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No.2812 ボブ・ディラン

2016.10.14

 既報の通り、村上春樹氏またも涙・・かと思いきや村上氏も喜んだというボブ・ディランの文学賞受賞。私も瞬時の驚きが即時に喜びに変わった。歓喜という表現でもよいくらいである。

 ところが、受賞待ちの文学者をはじめその世界では戦慄と憤りに近い感想もあるという。曰く「彼のどこに文学作品があるというのだ」らしい。確かにディランには「ボブ・ディラン自伝」というのがブック物としてあるくらいだが、自由な発想に基づく文字表現の世界からディランが選ばれたと解釈すれば違和感はまったくないというのが私の感覚である。
 たしか、一時彼は「放浪の詩人」と言われたことがあったと記憶している。孤高のイメージもあったが、こうしたタイプの人によくある不器用な人だったのではないだろうか。文学賞と言うからには、小説に限らず、詩でも童話でも素晴らしいものは素晴らしいの精神で選ばれればいい。であれば、歌詞も立派な対象と理解出来る。
 

 なにより、フォークの世界にエレキギターを持ち込んで度肝を抜き、フォークロックという言葉とそのミュージックシーンを生んだ偉大なる音楽の父と私は評価している。ザ・バーズ、ザ・バンドといった優れたロックグループも彼により育てられたし、ブリティッシュミュージックにも彼の影響を受けたアーティストは少なくない。
 彼のメッセージは戦争や人種差別を憎むプロテスタントソングとなり世界に衝撃を与えたが、人物的にはおおらかな人柄のようで、有名どころのミュージシャンに慕われる証拠として彼らのフェアウェルや復活のコンサートに引っ張りだこの状況もあった。

 「We Are The World」というアフリカ飢餓救済へのメッセージソングがアメリカンアピールとして企画された時、ベラフォンテ、マイケル・ジャクソン・クインシー・ジョーーンズといった構想した人たちから最も参加を嘱望されたのがディランだったという。総勢45名の集合体が、いかにスーパーミュージシャンばかりであったとしても、ディランの存在あってのオールアメリカンであったことは間違いない。
 たしかに、ディランの存在はひと際威厳を放っていたし、彼がいたからこそこのアピールソングの価値が世界に広がったと確信する。
 この壮大なライブを時折見るたび、ディランの出番に注目し、感動するのは今でも変わらない。

 ただ、今回の受賞をディランご本人はどう思っているのだろうか。というのは、彼は2007年にピュリッツァー賞特別賞を受賞している。まさに彼の生涯にわたる主義主張にふさわしい賞だと思うのだが、だとすればノーベル賞でも平和賞がよりディラン的ではなかったかと思えてならない。これについては、いずれ本人のコメントが出されるだろうし、授賞式に出席するとなれば彼のファッションから立ち居振る舞い、発する言葉に世界が注目することは間違いない。よもや欠席などということがないことを願いたい。
 ともあれ、素直に今回の文学賞受賞を称えたいと思う・・・そんなことをディランのCDを聴きながら書いている。

 

No.2802 ミニライブのご案内

2016.09.22

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 すでに翌々日になりましたが、あさって土曜日に開催されるミニライブのご案内です。

ファイル 707-1.jpg 処は香日向にあるドッグランズウェル店内になります。内容は写真の通りです。
 ボーカルの小梶幸子さんはネットでもご覧いただけるプロ歌手です。清楚な歌声が私は大好きです。ピアノの古閑真実さんとのコラボでどういった雰囲気を醸し出してくれるか、乞うご期待といったところです。
お時間調整の上、ご来場いただければ幸いです。
 よろしくお願いいたします。

No.2769 話題豊富なイギリスです!

2016.06.24

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 朝書いたブログ、イギリスの国民投票の結果が離脱優勢と伝わって来た。
私的には残念な結果だと思うが、それはそれでルールに則って行われた結果であるからとやかく言うのもいかがなものかということになる。

ファイル 674-2.jpg しかし、イギリスという国は好かれ悪しかれ話題に事欠かない。 
 あのビートルズが来日してから今年は50周年にあたる。BSを中心にテレビの特集も組まれているが、気がつくものはすべて録画している。なんだかんだ言っても、私もベンチャーズから始まった立派なビートルズ世代である。
 まさに、ラジオが放つ She Loves Youや I Wanta Hold Yourを耳にして・・・ぶっ飛んだ!のだ。

 年とともに、サラ・ボーンなどのアダルトポップスに癒しを感じる部分も生じてはいるのだが、私の心の中でビートルズ、ストーンズ、ビーチボーイズといった音楽は、永遠のキング・オブ・ポップスロックの位置を保っている。
 なかでも、ビートルズは特別の存在だ。なにしろ武道館ライブは最後まで震えを抑えることができなかったのだから。

ファイル 674-1.jpg さて、小さな小さな鑑賞会のご案内を。
 我が地、幸手市香日向にある「ドッグランズカフェ」で明日25日の午後7時半からビートルズの曲に耳を傾けようというミニ・コンサートが行われる。生バンドがあるわけでもない、単にビートルズの楽曲を、約2時間聴くという単純な企画だが、ピアノでビートルズの名曲をという時間もあるようだ。
 題するところ「ビートルズの夕べ」といったものである。
 私は、そこにただ居るだけの立場だが、よろしかったら起こしになりませんか。300円のコーヒー以外入場無料です。私はバーボンソーダでもいただこうかと。えっ!ビ-トルズならスコッチじゃないかって? 
 まあ、そこまで凝ることもなく・・・ということで。

No.2736 身近なイベント情報

2016.04.13

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 桜の見頃には必ず雨や強風が付いて回り、快晴が続くことはないのかと。もっとも、葉桜にも葉桜らしい味わいはあるもの。
 年度替わりで、新入生が元気に行き交う時期にも重なり、日頃の喧騒から解き放たれる感覚にもさせてくれる。桜とはすごい力を持っている花だとつくづく思う。
 

 桜イベントが一段落したところで、身近な処での小さな、小さなイベントのご案内を! 

 私の住居地、幸手市香日向にドッグランというお店があります。トリミングや爪カットなど愛犬の手入れを始め、ホテル、幼稚園というワンちゃんにかかわる総合専門店のようなお店ですが、施設内に「ドッグランズ・カフェ」という軽食喫茶コーナーがあって、そこにはピアノもあり、なかなかお洒落な雰囲気のレストハウスイメージを醸し出しています。

 そのカフェを使って、リスニングタイムを企画したわけなんですが、その初回が添付写真の内容です。

「ビートルズを聴く夕べ」
 単純にビートルズだけを2時間聴き続けるという仕組みの、いわゆるビートルズ・コミュニティー・タイムというわけです。 
ファイル 641-2.jpg ビートルズに関して今更語る必要もないのですが、素直に考えて、20世紀最大のグループミュージシャンであることを否定する人はまずいないでしょうし、嫌いな人もそうはいないだろうと思います。

 私も、実はカラオケで演歌を歌いますが、若かりし頃はビートルズ、ストーンズ、ビーチボーイズなどのポップス音楽にのめり込んだものです。ビートルズをはじめ多くの外タレコンサートにも出かけました。私が知る限り、政治家にも同じような方がけっこういるものです。
 そういったことで、この試みを楽しみにしています。ひょっとすると、かなり大きな音で聴いてもらうことになるかもしれません。
 ご都合よろしかったら、ご来店よろしくお願いします。

 日時は、4月16日の土曜日、午後7時半からの約2時間。
 入場無料ですが、300円でエスプレッソなどお好みのドリンクをご注文いただくだけでけっこうだそうです。別途料金設定でアルコールもオーケーです。

No.2555 第54回幸手市文化祭

2014.11.02

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 昨日の雨は、あがった後の冬寄行を予感させるほど冷たかった。ところが、今朝はすっかり秋晴れが戻り、気温的にも爽やかさを感じる。気ままな天気は時折、人の生活を狂わせるわけだが、陽光とは素晴らしいと妙にあらためて感じてしまう。

ファイル 458-1.jpg さて、そんな雨空の中の昨日、第54回幸手市文化祭がはじまった。出品作品はなかなかの力作が多く、見どころいっぱい。また、さくらホールでの各団体による発表は、日頃の練習稽古のお披露目満載で、合わせて4時間半アスカル幸手に滞在した。公務がなかったこともあるが、これはここ数年出来なかったことだ。
ファイル 458-2.jpg はずかしながら、私も文芸幸手への寄稿を昨年に引き続いてさせていただき、さらに、今年は普段たしなむ機会もない書を出展した。中村青藍先生とのひょんなお付き合いがもとで、そんな事態と相成った次第で、それに対峙する時間がとれず、結局2晩徹夜することとなったのである。
ファイル 458-3.jpg 中村先生といえば、添付写真にさくらホールの大きな題字板がかけられているのがわかると思いますが、その字を書かれたのが中村先生。この字、私はとても好きな書で、なんと一晩かかったという。また、よくもこれほど大きな落款があるものだとしばし見とれてしまった。

 希望という名の未来につながる道・・・こんな歌詞の歌をコーラスで耳にしたが、まさに文化の集結と、そこに集う市民が幸手市の未来をつなげていくはずだと、こうしたイベントの意義を感じた。文化祭とはそういったものなのだろう。

No.2552 なごみの時

2014.10.26

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 数日前、一年ぶりに新国立美術館を訪れた。この時期に開催される「二紀展」への案内をいただくので、日頃、芸術に親しむことはほとんどないが、この会を観るのを楽しみにしている自分がいる。しかし、1日が24時間以上欲しくてたまらない毎日なので、時間のやりくりに四苦八苦なのだが、今年もなんとかしてしまった。しわ寄せは必ずあると思うが、なにより「なごみの時」がたまらなく心地よい。
 絵画にも彫刻にも好き嫌いは当然あるが、どれを見ても驚きに近いものがある。美術工芸の類とはそういうものなのだと感じる。常に感じることは、発想の大胆さ、奇抜さ、そしてタイトルに隠される作者の意図といったものが、私の頭では理解不能な場合が少なくない。
 まずは、ご覧いただきたい。私がここで紹介するものはそれほど奇抜なものはない。だからといって、実物の奇抜さが好みではないいうことでもなく、その発想のユニークさは素晴らしいと感じることも多い。
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