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No.2846 トランプ大統領就任につき

2017.01.20

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 今夜半には南岸低気圧による雪も予想されるよどんだ空。雪は御免こうむる対象でしかないが、子どもたちには雪の世界がとてつもなく新鮮に映るようだ。
 今朝のスクールガード時には、毛糸と革の2重手袋でも指先が痛くなるほどの寒さを感じた。これで風でも吹こうものならと思いながらも子どもたちの元気な姿に接すると寒気が飛ぶのはいつもながら不思議な感覚。ここしばらく通過が遅れ気味だった班が、正規の集合時間を復活させることになったようで、いつになく歩く姿がハツラツとしていた。
 「雪が降るかもしれないぞ」と声かけたら「雪だるま作りたいな」ときた。

 さて、今日は通常国会の招集日。北朝鮮恐怖をそっちのけで対日外交を感情的に悪化させる韓国への対応に政治がどう動くのか。また内政的には黒田経済が停滞傾向にあるアベノミクスの再生向上策はどうなるのか。復興、子育て、農業、教育・・・
 その多くはアメリカの動勢に関わるというのは日本に限らず世界に共通する問題である。つまり、言ってみれば今やトランプが世界の懸案事項と言ってもよいのではないだろうか。

 そのトランプ氏の大統領就任式も今日20日(明日の午前2時)。
 大統領令を複数発布すると言われているが、それにより、およそトランプアメリカの指針が見えてくるものと思われる。今回の場合、それを推測をすること自体が無意味のようにも思えるほどトランプ氏は意外性を秘めている。もちろんそれを称えるわけではけっしてない。
 最近もっとも驚いた彼の発言に、イギリスのEU離脱を賞賛し、他にも同様の国が出ることを期待するというものがある。北大西洋条約機構を時代遅れとし、無意味な存在と化しているといった発言もある。世界のリーダーとは思えない発言だが、彼自身が世界よりアメリカだという思考であるなら各国が今後の対応をあらためて考え直さなくてはならない。

 子どもは元気ハツラツ、ちょっとくらいはヤンチャがいい。
 しかし、アメリカの新大統領にはフレッシュな感覚で世界安定を唱える感性を示してもらいたい。トランプでは無理かな?
 ヤンチャ過ぎてリスキーなイメージを与えそうな人物感しか感じないが、まずは各国首脳の反応第一声と為替相場と株式市場に多くの目が注がれることになるだろう。はたして世界はどう変わっていくのか?
 クラプトンの大ヒット曲に「Change The World」というタイトル曲がある。その歌詞は次のようなもので実際はラブソングだが、部分的に意味深な内容になっている。もっともトランプが薔薇色の希望の光を世界にもたらすことは考えにくいか。

 
 もし、きらめく星に手が届くなら 
 君のために一つ取ってきてあげるよ
 その星で僕の心を照らして欲しい
 真実が君に見えるだろうから
 それは心の中から湧き出ている君への愛さ
 全てが輝いて見えるかのようだ
 でも 僕が見つけたこの愛は夢の中でのことなんだ

 もし世界を変えることが出来るなら
 僕は君の心の太陽になり、君を支えたいんだ
 君はわかってくれるよね、僕の愛の本物さを
 僕は君の世界を変えてみせるよ

 もし僕が国王になれたら それが一日だったとしても
 君を女王として迎えるつもりさ 
 ほかには考えられないよ
 そして僕たちの愛が国をより良くしていくんだ
 その時まで僕は愚かでも構わない 
 その日を待ちわびるだけさ
 君の心に光を注ぐ太陽にだってなれるんだ

 もし変えることができる世界なら
 すべて君色に染まりながら輝きたい
 捧げる愛が薔薇色だとわかってもらえるだろう
 もし世界を変えることが出来るならね

No.2840 中国式内政干渉スタイル

2017.01.11

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 中国の「身勝手」「横暴」度合いが加速してきた。
 43000トン級低能航空母艦「遼寧」を威猛々に東南シナ海を航行させ、途中艦上発着陸訓練をし、その後は対馬海峡を空海双方で威圧進行するという騒々しさ。さらに今話題の台湾海峡を通過するというふてぶてしさも。こうした他国に対するあてつけ的示威活動は中国のお手の物とはいえ、常軌を逸したものである。
 アメリカ軍太平洋艦隊は10万1千トン級の原子力空母カール・ビンソンを送り込む予定としているが、中国の激情が爆発するかどうか、するとしたらどういった爆発かこの先いったいどういった展開が待ち受けているのだろうか。

 トランプ氏の「一つの中国にこだわらない」という発言に異常反応したかと思うと、台湾の蔡総統の中南米訪問外交にあたりアメリカに「会うな、会えば報復措置も辞さない」という指示脅迫的発言まで。これは、蔡英文総統が予定するその後の中南米諸国に対する圧力も兼ねたもので、中国マネーをアテにする国々にはある意味驚異に感じられるものかもしれない。それにしても報復とはどういったものやら、アメリカに対して喧嘩カードを切るとどうなるのか、今の日本に対する韓国と似た状況になりはしないか。アメリカは日本ほどにはお人好しではありませんぞ。

 今更言うのもなんだが中国という国気質は、自国の都合のみを平準の価値基準とし、他者への対応には平然と脅迫、恐喝、開き直り、といったマイナーな激烈姿勢をむき出しにする。これは韓国にも通じるところがあり、国家間合意すら守らない国という、とてもまともに付き合うことが出来ないとの判断も止むを得ない昨今である。

 民主化と人権問題をクリアしようとしない中国は、文革、天安門といった弾圧の歴史をひた隠し、恥じることなく軍事力高揚、ニンジン外交といういずれも中国マネーの力を駆使することによって肩で風切る暴力国家に変貌する日々だ。

 
 自国への評論については内政干渉するなと厚い防波堤で鋭い反応をするが、他国の言動についてはあれこれ異常なまでの反発対抗姿勢を見せる。まさに内政干渉が世界一得意な国である。中国には古来より人の教えを説く名言が数多くあるが、それらは全くと言ってよいほど国の姿となって生かされている感はしない。
 あと1週間ほどで世界のトップがその座に立つ。少ない文字数のトランプツィートから20日以降のトランプカードを予測するマスコミを翻弄するかのようにアメリカファーストをツィートし続けるトランプ。米中冷戦という新たな世界構図が立ち上がるのかどうか、日本にとって外交と安全保障の正念場がきたことは間違いない。
 

No.2833 幼い子供が自爆テロに

2016.12.22

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 日露首脳会談は結局領土問題には言及がないまま閉幕した。生まれ育った故郷を奪われたままの方たちに寄り添う思いもあって希望的観測を前号で書いたがいささか拍子抜けした感は否めない。
 しかし、今回で変換自体が実現するといった拙速なことを考えていたわけではないので今後に思いを馳せることになる。なにより、領土問題は平和条約締結という大命題と切り離して交渉するものではないので、まだまだ安倍総理には引き続き汗をかいてもらわねばならない。

 1週間ブログをかけずにいた。その間世界では大きな出来事が立て続けに発生した。中国による米潜水艇拿捕、ドイツのトラックテロ、ロシアのトルコ大使射殺テロ、シリアのアレッポ内戦などなど・・・どこまで続くテロの波。
 人の命を命と思わないテロ組織に屈することは考えられない。しかし、事前把握が全く不可能な自爆テロは、今や少年少女にまでその実行犯は低年齢化している。こうした子どもたちはいったいどんな想いで訓練を受けているのだろうか。異質な児童虐待であることは間違いない。
 

No.2831 トランプカードに中国かみつく

2016.12.12

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 トランプ発言がたびたび話題にあがる。当然と言えば当然と考えられるが、それにしても、まだ大統領就任まで40日を残している状況での外交的発言なので、あまり行き過ぎるとややこしい話になりはしないか・・・・いや、すでにややこしくなっているようだ。相手はやはりというか中国である。トランプ氏が台湾の蔡総統と電話したことが気に入らないようだ。

 私がトランプカードで最もその方向性に注目しているのは安全保障だ。これは経済分野で中国包囲網を思考するオバマ・安倍コンビが継続されずに米の脱退が現実味を帯びてきたTPP以上に関心がある。
 たとえば、対中国では台湾との関係について中国が望む方向とは逆の思考回路をトランプは持っていることがわかった。つまり、中国は台湾も含んで一つの中国だという認識ではないようだということである。これは、李登輝元台湾総統が聞いたら予期せぬ想定外の感激を持つであろうと思われる。なぜなら、親日家として日本の政治経済界から高いリスペクトを受ける李氏であれば、クリントン当選の報を待ちわびていたであろうことは容易に推測出来る。ただし、事はそんなに単純なことではない

 しかし、蔡英文氏も気骨のある政治家であることを示すこととなった。それを計算してのことかどうかは不明だが、就任待機状態の次期米大統領に祝いの電話を入れるというのは、大国でない限りそうそうはしないことかと思う。ましてや、独立国としての地位にない台湾であれば尚更のことである。
 もっとも、習近平が同様のことをしたというニュースは聞かない。背伸びする中国、自らはいやがる内政干渉を得意とする中国、責任転嫁を得意とする中国、アメリカと対等だと早とちりもいいところの中国、何にでも突っ張る中国・・・人間として素晴らしい人もいるのだが、国家としてみると大きいだけに地球で最もたちの悪い国のように思えてならない。

No.2827 気質の違いを感じる動向

2016.11.30

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 韓国政府が来年3月から、現行17種類ある歴史教科書の国定化導入を志向しているが、これまで以上に慰安婦と竹島に関する記述が先鋭化されるようだ。
 たとえば、慰安婦関連では「日本政府と日本軍によって強制的に動員された」、竹島については「韓国固有の領土」と記述されるという。

 もともと、韓国は「慰安婦に関する強制性は歴史的事実として間違いのないもの」と主張しており、今回の改定においても韓国の教育相は「日本政府の責任を明確にした」と言ってはばからない。
 韓国国内では政治イデオロギーの観点から北朝鮮への記述についてもかねてから賛否が分かれる実情があり、今回の国定化では北朝鮮との融和的記述も削減されるものの、日本への批判もさらに分量が増加する傾向だとのこと。

 慰安婦問題に対する韓国民の感情は、日本へのライバル心を超えて敵対的精神に近いものがあるが、これを結果的に煽動する形となった日本の政治家の安易な発言とそれを補填した反日マスコミの影響もあって、韓国側の強気な姿勢が見直されることはないことがあらためて理解できる。
 韓国の歴史教育が、今回の国定化によって事実の事実以上のデフォルメと捏造も含めて中高生たちに延々と教え込まれていくことになる。このことが、戦後最も互恵関係を実現し、保持してきた日韓関係の未来にどのような影響をもたらすだろうか。韓国にはそうしたことへの憂いはないように思えてならない。


 朴大統領の弾劾の可能性が高い現状にあって、父親の朴正煕元大統領に対する賞賛迎合記述への批判も高く、過去の大統領の退任後の末路を思うと弾劾が確定した場合、一族郎党にわたって過去を清算する動きが強まることも予測される。国家トップを担った政治家に対する敬意の念など皆無に近い状態になる韓国のお国柄というのは、日本では考えられないことである。
 そもそも今回の大統領周辺で起こった事件があまりにも私的な小さな人間関係の枠でのことであるのも、日本では起こり得ないことであろう。

 強気一辺倒かつ感情の高ぶりを抑制できない民族気質を原点とすることで民主主義の成熟が困難な国情と言えるのではないだろうか。それでも、どこぞの言論統制全体主義覇権国家よりはましか。

 いずれにしても世界に比類なき規範精神による知性と理性で国際協調ならびに友好関係を示す日本なのだが、大戦中の人道人権問題で未来永劫常に後手に回るような感もする。
 歪められた事実を真実にいつかは置き変えなければと思うが、感情論に打ち勝つのは容易いことではない。

No.2823 トランプ主義

2016.11.16

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 長女イバンカさんの駐日大使というのはまだ噂の段階だと思うがトランプ人事が徐々に示されてきた。

 私がトランプ氏に問題を感じる点で最大のものは人種差別に類する発言が多いことにある。
 トランプ氏の存在を知ったのはかなり前のことだが、その時に彼のイメージはKKK、いわゆるクークラックスクランという白人至上主義を標榜する秘密組織のメンバーかもしれないと感じたことである。
 歴史的に古い活動実態を持つこの団体は、中学生の時にその存在を知ったが、三角頭巾の白装束という不気味な姿をして悪魔の儀式を行う組織で、これはアメリカの秘部なんだろうなあと少年ながらに感じたものだ。
 もちろん、トランプ氏がこのメンバーであるかどうかは定かではなく、あくまでもイメージということでご理解いただきたい。

 最新の報道によると、首席戦略官兼上級顧問への起用が決まったスティーブン・バノン氏は共和党内においても批判の多い保守本流派の人種差別主義者との評判しきりの人物だという。さらには反ユダヤ主義でもあるというから、いったいこの関連でどういったトランプカードが切られることになるのか興味深い。
 この問題は、すなわち白人以外の国々に対する外交問題にも多かれ少なかれ影響を持つと思われる点においてアメリカの国内問題だと決め付けることはできないと考える。
 とくに、アメリカの動向はチベットやウィグル地区で人種差別政策を展開している中国にも影響してくるし、東欧、アフリカといった地域にも関わる。
 アメリカは自由、平等、博愛の世界の守護リーダーであることが常に求められる国でなければならない。トランプ政治の最大の不安はそこにあると私は感じている。

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