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No.2884 小池知事と蓮舫代表の問題点

2017.05.26

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 梅雨入りしたかのように思える空模様だが、傘を開くことが多くなる季節はなにかと億劫なものだ。濡れた傘を手にしてラッシュアワーに揉まれるのは気が滅入る。そう言えば、小池都知事が訴えているラッシュアワーの解消作戦は本当に可能なのだろうか。今後、若年労働層が減少する方向にあるのは現実のこととしても、働き方改革の一環としてのラッシュアワー解消対策は東京都だけの問題ではなく神奈川、埼玉、千葉に茨城を加えた隣県も大いに関係する問題である。フレックス&コアタイムといったシステムは私が勤めていた会社でも1995年頃から採用していたが、社外勤務制度など他の施策を組み合わせるなどしてもそう簡単にはラッシュ解消までいかないはずだ。
 さて小池都知事もいろいろと問題を投げかけるという意味で問題意識の高い方ではある。しかし、解決策を打ち出さないのか見い出せないのか、五輪問題では隣県知事にもさしたる相談をすることなく、市場問題では市場関係者の不満が募るばかりで混乱のステージが続いている。さしずめ「ふったけ屋」といったところなのだが、安倍自民チェックに熱を上げるマスコミの支えによって支持率は微減にとどまっている。
 電柱の地中化とかラッシュ解消といったテーマはキャンペーン感覚で成し遂げられるほど簡単ではなく、口にして夢を与えるだけで終わらないように具体的に対応してもらいたいものだ。彼女の過去の合流離散の政治行動は独善に過ぎる面もあるようで、周囲との関係がギクシャクする特性は否めない。都政を変えるという信念の道を狭めないように願ってやまない。

 今朝、ネットニュースを見て驚く以上にさもありなんと感じることがあった。民進党蓮舫代表が、あらためて日本国籍を証明する戸籍謄本の開示を拒否したという。驚きの時間がさして続かなかったのは、今更開示したら、何故今までしなかったのか?という根本的な疑惑を再燃させるだけだからだ。しかし、一国の第一野党の代表として公人中の公人という立場からすれば、公職選挙法という法律違反まで視野に入る状況にあって、寡黙を貫く姿勢で有権者の理解は得ることは難しい。
 以前は一般社会でも何かというと戸籍証明を求められたものだが、いつの頃からか、人権問題等で謄本・抄本の提出義務が無くなった。ここのところの詳細は記憶が定かでないが、確かに当時はちょくちょく戸籍証明をもらいに役所に出向いたものだ。しかし、国をリードする政治家が日本人であるかどうかは最低限の資格である。それが不明というのでは支援不支援にかかわらず今後に問題を残すという理解が当然だろうと思うのだがいかがなものだろうか。
 蓮舫氏は自分だけの問題として捉えず、未来思考に立って自らの国籍をあきらかにするべきなのだ。この話題での自らの説明が二転三転し、世の中全体をケムに巻いたままでいるのは許されない。

No.2883 またも記録更新の投票率

2017.05.22

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 ここ数日の暑さはまだ真夏だという意識が薄いこともあってか逆に身体には辛いものがある。心の準備が整っていないというのはどんな場合でも厳しい。梅雨入り前なのでジメジメ感は少ないが肌にくるジリジリ感は真夏のそれと変わらない。
 同じアツサでも選挙は熱く燃える方が良いはずだが、21日の県内2市の市長選は双方ともに寒い選挙戦という結果が投票率に示された。現代選挙は過去最低の投票率というキャッチが当たり前のようになってしまったようだ。とくに首都圏域で行われる首長選挙はお寒い投票率が続いている。
 政令指定都市さいたま市の市長選は31.44%と以前の白熱した選挙戦とは大違いの過去最低。県南の和光市長選は35.23%とこれも過去最低。数字的にはどちらの選挙も3選を目指す現職候補が圧倒的な強さを示す結果となった。
 新聞では特集を組んで連日のようにさいたま市長選の投票啓発を伝えていた。にもかかわらず過去最低を記録したのはいったいなぜなのか。和光市の場合、埼玉都民が多いというのはあるだろうが、そもそも現職に戦いを挑んだ候補者が勝負にならない得票数だった。結果が見えている選挙戦にあえてチャレンジしたとしか思えない低投票率での低得票数だった。

 自治体予算の義務的経費を除く部分を有効に執行することは、現職の最大の優位点であるのは違いはない。巨額の予算執行を正当に市民の受益感に結びつけることが出来たなら、それは評価に必ずやつながると考えるべきであろう。しかし、受益者感覚もまちまちであるという部分に4年毎に受益者の承認をいただく選挙戦の妙味があるはずなのだ。ところが、現代有権者は自分の住む街に関心が少ないのかどうかなかなか投票に行ってくれない。投票権の放棄と言ってもいいだろう。

No.2880 計算高い小池知事

2017.05.11

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 小池都知事の発言が迷走している。2日前に隣県3知事がしびれを切らして五輪開催費用の割り振り、とくに東京がどこまでの費用負担をするのかを確認するため都庁を訪問した。その際、小池知事曰く「今月末までに決定する」だった。隣県知事は遅いとの不満の声を隠さなかった。
 小池知事との会談後に小池知事との会談内容の報告及び五輪関連の陳情も含めて3知事は首相官邸を訪れた。これはおそらく、いきなりアポなしで訪問できるはずはないことから忙しい知事が3人揃う日に合わせた計画的な訪問設定をしていたものと思う。つまり、アポがあってのことであろう。そこでは前向きな報告が出来るものと考えていたが、前述の小池知事の発言のとおり、3知事がなんの成果も得ることができない会談だった関係で、総理への報告も小池知事への不満が出たのは大いに推測出来るところ。
 安倍総理は丸川五輪担当相に調整役として具体的に動く指示を出した。

 ここからはマスコミが伝える内容は各社に微妙な違いがある。たとえばテレビ朝日報道ステーションが伝えるには、小池知事は怒っている。総理の五輪関連発言が最近目立つ。共謀罪でも五輪の安全実施にかこつけている。五輪を政治利用しているのはまずい。といった例の風潮である。さすが10chといった報道内容である。
 しかし、どう考えても2日前に応えられなかったことが官邸に出向いて安倍総理には伝えることが出来ているというのはどこか不自然だ。とりあえず早く決めてもらったことへの感謝の弁を3知事は口にしているが、内心はなぜ一昨日言ってくれなかったのだろうかという怒りに近い疑問は残ったはずである。
 ここからは私の推測だが、小池知事は丸川担当相との交渉で事を進めて行かねばならない状況にになりそうだったことへの拒否感が強かったのではないかと感じている。丸川大臣とは器がちがうというプライドがよぎり、急遽首相との会談の場を設ける必要性を感じたのではないかと。
 しかし、それでも問題は残る。
■なぜ2日前に言えなかったのか。今日、官邸訪問後のインタビューでは、精査項目が細かく、金額が大きいことを理由にしていた。それがたった2日で500億円という金額がはじき出されたということになる。しかも東京以外の五輪開催7県ごとに振分けられている。2日ではたして出来る作業だろうか。3知事もずいぶん馬鹿にされたものである。
 こう考えると、関係のない共謀罪まで持ち出して安倍批判に傾倒するテレビ朝日の伝える内容が私にはよくわからない。
 今日の金額500億円は仮設施設費であり、運営費がまだある。これにはセキュリティー費用、ドーピング費用なども含まれるがどういう結論になるのか興味深い。

No.2878 安倍首相の存在が憲法違反・・・何?

2017.05.04

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 冒頭の言葉は自由党の森裕子参議院議員の発言。これはあまりにも醜悪な表現であり、誹謗中傷という形容詞をはるかに超えているし、発言者の人間性がそこに表れている。憲法改正に賛成であろうが、反対であろうが、それはそれとしてまずは思考と言論の自由は互いに認めなければ議論も何もあったものではない。こういう発言から政治家の人格や質を見抜くべきなのだが・・・逆にこの人が復活当選するのだから選挙はわからない??

 3日の憲法記念日に護憲派(憲法改正反対派)野党連合が集会を開いた際、党首クラス4名が参加した場でのこの森氏の発言。この発言によると改憲論者はすべて憲法違反であるかのように理解も出来よう。報道データによれば国民の間での憲法論は6:4の割合で改憲論が多いようだ。しかし、実態は賛成論はあえて表立って声をあげない特性があり、反対派は同士増強のために派手なプロパガンダを示すので、いざ国民投票となると実態はさらに変わる可能性もある。また、国政にあっては3分の2以上の議員が改正支持者でもある。
 新憲法施行70年の節目にあって、他国でも行われている時代に即した憲法改正を議論することは国の未来に必要なことだろうと思う。

 GHQによりわずか10日前後で創られた現憲法は、戦争勝利国が敗戦国に対して、これからはお前たちの国は素手で国を守りなさいという方針を押し付けたのだ。その代わりにアメリカは日本国内各地に軍基地を作り日本を守っててあげると主張したのだろう。それをひたすら平和憲法として崇めてきた70年だったのではないだろうか。他にも教育に関する条文など現代社会になじまない部分や実態にそぐわない一面があるが、改憲か護憲かの対象はほぼ9条であって、護憲派はこれを変えると平和でなくなるかのようにアジテートをする。それよりなにより、安保法に強く反対し、日米同盟にも好意的な目で見ない護憲派の多くは、米軍基地の撤退という主張にも繋げているので、いったいぜんたい国守論の基礎原点が欠如しており、これこそが平和ボケというのではないかと思っている。9条2項は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と定めることによって自衛隊の存在を認めていないが、この条文を永久に維持し、一方では米軍は日本から出て行けではB29に竹槍よりといった感覚よりも酷い「ニッポン素手論」とも言えるのではないかと思う。

 党首クラスが集まった大集会といっても、蓮舫、志位、森、吉田の4人の顔合わせである。自由党と社民党は議員が数えるほどの党なので森氏クラスが党首クラスになるのもやむを得ないが、吠えるだけの野党では寂しいものがある。
 民進蓮舫代表は「総理の総理による総理のための憲法改正は改悪だ」と批判した。改憲議論に応じると言っていたのはまやかしか幻か。ほとほと言葉のお遊びがお好きな方である。
 共産志位氏は昨日の米艦防護を戦争法の発動だと相変わらずの志位節。この人実は戦争が好きなのかと疑いたくなる。
 沖縄辺野古移設反対で傷害事件などを起こした山城博治氏は「この国は安倍のものではない!」と訴えたそうだが、そんな当たり前のことをわざわざシュプレヒコールに使うことはないだろうにと思う。
 とにかく揃って言いたい放題の安倍口撃はヒートアップもし放題なのだ。
 さらに、よりによって韓国から市民運動の達人を呼び寄せたというではないか。朴大統領の罷免運動のリーダー的存在の人物らしいのだが、長引く慰安婦像問題などでこじれにこじれた韓国の手を借りて改憲反対などと・・・何を考えているのやら。憤怒に加えて驚愕も入り混じるといった感じである。
 

No.2876 中露は地政学的上からの国益を狙う

2017.04.29

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 あっと言う間に日が過ぎていく・・・思わぬ体調異変を味わった身ゆえかそんな感じがしてならないが、花木の芽吹きが体調の戻りの背中を押してくれるかのような心地よい日々が続いている。 

 朝鮮半島の有事が今にもといった様子だが、どこまでそれを意識しているかわからないようなムードもないではない。主要地同時着弾も有り得る我が国にあって今の国会はのんきなものだ。今回、それは置いておくとして・・・
 国際上では朝鮮半島危機に対する中国、ロシアの我が身を省みない対話重視論もそれだ。北朝鮮が持つ世界に向けた核軍拡をどれほど真剣に考えているかどうか。中国は東南シナ海で、ロシアはクリミアやシリアでどういった行動を起こしているか考えれば、対話重視論がアメリカ牽制の意図を隠す綺麗事でしかないのはあきらかで、平和解決を真から望んでいるものとは思えない。もちろん私とて平和的解決がいいとは思うが果たしてそれが可能かどうかはこれまでの経緯からして疑わしい。現実的に野放しにしておけばおくほど北朝鮮の核ミサイル性能が向上することは必至の状況ではないか。

 まず、中国の北朝鮮制裁がどれほどのものかは信頼性に乏しい。あるいは、なぜ空母が必要なのかを問えば国防のためとは言えないはずである。海洋軍事力の向上が中國にとって不可欠なものであるのはあきらかではないか。また、アメリカによる弾道弾迎撃ミサイルTHAADの韓国配備に強い拒否感を示し、北朝鮮制裁よりも韓国制裁に意欲を見せる状況も異様ではないか。
 ロシアに至っては北朝鮮国境付近に軍備を移動させている。戦車を乗せた貨車が何台も連なって動く様は異様だ。昭和20年8月のように有事の折に領土分捕りの再現でも狙っているのだろうか。つまり、対話を言いながらアメリカによる北朝鮮攻撃を意識しているのはあきらなのだ。そういう意味では国柄は相変わらずと思えてならない。クリミアを視野に入れたのも黒海に海軍拠点を設け、地中海に抜ける海洋権を強化することでの対NATOを意識したものだろう。地図をみればクリミアは間違いなくそうした重要地点に位置しているし、シリアの独裁者アサドの支援に回っているのも地中海とインド洋を結ぶスエズの存在も念頭にあるのではないだろうか。エジプトに力が無くなり、反米のリーダーであったリビアもしかりの今、過去にこれほど中近東支配に戦略展開するチャンスはアフガニスタン侵攻以来無かったことである。

 このように、この身勝手な両大国の底意にある狙いは世界地図をながめるとわかりやすい。
 中国はシナ海のみならず太平洋権益を得るためには日米同盟が重い存在だ。だからこそ、台湾が一つの中国で有り続けなければならないし、尖閣では飽き足らず沖縄諸島にまで覇権の目を広げているのだ。これらを手中に治めれば太平洋が有する大資源に向けて我が物顔で動き回ることが可能になるだろうし、日本列島さえも視野に入ってくるのである。沖縄の知事が売国知事と言われる所以はそうした中国に加担しているかの言動が多いからである。ついでに言えば日本列島はロシアにとっても貴重な地理的位置づけにあるのだ。
 ロシアはと言えば、まずは前述のクリミア、シリアへの軍事進出は北大西洋条約機構(NATO)を強烈に意識した地政学的戦略行動をとっているのは間違いない。冷戦時代の同胞東ドイツ、ルーマニア、チェコ、ハンガリー、ユーゴ構成諸国群などがソ連邦崩壊後次々と同条約に加盟したことによる孤立感が対米意識を再燃させているのかもしれぬ。冷戦時代の再現とか第三次世界大戦というフレーズが政治専門誌に見られるのもそうした理由からであろう。
 北方領土問題も、昨年12月の安倍プーチン会談で2島変換への可能性を指摘したが、地図をみればそれが甘い指摘であったことを認めざるを得ない。なぜなら、歯舞色丹の2島は国後島から見ると太平洋の前に大きく立ちはだかっているのだ。国後に軍備補強をしているロシアからしたら歯舞色丹を日本に変換するということは対米関係上やっかいな存在になるのは地政学上はっきりわかる。もちろん漁業権の意味からも歯舞色丹の面積が小さいとかではなく領海上大きな権益を失うことへの懸念もあるのではないだろうか。
 中国にしてもロシアにしても地図を見る際、この国側から太平洋をのぞむ角度で見るとなるほどと思えてくる。ぜひそういった見方をしてみてください。
 地図は政治的にもいろいろなことを教えてくれる。そうした観点で地図をながめると、日本はある意味なんと素晴らしい、また別の意味ではなんと厳しい地理環境に置かれているのかと思う。地図は面白い! 

No.2875 ふるさと納税の実情

2017.04.20

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 すでにしばらく前に高市総務大臣から発表のあったふるさと納税に関わる話だが、行き過ぎたふるさと納税のあり方が埼玉県でも具体的な形で報道された。総務省は今後返礼の割合を30%以内にすることを示唆しているが、一昨日の読売新聞によると県内17市町が現時点で3割を超えていることがわかった。40%を超えるのは6市町で、うち羽生、幸手、白岡は人口が5万人台で県内人口最少ベスト3の市である。なにか共通する意向でもあるのだろうか。

 幸手市は47.2%で第3位にランクインしている。この事実は市民感情からすると素直に喜べない。ご承知のように幸手市は人口減少率や高齢化率で県内トップクラスで消滅可能性都市№1である。また、財政力指数を始めとする財政数値でもワーストランクにあり、ついでに言うと学力指数も同様でその実数値を公表しない数少ない自治体である。ついでの話は主役として今後登場願うことにするとして、返礼比率を高く設定することで寄付数が多くなれば、絶対寄付金額は増加することになるのは理解出来る。しかし、それにも限界があるだろうしデメリットもある。これはまさに自治体間競争を煽ることになり、本来の郷土愛の寄付とは言えない悪循環が増幅するだけだ。だからこそ、今回の総務省のお達しということになったものと思われる。

ファイル 781-1.jpg この制度のポイントである返礼品の選定と量および金額については、自治体トップの考え方が色濃く反映していると思われるが、寄付金の半分近くを特定の返礼品の購入にあて、それを継続することで寄付数と寄付金額が増加するのであれば、それはすなわち特定事業者との癒着や既得権益につながりかねない。善意の寄付金が首長のポピュリズム政治に変質する特質が問題視されることになるだろう。 
 私の周辺で時折この話題が出るが、人によってはふるさとではない街に寄付することで個人的価値観の高い返礼品を求める現実まである。つまり、100%善意の寄付とは言えない実態は、ふるさと納税の主旨からかなり乖離している現実がある。総務省はそうした状況を見かねたのかもしれないが、さて、県内17市町は今後どういった対処をするのやら。しかし、結局こうした制度限界による要求を国が発するこは始まってまもなく予測していたことではある。

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