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No.2978 インンフルエンザ流行報告

2018.03.19

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 桜の開花が間近になり、今年のインフルエンザの猛威もようやくかげりが見え始めた。埼玉県のインフルエンザ流行調査は平成11年から始まっているが、そのデータから少し検討してみようと思う。
 昨年11月から始まったインフルエンザの流行は、年が変わって1月15日から21日の本年第3週にピークとなった。そうそう、この調査は1週間単位で行われることとなっている。そして、それは前週の数値29.46人から61.63人と極端な増加を示しており、国が定める流行警報基準値である30人をはるかに超えたのである。いかにすごい数値かがおわかりいただけると思う。
 県内16(県設置13、市設置3)の保健所管内別では、1医療機関(定点)当たりの報告数でトップは草加保健所で85.63人、次に幸手保健所が76.86人、3番目が越谷保健所の72.85人となっている。管内人口でみると草加が約50万人、幸手が約40万人、越谷が約33.5万人で人口割合に順じていると言えるが、実はさいたま市や川口市、それに狭山保健所など管内人口の多い地区と比較すると罹患率はかなり高いことがわかる。こうした状況は軽く考えるべきではなく、感染率も致死率も高い新型ウィルスというのは地球上でこれでもかというほどいつでも人体を目当てに生まれる歴史が繰り返されていることを重く受け止めるべきであろう。鳥インフルは鳥間感染だけで人体感染には至っていないが、そうしたウィルスが登場しないという保証はなく、渡り鳥天国の日本では深刻な問題になる可能性も考えられるのだ。いずれにしても、有り難くないトップスリーということになろうか。
 今年の特徴として県では流行の初期からB型インフルエンザが多かったとしている。確かに罹患された方からはこの点を多く耳にした。こうした微妙な変化も要注意なのだ。それと私の感覚からは小学生の罹患が多く、学校を休む子が例年以上に多かったように感じている。とくに1月は登校班のすべてで全員揃う日が少なかった。ところが、当の小学校では学級閉鎖はなかった。良かったと感じる反面、かなりの数だろうと感じていたので不思議な思いも持った次第。聞けば、学級閉鎖は記録として残るので学校教育関係者にとって歓迎するものではないという。疑うわけではないが、ゼロ歳児から小学生までの年齢に罹患者数が集中する傾向にあることを想うと、インフルエンザが更なる子どもの敵とならないように対応すべきである。それでなくとも少子化が叫ばれている由々しき状態を一層重くすることを指摘しておきたい。

No.2937 先輩に敬意を!

2017.11.07

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 この数日、ほとんど風もない爽やかな秋晴れが続いている。10月がすっかり秋を隠してしまっていたが、月が替わりようやく心地良い秋の風景と空気に満たされる日々である。
ファイル 845-1.jpg 幸手市香日向地区では3日の文化の日に、カレンダー的には遅い感が否めないイベントを地域として初めて開催した。一般に言う敬老会がそれだが、会のタイトルは「先輩ようこそありがとうの会」と称した。
 本年度、2丁目の自治会長をお引き受けしているが、市の敬老会行事が無くなったことや、元気を失いつつある地域の活性化への一助になればとの思いで提唱した。役員会の賛意を受けた後にプロジェクトチームを構成し、計6回にわたり協議を重ねなんとか実施にこぎつけることとなった。その協議の最初がタイトルだった。敬老会はもとより、高齢者、お年寄り、シルバーといった名称を使わないとしたらどういった名称があるだろうかといった感覚から入っていったわけだが、やはり3人寄れば文殊の知恵である。参加いただいた方々かファイル 845-2.jpgら良いネーミングですねとか嬉しいアイデアなどとお褒めにあづかった。15人のプロジェクト会議は時に喧々諤々しつつもそれ自体が功を奏したという実感が持てた。そして、地元に関わる出演者の皆さんのパフォーマンスも素晴らしかった。香日向グリーンエコーの皆さんのコーラス、福祉活動に余念のないおやじバンドよっちゃんず、ボケ役が香日向在住の吉本漫才スバル、そしてプロダンサーMARIEさんによるステージいっぱいに熱く躍動したベリーダンス。実は、このMARIEさんは子供の頃からよく知る私の友人のお嬢さんで、私自身が彼女の成長変貌ぶりに感慨深いものがあった。スバルのボケ役の山本くんも小学生の時分に私たち大人のソフトボールに毎週のように遊びに来ていた子供さんなのだ。やればやるものだ。
ファイル 845-4.jpg 最後は埼玉県推奨幸手産新米「キズナ」を景品にしたビンゴゲームでお楽しみいただき2時間ちょっとの会は大いに盛り上がったと自負的回想をしている。
 こうしたイベントは、参加者は満足感、我々企画実施側は達成感をもてるかどうかということに尽きるとすれば、そのどちらも90%以上のものが得られたのではないかと確信出来る素晴らしい会だった。若干の反省点はあるものの、今はすべての関係者の皆様に感謝しか残っていない。一年交代の自治会役員なので来年度もあるかどうかの保証はないが、出来うるならば数年は継続されることを期待したいものだ。

No.2864 素晴らしい縁にほっこりと

2017.03.15

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 6日の月曜日に入院してすでに10日目になります。直径4センチほどの乳頭種摘出は7日に完了したのですが、その後執刀医曰くほとんど例が無い術後出血に見舞われ、3度目は緊急性の高い処置となりました。結局は13日に再び全身麻酔による出血点の確認とそこを焼くという手術をほどこすことになったのですが、大量出血だったそうでヘモグロビン数値が3レベルに落ちかなりまずい状況になったそうです。
名医と名高い医師(事実素晴らしいと感じるし、周囲もみとめる)が何千回とやってるオペだが、この事態は初めての経験だとまで言ってました。実際立ち会った他の医師は救命救急手術でしたと言われましたから家内の驚きも尋常でなかったみたいです。


 で、その2日後には、ヘモグロビンも7台まて戻り、輸血をせずに3日目を迎えています。最初の術後も血圧が70まで下がり、無意識な中でも医師・看護婦さんたちかベッドの周囲に大勢いたのをうっすらわかっていました。血がいかに大事かということを、今回まさに痛みの中で再認識いたしました。もう、鼻はいじくられたくないというトラウマになりましたが、まだそうもいかないようでタップリ脂肪の付いたまな板のコイはまだまだ続くようです。心臓への負担が心配らしく退院は3日ほど先になりそうです。それにしても5日で2度の全麻手術を受けるなどとは思いもしませんでした。

 ところで嬉しい鼻、ではなく話もあるんですよ。
今週に入って研修生の姿がちらほら見えるようになりました。聞けば4人だそうですが、うちたった1人の男子学生が教師に連れられて私のところへ昨日やってきました。なんでも実習のため3日間の看護補助を私専用でさせて貰いたいというのです。
見ると二人の制服には日本保健医療大学の刺繍が! こんな縁もあるんだと感じながらしばし談笑。柿沼教師にも何度かお会いして名刺交換をしたことを互いに覚えていて、入学式で挨拶したことなど、まさに前号でふれたことが走馬灯のように巡りました。当初、幸手市への誘致に市議として反対派と熾烈な論争を展開したことや、今では幸手高校跡地への事業拡大にも私が関わっていることもご存知の様子で、脇で研修生がわかったように首を振ってました。
この研修生の彼は、故郷が気仙沼ということなので、今日明日と彼との話があれこれ弾めば、私にも彼にも有意義な時となるかもしれません。
実際の病院食はそうはほめられたものではありませんが、 縁は異なもの味なもの。人の絆りにはいろいろな味わいがあるものです。

No.2863 世話になってわかる有難味

2017.03.09

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いたって健康と自認していた私だが、ひょんな事から今週6日の月曜日から大学病院のベッドにいる。ひょんな事とは、鼻をかむと右の鼻がピタっと蓋が閉まった状態になりかめない。そのままにしておくと鼻汁がじわっと漏れてくる。といった症状で町の耳鼻科に出かけたら即大学病院に行きなさいとのこと。これが昨年の秋の頃で初診で3月7日のオペ予約となった次第。
 正式な病名は副鼻腔内乳頭腫というそうで、その摘出を一昨日したわけです。別に脳とか内臓といった分野ではないので気軽に構えていたのですが、鼻や喉の手術は縫合することが出来ないので出血がしばらく続くらしくなんともはや情けない顔付きになってしまいました。

 今回の初体験で感じることとして、医師軍団が異様に若いことと看護士の職務がいかにたいへんかということです。高齢者施設の介護士不足が問われる現状を考えると報酬もしかりだが職務の在り方に我々の想像を遥かに超える激務があるということが理解できる。今さらといわれるかもしれないが、患者はその個性はともかく我が儘だ。不安な気持ちがそうさせる面もあると自分に当てはめてみて言えることだ。

 日本保健医療大学の入学式で訓示を述べる機会があったが、医療福祉における看護士さんの心構え的なことを語っていたこと思い出した。一応的は得ていたとは思うが、患者としてお世話になってわかることの多さは簡単なものではないことをあらためて教えられた。
何度となく呼びブザーを駆使して飛んでくる看護士さんに難癖を言う患者がいることもわかった。おそらく高齢者施設でも同様のことがあると思われるが、患者の心得とか入所者の心得という人間性に拘るものが看護介護の世界に欠かせないことを体験上知らされた。

 ところで私事に戻るが、直径4センチほどの乳白色の腫瘍をはじめいくつかが摘出された。こんな大きなものがと家内が驚いていたが、人体とは精巧緻密で不可思議な物体である。

No.2850-2 白崎ハートクリニックのフォト

2017.01.31

 前号ではオペマシーンのムービーをごらんいただきましたので、付録号としていくつか写真をご紹介したいと思います。撮った点数をすべて掲載できないのが残念ですが、フェイスブックのほうで別途掲載したいと考えています。よろしければどうぞ!

   ファイル 755-1.jpg     ファイル 755-2.jpg
 
 
 上左はエントランスを入った先の受付の全貌。小柄な男性が院長の白崎先生。手前左に誰でも使えるガラス扉のハートルーム。そしてお洒落なトイレが続く。照明のセンスが素晴らしい。
 右は、受付を過ぎてハートルームとは別の待合スペース。 
 
   ファイル 755-3.jpg     ファイル 755-4.jpg
 
 
 上左はスタッフステーション。従事者はナースだけではないというこだわりがこういうネーミングになっている。
 上右はずらっと揃ったサイズ別風船とステント。これはほんの一部だそうである。
 ファイル 755-5.jpg 左は日帰りルームと名付けられている。体調がすぐれない方や術後の2次安静室として活用されている。なんとも言えぬゆったり感に満たされており、至るところに院長イズムが発揮されているクリニックである。
 早い時期に病院になることを願ってやまない。

 ちなみに、画面右側のミニ画像は、手術時に着用する放射線防御コートを着た私。かなり重いが、長いオペでも当然着たままなのだそうだ。助手の看護師用も女性を考慮して軽くなっているということだが、いえいえかなり重かった。

No.2850 白崎ハートクリニック

2017.01.31

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 今回が2850号ということで、区切りの3000まで150回の書き込みとなった。月に少なくとも10回分は書きたいと思っているので、まだ1年以上先のことになる。
 平成15年の6月から始めて13年半書き続けてこれたのも、読者の皆さんがアクセスという後押しをしてくれたからです。時に間があくこともありますし、まとめる間もなく書き始めることから、長文になりやすい面もあって、読むのにご苦労されていることと思いますが、これからも末永くお付き合いくださいますようお願いいたします。とは言えいつまで続けられることやら・・・でもあるのです。

 さて、先の日曜日のこと、久喜市に昨年4月オープンした「しらさきハートクリニック」にお邪魔した。久喜アリオの南側のクリニックとは思えない大きな目新しい建物である。院長は久喜総合病院や東埼玉総合病院で地域医療に貢献されてこられた白崎泰隆先生で、現状、毎日が目まぐるしい状況ということだ。たしかに駐車場は前を通るたびに満杯である。

 未来計画もしっかりしたものをお持ちだが、諸事情によりベッド19床のクリニックとして開院したという。20床になると病院の範疇になるので、いきなりの認可はそこまでは難しいということもあったようだ。
 院長の白崎泰隆先生が前日からの当直明けの時間にアポをいただいての訪問だった。実は、院長は週に5日当直をしており家に帰るのは週一だという。

 開院して9ヶ月、カテーテル手術はご自分だけで400症例に及ぶという。その9割が手首からのもので、太腿など他の部位からの施術は1割程度という。それにしても土日を入れて約270日で400という回数は驚いた。
 高校の同窓ということもあって、とても気さくな対応で院内をほぼくまなく自ら案内していただいた。その折々、各部屋の設計意図やコンセプトを話す姿からは、一刻を争う心臓救急救命医療に立ち向かう医師としての情熱とパワフルさを感じた。救急車が到着してからの緊迫診療の流れが実に良く考慮された設計になっている。調度品や照明などは我が家と思って目に優しいソフトかつ高級感を施している。そこには患者を家族とも思う主張が感じられる。
 手術室の大掛かりなオペマシーンを実際に操作してその動きを見せてくれたり、手術の時に着用する鉛入りの放射線防具を「着てみますか?」と言って掛けてくれるなど・・・。

ファイル 754-1.mov
 印象深い話としては、久喜で救急を35回もたらい回しされた挙句患者さんが亡くなられた事例について、「私がそこにいたら診療にあたった」と言われたことだ。まさに、救急病院かくありきといった真髄を単刀直入に口にされた。
 実際は、当直医師にとって専門外の救急につい拒否感が出るのも理解できないではないが、患者や家族の立場になってみると出来る範囲で応急処置をしてもらいたいのは当然だ。とくに「心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などで運ばれてくる患者は時間との戦いだから専門かどうかなどは二の次なんですけどね」という院長の言葉が当然のことと思い、また力強く感じられた
 さて、私も紹介者としての認知をしていただいたので、なにがしか異常を感じられたら遠慮なくご連絡ください。困った人に手を差し伸べるのは医師ばかりではない。

 

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