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No.3774 憂慮すべき世界異変

2024.12.09

 寒さが本格的になってきましたね。それとともに各国の政治状況に寒波が押し寄せているようで地球の先行きが揺れ動いていると言っても過言ではない様子です。
 韓国の戒厳令騒乱は世界に衝撃を与えましたが、今度はシリアで反政府勢力のクーデターが起き、アサド大統領がロシアに亡命するという事態が発生しました。フランスではわずか2カ月で内閣総辞職、とっかえひっかえ首相が交代する落ち着きのないイギリス、支持率20%で連立すら組むことが簡単ではないドイツ、対ロシアに国防体制の強化を図るスウェーデン、中国のチックトック介入により大統領選をやり直すことになったルーマニアなどなど、ユーラシア大陸全体が不安定な状況に陥っています。

 
 韓国の場合、多数野党の執拗な大統領弾劾訴追はアジアのみならず世界平和に関わる可能性が指摘されます。北朝鮮への民族同胞精神を隠さなかったムンジェイン政権を引き継ぐイ・ジェミョン代表は、基本的に日米との安全保障を重視するユン・ソンヨル大統領が出すほとんどの議案を反対するという多数派論理で対立し、国会安定を望む政権はこれを排除することを目的に、禁断の戒厳令を発令してしまったということです。
 韓国の今後の動向次第では、日米韓安全保障はもとより、日韓関係に不穏な状況をもたらすことが懸念されています。こうした事態を見守る方向は国によって異なるでしょうが、ほくそ笑む国があるのは間違いのないところです。要にするに、来年以降のアメリカトランプ大統領による対露中、北朝鮮、中東に加えて日韓問題が重い課題になることとなったと理解すべきなのでしょう。ウクライナ紛争やNATOもあるわけですから、まもなく迎える2025年が果たして真の世界平和に向かう年になるのかどうかが問われる状況にあります。

 
 中国の経済停滞が深刻化しています。国民の不満が各地で暴発し、無差別殺人が頻発しているのも無関係ではないでしょう。こうした事態に習近平が何をもって打開策とするかを考えると、人民解放軍創設100年となる2027年に台湾侵攻があると言う説が早まる可能性もあるやもしれません。覇権国家かつ独裁政権にありがちな国家高揚策です。
 ロシアでは、プーチンがドル主体の世界経済からの脱皮を発信しています。これこそ冷戦に逆戻りしたことを確定させ、かつ第三次世界大戦の勃発をほのめかすことに他なりません。核使用に踏み切る可能性もプーチンであれば無いとは言えません。となるとイラン、北朝鮮の一斉蜂起も・・・・。
 過去の戦争が領土、エネルギー物資、経済戦争であったことを振り返れば、今すでにそれが現実化しており、さらに重くなっていると感じられてならないのですが考えすぎでしょうか。
 それにしても議会の多数派論理工作が行われ、それが国民市民の為になっていないとなれば、その原因は議員の資質はもとより有権者の投票結果が原因にあると思います。4月の選挙で野党大躍進の結果は日本嫌悪の国民感情を煽情した結果という説もあります。韓国の場合、弾劾訴追案採決の議会前に集まった15万人が皆共通の赤いプラカードを持っていましたが、これが労働組合であったことは事実のようです。また、これはSNSが持つ動員力という特異性も改めて世界に共通するものであると再認識させられました。
 対日感情の激しい最大野党の代表が、自らの有罪確定判決が確定する前に大統領選に勝利するかどうか今後のスケジュール次第ですが、弾劾訴追案の連発を表明しているのはそうした事情を考えてのことでしょう。
 世界不安が多発する中での隣国の政治不安に、頼りない石破政権の舵取りが不安でなりません。