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No.3369 幸手市が極端に遅いわけではない

2021.01.26

 昨日のコロナ対策会議は想像していた内容とはかなり乖離したものとなりました。開催にあたっては、行政のワクチン接種に向けた進捗状況を、当初から物足りなく感じていたある議員からの個人的な要望きっかけで開催されたものでした。まあ、それはそれで無意味なものだとは思いませんが、まだ今の現状では批判や追及といったレベルでの議論に入る状況ではないのですが、どうも聞いていると、厳しい追及型の発言が言い回し、イントネーション的に感じられるものでした。議員は行政のチェック機関である議会の構成員ではあるものの、時と場合によって激励協力という思考もあってしかるべきです。それも言い方ひとつでニュアンスと受ける側も感覚も異なります。叱咤激励のつもりであったとは感じますが、叱咤の面ばかりが感じられるやり取りは現状いかがなものかと。
 現実は、まず国がワクチン入手について総理をはじめ国会議員間でもマチマチの発言といった感じです。もちろん、16歳以上の国民対象に国が全額負担、接種は自治体単位の計画、医療従事者から始め高齢者へという接種順位と国が決定していることはありますし、その為の準備を進める内容について国から指導が発せられている部分もあります。しかしながら、実態は不確定要素が多く、計画出来ることは想定も含めてもまだまだ先を見据えないと難しい面が多々あるというのが現実です。それは添付の新聞報道からもあきらかです。はっきり言って手探りの状態だということです。

 
ファイル 1287-1.jpg 問題は、全国的に課題視されている医師の確保です。とくに既ブログの通り、幸手市は行政に対する医師会の理解度が厳しく、市長や特定議員への批判が為されている状況です。がそこは、市長が腹を据えて医師会との連携を図る行動をとらなければなりません。一方、医師会も市や特定議員に対峙するばかりでは市民不在ということになります。このコロナ禍でそんなことはあってはなりません。
 さて、かの議員もそうしたことを心配してのこととは思いますが、聴いている限りワクチンに限らず現行政全般にわたる憤りの感情移入が厳しく、不満やる方無しといった雰囲気にも感じられるほどです。
 埼玉県で、行政に専門担当部署を設置することを決めたのが、昨日の桶川市を含めようやく13自治体です。幸手市でもほぼ計画決定しているということです。国からの補助金は予備費、3次補正合わせて約62,594千円。国からの指導にある指定A病院1ヵ所は東埼玉総合病院、指定B病院3カ所は堀中、秋谷、幸手福祉の各病院、といったところまでは委託契約の交渉が進み、他に集団接種会場としてウェルス幸手や公民館が予定されているということです。他では、3月中旬頃をめどにコールセンターを開設するということも国の要請があります。
 私も2番手に質問させてもらいましたが、
◆医師会との連携という最大の課題の解決に力を注いでほしい
◆集団接種会場については学校の利用を提案。理由としては発言時間を意識して、学校単位で地域生活が形成されていることしか発言しませんでしたが、働いている方が土日に出向くことを考えると学校が休校している土日に合致すること。公民館では緊急事態宣言が解除されていれば、市民利用が集中するのが土日であり医療作業にふさわしいとは思えないこと、学校医が中心となって計画しやすいのではないかと思うこと等々です。
 学校を対象にするのは検討するということでした。
◆鳩山町の対象人口一人当たりの予算が幸手市より多いが、という質問には、ともに補助金のみの数字であって、一般会計を繰り出すという点については今後の話になるとのことです。国民一人当たり均等ということではなく、自治体別に補助金が算定されるのはこれまでの1次、2次と同様です。
◆全国の医師を対象にした調査で、ワクチンを接種すると回答した医師が3割ということだが、注射施術をする医師の確保という点で問題はないか?
そうならない様に努めるということでした。もっとも、それしか答えようがない質問をしてしまって申し訳なかったかと反省しています。ただ、この問題は、ワクチンを受けたくないと考えている人が半数にのぼるという説もあって、そうしたことからもワクチン接種の準備計画の難しさがあると思います。
◆市の対応業務として、副作用が出た場合の措置が入っていない。国は副作用疑いの報告制度の運営というだけで、いわゆる副作用患者の医療措置は自治体業務の範疇に入れるべきではないかと提案しました。

 ということで、繰り返しになりますが、現状はまだ行政の追求批判をする状況ではないし、議員もせっつくのではなく、寛容な対応の中で、協力できるところはするという姿勢が必要なのではないかと感じた会議でした。例えばの話ですが、合併問題のように議会も市民も対応意見が真っ二つに割れるといった行政課題ではないわけで、本来は行政、議会、医師会、そして市民が一体となることで順調に事が進む施策のだと思うのです。ついつい議会はチェック機関であることを意識し過ぎる面も否定できませんが・・・。
 また、B病院が1日100人可能だという話に対して、月間20日として1日300で…??人接種し、いつ頃までかかるかといったことを確認する人もいましたが、そんな詳細な数字計画を出来る段階ではなく、机上の空論に意味がないということは会議後に多くの参加者が口にしていました。不毛の議論は?です。
 とにかく、肝心のワクチン情報が保冷庫も配給予定も含めて不確実、接種希望者もどれほどになるかわからない、接種医師が何人になるかわからないという段階です。まずは、接種クーポン券の印刷など当初業務に関わる計画を、医師の確保作業と同時進行で進めることとして求められます。
 個人的には、追及的思考や批判的感情移入を避けて、やれることから計画を進めていってもらうことを期待したいと考えています。肝心の市長からは、医師会との連携について、明日(26日)話し合いの場が持たれることになっているとの発言がありました。今までにも何度か申し入れの連絡は入れているようです。