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No.2983 家庭内道徳教育を直視せよ!

2018.04.07

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 今年ほど初夏に近い花見陽気が桜開花にあわせるかのように続いた年は記憶にない。雨にほとんどたたられることもなく、例年より1週間も早い葉桜となったが、以降はほぼ連日花冷えの日に陽変している。気まぐれな空模様は昨日の強風も生んでいる。我が家の庭に30年近く立ち続けるコンクリート台の物干しが倒れたのには驚いた。各所でいろいろな事変があったことと思う。

 事変と言えば、埼玉県で悲しい事件が発生している。熊谷警察署員による6ヵ月女児の虐待・・・静かにさせるつもりだったのかどうか理由はあきらかではないが、ふるった結果として脳死させてしまったということか。
 また、川口市の中学校でいじめにより自殺した生徒が出たばかりで、今度は鶴ヶ島市で小学生同士によるいじめがあり、6年生の女児が自ら命を絶った。このいじめには同学年の二人の女児による金品要求があったということで、今時の小学生の実態に驚きを隠せない。
 毎朝、登校を見やる子どもたちにそういう子はいないと信じているが、この子たちと変わらぬ歳の子が同級生に恐喝するとはなんともはやである。世も末かと感じないではないが、そう思うのは大げさなのかもしれない。それだけ日本の社会が変わったと認識するべきなのだろう。友達をいじめ、脅かす心理が理解できないが、この子たちの親はいったいどういった触れ合いをしているのだろうか。口であれこれ言って聞かせる教えの前に家庭内環境をどう築いているのか。環境が大げさならば雰囲気とでも言おうか。その中で人の身体の痛みはもとより心の痛みを理解できる青少年に成長させる過程があり、そこでの親の位置づけと責任は欠かせない。それにより、お年寄りや身障者、障害者といった弱者に寄り添う心が養生されることにもつながり、これは学校教育に求める以前の問題ではないかと思うのである。
 二人の女児は児相に送られたが、心が洗われて復帰することを願うばかりである。

No.2982 条例制定に想う

2018.04.01

 今、真っ盛りの桜だが、昨日は早くも桜吹雪に変化する姿があった。初夏の陽気が続き、雨にたたられることもない今年の桜は、4月入りした今日の日曜日、各地の桜名所に多くの人を集めそうだ。私も今日あたり、権現堂桜堤で観桜会と洒落こもうか。とはいえ、家内と二人の会だが。

 今日4月1日から東京で新たな条例、また埼玉で改正条例が施行される。どちらも社会問題に配慮したもので話題性も高い。
東京都:「子どもを受動喫煙から守る条例」 
 自らの意思で受動喫煙を避けることが困難な子どもを守る主旨で、家庭で子どもと同じ部屋で喫煙しない。喫煙場所に子どもを立ち入らせない。子どものいる車内で喫煙しない。学校や公園など子ども多い場所での喫煙防止に努めるといった内容になっている。

埼玉県:「自転車の安全な利用の促進に関する条例」
 平成24年4月1日から施行されていた条例だが、ここ数年、交通事故での自転車が関係する割合が増加している傾向に歯止めをという主旨で改正された。
 今回の改正は、県民は等しく自転車保険に加入しなければならないというのがポイントとなっている。ただし、家族保険的な意味合いもあって、家族が個別に自転車を指定して契約する必要性は求められていない。それと、現在加入している自動車保険や火災保険(損保)などにも特約もしくは付帯条項として入っている場合もあるので、まずはそれらを確認してみることをお奨めする。我が家もそれで済むことがわかった。ただ、自動車保険は弁護士対応があるが、火災保険はないといったように詳細な部分は保険独特のものがあるのでしっかりチェックすることが大切ではる。保険の契約条項を読むのは苦手という方が多いとは思うが、読めば改めて納得させられることが多いのも事実で、身近な保険の未知の世界に入ってみるのも一考ではないだろうか。
 ちなみに、民間が新しく保険事業に参入している場合もある。その一例としては、通信媒体事業大手のDOCOMO、AU、J:COMなどがそうで、月400円程度の保険サービスを実施している。詳細はお調べいただくこととして、県民の責任として条例にならい契約されることをお願いしたい。

 ただし疑問はある。こうした条例は自治体別に施行するのではなく、国が主体となって国民一体でというのが本来ではないかと思う。前述したように、どちらも国民全体にかかわる社会問題として捉えるべき事象である。
 東京都民が他県に行って喫煙するだろうし、埼玉県民が他県に行って自転車を利用することを想えば、行政区をまたぐと守らなくてよい、もしくは守らなければならないというのは、どこか条例遵守の理屈に合わない気がしてならない。
 埼玉県民が東京都に出かけ、知らずに子どもの傍で喫煙して注意されてもきょとんとするだけか・・・注意するのも難しい。他県民が自転車で埼玉県に来て事故を起こしても保険に入っていない状況で県民被害者への補償はどうなるのかといった不思議な現象が生じる可能性はないのだろうか。さて???

No.2972 朝のパトロールから

2018.02.28

 2月も今日で最後。寒かった冬もようやく終わりを迎え、春の兆しがあちこちに感じられるようになりました。我が家の小庭にも水仙の芽が10センチほどに伸びてきました。毎朝の登校時パトロールでも、今週から着衣を1枚減らしていますが、陽射しの優しさを十分感じながらの気持ち良い25分間です。
ファイル 880-1.jpg  ファイル 880-2.jpg ところが、最近あまり見なかった風景に出会い、少々不機嫌になった次第。写真は香日向駐在所から鷲宮方面の歩道に棄てられたゴミです。しかも両側の歩道にあり、車道には空の紙コップも転がっていました。
 常にジャンパーにはスーパーの袋を準備していますが、この日はもちろん捨ててあるもので賄えた次第です。
 国道の脇や川の土手沿いなど、特定の場所や道路ではドライバーが投げ捨てるゴミによる無残な状況を目にしますが、住宅地の生活道路でとなるといったい通行人のモラルはどこに消えてしまったのか!
 実は、最近犬の糞の放置が少なくなった(まだ時折見ます)ので、健康歩行者も多くなったことでもあるし、とくにお年寄りや子どもたちが安心して歩ける街の変化を喜んでいるわけですが、写真の他にも、空き缶が植え込みの上に棄ててあったり、美観意識欠如、モラル欠如のヤカラの存在が無くなることはないということでしょうね。

 それと、写真に撮ることはできませんが、自転車利用者でイヤホンをしてスマホを操作しながらという若者も少なくありません。交通指導員ではない立場での立哨パトでは注意しないようにということですので、毎朝苦々しく見つめている状況です。つい最近もスマホ操作中の自転車利用で女子大生が主婦と衝突し、主婦が死亡した事件がありました。数年前には千葉県で同様の事故があり、1億円近い賠償金の支払いを命じた裁判例もあります。
 埼玉県では4月1日より「自転車の安全な利用の促進に関する条例」の改正が施行されます。この改正条例では自転車保険に入ることが新たに条文化されていますが、保険うんぬん以前に基本的安全運転が守られていないことが問題ではないでしょうか。保険に入ったから大丈夫では危険運転が無くなる方向に向かうとも思えないのです。被害者補償という面においては契約する意義は大切だと思いますが、根本的な問題解決につながるものかどうか。
 ゴミと自転車、いつも目が離せない朝パトです。

No.2968 オーラはどこから

2018.02.15

 私事で恐縮ですが、昨年3月に私自身の不手際もあって最初の術後に大出血し、5日後に再度全身麻酔手術と相成った鼻腔の経過観察で三ヵ月ぶりに越谷に出かけた。キレイで良好という診断だった。それにより、次回検査は半年後の8月となった。正反対の季節の予約を取る違和感以上に爽快な気分が勝った。
 今回、診察室に入ると医師の他に二人の臨床研修医がおり、医師は彼らに私の症状の経緯を話している(ように感じる)ところだった。ように感じるというのは、それが英語だったのだ。研修医の一人はアセアン系の方だったが、多くはその彼と医師とのやりとりだった。鼻に入れたスコープの操作中でも私に話しかけつつ英語での会話が続く。質問する研修医の真剣度がはっきり伝わってくるが、医師は静かに言葉を発しながら診察の手は冷静に動き続けた。帰り際に看護師に聞いたら、海外出張の多さは群を抜いているという。 
 実は、私の手術は特殊かつ新しい施術だと聞いた。その術も彼の研究の成果に関わっているというのだ。だからというわけでもないだろうが、その医師は、同科ではカリスマ的存在と別の医師や看護師から聞いた。私との会話でもそれらしい雰囲気を感じさせる医師であまりお目にかかったことのないタイプだ。しかし、ユーモアもあるし、なんといっても40前半のラガーマンなのだ。
 診察室に入ってにっこり挨拶をした途端、安心感に満たされる。これがカリスマと言うものなのだろうか。そのカリスマが4月から都内の大病院に移るという。この日の白衣はその病院名が刺繍されたものだったがインパクトありありだ。さすがという以上に不思議なものだ。転院前の最後の挨拶の中で「私の変わりは〇〇先生にお願いしてあります。彼も立派な先生ですから」・・・と通告されて「はい、ありがとうございます」と応じる私。さして口数が多くもない医師の言葉だが絶大なオーラを感じさせる。いったい、このオーラはどこから・・・。
 ともあれ、私は幸運な患者だったと思うし、彼こそはグローバル人間に違いない。医師との出会いもいろいろだ。

No.2963 またもや住民監査請求

2018.02.04

 今日は午前中はうららかな感じさえした好天気だったが、夕方からまた雪でも舞うのかと感じるほど冷え込んだ。梅も咲き始め春近しは確かなところだろうが、体調管理には気が抜けないですね。

 前号の幸手市の問題について今朝の各紙朝刊に住民監査請求について報道されていた。請求者は6名ということで、その代表は柳原さんという中5丁目の方だそうだ。私もまったく知らない方ではないが、昨年秋頃に幸手市長の海外旅行の多さは無責任の極みといった指摘で埋め尽くされたチラシが幸手創生会という団体から新聞折込された。その会の代表を名乗られている方である。
 たしかこの会は平成27年秋の市長選で現職候補にチャレンジした候補者を支援した組織だったと記憶している。組織の実態は存じ上げないがなんとなくその概要の推測はつかないではない。あのチラシには各自感じることはいろいろお有りだったと思うが私も当時ブログの対象にしている。
 それにしても、香日向小学校の校舎を月20万円で賃貸したことで住民監査請求を起こされたこともあり、また今回もということで市としてはほめられたことではない。小学校の場合は、市長の意思が働いているとの思いが住民にかなり広がっていたが、今回は担当部署と土地改良区との関係性が問われることでもあり、新聞にある通り有印文書偽造となると犯罪であるから事は単純ではない。
 ただし、正当性のある住民監査請求であっても、これが受け入れられるかというとそうは簡単ではないと考えなければならない。そもそも住民監査請求はほぼ内容的には理解できるものが多いのだが、監査の結果は問題なしと報告されるパターンがほとんどである。したがって、うがった見方をすれば市政糾弾
目的とした複数市民の行為であり、その先にあるのは次期市長選ということになるやもしれぬ・・・という推測はあながち的外れではないと思う。
 もっとも、住民監査請求は行政監視、議会監視、政治家監視といった観点から住民に与えられている権利であるから回数が多いからどうかということではない。ただ、街のイメージとしては落ち着かない街だなあと感じる面もあるかと思えるのだが・・・。

No.2959 今の時代、聖職などない! 

2018.01.28

 昨年5月、児童ポルノ販売サイトからの摘発情報として、約7200人の購入者リストが押収されていたというニュースが元日の新聞で伝えられた。
 そこには、検事、警察官、医師、県会議員、僧侶、自衛官、漫画家、大企業社員、都職員などの名前があり、200人が書類送検され、今後もその対象は増えるそうだ。DVDの映像には小学生に対する強制わいせつという犯罪もあり、売る側の問題とは別の観点から購入する側の下劣な品性やコンプライアンス意識が問われる事態となっている。
 もとより、どの生き物にも異性への関心は等しくあり、人間も例外ではない。そうでなければ子孫繁栄は叶わないことになるわけだが、人には本能とは別の心が多くの場合男性に宿る傾向は間違いない。しかし、それがいたいけな子供に対してとなると、これはもう品性・品格どころの話ではない。そんなDVDを法の番人や知性豊かな社会のリーダーたる人が一人こっそりと鑑賞する姿を想像するだけで気持ちが悪くなる。もちろん人は誰しも異性への興味をある段階で抑制できる理性を持ち得ているし、それは人間だけが持つ特性と言える。ところが、社会的に地位が確立され聖職とも最高表現を受ける職業人の実態が悲しい状況にあるのだ。知性に理性が同居していないのは今更感じることではないが、そういう意味では世の中が確実に変化し、それは下方ベクトルに向かっているとは言えないだろうか。
 聖職という言葉も文字も最近とんと見かけなくなった。年初報道には教師や弁護士という職業の記載はなかったが、その後、そういった社会人が男の子へのいたずらで検挙されている事件も複数発生している。いずれにしても聖職などというのはそもそも無いがごときで、前号でグローバル人間とはに触れたが、その資格・称号は共にそうそう簡単に与えられるものではない。

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