党首討論でどちらが優勢だったかなどどうでもよい視点だ。野田さんは確信的にこの討論で解散宣言をするつもりだったと思う。それが多くの彼の発した「セリフ」に理解できる。とくに最後の一言は間違いなく事前用意のシナリオだったのだろう。感情の高ぶりも演出もしくは党内論争で疲れたゆえか?
さて、こうなると投票日はいつか? 野田首相が逆に条件を突きつけた格好ではあるが、16日の解散は間違いのないところだ。投票日は、おそらく12月16日になると思う。
ほぼ同時に小沢元環境大臣の「維新の会」への寝返りが発表された。これを直前逃走、逃亡? または寝返りと言わずしてなんというのか!
まさに政治家とはこういうものかと、政治家の私としては情けなく感じる出来事だ。後援会の承認を得てのことなのかどうか・・・大いに考えさせられる。
この世界で一度ならず2度までも、信念を見せずに反省することなく離合を繰り返す政治家は評価に値しない。そして、特に地方に言えることかもしれないが、選挙区後援会はしがらみを越える眼力を持たない狂信的な一面を持つ。そして、大都市圏の無党派層は投票基準は曖昧希薄で、その浮気癖は半端ではない。
現代選挙の難しさがこうしたところにあるのは多方が理解するところだが、今回の選挙は、権力把握のチャンスを伺う第三極に不毛の期待感を抱く有権者がどれほどいるかだろうと思う。この極は大連合を必ずすると言っているが、原発、消費税、TPPなどを小異とされたのでは有権者も落ち着かない。これでは、保守、社会、日教組が組んだ民主党以上に野合政党を表明しているようなものだ。
民主党もそうだったが、石原さん、橋下さんなど口達者な人はいるが、基本的に日本を託せる器には遠い人が数をしめる。立ちあがれ日本をこきおろした橋下さんには品というものが感じられないし、1億2千万人のリーダーにふさわしい人格を備えているとは思えない。
いずれにしても、第三極は間違いなく権力闘争の道に突き進むことだろう。そして自然瓦解、消滅、離散、解党、結党を繰り返すだろうと推測する。石原さんという元気はよいが、言いたい放題の長老に日本を託してどうするというのか。どこぞの新聞社にもそうしたトップがいるがさして変わらない。
一言一言をアドバイス的に発するところに長老としての重みと価値があるはずなのだが、結局は権力を手にしたいという思いが先に立ってしまったようだ。
さあ、選挙です!