政治と金の問題が、またまた発生した。しかし、高村副総理も述べているように、今回の甘利大臣の一件については、少々きな臭いものを感じないではないが、いずれにしてもしっかりとした説明責任は果たしてもらわなければならない。
事が事だけに、無理なこじつけは諫めなければならないが、タイミングとしては、TPPの最終合意締結が佳境に入ってきている場面であり、今、沖縄の宜野湾市長選が1週間の戦いを終えて、今日が投票日となっている。この選挙戦が始まってまもなくの週間文春によるスクープだった。
この宜野湾市長選は、普天間移設、辺野古工事等々の国防に関係していることと、敗戦連鎖から脱するために自公政権が力を注いでいる全国注目の市長選となっている。知事選では自主投票とした公明党が、今回は強力な支援体制をしいているのがなによりのことではないか。
中国寄りの反日知事との評判が日増しに高まる翁長知事が、新人候補の応援に総力をあげての支援を表明し、戸別訪問にまで帯同したことが問題となっているほど熱い選挙戦となっている。
沖縄、中国、韓国、慰安婦、原発、基地、憲法、こうしたワードに関連付けてのレッテル貼りは、とくに安倍政権打倒とばかりに、反日反米リベラルもしくは左翼思想の中に渦巻いている。
驚くことに、安倍晋三=アドルフ・ヒトラーとまで極論する状況にある。
そういったことに絡めて考えると、この宜野湾市長選は、自公以上に反日メディア及び翁長陣営にとって、どうしても勝たなければならない選挙戦であると考えるべきだろう。
翁長支援の沖縄タイムズや琉球新報といった沖縄左翼メディアが、あまり報道しないのは仕方がないとは思うが、いま、尖閣周辺への中国の行動は先鋭増幅する一方である。これに警戒心も対抗心も希薄な翁長知事体制はいったい、日本の将来をどう考えているのだろうか。
「北朝鮮の核は驚異ではない」と口にする政党代表、「武器を持たないことが平和維持への最高の手段」と非武装第一を唱える某著名人などの思考が、空虚なものとしか感じられない昨今、そんなに生易しい考えでいたら、日本などひとたまりもない。
ロシア、中国、北朝鮮といった隣国が、日本の存在をうとましくさえ思っている(この点では韓国も)状況において、さらには、そうした国々の根底にあるのは対米軍事強化であり、日米同盟とわが日本の地理的環境を考慮するなら、非武装平和などを論じて国を守るなどというのは机上の空論であろう。
日本の敗戦が確定した8月に入って、不可侵条約をいとも簡単に破り、終戦後も樺太や北方領土で戦いの手を緩めずに領土を奪っていったソ連の姿を忘れてはならない。
いずれにしても、沖縄の位置づけは、それほど重いということをわからない政治家であるはずがないと思いたいが、琉球民族国家として独立を考えている話が事実とすると、結局は中国の属国化となることも辞さない政治家と評価される翁長知事。
考えてみれば、政治イデオロギー的に極端な変質、変貌をした政治家スタイルは、さしずめ反面教師と位置付けるべきと感じている。