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No.3348 政治家の信頼度

2020.11.23

 雨が無い! 暖かくて過ごしやすいのはいいが・・・野菜が育ち過ぎて収穫時期を速まらせるので2月頃に野菜不足が生じ、高騰化しないかという心配をする向きがある。なんでも度を超えると問題を生じるものだ。

 度を超えるのは政治の世界でもあるようで、政治家に対する世間の信頼度は低下するばかりだ。この場合は度が下がるということになるのだろうか?
 埼玉大学社会調査研究センターが定例化している政治選挙に関する意識調査の今年度の結果が発表された。毎回さいたま市民1000人を抽出して行われているこの調査は常にレスポンス率が6割を超える。今回は8月に実施されているが、コロナ関連への質問も含まれていて、政府に求める対策は全体で健康優先が73%、経済優先が26%となっている。内容的には60代以上では健康優先が8割を超え、18歳以上40代まででは経済優先が4割を超えている。リタイヤ世代と勤労世代の違いというと言い過ぎだろうか。

 問題の、掲題にあげた政治家の信頼度では「信頼出来る」がまあまあ出来るも含めて19%、「まったく信頼できない」があまり信頼できないを含めて76%となっている。これが問題と感じるのは、そもそも高い上に前回が71%、前々回が69%ということで、政治不信が増殖進行形であるということだ。
 国政を視れば、収賄、選挙違反、虚偽報告、権威主義、選挙目当ての組織や個人のパフォーマンス、公用車等の無駄遣いといった政治を忘れた政治家の実態が与野党かかわらずの噴出状態。加えて、政策議論よりはスキャンダル追及批判や言葉狩りに時間を費やし、国民生活を二の次にする始末。
 地方では議員志望者が少ないことも社会問題化している。女性議員を増やせとか女性役職者を何割にしようとかの話もあるが、私は能力の個人差はあっても性別に個人差はないと考えているので、女性を何割にとかいう理論はさしたる意味は無いと感じている。有能な人であれば男女の比率は問題ではない。人生経験上から政治にも主婦で子育て経験のある女性が必要だという理論はわからないではないが、男性が女性の代弁をすることは可能だし、その逆もまた可能だと思う。男性の働き世代が、けっして報酬が多いとは言えない、しかも定昇の無い議員志望をしようとはしないからといって、リタイア族や女性の政治進出を理想だとか、これからの政治の在り方だと言うのはいかがなものだろうか。それは、本来の政治の質の向上とは無関係だと思う。立候補は法律に則った形で年齢の下限制限はあるが、それ以外はないのだ。誰でも我と思わん者は政治家になれる。
 それよりも、前述した通り個々の資質の問題なのだ。なんの為に議員を志望したのかという問いが常に頭をよぎる。選挙では街のため、市民の為であったものが、議員経験も深くなると自分の為といったニュアンスが多くなる人も少なくないということだろうか。多数決の世界にまみれ、政治家でいることがいつの間にか自分の為と割り切る形で、信念が移り変わるのが政治の世界ということかもしれない。
 議員である自分が言うのもおかしなものだが、人間としての資質能力に欠ける輩や、能力があってもその使い処が間違っているといったパターンもあるだろう。もちろん、当選回数とともに素質を開花させていく政治家もいる。
 議会は大小かかわらず伏魔殿的要素を持っている。それは多数決によって与党野党に区分けされることと、収入面でも差異が生じる議会役職の存在に意味がある。これらに執着するのは、政権側にいれば要望実現の可能性も高くなり、役職と共に次期選挙に影響をもたらし、かつ見栄と誇りと同時に権威までをも保持できると思考する傾向によるものだろう。しかし、それは違う。
 政治家が国家官僚もしくは自治体職員を下に見て、怒る、怒鳴る、恫喝するといったことなど日常茶飯事のようでもある。県議時代にそういう議員が何人かいたが、国会でも野党が官僚に対して行うヒアリングでは、感情むき出しで容赦なく口撃する場面が多いという。確かに公務員全てが働き者で国民市民の為に働いているとは言えない場合もあるだろう。しかし、それを言う前に自分の足元を照らすべき政治家が多いということではないだろうか。私自身、経験と視野はそれなりに深めたとの想いはあるが、いろいろなパターンの政治家によって、レスペクトしたり、反面教師にしたりで、日々是精進なのである。
 76%の政治及び政治家不信が今後ますます深まるのか、改善されるのかはわからないが、政治が無くなることはない。
「奢侈政治、みんなで渡れば怖くない」だとすれば不信レベルは高まるばかりだろう。そうならない為にも、最も見本となるべき国会議員が襟を正してくれることが、地方の若者が地方の政治にまずは関心を持ち、いずれは大志を抱くことにつながるものと思うのだが、事はそう安易ではないとも思っている。

No.3344 一律5万円の選挙公約

2020.11.13

 先月行われた愛知県岡崎市の市長選挙のその後が揺れている。
 元立憲民主党衆議院議員の中根康浩氏が下馬評を打ち破って新市長に当選した岡崎市では、公約を実行出来ない市長に怒りの声が渦巻いているという。それもそのはず、コロナ対策に対する市独自の支援策として一人一律5万円の現金給付を選挙戦で訴えて逆転当選したにもかかわらず議会承認を得ることが叶わぬ事態になったので上程すらしないようなのだ。
 理由は、原資不足が露呈し、代わりに学校改修費等を回すなど、全体の予算組みに狂いが生じ、最大会派である自民系議員の賛成を得ることが難しくなったことにあるようで、当の本人は議会の責任に言及しているという。
 この問題、どこかおかしい!
 なぜなら、選挙戦で現金を配るなどしたら買収選挙もいいところで、公選法違反で即刻逮捕となるのは明白である。ところが、当選後に税金を使って市民に現金を配ることを公約にしてもいいらしい。公約と言うのは実現に向けて頑張るいわば目標と言うべきものであるべきだし、そうあって欲しいが諸々の事情で実現できない場合もあるのはやむを得ない。いや、その方が多いと言ってもいいくらいだが、当初から選挙のためのニンジン作戦としては何ともお粗末な公約というしかない。もはや選挙違反に近い公約であり、有権者を騙したに等しい。実現できないとなると、現金給付が戦前か戦後かの違いだけで前述の通り、選挙違反も同然。したがって、コロナ対策であれなんであれ、現金給付は公約にあらずというように公選法を改正すべきだと思っている。
 裏切りだとの声もあるようで、これをあてにして投票した市民の怒りは半端ではないと伝えられている。家族5人いれば25万円になるのだから期待感から投票した市民が下馬評を打ち負かしたことになる。もっとも、金に惹かれてという有権者心理がはびこるようでは地方自治体の政治はますます低迷することになるだろう。責任の一端は市民にもあるとは言えないだろうか。

No.3341 トランプかバイデンか?

2020.11.06

 お国柄により選挙制度が異なるのはわかるが、世界が注目する大統領選挙が混迷を極めている。
 やんちゃな老ヤンキーが続投するのか、それとも認知症の不安が残るバイデンが3度目で夢を叶えるのか、3日に始まった開票のゆくえが2日過ぎても混沌としたままだ。心配なのは、アメリカ国内の2分化だ。リベラルというか左翼思想が広まりつつあるとされるアメリカで、ますます左派系がほくそ笑む国情に変貌していく可能性がある。
 アメリカンパワー、アメリカンドリーム、フリーダムといった観点から世界中から羨望の目を集め続けたアメリカ。わずか300年足らずの歴史しかなく、世界の人種が集まり、世界の経済を牽引している世界一の大国が、デモ、暴動が常態化する国家へと変貌する経過で、その力を削がれていくことは間違いない。
 憂うべきは、選挙の裁判が長引くことは間違いなく、この間にアメリカの世界のリーダー的立場が薄れていくことである。アメリカの力が弱まっていることは中国やロシアの対応を見れば一目瞭然であり、その他独裁政権、全体主義的国家が増えていることも民主主義国家群にとって芳しいことではない。
 少なくとも、北朝鮮の核開発は進むだろうし、中国の金銭外交はますます進展するであろう。日本を見るまでもなく、どの国もコロナで疲弊している状況であれば、中国の出方はアメリカ混迷の間隙をぬって進攻することだろう。現状、中国の武器は金だ。それで途上国を意のままにするのはコロナ禍ではますます有効である。また、オーストラリアに対して矢継ぎ早に仕向ける経済発動がとどまりを見せないのも、アメリカが盾になれない状況が続けばじわじわと効果を出すはずだ。牛肉、酪農品、石炭、綿花といった輸入制限にオーストラリアの企業がどれほど堪えることが出来るだろうか。驚くのは、中国の港についた約1憶5千万円分豪州産オマールエビが衛生上の観点からという理由で港で足どめをくい、検査待ちの状態にあると昨日の新聞は伝えている。生きたエビゆえ場合によっては廃棄ということも考えられるという。商契約に基づいてのコンテナ発送だと思うのだが、中国という国は指導部の一言による手のひら返しに躊躇のない国だという事がよくわかる話だ。前号で書いた国会審議において、このオマールエビの緊急肩代わり購入が出来るならば、もしくは生産の9割が中国向けというが、日本がその何割かを安定的に購入してはどうかという新たな交易を緊急提案質疑するくらいのことを野党が発言したならば拍手ものではないか。南シナ海における合同演習の話が進むオーストラリアに対してこうした友好の手を差し伸べることは決して無駄にはならないと確信する。
 話は戻って、日本の安全保障上のみならず諸々の点で、アメリカ大統領が誰になるかは関心を持つところだが、問題は世界の勢力図が一気に変わりかねない可能性を秘めていることである。独裁全体主義は予算をはじめ、すべての意思決定に時間がかからない。コロナで英仏までもが再ロックダウンする現状をふまえると中露の動きから気を許すことなく直視し続けることが必要だ。
 以上、諸々考えて米大統領はどちらでもいい、混迷の期間が長引き、アメリカ国内が騒然としたした状況が長続きすることだけは避けてもらいたい。
 話は変わるが、ジェームス・ボンドさんが亡くなった。何度見てもボンドはコネリーボンドに尽きると思って、今でもBSなどでのコネリーボンドを楽しみに見ているのだが、このイアン・フレミング原作のストーリーは常にロシアや北朝鮮、時には中国がボンドの前に立ちはだかる悪の強大国であり、核や金、ダイヤモンドに絡み世界制覇をもくろむ難敵のシナリオが多い。
 左翼思想及び独裁政権国家に対する嫌悪感が、この作者だけでなくイギリスの考えであるように感じるのだが、この難敵に立ち向かい滅ぼすストーリーの爽快さが長寿かつ大ヒットの所以ではないかと感じるのだ。
 ジェームズ・ボンドは架空の個人だし、ストーリーも現実離れしているが、連想させる敵は必ずしも架空とは感じないところがこの映画がヒットするポイントとはいえないだろうか。
 そういう意味において、アメリカという大国の存在が世界にとって重要な位置づけにあることは間違いないと思うが、昨今の民主主義は以前にも増して時間がかかるようになっていることは心配の種だ。

No.3340 国会審議・・これでいいのか!

2020.11.05

 前号で取り上げたテーマは、両院予算委員会での質疑応答が行われている。ところが、ことに立民、共産の質疑にはうんざりといった感じしか残らない。立民は7時間半のうち4時間、共産は1時間ほぼすべてを学術会議任命問題に使っているが、いったい現実をどこまで把握しているのだろうかと思えてならない。
 政党に関係なく国の最重要課題を国家国民のために議論してもらいたいと強く思いはすれど、残念ながら今の野党は政権の足をすくう目的ありきで、国民不在の質疑に徹している。政権奪取の夢よ再びをもくろむがゆえのことと思うが、総理が交代した直後の臨時国会であれば、コロナか経済か、はたまた中国対応、そしてアメリカ大統領選挙の先行きをふまえた日本の在り方等々、議論すべき対象は事欠かないはずである。これらはいつ議論すべきか? まさに今でしょう。総理が任命拒否をした問題は、よく言うところの「他でやってもらいたい!」くらいである。
 中村喜四郎氏が、小澤一郎さんとともに政権を奪取すると発言したそうだが、ならば枝野代表に対して真正面から政策論をぶつけるようアドバイスをするくらいのことがあってしかるべきで、政権奪取は批判ばかりの議会対応からは実現出来るわけがない。野田元総理、岡田氏といった方々はいったい何をもってして立民会派のベテラン重鎮議員として存在しているのだろうか。今井、辻本、蓮舫、福山といった議員の羅列に私同様うんざりしている有権者は少なくないと思う。
 モリトモ、さくら以降この1年間テレビ放映のある予算員会では、政策論らしき内容で熱い議論が交わされたことがあっただろうか。国民のスキャンダル好きも影響しているのだろうが、政治レベルが醜い姿をさらすだけではますます政治や選挙への関心は薄れるばかりではないか。
 一つの例として、維新の議員が衆議院予算員会で外資による土地買収について質疑していたが、これは千歳や奄美の自衛隊隣接地を中国資本が買収している事実があり、こうした事案が全国各地で発生していることに対するものである。つまり、これほど由々しき問題があるにもかかわらず、不思議とこの問題に腰が重い政府に注文を付ける質疑を何故仕掛けないのだろうか。最も仕掛けられない事情が立民の内部事情としてあるのは理解できるところだが。日本にはこれを防ぐ法律が無いのが現実なので、制限法を設けない限りこの状況はますます進行する事は間違いない。
 共産党は別にして、立民は第一野党として、こうした質疑議論を政権に提案するべきなのだ。支持率が4%前後で上がる気配を見せないことに何も対処しない第一野党に国民のまなざしは熱くなるわけがない。
 

No.3328 インフルエンザ補助金

2020.09.30

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 №3324でご案内したインフルエンザワクチン接種の全額補助の件ですが、想定通りに県議会で可決となり明日10月1日から実施ということになりました。ただし、これも既報の通り、65歳以上の県民が対象となりますのでそこのところはご理解くださるようお願いします。
 市議会では、最終日最後の場面の市長挨拶において、木村市長がこの件について自ら説明され、県の決定に即時対応するため、いわゆる議会を通さず専決処分で県支出金の歳入処置をした後、当初の目的に向けた予算措置をしたいという発言をしました。現時点で、明日かかりつけ医などに出向き接種する際に接種料の支払いがゼロでいいのかどうかの確認はされていませんので立替払い用の代金はお持ちになられたほうがよろしいかも・・・・です。

No.3324 朗報2 ありがたいことです!

2020.09.18

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 インフルエンザ予防接種の自己負担分を県が負担することに! 
 この有り難い政策が、県のコロナウィルス対策本部会議で新たに検討されているということです。ただし、年齢枠が予防接種法に基づく65歳以上ということですので、そこのところはお間違いなく。
 それにしても、昨年の経験に照らし合わせて概ね3千円程度が自己負担分でしょうから結構な補助額ではないでしょうか。状況としては早期接種を促進させたいようで、10月から12月、つまり年内接種の場合に限るということで、これまでの市町村負担分を県が肩代わりする仕組みということです。
 大きな目的として、コロナ患者に関わる医療機関の負担をインフルエンザで更に負担が重くならないようにということと、重症化から死に至るリスクの高い高齢者の接種率を高めたいということのようです。
 この施策は9月県議会定例会で議案上程される予定で、おそらく否決されることはないものと推測します。

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