を排他的経済水域に着弾させている。しかも新型ミサイルのようである。また、国内では長野で9名もの尊い命が失われた救助ヘリ墜落乗組員殉職事件が発生したばかりである。
昨日出てきた野党反日議員のすべては皆一様に北朝鮮に断固たる対応を望むとかすべきだと安倍総理に冒頭形式的に求めるだけで、ほとんどの時間を森友学園問題であてこすりの印象操作に時間を割いていた。目の前で発生している外交問題をないがしろにした対応と言わざるを得ない。そもそも、日本には拉致被害者解放問題という人道的見地から、これが絶望的になる強い態度を示しにくい一面がある。マレーシアのように国交断絶も辞さない姿勢はしたくても出来ない事情があるのだ。もしも強行策に転じれば逆に拉致問題を切り捨てるのかと反転攻勢をかけるのが今の野党のすがただ。

昨日、土地の掘り返しを証言した作業員が反政権の組合系から急遽派遣されたヤカラだとか、籠池氏を過去に表彰した民主党政権時の文部大臣は平野博文氏で、彼は大阪選出の議員だということが明らかにもされている。籠池氏とは面識もあるようだ。混沌とした政治の闇にまみれている話にアッキード事件だなどと醜い言葉で罵る発言などなんの国益にもならない。
昨日の最後のほうに質疑に立った3人は好対照だった。維新の東議員は福祉に拘る政官癒着問題に対し的確ながらも丁寧かつ真摯な質疑に徹していた。次の自由党森裕子議員はすべて森友学園ですでに明らかな売却価格を質問し、後は山本太郎と変わらぬレベルの印象操作ばかりだった。申し訳ないが知性を感じさせない上から目線の態度はいったいどんな精神から発せられるのかと思えてならない。この後に出た無所属の薬師寺みちよ議員は手話を交えながら障害者支援を訴える質問で必死さが伝わってきた。

安倍おろしの政局論争もほどほどにしないと寝首をかかれる事態は刻々である。そのためにも予算委員会をより国益に沿った中身にしてもらいたいものだ。今の政治は生きていない‼️

No.2861 石原慎太郎vs小池百合子

2017.03.03

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 今日の石原元都知事の記者会見は東京都のことではあるが、国民の多くが注目したことであろう。ラジオでは表情が見えないのでその分印象は間引きしないとならないが音声だけでの印象は、いつもの憤怒に走る対応は影を潜めていたように感じた。とくに石原氏の説明を罵るかのような過激な発言をした記者もいたが、それとなくやり過ごす石原さんに通常とは異なる雰囲気で臨んでいたことは理解できた。
 ただ、小池知事の話になると責任論まで発する厳しい対応に終始し、これから百条委員会が待ち受けている身をどのように受け止めているのだろうかと感じた次第。

 たしかに、築地と豊洲の問題はことが複雑過ぎて結末が見えない混沌状態になったことは否めない。諸々の事象に社会の過敏性が度を超しているように感じる時があるが、まさに土壌汚染の問題に移転問題が前に進まなくなったことは事実である。
 そして、今では築地現市場の汚染問題までが報じられるところとなった。数十年も経って今更な感がするが、マスコミ報道につられるかのように庶民感覚もナイーブさを増す傾向にある。
 考えてみれば、日本中どこの魚河岸でも古びたコンクリート敷の広場にセリに上がる魚が敷き詰められる。大型魚などでは直接置かれている光景は当たり前のことだ。それらを刺身などの生食で舌鼓みを打つのが最高かつ高額というのが世界に冠たる日本文化ではないか。水でもそれこそもったいないと感じるほどジャージャー流しまくるイメージがある。
 それでも、そこからの流通過程で事件が起きたということはあまり聞かない。市場が営業停止になったという話も耳にしない。食中毒というのは限りなく最終小売段階での管理不足が原因の場合が多いのだ。

 今、マスコミは小池知事に好意的だ。逆に石原さんには今日の記者会見でも記者の目は冷たく厳しい。小池さんは都議団自民党に真っ向から戦いを挑んでいるとの評価なのだろう。なにしろ自民党嫌いのマスコミが多いのは間違いないのだからやむを得ない。たしかに議会を我が物顔に考えているドンの引退も小池さんが引導を渡した形だから都民に受け入れられるのはわかる。
 しかしどうだろうか。今の小池さんは近未来の総理などともてはやされてしてやったりと思っているかどうかはわからないが、夏の都議選に向けて都民ファーストが過半数を獲得することに躍起となっている感がある。市場問題は移転延期補償費や豊洲施設の安売り話などで都財政に与える影響は小さくない。小池さんが最終決着をどう導こうとしているのかが見えてこない。
 今のままでは単なるマッチポンプでしかない。石原さんが豊洲移転は問題ないと発言していることを専門家に対して諮問することがあってもよいのではなだろうか。もっとも、それにはあまりにも過敏すぎる世の中と対峙することになり、小池さんの評価が下落する可能性もある。

 百条委員会でも同じようなことを言わざるを得ないと石原さんは言うが、定例議会をまたいで開かれる百条委は場合によっては10回以上の開催も考えられる。いつかどこかで石原さんの体調不良による入院が有り得るかもしれない。
 小池さんは、都議選で過半数を万が一獲得したとしてもそれですべて良しではない。なぜなら、都民ファーストとは言うものの自民、民進などの脱退組や政治素人による小池顔頼みのポピュリズム選挙戦の候補者たちは、結局のところ都民どころか自分ファーストなのだから。
 そうした形で得た過半数では、いずれ化けの皮が剥がれるのも時間の問題かもしれないのだ。小池さんの政治経歴がそうした予測をついつい思わせる点が多いのも符号が合う。

 石原さんの記者会見に対する小池さんの反応は「石原さんらしくないという印象です」というものだが、石原さんに責任論をふられたことへの皮肉たっぷりの感想とも受け取れる。この人、言葉ではかなり長けた方である。
 さて、それぞれどういう決着が待っているやら・・・と思ったところで、なにやら猪瀬さんや舛添さんが小さく見えてきた。

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