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No.2987 国会を軽んじるなかれ!

2018.04.24

 「政治は生きている」この状況を作るのは国会議員の使命であるが、その最大の使命を脇に追いやる野党により「政治は死んでいる」と言わねばならない。
 公文書改竄問題は官庁官僚の仕事の質の低下を憂うと同時に、国家行政の信頼にかかわる重大事と認識している。しかしながら、今の国会の実態は野党による審議拒否が20日から続く異常国会状態となっている。与党野党にかかわらず、国会議員は国会での議論が最大の責務であり、そのために税金による報酬が支払われている。野党の目的は安倍総理の首獲りなのだろうが、厚労次官の任命責任を材料に麻生大臣の首獲りに躍起になっている姿は見苦しいことこの上ない。野党の立場として安倍政権に一矢を報いダメージを与えんとする思考は、それが野党の仕事という意味なら理解するが、委員会審議そっちのけの状況ははたして国民の共感を得られるとでも思っているのだろうか。立法の府が司法に入り込むかのような議員の姿は、結局政争に明け暮れるイメージしかなく、醜悪という表現もおかしくはない異常事である。
 野党の女性議員が黒服に身をまとい、厚労省への抗議デモとはなんとも情けない。そんなパフォーマンスをするくらいなら国会審議をしなさい!ではないか。立憲民主党の辻本清美氏は同党の国会対策委員長だが、国会を開かせない対策委員長であるなら報酬を返還してもらいたいものだ。
 今、世界がどういった状況にあるかわからないはずがない。これは正に自民党政権の国家運営を停滞させることが目的と言わざるを得ない。すなわち、国益を損なう国民への背信行為にも等しい。

 福田事務次官のセクハラ問題に対する任命責任で麻生大臣の辞任を求めてどこまで審議拒否をするつもりかわからないが、立憲民主党自体がスネに複数の傷を持つ身だ。静岡の青山雅幸衆議院議員は秘書へのセクハラで無期限の党員資格処分状態だが、和解が成立したとして説明責任は避けたままだ。現在東海4県の女性議員から議員辞職を求める署名運動が起こされたが、同党は無視を続けている。
 また、東京の初鹿明博衆議院議員に至っては、16年12月に20代の女優とのホテル密会を報じられ党青年局長を辞任した1年後に、支援者の女性にタクシーの中でセクハラ行為に及んだことをまたまた週刊誌に報じられたが6カ月の役職停止処分で済まされた。
 セクハラとは違うが、山尾志桜里議員は弁護士との不倫に対し個人的なことを説明する必要はないと強弁したままだ。議員は公人であり、その最大の理由は税金で報酬が賄われていることにあるはずだ。そこに思いを馳せることなく高給ホテルで数日間も妻子ある男性と時間を共にすることへの反省どころか釈明の姿勢もない人格が元検事かと思うと議員の質だけでなく、法曹界の質の低下まで疑いたくなるというものではないか。蓮舫の国籍問題も説明責任が放置されたままだ。人に厳しく自らに甘い。小池新党の失態から発したにわか仕立ての野党第一党の実態は枝野、福山、辻本といった執行部が口を開けば政権批判と改憲反対である。今また内閣不信任案を考えているという。左派思想(リベラルとは異なる)の強い議員の言動ばかりで国会軽視を続ける政党に国政を任せられるはずがない。その体を為していないから野党への支持率が伸びないことに何故目を向けないのか不思議でならない。