幸手市の中島土地改良区過大補助金受領問題のその後を読売埼玉版で見た。調査終了後の市の対応がかなり具体的に書かれている。私が見ている読売以外でも、おそらく取り扱われていると思うので、明日、確認してみようと思うが、ともかく一言で「杜撰」ということに尽きる。何が杜撰で、どこが杜撰かということだが、改良区は補助金を受けるにあたって補助の詳細を知らなかったと言い、市は担当者の口頭による確認だけで書類審査を行わなかったとある。つまり、すべてに杜撰ということになるのではないだろうか。
補助金申請回数は10年間で70件に及び、国・県の補助金対象となる事業名が記された不自然なケースは2012年から8件あったとされる。しかし、これはあくまでも市の発表である。もちろん、県からもしっかり調査するよう求められていると思うのだが、改良区の回答も「補助金目当てで偽造しようとしたのではなく、わかりやすい表示にした」という。少し子供じみた言い訳に感じないではない。かたや、市は「不適正な申請だと客観的に示すのは困難」として改良区側の説明を受け入れたようだ。この市の判断もわかりにくい。おそらく市民の中には不適正どころか不正だと感じている割合が多いと思われ、それこそが客観的ということではないのか。市民目線はこうした場合、有って無きがごとくということか。
過大金も当初の1600万円から1980万円と増えた。これを返金するにしても改良区にそれほどのキャシュフローが可能かどうか、また、この過大金の使途はどうなっているのか、住民監査請求も出されている折から、まさか返金無用ともなると県も黙ってはいないかもしれず、改良区にとって水不足事件以上の難しい局面になったことは間違いないようだ。
私が最も恐れるのは。、県による幸手市へのイメージかつ対応が厳しいものになることだ。それでなくとも、すでに幸手市は県の印象はよろしくないものがある。市長や副市長の減給だけで事足りるとは思えないのだがさてさて。
記事一覧
No.2969 幸手市の過大補助金の顛末
No.2968 オーラはどこから
私事で恐縮ですが、昨年3月に私自身の不手際もあって最初の術後に大出血し、5日後に再度全身麻酔手術と相成った鼻腔の経過観察で三ヵ月ぶりに越谷に出かけた。キレイで良好という診断だった。それにより、次回検査は半年後の8月となった。正反対の季節の予約を取る違和感以上に爽快な気分が勝った。
今回、診察室に入ると医師の他に二人の臨床研修医がおり、医師は彼らに私の症状の経緯を話している(ように感じる)ところだった。ように感じるというのは、それが英語だったのだ。研修医の一人はアセアン系の方だったが、多くはその彼と医師とのやりとりだった。鼻に入れたスコープの操作中でも私に話しかけつつ英語での会話が続く。質問する研修医の真剣度がはっきり伝わってくるが、医師は静かに言葉を発しながら診察の手は冷静に動き続けた。帰り際に看護師に聞いたら、海外出張の多さは群を抜いているという。
実は、私の手術は特殊かつ新しい施術だと聞いた。その術も彼の研究の成果に関わっているというのだ。だからというわけでもないだろうが、その医師は、同科ではカリスマ的存在と別の医師や看護師から聞いた。私との会話でもそれらしい雰囲気を感じさせる医師であまりお目にかかったことのないタイプだ。しかし、ユーモアもあるし、なんといっても40前半のラガーマンなのだ。
診察室に入ってにっこり挨拶をした途端、安心感に満たされる。これがカリスマと言うものなのだろうか。そのカリスマが4月から都内の大病院に移るという。この日の白衣はその病院名が刺繍されたものだったがインパクトありありだ。さすがという以上に不思議なものだ。転院前の最後の挨拶の中で「私の変わりは〇〇先生にお願いしてあります。彼も立派な先生ですから」・・・と通告されて「はい、ありがとうございます」と応じる私。さして口数が多くもない医師の言葉だが絶大なオーラを感じさせる。いったい、このオーラはどこから・・・。
ともあれ、私は幸運な患者だったと思うし、彼こそはグローバル人間に違いない。医師との出会いもいろいろだ。