記事一覧

No.3802 世界のリーダーは過去?

2025.03.01

 アメリカトランプ大統領の支持率が低下しているという。数号前に、彼のいい加減さに呆れるといった内容のブログを書いたが、その思いが更に増幅する方向となっている。和平交渉に鉱物資源の利権要求をするなど、もってのほかの行為だと思うが、それが彼の価値観であり、他が何を思おうが我関せずがトランプなのだろう。これで本人が希望しているというノーベル平和賞を授与されたなら、賞の価値たるやどれほど低落するだろうかと思う。
 世界の警察とか、民主主義のリーダーとか評されたアメリカの姿はない。
 今やアメリカはトランプ王が仕切る王国社会で、中露と変わらない専制独裁国家に変貌しつつあるようだ。とにかく何でも思った通りになる、世界は俺についてくるしかないとでも思っているのだろう。28日のトランプ・ゼレンスキー両大統領の会談は過去に類のない最低の口論会談となった。副大統領のバンス氏も当初から危惧されていた通りの政治家だったことを証明したように思う。

ファイル 1733-1.jpg ファイル 1733-2.jpg
ところで、時折ある市民からお便りをいただくのですが、最近の便りに返信した内容を添付しました。というのは、その返信に示した内容と同じようなことが、28日の朝刊の週刊誌広告のトップ記事になっているではありませんか。
 私が返信手紙に書いたのは、SNSが社会を変えるほど便利さを与えてくれるが、反面、それ以上に社会を低落させる使われ方が現実に増幅している、ということ。これは私の想いとして、神は罪作りなものを人類に与えたのかもしれないという思いが頭にこびりついていることが原因です。
 そして、イーロン・マスクという裕福経済人がアメリカ政治の人事にまで口を出し、これをトランプが認めている事実についてです。これが週刊誌で特集されているので少し驚いた次第です。
 ただただ金と物への価値観と関心を隠すことなく、世界を牽引していこうとする金銭価値で結び付いたトランプとマスク。そこに排他主義者のバンスまで加わり、これからの4年はいかなる世界に変貌するのだろうか。予測するだけでゾッとします。

 

No.3797 和平交渉とは笑止千万

2025.02.14

 ウクライナ戦争は早いうちに停戦になるだろうと、たしか大統領選の前から発言していたトランプ大統領。この発言に期待する向きがどれほどあったかは不明だが、その公約とも言える対処法の現実は、がっかりどころかこの政治家のいい加減さをあらためて知るところとなった。
 もとより、彼のアメリカファースト論に異論はない。というかこういう人なんだろうと理解するしかないからである。おそらく、彼は白人至上主義者ではないかとも推測している。
 大勢の命を失いたくないと言って、ロシアのプーチンと1時間以上に及ぶ電話会談と相成った。しかし、どうだろうか。考えてみれば、ロシアとウクライナの互いの犠牲者の内容を吟味するまでもなく、ミサイル戦火の犠牲になった一般市民は圧倒的にウクライナ国民が多いのである。ロシア領土内での戦争は一部に過ぎず、それも作戦上やむを得ずウクライナが侵攻したのだ。簡単に言えば、ロシアはウクライナ人を大量に殺戮し、そのために自国の兵士を大量に戦死させたという事実は間違いない。だからこそ、まさにプーチンは戦争犯罪人に指定されているのだ。民主主義国家への敵意むき出しの金正恩の裁量により、ロシアの戦争で命を捨てることとなった北朝鮮の兵士も考えてみれば悲惨な人たちと言える。

 トランプ提案の内容は、ロシアが奪ったウクライナの領土はそのままロシアに。ウクライナが求めているNATO参入は難しいと、誰が聞いても和平提案にあらず、あまりにもロシア寄りの偏った内容でしかない。ウクライナには戦争犯罪と言われる事実はほとんどない一方的なロシアの侵略戦争にもかかわらず、この戦争の責任をすべて負わせられるようなものだ。そして、ロシアが喜ぶ提案を電話で口にしてしまったことが、今後どのような方向に向かうかを思うと、無責任極まりない人間としか感じられない。
 ゼレンスキー大統領にしてみれば、アメリカの援助無くしてこの戦争の継続は難しいという負い目があるはずで、とすれば、あまり強気にはなれないところだが、今回のトランプ提案にはNATO諸国も不満を示していることから停戦に向けての今後はまだまだ厳しいことが想定される。
 第二次大戦後の処理で当時の日本が受けた内容は、降伏敗戦という結果によるものであり、敗戦国としての厳しさと屈辱を受けることとなったが、これとは全くウクライナ戦争は異なる。したがって、この和平はあくまでも双方が・・・どちらかと言えばウクライナが納得できるものでないとならない。

No.3776 被団協に米露中は何思う

2024.12.11

 ノーベル平和賞の感動は、わざわざスウェーデンを訪れた人が多かったということを聞いただけで感じ入るものがあります。92歳になる田中さんの、静かに、切々と語る受賞演説が涙を誘うものであったことが、今回の受賞のすべてを物語っているのではないかと思います。
 13歳で被爆し、家族を失った田中さんは、これが世界の核廃絶のスタートだと訴えました。しかし、現実は第三次大戦の勃発と、核という地球を破壊する武器使用の可能性を推測する向きがあるほどの危機状態にあるのです。今朝のニュースでも、イギリスが戦時体制下を想定し、それに応じられる軍事システムを構築するべきと発信しています。
 今回のノーベル平和賞に対する各国の感想がどのようなものかは具体的に報じられていない気がします。ノーベル賞選定結果に異議を唱えて、それに対抗する賞を設けた経緯のある習近平中国。今まさにウクライナにとどまらずNATO加盟国に向けて核使用の可能性をほのめかすプーチンロシア。国民の生活に優先して核配備に余念のない北朝鮮。そして、なにより未だに原爆投下を聖戦のなせることだったとの主張をはばからないアメリカ。
 核準備は、とくに反米国の独裁専制体制下の国に見られ、増えつつあるのは確かなことです。ロシアなどはベラルーシに核同様の能力を持つ最新のICBMを送り込んでいると言われています。

 
 核廃絶は、日本人であれば誰もが持つ主張ですが、現実には理想主義に近いものになっているように思います。政治思想という面で、日本では左傾野党や政治家を中心に強い主張を訴える現状があります。それは日米同盟無くして国を守ることは出来ない現実に対し、それが、アメリカの核を受け入れることにつながっているとしているからです。
 実際に、アメリカが広島と長崎に原爆を投下した責任は重いことですが、その責任は問われていません。ただ、今目の前にある地政学的他国間関係を考えれば、日本が単独防衛で対抗できる状態で無いのはあきらかです。
 なんとも悩ましい現実ではありますが、核廃絶は常識的理念に間違いありません。心から良かったとの思いの中で、擦り合わせが難しい日本の立ち位置をあらためて感じたノーベル平和賞です。

No.3774 憂慮すべき世界異変

2024.12.09

 寒さが本格的になってきましたね。それとともに各国の政治状況に寒波が押し寄せているようで地球の先行きが揺れ動いていると言っても過言ではない様子です。
 韓国の戒厳令騒乱は世界に衝撃を与えましたが、今度はシリアで反政府勢力のクーデターが起き、アサド大統領がロシアに亡命するという事態が発生しました。フランスではわずか2カ月で内閣総辞職、とっかえひっかえ首相が交代する落ち着きのないイギリス、支持率20%で連立すら組むことが簡単ではないドイツ、対ロシアに国防体制の強化を図るスウェーデン、中国のチックトック介入により大統領選をやり直すことになったルーマニアなどなど、ユーラシア大陸全体が不安定な状況に陥っています。

 
 韓国の場合、多数野党の執拗な大統領弾劾訴追はアジアのみならず世界平和に関わる可能性が指摘されます。北朝鮮への民族同胞精神を隠さなかったムンジェイン政権を引き継ぐイ・ジェミョン代表は、基本的に日米との安全保障を重視するユン・ソンヨル大統領が出すほとんどの議案を反対するという多数派論理で対立し、国会安定を望む政権はこれを排除することを目的に、禁断の戒厳令を発令してしまったということです。
 韓国の今後の動向次第では、日米韓安全保障はもとより、日韓関係に不穏な状況をもたらすことが懸念されています。こうした事態を見守る方向は国によって異なるでしょうが、ほくそ笑む国があるのは間違いのないところです。要にするに、来年以降のアメリカトランプ大統領による対露中、北朝鮮、中東に加えて日韓問題が重い課題になることとなったと理解すべきなのでしょう。ウクライナ紛争やNATOもあるわけですから、まもなく迎える2025年が果たして真の世界平和に向かう年になるのかどうかが問われる状況にあります。

 
 中国の経済停滞が深刻化しています。国民の不満が各地で暴発し、無差別殺人が頻発しているのも無関係ではないでしょう。こうした事態に習近平が何をもって打開策とするかを考えると、人民解放軍創設100年となる2027年に台湾侵攻があると言う説が早まる可能性もあるやもしれません。覇権国家かつ独裁政権にありがちな国家高揚策です。
 ロシアでは、プーチンがドル主体の世界経済からの脱皮を発信しています。これこそ冷戦に逆戻りしたことを確定させ、かつ第三次世界大戦の勃発をほのめかすことに他なりません。核使用に踏み切る可能性もプーチンであれば無いとは言えません。となるとイラン、北朝鮮の一斉蜂起も・・・・。
 過去の戦争が領土、エネルギー物資、経済戦争であったことを振り返れば、今すでにそれが現実化しており、さらに重くなっていると感じられてならないのですが考えすぎでしょうか。
 それにしても議会の多数派論理工作が行われ、それが国民市民の為になっていないとなれば、その原因は議員の資質はもとより有権者の投票結果が原因にあると思います。4月の選挙で野党大躍進の結果は日本嫌悪の国民感情を煽情した結果という説もあります。韓国の場合、弾劾訴追案採決の議会前に集まった15万人が皆共通の赤いプラカードを持っていましたが、これが労働組合であったことは事実のようです。また、これはSNSが持つ動員力という特異性も改めて世界に共通するものであると再認識させられました。
 対日感情の激しい最大野党の代表が、自らの有罪確定判決が確定する前に大統領選に勝利するかどうか今後のスケジュール次第ですが、弾劾訴追案の連発を表明しているのはそうした事情を考えてのことでしょう。
 世界不安が多発する中での隣国の政治不安に、頼りない石破政権の舵取りが不安でなりません。 

No.3755 大統領選挙イベント

2024.11.03

アイコン

 政権選択であったはずの衆議院選挙の審判が、政治とカネという観点に重きが置かれて国民の審判が下った。地域の未来という観点はポイントとしては軽く考えられたのかもしれない。個人的にはとくに防災問題が気になるところだったが、考えてみれば、能登半島地震で補正予算も組まず、予備費ばかりで対応していた岸田政治の在り方も問題だった。石川県能登地区選挙区で立憲民主党の候補者が勝利したのもその影響ではないだろうか。
 さて、国会の今後も気にはなるところだが、アメリカ大リーグもひと段落し、しばらく大谷選手の活躍が見られなくなった。日本シリーズが終われば関心はアメリカ大統領選に向かうことになる。これは世界が注目する選挙イベントに間違いなく、トランプかハリスか興味は尽きない。
 そうしたところに、トランプがまたまた暴言を吐いたという。同じ共和党のリズ・チェイニー議員がハリス支持を訴えたことに対して、「銃口を向けよう」と発言。これが騒動となっているというのだ。この議員の父上でああるディック・チェイニー元共和党副大統領が政党仲間であるトランプの持つ専制君主的資質の問題を指摘しており、娘のリズ氏が同様の発言をしたのだ。
 しかし、相変わらず大接戦であることに変わりは無いようだ。この発言は、決定的にトランプが敗戦に近くなるほどの問題発言だと感じるが、事実はそうではないようだ。既にトランプは不正投票があったとも発言しているし、なにかとお騒がせな候補者である。にもかかわらず若い男性支持者が彼を熱烈に支持しているという。他国の国事情の詳細はわからないが、前述の危険極まりない発言が当落に影響しないというのも自由寛大なアメリカということなのだろうか。もしも日本のであったら、候補者が「あいつに刃を」とでも発言したらマスコミがどれほど騒ぐだろうか、大騒動に発展するのではないかと想像する。お国柄とはいろいろあるものだ。

No.3698 中間線越え軍事演習

2023.04.08

 中国による「台湾は中国と一つ」という行動がいよいよ現実味を増してきた。領土問題は多国間紛争の一番の原因だとは思うが、様々な経緯を経て台湾が台湾のままあり続けたいと願う地域になった以上、独立を認め、良好な経済関係を保とうという気持ちになれないのかと思うのは通用する話ではない。それが通用すれば、ロシアの軍事侵攻もなかっただろう。いつの世も人類の歴史は戦と共に形成されてきたということを改めて思い至る。
 中国という共産独裁覇権主義国家(全体主義)にとって、自由民主主義国家群の一員となる台湾が目の前にあるのは許せることではないのだ。この程度は理解の範囲だが、それにしてもやることときたら蛮行レベルもいいところだ。蔡総裁がアメリカの議員と会っただけで計42機の戦闘機が、中台境界線を越えて防空識別圏に侵入したというのだ。これを、台湾包囲のリハーサルと報じたのだから普通ではない。リハーサルには本番が控えているのは言葉の接続として当たり前の話である。逆に言えば、本番なくしてリハーサル無しということだろう。もちろん、リハーサルというのは、恐喝、恫喝といった意味合いが強いのだが、いつかその時が来るという考えはあるはずだ。
 中国の喧嘩を売っているのに買っているかのような狡猾さは日本の外交にはない。無いどころか甘すぎる点では世界一ではないかと思う。
 思想主義があまりにも異なる状況は、一つになればウィグル・香港を見るまでもなくどうなるかは明らかだ。しかし、中国マネーに目がくらむ国があちこちにある。最近ではホンジュラスも台湾を見限る形で中国へのひざまずき外交を行っている。マレーシアは、380億ドルという巨額融資を受けたと伝えられたばかりだ。ロシア問題も根が深いが、中国の存在は世界観が変わる可能性すらある。いや、この30年程度ですでに変わったと言えるだろう。
 選挙戦もまじかの中で落ち着かない日々だが、ニュース報道を見ると異様に胸が締め付けられる。原因はプーチンと習近平ということなのだろう。

ページ移動