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No.2999 報道のタイミングに???

2018.06.05

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 6月初旬ということもあってか、まだ昼夜の違いはあるが、昼間は30度を超え、外に出ただけで汗がしたたる感じ。これで熱帯夜にでもなったらと思うと先が思いやられる。
 思いやられると言えば、新潟県知事選挙が過熱している。3日の日曜日は野党6党の代表が勢ぞろいで新潟駅前で元県議の女性候補の応援に声を振り絞った。枝野、玉木、大塚、志位、小沢、又市の6氏に加え、無所属の会の岡田氏まで加わってのそろい踏み。白波五人男ならぬ反原発7人男といったところ。反原発を訴えるのはいいが、肝心の候補者が考える新潟県民の基本生活に関わる政策論が語られていないようで、この点は与党連合の側とは異なる。ひたすら柏崎原発のリスクを声高に叫ぶ人たちが、日本の政治の一翼を担う政治家たちであることに個人的には強い違和感を感じる。岡田氏がマイクを持つ場面で、その両脇に志位、小沢両氏がいるのも隔世の感といったところ。今に始まったことではないが、あらためて政治の不確定要素の代表的なものを見させられている気がしてならない。

 さて、そんな熱い戦いが地方で行われている最中に安倍政権の支持率が過去最低の39%台に下がったというニュースが報じられた。出先はTBS系JNNということからタイミングとしてはまさに新潟知事選を意識したものと考えてもあながち間違いではないだろう。国や国民のために役に立つべき国家役人による文書改竄問題やモリカケ問題で、不信任を連発し、内閣総辞職や大臣辞任を求める野党を後ろで支えるマスコミは、国際情勢と日本の関わりの先行きにどのような展望を持っているのだろうか。ネットニュースでは、朝日新聞デジタルが盛んに新潟知事選は来年の参議院選挙での与野党決戦に影響するとしているが、そのためには知事選で野党が推す候補が勝たねばならないと言っているように感じるのは気のせいだろうか。抽出対象1200名という小さな集計結果が国を左右するほどの大ニュースとなって伝えられる。困ったものだ。最も、この報道は長続きすることなくすでに目に入る状況ではなくなっている。ニュースとしての価値観が問われたのか、それとも他のニュースの重たさに先を越されたのか。
 反原発オンリーでの知事選が、候補者の基本的人間性や政治家としての器を有権者に見誤らせ、わずか2年で辞職という結果の知事選だったことを忘れてはならない。弁護士のバッジを付けていれば優秀であり、反原発を唱えれば眼鏡にかなうという候補者選択は危険だという教えを新潟県民がどこまで理解しているかではないだろうか。
 かの立民党枝野党首も弁護士で雄弁のはずだが、先の党首討論ではモリカケ問題に終始し、首相辞任を求めはすれど肝心の政策論は一切しなかった。同党の辻本清美委員長も画面に出るたびに発するのは〇〇はお辞めになるべきだの言葉だけでテレビも同じ編集ばかり繰り返す傾向にある。辻本氏が同じ言葉を発し続けるとサブリミナル効果が視聴者に生じるとでも言うのだろうか。ともあれ、今の野党に建設的な議論構想はないようだ。国民の側にもスキャンダルに対する野次馬的要素が強いこともあって、そこにつけ込み優位性を保とうという、およそ本来の政治から離れた姿しか映さない政治現状である。嘆かわしいことこの上ない。
 さて、次号はいよいよ3000回の節目の号となります。テーマの選択に迷いますね。