昨夜、ではなく深夜に2473号を書いたばかりで、そちらもお読みいただきたいところですが、珍しく今朝は出かける前にもうひとつ書きたくなりました。
というのも、朝ドラ「ごちそうさん」が先週までは、戦争突入の背景を映しつつも、主人公のひたむきな生き方が筋立ての中心にありました。週が明けて、空襲で悲惨な大阪の街を映す今朝。考えてみたら今日は3月10日。あの鮮烈な東京大空襲があった日・・・10万人の命が奪われた日です。
クラスター焼夷弾が雨あられのように降り注ぐ東京上空。落とされた焼夷弾は皇居も標的となり、国会議事堂が真っ黒に焦げ、下町を中心に10万人の人々が苦しみもがく中で死んでいったのです。隅田川では熱さを逃れようと、泳げない人までが飛び込んで亡くなり、泳げる人でも火の川となった隅田川の燃え盛る炎が酸素を奪うことによる呼吸困難で、つぎつぎと・・。隅田川は死者で川面が見えないほどだったといいます。
これも日本から降伏の指示が出ない状況を打破するためのアメリカ軍の最終局面の攻撃だったとも言われていますが、人道的な観点から史上最大の殺戮という表現がなされてもいます。
戦争の悲惨さを思うとき、広島、長崎、そしてアウシュビッツなどが真っ先に浮かびますが、この空襲も実際は東京だけで100回以上、全国では各地で一般人が無差別攻撃の対象になったわけですから、けっして忘れてはならないものです。
テレビは食糧の奪い合いも示していますが、そういうこともあっただろうと想像できる、それが戦争がもたらすものなんだなあとあらためて感じた次第です。