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No.3760 創立記念

2024.11.16

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 本年は創立記念式典の多い年です。行幸小、八代小が150年、長倉小が50年、さくら小が20年、そして昨日は幸手市危険物安全防火協会が50年ということで式典が開催されました。
 さくら小の場合は、東小と緑台小が統合してから20年ということですから、伝統としてはそれ以上のものがあるということですね。長倉小は増え続ける子どもの受け入れ対応として西地区に新設されたといういきさつがあります。
 150年という2つの小学校が創立されたのは、1869年に王政復古の成就とともに江戸幕府が終焉してわずか5年後のことになるわけですから、武家社会が身近に感じられるようで不思議な感覚ではあります。近代国家を目指した明治維新政府の欧州視察団によって、国民にあまねく教育の必要性を感じ取った政府が農村地区における教育制度を進めることになりました。そう想うと、渋澤栄一翁がこの国家事業にも大きく関わっていることが理解できます。

 行幸小は明治6年創立当初の円藤内学校から、同17年千塚学校、同23年に行幸学校という変遷を経て現在の行幸小学校になっています。
 八代小は来賓として式辞を述べることとなり、少々歴史をたどって式辞で紹介させていただきました。それによると、明治6年に安戸村、上戸村、大島新田、それと現杉戸町の遠野村、同じく佐左衛門村を学区として安戸学校が、また、平須賀村、天神島村を学区として平須賀学校、長間村、中野村、平野村を連合学区として長間学校が出来ました。当時の校舎にはお寺が使われたということです。その後、これらの村が八代村として統合再編され、昭和29年に八代小学校の誕生に至りました。式典ではこの29年から70周年になるということも祝いの対象となり、参会されていた地元の皆さんは感慨に浸っておられる姿がありました。各地域の先人の皆さん方のご苦労が偲ばれるというものです。150年という伝統と歴史を有することは日本の近代史に併行するものと考えると、さらに歴史を掘り返してみたくなってきます。
 また、50年という期間を振り返ってみても、私が昭和47年に大学を卒業した3か月後に沖縄返還という戦後処理に関する大事業があり、その翌年には日本の高度経済成長が終わったとされる1973年(昭和48年)の第一次石油ショックがありました。それから2年後からが今回の50年の始まりですから随分昔だなあと感じます。1991年のバブル崩壊からも33年もが経過していることになります。国内外の政治も経済も、もちろん幸手市にも大きな動きがあり、良くも悪くも長い長い年月だったなあと回顧する次第です。

No.3759 政治家の言葉に想う

2024.11.12

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 まさに他事想論コラムの書き込みかと思いますが、石破総理のトランプ評発言と玉木代表の釈明会見で感じたことです。
❶総理がトランプさんと電話で話した際の感想として「本音で語る人だなあと思いました。飾ることなく、取り繕う話ぶりでも無い人だと」
 これ、石破さんは自分と逆映しだと言うことを認識しているのだろうか。
❷玉木さんが昨日の会見で話した中であれ?と思ったこととして「30日にもホテルで会いましたが、これは家内に伝えて出かけました」というようなことを発言しましたが、普通は不倫相手に今日は会うのをやめよう」と言うべきではないのかなあと。奥様は快くこれを許したのだろうか。
 政治家の言葉は一言一言分析してみると、いろいろなことが隠されているのがよくわかります。
 玉木さんに対してのマスコミ対応は案外にゆるいようですね。確かに頑張ってもらわなければならない政治家ではありますが、謙虚さばかりが目立つ報道ぶりが多いのが気になります。
 金の問題と異性問題とでは倫理観の問われ方がこうも違うものかと。確かにこういった倫理観問題は個人的見解の違いが大きいとは思いますので、個々の見解を押し付けるものではないですね。

No.3758 政治家の呼称

2024.11.11

ファイル 1689-2.jpg この添付の記事は数年前のものですが、私自身議員という職業についてすぐに感じたことに関わる内容です。国、県、地方自治体の違いはあるとは思いますが、議員になって以来、先生と呼ばれるたびに「議員は先生ではありませんから。議員は市民に信託された選良として働く立場ですから市民の召使いのようなもので先生ではありません。さん付でいいんです」と何度説明してきたことか。
 国会の予算委員会などの議論中、互いに先生と呼ぶ場面に違和感を持つことが度々です。なぜ先生と言うのか! 互いに○○議員と呼べばいいじゃないかという疑問を常に感じています。先生呼称は未だにあることなので、そう呼ばれるたびに恐縮するのですが、議員という職業への敬意を表現されていると理解するようにしています。呼ぶ側にも価値観を個々に感じる部分もあるので、私も先生と呼ぶ相手は少なくありません。

 先の選挙で青山繁晴参議院議員の演説を聴く機会があり、それは数号前のブログに書きました。ここで青山氏が言っていたことにこんなことが。
「政治家は先生ではありません。民主主義制度において選挙で選んでいただいた議員は、国民の代理人あるいは代理者であって先生ではないんですよ」 
 そこで思うことは代議士という言葉がありますが、これは衆議院議員だけに用いられる呼称だということをご存じですか? なぜなのでしょうか。この代議士を少しいじって代議員という言葉だと青山氏の考え方に通じ、全ての議員が代議員でいいのではないかと思いますがいかがなものでしょうか。また選良という言葉がありますが、その呼称も国民市民の為になる仕事をして本当の選良なのだということではないかと思います。
 議員を先生と呼ぶことへの疑問を書きましたが、少し理屈っぽくなってしまったかもしれません。個人的なお願いとして、枝久保さん、あるいは枝さん呼称でよろしくお願いいたします。

No.3757 刑事被告人が世界のトップに

2024.11.06

 世界の目が注がれた米大統領選はトランプが勝利した。日本国内では、大方がハリス氏の当選を予測し、また期待していたと感じていたが、予測ははずれ期待は裏切られることとなった。木村太郎さんがトランプの大勝を予測し、そうなったら日本はトランプ担当大臣を配置した方が良いとまで言っていたのが印象的だった。
 それにしても、昨年計4項目の罪状で被告人となっていたトランプ氏が選挙に出られること自体異様であり、彼が口を開くたびに差別、悪口、暴言ばかりが伝わる状況だったので、この選挙戦の結果は意外としか言いようがない。彼に期待する国民が多かったということだが、それがアメリカということなのだろう。
 これからの4年はアメリカファーストが再現されることになるが、露宇戦争への対応は
「もう戦争で無駄な金を使うのはよしな! ゼレンスキーさん、アメリカはあんた(宇)への援助はほどほどにするぞ。プーチンさんよ、そんなに意地張って隣人の国を獲ろうなんてやめた方がいいよ。NATOにウクライナが入らなきゃいいんだろう。クリミア併合もしたいんだろうから、俺がそうなるようにNATOに口きいてやるよ」とでも言うのだろうか。
 中東紛争は大使館襲撃事件や核開発でイランとは決定的な対立関係にあるのでイスラエル支援を続ける可能性は高い。しかしそうなると、今回の勝利はミシガン州をはじめとするイスラム教徒の多い激戦州で、彼らが組織的に応援してくれたこともあるので難しい選択を迫られることになる。米国内のイスラム教徒にとってもイスラエルは野蛮国家としか見ていないのでややこしい。そう考えると民主党政権の片寄ったイスラエル支援が当落の分かれ道だったのかもしれない。選挙当日にネタニヤフ首相が国防相を更迭し、戦争を集結させる気が無いとみられたことはないのだろうか。おそらくトランプになっても強いキズナは変わらないとの思いがあるのかもしれない。なぜなら、イスラエルはアメリカの軍需産業にとって最大のお客様なのだから。
 東アジア、太平洋島嶼国対策はどうか。中国の海洋進出にどう対応するのか。一つの中国として奪還意欲を隠さない習近平による台湾有事が発生する可能性が高くなったと私は感じているが、シーレーンを守ることに専念するだろうか。前大統領時にTPP未加入を選択したトランプ氏にとって、最大の同盟国であるイギリスは加入したものの物資輸送に欠かせないこのシーレーンをどれほど重要に想うだろうか。これらは、原子力空母の動向をみることでトランプの意向が読み取れるかもしれない。
 ロシアに加担した北朝鮮をどうてなづけるのかも見ものだ。韓国が今は北朝鮮との折り合いが悪いという点が前回と異なるが、そのあたりどう影響するだろうか。
 国内では保護貿易対策を進めるのは間違いないと思われる。今回の選挙戦の最高の支援者を演じたイーロン・マスク氏の為に、中国のBYDなどの電気自動車には高額の関税を強いるはずだ。テスラを守るためにはトランプとしては想定内のことだろう。BRICSや一帯一路にはどう対抗していくのだろうか。
 関心は尽きないが、問題はやはり対日対策だ。防衛費の増強を求めてくるか。自動車業界は間違いなくいじめられることだろう。
 ほぼ確定段階で66選挙人の差がついたようだが、33人の逆転があれば初の女性大統領が・・・激戦州であと二つでも勝利していれば誕生していたと思うと、そちらの方の劇的勝利を見てみたかった。ちなみにハリス氏敗北のペンシルバニアとミシガンの選挙人合計が34人です。日本でも大逆転で初の女性首相誕生が阻まれたが、自由の国アメリカは2度目のチャレンジでもあったので今度こそと期待されたがつくづく選挙とはわからないものです。それにしても大統領選挙はスリル満点のワールドイベントだと感じた次第です。

No.3730 解雇規制緩和

2024.09.14

 掲題のワードは、昨日の自民党総裁選で小泉進次郎氏が改革対象として掲げた政策です。これには河野候補も同様の考え方を述べていました。はたしてこれをどう思うかについては当然議論の分かれるところだと思いますが、私はここまでの改革が今必要とは感じません。いささか企業側に立ちすぎているように思えるのです。
 最近聞かれなくなりましたが、戦後日本の高度成長を支えた要因として語られ続けてきたことに「三種の神器」というものがあります。そのうちの二種である年功序列と労働組合は経済成長がバブルに向かう過程で消滅または無力化しています。そして残された一種が終身雇用制度です。しかし、これもバブル崩壊を契機に早期退職優遇制度から整理解雇といった経営側論理が押し出されることで、その形を変えてきたというのが事実でしょう。つまり、今においては、完全終身雇用制度すら形骸化しつつあるのですが、まだ企業単体別に違いがあるというのも事実です。法律で守られている部分もあります。
 この神器とも言われた3制度は、労働者側の立場から言えば、安心して働けるという労働安定剤的性質のもので、これが日本人特有の勤勉性に拍車をかけることになり、世界が驚く高度成長につながったのです。しかし、可処分所得の伸び率が鈍化し、日本の経済そのものが遅滞する期間が長期化したことで、残された終身雇用をも消滅させる可能性の高い解雇規制緩和論が出てきたものと思いますが、企業と労働者間の信頼関係を消失させるのが関の山だと思います。
 これが定着すれば、勝ち組負け組が今でも問われる資本主義制度にあって、さらに進みかねないリスクが多いはずです。人はもって生まれて、運、能力、生い立ちに差があり、そして30歳も過ぎれば健康にまで差が生じてきます。
 金銭的話し合いで合意できればといっても、常に企業側が強い立場にあるのは事実でしょうから、法規制で解雇緩和をするのは問題多しです。そういう点から、解雇の自由化につながる話は、時期尚早であり、日本的ではないと確信します。まずは、企業経営としての改革努力を積み上げることが必要ではないでしょうか。ただ、少年期、青年期、若者といった世代から日本人気質も年々性質を変えてきているのも事実ですので、終身雇用制度が無くなる日が来ることも有るやもしれませんね。
この小泉候補の発想には他にも驚くことがあります。年金支給年齢を80歳にしてもいいのではないかというものです。40前半の年齢で、かつ年金に頼らなくとも生涯安定と思われる小泉さんでしょうが、国のトップとして高度成長の功労者である高齢者への想いが軽すぎるのはいかがなものでしょうか。

No.3720 議会をはじめとして

2024.07.22

 ブログ再開したものの、このところ過去に経験の無いほどの咳に悩まされており、集中力に欠ける状況が続いています。一度治りかけたんですが、ぶり返しがひどくて就寝中にいきなりゴボゴボとくるのはけっこうきついです。処方箋の効果も持続性が短くなっている気がして。知り合いにも同じような症状の方が数人います。くれぐれも健康に留意ください。

 先週新聞折込された我が議会の本田謡子副議長のチラシが、私への批判と自らが最も常識であるかのようなことを書いているということで、いくつかご意見をいただいてます。結論から言えば、副議長が公然と議長を批判するようでは、まずそこが問題だということになるのでしょうね。第三者的表現も多く、副議長として議会正常化のために何をしたのかを市民に知らしめる中身に乏しいのは確かです。思いを書くにしても事実に基づかなければいけません。読みやすさを意識して文字数を少なくしたため、自らに都合のいい切り抜き報告にしてしまったというのが実情と思われます。
 自分が小さい人間と思われるのも何なので、かまわずにおこうかと思いましたが、確かに事実と異なる表記表現が散見される内容ですので、読まれた方に事実誤認を植え付けたままではまずいですね。そうしたご意見を受けて、それなりの対応を思案中です。確認不足も文字にしてしまうと虚偽ということになりますから、発行者としての責任は重大です。議長・副議長のコンビですので、波風を立てないようにしてきたつもりですが、少々一方的すぎるかなというのが実感です。

 議会という世界は、全体・全員が一つにまとまっているということはあり得ない世界ですから、事実を伝えればそれが面白くないと思う議員も必ずいます。私などは重要案件の事あるごとに、常にそう思われてきた議員かもしれません。
 そもそも議会は過半数の論理に基づきますから、たとえ正しい政策論に則っていたにせよ正義正論が少数側だと、それが追いやられる場面はよくあります。勝てば官軍でそれが正義正論だとする風潮もありますが、必ずしも勝利側が正義正論だとは私は思いません。過半数ばかりを追い求めると、いつのまにか信念からはずれ、理論武装が難しくなるため論争を避けたり、いつやら賛否に整合性を失っていることもあったりするのです。それがわかる議員とわからないもしくは自己利益のためにはわからないフリをする議員。問題は本当に街の為になっているのかどうかではないでしょうか。これは幸手市議会だけにあてはめているわけではありません。コンプライアンスの定義が時の流れで変化している状況もあって、今や全国の自治体が荒れに荒れています。兵庫県はご承知の通り、岡山県浅口市、福岡県宮若市、新潟県上越市、そして、あの石丸伸二さんが議会YouTubeの火付け役となったのかどうか広島県安芸高田市などなど。お時間ありましたらたまに、こうした議会をYouTubeで覗いてみてください。議会がとてもユニークかつ伏魔殿的要素のある世界だと感じられるかもしれません。

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