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No.3223 議会いろいろ

2019.12.23

 どんより陽気の冬至でしたが、地元ボランティアクラブの忘年会で楽しい時間を過ごし、それなりの高揚感を味わった昨日でした。皆さん、ゆず湯はいかがでしたか? 
 
 県議会も市町の議会も多くは閉会を迎えましたが、県内いくつかの議会では日頃は無いような難しい状況がいくつかみられます。
◆県議会では、前上田知事が自らの任期を3期までと限定した多選自粛条例の廃案が可決しました。あくまでも個人に限るとの認識でもたらされた条例ですので、大野知事に代わってその効力を引きずる意味が無いとの判断によるものです。自民党県議団は上田氏自らこの条例を守らないことは問題だとして長い間双方の関係は険悪な状況でしたが、これで大野知事とのわだかまりを生じることも無く、県政運営にたちはだかっていた大きな石が取り除かれたことになります。それにしても、何のための条例だったのか・・・ですね。
◆鴻巣市議会では、ある市議の不見識発言に対して議員活動自粛決議案が可決しました。74歳になるこの女性市議の発言とは「鴻巣の議会は26人中、20人くらいは、たとえ泥棒でも市長の言うことは大賛成という議会だから、自分の言うことは全然通らない」とゴミ処理場の市民説明会で発言したとか。気持ちはわからないではないのですが、状況判断と言葉に問題があります。日頃の不満が出たのでしょうが、もう少しで名誉棄損で訴えられる可能性もありますし、議員辞職勧告決議案までいかずによかったとも言えます。
◆狭山市議会では、西武新宿線入曽駅周辺整備事業をめぐり、議会議決を経ず、西武側との覚書を締結して事業の先行実施をしたことは違法な行政執行にあたるとして、その契約解除を求める訴訟を埼玉地裁に起こしました。これは、一市議によるもので実態は不明ですので、どちらがどうとは言えませんが、議員が市長に対して執行中の行政の停止を求める訴訟とは穏やかではありません。
◆狭山市と似たようなことは草加市議会でもあり、市長などの報酬削減案が可決している状況です。
◆穏やかでないと言えば、今、最も県内で紛糾を続ける市議会は上尾市ではないかと思います。そもそも、前市長と前々議長の癒着が業者との関係にまで及び、二人が逮捕されるという事件から3年近く続く混乱です。市長選で県議会民主党会派代表を務めた方が市長に当選した結果もあって、保守系市議会派の活動がちょくちょく新聞をにぎわす状況を生んでいると思われます。個人的な感覚では相いれない政党ではありますが、この新市長になられた方は立派な人格者だと県議会で一緒のころから私なりに感じており、11月の全国都市問題会議でも久しぶりにお会いし、空手の達人とは思えない物腰の柔らかさに、改めて学ぶことの多さを感じた次第です。
 百条委員会が元議長(逮捕された方とは別人)の虚偽発言に対して地検に刑事告発をするとし、加えて新井元市長と畠山現市長も同時告発するというのです。訴訟に発展するほどですから真実は闇ですが、この告発に関する議案と、議長が職員に過剰な配慮を求めたことによるという調査報告書を24日の本会議最終日に提出するということです。議案が可決されれば、市政と議会のトップに関わる司法介入段階へと進むことになります。しばらくは上尾市議会の混乱から目を離せません。野球や諸々の人間関係を通して、我が青年時代の歴史を構成する材料をもたらしてくれた街ですので他人事とは思えないのです。

 幸手市でよく耳にする話として、指定管理者制度の中で、業務特性に何の脈絡もないように思える管理業種に複数関わり、さらに別の事業に関わろうとしている企業があるようです。何でもかんでも手を出すという表現がわかりやすいのかもしれませんが、3年とか5年とかの長期債務負担行為となる指定管理業務ですから、その専門性が疑わしければ入札対象からはずす対応も必要ではないかと、議員や市民の間でも問題視されているようです。

No.3220 野党連合+護憲メディア

2019.12.16

 昨日書いたブログにご意見をいただいた。同意とわかりやすいというご意見であった。今朝の報道によるとイギリスは通商交渉で高飛車な要求をEUにせまる可能性に触れていた。パワフルで強気なトップダウン政治が功を奏した今回の総選挙だったが、UE離脱を成し遂げても成り行き次第では、次期総選挙で保守党大惨敗という形勢大逆転も無くはない。個人的に愛すべき国、好きな国という想いもあって常に気になるお国事情である。

 さて、相変わらず「桜を見る会」で政権打倒を目論む野党と護憲メディア連合チーム。昨夜は立民の枝野、福山氏と共産党の志位、小池氏による大野合食事会があったそうだ。もとより、立民が限りなく共産党に近い理念集団だということはわかっていることだが、野党合流が性急な形で協議入りするかどうかが話題になっているところで、この食事会はどういう意味を持っているのだろうか。護憲メディアは、安倍政権の支持率低下を愉快報道しているが、反面、合流野党に政権を負託するという世論は相変わらず低調だ。
 あの3年半の政権で国家の威信が著しく低下し、その影響が中韓朝3国の強気な外交路線に拍車をかけたことを国民は忘れていない。同時に経済政策に良策もなく株価が8千円台にまで落ち込んだことは、年金問題を攻撃して政権を掴んだものの、年金原資の運用策を好転することが出来なかったともいえるわけで、政策でもつまづいた政権だったと言える。

 いつまでも昔のことを言ってていいのかという声も、不安定な国際情勢が続く状況にあって、大きな教訓を国民にトラウマとしてもたらした悪政の評価はそう簡単に消え去るものではない。そして、その後の7年間で何も変わってはいないし、変えようともしない姿を野党第一党立憲民主党に感じている。そもそも、立民は小池百合子氏による言葉敵失が生んだだけの第一党であり、今、集まる人は選挙第一であり政策的には統一性がない政治集団だ。
 はっきり言って、好感を持って迎えられない政治家が多いことも賛同者が増えない原因ではないかと思う。たとえば立民幹事長の福山哲郎氏だが、今回の台風洪水で八ッ場ダムが大きな役割を果たした事実を素直に認めればまだいいが、「災害対策を優先するべきでこうした批判はおかしい」とし、ダム工事を中止にしたことには言及しない姿勢だ。蓮舫さんも二重国籍問題で身ぎれいにしないまま政権批判の言葉は遠慮なしで、常にブーメランの対象になっている。この人も民主党政権時に世間の期待と注目を集めた「仕分け」で、多摩川の堤防強化を急ぐことはないとして切ったことへの明解かつ納得のいく説明はないままだ。あくまでも一つの例である。その上で、桜を見る会で民主党時代のことを問うのは、阿部首相が私物化していることとは違うからおかしいと。安倍首相が私物化していると決めつけた発言だ。国民民主党の森裕子さんもその一人で、もっと友好的な雰囲気を感じさせる言動の方が個人はもちろん政党としてのイメージアップにつながるはずだと思えてならない。
 このようにテレビに映る野党議員の多くが国民の共感を得ない姑息な恫喝上から目線タイプが多いことが、野党人気の盛り上がらない理由ではないかと思う。この点、55年体制時の社会党や民社党の名物議員たちの深みのある存在感とは大いに異なるところではないだろうか。
 護憲メディアも首相に関して印象操作目的の品のない文章が目立つ。例えば「総理が国会延長を袖にした魂胆は・・・」など大メディアの文章とは思えない。袖にするとか魂胆を安倍首相の人柄に結び付ける狙いなのだろが、これらの意味を調べればいかに低俗な言葉遣いかがわかる。
 こうした表現を評価するならば、その思惑が、表現と報道の自由の下品かつ中傷的なスタイルを自ら示しているに過ぎない。これを言えば、言論統制だと自分たちに向けられる言動には厳しいチェックをするのも常套手段だ。こうしてうがった言論の自由がまかり通る日本なんだろうと思う。
 沢尻えりかが逮捕時にも釈放時にもニュース速報が画面をにぎわした。しかし、今日、立民の初鹿明博衆議院議員が強制わいせつの疑いで書類送検されたことは速報になったのだろうか。出たのであれば小生が見逃したわけでお詫びしなければならないが、野党への批判報道は控え目なのが我が国の報道特性であることを指摘する意味でのこととご理解いただきたい。
 野党が言うところの「安倍さんにだけは憲法改正を実現させたくない」という言葉も理解に苦しむ。個人的なことなのか!と。安倍さんではない人が総理なら改憲オーケー? 政治理念上というより憲法理念が軽すぎる。倒閣目的の批判のための批判に撤する現野党が政策論争もなく、ただただ67日間の臨時国会を無駄にした責任は重い。国会にかかわる1日のコスト4億円は税金だという思考が無さ過ぎる。桜を見る会の責任にするのはお門違いだ。過半数の強権を駆使することを避ける政権もほどほどにすべきかもしれない。ボリス・ジョンソン式にとまでは言わないが。

No.3219 イギリスの行きつく先は

2019.12.15

 イギリスの総選挙は来年1月のEU離脱を決定づけた。4度に渡り議会の否定を受け、暗礁に乗り上げた国民投票の結果がようやく結実することとなった。
 考えるべきは、議会制民主主義というものは、国民投票の結果をもってしても与党が過半数を確保していない限り、事の成就には困難を伴うということである。だからこそ、議会構図を変えなければとの想いでジョンソン首相は解散総選挙にうって出たのだ。そして、国民はそれを理解した。
 しかし、イギリスメディアの分析にうなづく面も無くはない。それは、2016年の国民投票直前に、EU残留を訴えたある女性議員が射殺されるという卑劣な事件があった。そのせいか、今回労働党所属の女性議員の多くが立候補を取りやめたという。なんと20人近いとか。これが労働党敗北の原因だとする説はすべてではないにしても保守党が過半数を獲得できたかどうか微妙な意味合いがある。
 正直なところ、小生は国民投票の再実施を唱える労働党の存在によって、ジュンソン大統領の目論見ははずれ、泥沼の上の泥沼にますます浸かっていくイギリスを予測していた。しかし、結果は国民投票以上の差がつく形の総選挙となった。プライド高いグレートブリテン気質は、やはり離脱への道を選択した。なぜ、離脱かという論争が薄れ、ボリス・ジョンソンという類いまれなパフォーマンス政治家による派手な活動が国民の心をゆさぶったということと理解している。国会論争では、派手なジェスチャーで野党議員を馬鹿だチョンだと激しく罵る国会中継を見ていて、よく裁判沙汰にならないものだと感じていたが、とうとう自らの想いと主張を現実にした。同じPでもパフォーマンスというよりはパワフルな政治姿勢で国家の行先を結論づけた。
 トランプ大統領とよく似た面を報道されるが、落ち着きのない、やんちゃなパフォーマンスはロンドン紳士のイメージには程遠いが、おそらく、国も国民も疲れ切っていたのではないかと、この結果について想う。
 しかし、労働党はまだしも、スコットランド民族党が35から48議席に増やした結果、独立運動が再燃し国民投票を求めてくる可能性が高い。結果スコットランドのEU復帰も有り得ると考えるとややこしい国論の再現となり、この国民投票を否定すれば異次元のカオス状態に陥ることも十分考えられる。それ以前に、来年末までのEUとの通商交渉や北アイルランド問題など課題は山積みである。現行経済も停滞しきっている。通商交渉が滞れば、企業の反発も生じることになる。雇用、消費、移民・・・パワフル・ジョンソンの手腕の発揮し処はまだまだ先が長い。イギリスの行きつく先はまだまだ未知だ。

 イギリスほどの混乱はないにせよ、5万都市幸手の未来は??・・・いや、未来どころか、財政的な面から思えばスタート間もない木村市政にはいばらの道がしばらく続くのは大方の知るところであり、また妥当な見方である。とは言え、前を向いて進む! これを肝に銘じて頑張るしかない。

No.3206 懲りない元首相

2019.11.20

 前号及び前々号にご賛同いただいたいた方が多くいたことに感謝申し上げます。
 ところが、かの宇宙人鳩山元首相が、なんとなんと次のような発言をして当たり前のように大ブーメランに遭っている。
 「沢尻エリカの逮捕は、政治スキャンダル隠しだ」と。
 空いた口がふさがらないが、案の定こっぴどい反応がSNS上で活発化しているのだ。
 この人、もはや宇宙人とかではなく、国益を阻害する狂気の存在という実態ではないだろうか。中韓朝3国の側に立っての発言にも憤りが隠せないが、ここまで低次元の政権批判をする現実は、愛国心のかけらもない人物という評価しか持ち得ないし、元首相として敬意を表する必要もないと思わざるを得ない。
 首相経験者には、生涯にわたり護衛SPが就くというが、これも税金の無駄遣いとしか感じられない。もはやこの御仁にその必要があるとは思えない。この発言が元首相のものとして世界にも打電されていると思うと、事の脈絡も含めて物事に分別がついていないという意味において国際的にも恥ずかしいことである。マスコミも元首相の発言の取り扱いには慎重に対応すべきだと思うが、いかがなものだろうか。

No.3204 うんざりする野党政治屋 

2019.11.17

 「政治は生きている」というコラム。いやいや、今まさに政治は死んでいると思えてならない。野党の政治スタイルが、これほどまでに低次元な時代があっただろうか。
 「桜を見る会」天地をひっくり返したような野党の騒ぎ方は異常を通り越している。官僚へのヒヤリングで後方の壁面に書かれている総理主催「桜を見る会」追及チームという文字が悲しく見えて仕方がない。追及チームと大きな文字で書き示すこと自体がパフォーマンスそのものに感じるからだが、見ると、殆どが1期生議員が追及役に充てられている。立民のあるベテラン議員はこの問題をとことん追求すると言う。新人議員の追求発言上達セミナーに利用しているのではないかと思える。加えて、二重国籍問題責任を棚上げした状態の蓮舫さんも例によって理解不能の批判を口にしている。けっして見本にしてはならない先輩議員だと私なら思う。
 台風被害も治まらない現況にあって被害者の方々はいったいどう思っているのだろうか。こうした議論に明け暮れる国会でいいはずがない。政権打倒のためだけの存在として野党があるなら、この議員たちに年間一人当たり数千万円の国税が支払われていることに厳しい目が向けられているのもうなずける話である。政治的素質は必要としない感じである。
 また、こうした問題が左派系マスコミによって疑獄事件のように報じられること自体が問題であり、責任の一端、いや二端、三端?はあるのではないだろうか。ようやく憲法審査会の議論が久しぶりに始まったと思った矢先のことで、やはり、憲法問題に逃避姿勢を持つ野党一連の揚げ足取り追及の一環なのかとも思う。
 流れに恵まれて当選した新人議員が国家にとて欠かすことの出来ない議員に成長するか否かと考えると・・・あまりにも情けない議員が野党には多すぎる。もちろん自民党にいないとは言わないが、その数は総議員数からすると
野党の比率がかなり高いことは間違いないだろう。
 立憲民主党の国対委員長の肩書がつく辻元清美氏の発言「こんな議員がいたのかと背筋が凍る想いがした」と。誰に対しての発言かは定かではないが、自身の秘書給与隠しや支援団体との癒着問題が表に出た過去がある人として言えることかと思う。そもそも、ボキャブラリの使い方がパフォーマンスだし、表現が下劣という独特の特徴がある。今や、野党のブーメラン発言は常態化しているが、これは3年3ヵ月に及ぶていたらくな政権運営を反省するどころかその必要はないくらいに思っているからかもしれない。ならば、尚更2度と政権を任すことなど出来ないということになるではありませんか。
 今の野党に本当の政治家と感じさせてくれる議員がいないことは国家の損失かもしれないが、自民党にもそうした政治家が減ったことは否めない。大物議員とはやされる石破氏も、またまた今回の問題で安倍総理の背中から矢玉を放っている。寂しい政治の実態だ。
 

No.3199 選挙の未来

2019.10.29

 最も好きな女優さんは? と聞かれて、子どもの時から「八千草薫」と答えていた、その愛すべき女優さんが亡くなられました。享年88歳。これは私事で恐縮ですが、平成22年に亡くなった母の享年と同じです。著名人の死が続きますが、驚きと同時に無念という想いでは、八千草さんに勝る記憶がみつかりません。
 慎んでご冥福をお祈り申し上げます。
 

 今年の埼玉県は随分と投票に出かけた印象がありますね。その選挙年が参議院議員補選でほぼ終了しましたが、最大のポイントは、誰が当選したとかという以前の問題として投票率の一層の低下傾向がはっきり示されたということでしょうか。
 27日の参議院議員補選は、上田前知事の圧勝が予測されたこともあって、県選管の最終発表では県内全体で20.81%と、かろうじて20%台を保つ低さでした。30%を超えたのは、県内唯一の村である東秩父村の37.25%。しかし、同村の投票者数は936人です。ちなみに、幸手市は23.38%、お隣久喜市は22.68%、杉戸町は20.82%という結果でした。この結果は、昨今の傾向に加えて、この選挙に対する関心度そのものが低かったことがあったと思います。そういう意味においては、選挙をすることにどこまで意義があるのかということを考えさせられました。
 なにしろ、この選挙にかかった費用が22億円というのですから、当初無投票とまで言われた経緯からかなり高額な税金が使われたわけです。突然、立候補を表明したN国党の候補者の思考には、いったい埼玉県をどう導きたいのかがわかりにくかったこともありますが、NHKの受信料ほどには選挙コストに頭は巡っていなかったようです。参議院選挙の時も国政とNHKを結び付けて国民生活をどう変えたいのかまでは理解できませんでした。問題を起こすことで知名度が上がり、そこに少なからず賛同者が増えていったといった感が拭えません。
 参議院選挙で当選してまもない状況で辞職し、比例で同党の次点者が繰り上げ当選するという、有権者無視かつ身勝手な選挙行動。この後は、神奈川県海老名市、奈良県桜井市、東京都八王子市か府中市、神奈川県藤沢市、大阪府大東市、さらには来夏の東京都知事選まで、自らの立候補を視野に入れているというのです。次期衆院選には比例北関東ブロックで15人の女性を含む30人を立て、比例での当選を1~2名見込んでいるとか。
 選挙制度の範囲とは言え、理解に苦しむ政治思考であると思えてなりません。もっとも、選挙のバラエティー化や劇場型選挙というのは、けっして新鮮なワードではありません。話題性が高いだけで総理候補とまでもてはやされるのですから。
 こういった政治・選挙の在り方は、時代の流れの中でとくに若者の思考変化をリードする形で、山本太郎、立花孝志といった今までにない政治屋を生んでいるものと思います。SNSでは、これらをカルト的集団と呼ぶ一面もありますが、日頃の政治不信が社会に対する不満となって、選挙で爆発することを目論んでいるというのは、あながち当たらずとも遠からじなのかもしれません。
 今、好評を博している映画に「ジョーカー」という米映画があります。女性や貧困者といった存在を無意識のうちに差別している現代社会の闇の中で、地下鉄の中で自らにふりかかる危機に堪忍袋を切らし、怒りの引き金を引くことで殺人スイッチが入ってしまう売れない道化師。自らの生い立ちに関係する虐待を知ることで実母の命に手をかけ、世の不条理に対してプライオリティーの命を奪うことをためらわないジョーカーへと変身していくストーリー。映画ではゴッサムシテイーと称するニューヨークの現代事情がいやというほどスクリーンに広がるのです。アメリカの裏事情は実際にこういう一面を持っているのではないかと感じさせる重い内容です。
 
 そこまでは考えられないにしても、奇をてらうという意味ではれいわやN国という政党は若者の心をひきつける点があるのかもしれません。
 選挙運動も資金があってのことですが、N国党の場合は、立花党首のユーチューバーとしてのスポンサー料が月額1,000万円から1,500万円に及ぶという説もあります。これも、スマホ社会がもたらした政治・選挙の新しい姿と言えるのでしょうか。
 選挙の結果に基づく政治活動なんだという点からは、深い観点から公職選挙法のみならず選挙制度の在り方を考え直す時期に来ているのかもしれません。ついつい溜息をついてしまいそうな昨今の選挙実態を見るにつけ、そんな思いにふける日々です。それは低投票率だけの問題ではないようです。
 

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