2016.04.02
◆舛添東京都知事が新年度の会見で、ロンドン・パリの出張費について香港の記者から問われた際の答弁。
「無駄は排さないといけないが、条例に基づいてやっているだけです。香港のトップが2流のビジネスホテルに泊まりますか? 恥ずかしいでしょう」
さらに、まったく脈絡のないことをこの記者に対して発言し、当の記者が「そういうことを申し上げたのではない」と言うと、「いやいや、だから、そういうことを申し上げたのではないではなくて、そういうことも念頭においてきちんとご質問くださいと申し上げている」とわけのわからない論理で記者を恫喝的に逆批判。これ、質問にいらついた政治家が記者に対してよくやるパターンだが、どうもこの方、人間性が狡猾、高飛車の感じがしてならない
東京都内一等地の韓国への貸与も「知事が下した政策決定だ」と突っぱねる始末。何を考えているのかとの怒りが増幅しているのは事実だ。
舛添氏が泊まったのは1泊30万円のスウィートだ。2流のビジネスと比較すること自体がナンセンスそのもの。5万円でも相応のホテルに泊まれるはずである。
視察の交通宿泊は執行部事務局が設定するのだが、確かに視察に関する規則はあってそれに則るのは当然のことだ。市議、県議で若干の差はあったが、宿泊費は概ね食事付きで1万円から2万5千円の範囲だったと思う。航空利用だと市議も県議もエコノミー。新幹線は県議でグリーンを利用したが、これ自体は個人的に疑問を感じないではなかったが、身体をゆっくりいたわることが出来るという意味では有意義な部分もあった。もちろん、グリーンでなくても恥ずかしいということはない。
舛添さん!知事のプライドが30万円でないと許さないのでしょうか? そんなプライド捨てておしまいなさい!
条例に基づいていると言うなら、歴代の都知事も皆同じことをしてきたということ? そうだとすると、知事の視察出張の条例はすごいものなんですな。余計なお世話だが見直すべきではないかと・・・。だいいち、無駄を排する精神など微塵も感じられないではありませんか!
◆民進党で今最も華やぎ、輝いているのが2期実質4年程度の議員経験で野党第一党の政調会長に抜擢された山尾志桜里議員。舌鋒鋭い女性議員は珍しいことではないが、「保育所落ちた、日本死ね」の匿名ブログを材料に安倍総理への質疑で一躍名を轟かせた議員さんである。
BSの討論会番組などでたびたび拝見していたが、元検事だけに回転の速さと知性の豊かさを感じさせる方だという印象はあった。しかし、蓮舫議員に似たエキセントリックさを持ち、両手のひらを左右の目尻に付けたとすると、それがあまり広がらないタイプと言った感じでもある。
政治家が台頭するには当選期数を増やすことがまず第一だと言われるが、若手の議員の場合は高い知性と向上心を基本に、演説や討論での資質を示すことで一気に名を売ることがある。
ところが、民進党の船出にあたって目玉登用となった山尾議員に政治資金疑惑が持ち上がった。地球を3周も出来るガソリン代が政治資金収支報告に記載されていたという。現段階で本人は、マスコミに対して「確認します」の言葉でしか対応していないが、どんな調査結果が報告されることやら。
興味深いのは、かの匿名ブログや、山尾議員本人のブログが、週刊新潮の記事が出た直後に閉鎖されているというのだ。山尾議員本人は理解出来るが、なぜ匿名ブログの所有者までが・・・奇々怪々な話ではないか。
いずれにしても、法の番人から国会議員に転出した方ゆえに、ここはしっかり対応しなければなるまい。
ここで思い出すのは自民党小渕議員の劇場接待に関わる収支報告疑惑である。父親時代からの大番頭だった元中之条町町長の逮捕に至ったのだが、組織的には山尾議員の後援会は年月も浅く、規模も小さいと思われるので、山尾議員本人が知らなかったとかまかせていたと言う説明は出来にくいのではないか。
はたして強弁するのか、非を認めるのか、第三者を責任者として表面化するのか・・・元検事がどういった対応をするのか注目したい。