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No.2251 文部大臣に申し上げる!

2012.11.05

 防衛大臣だった亭主は、勉強不足かつ見識不足で満足な委員会答弁ができず事実上の更迭。と思いきや、こちらが本当のご主人様である新しい文部大臣は自らの存在感を示したいがため?に、事情も把握しない様子で審議会答申を無視して、3大学の開設をすべてノーとする大臣決定を下した。
 キャスターやアナウンサーまでが言うところの目立ちたがり屋で評判の御仁が、間違いなく目立ちたがり屋であることが理解できたというものです。

 今回の決定で違和感があるのは、彼女がノーの理由を明確に口にできないからです。たとえば、幸手市に開校した日本保健医療大学の時も、厳しい審査の経過があり、1年認可が延期になった経緯もありました。教授の数、そのレベル、財政的な安定度、行政の支援度、運営計画そのものなど、かなり審査は難関を伴うものだということははっきりしています。
 しかし、今回の決定で彼女が否定の理由としたのは、数が増えたし、高校生が減少しているから教育の抜本的見直しをしなければならないというものです。あなたの大学はここの部分が計画として甘い!とかいった具体的な理由は示してはいないのです。
 彼女が口にした理由はこの場とは異なる段階で検討する教育の未来改革とでも言うべき内容です。
 これでは大学側も、また入学を目指している側も納得できるはずがありません。
 制度的には大臣が裁量権を有しているわけですが、すべてを把握しているはずのない大臣ゆえに審議会に諮問し、その審議会が時間をかけて協議した結果としてイエスかノーを大臣に答申し、それを大臣発表とするのが慣例となっています。あえて言うなら、これでは審議会そのものの存在が問われることにもなるのです。
 これは今後、大きな問題となることは明白と思います。さて、大臣の口からどういった説明がなされるのか興味はつきません。札幌保健医療大学が単独ででも訴訟を起こすような動きもあるといいますから、大臣ものんびりとはしていられなくなるでしょう。
 田中眞紀子文部科学大臣殿 毒舌も過ぎると災いを招きますが、今回は毒舌ではすまされない高いレベルでの裁量発言だけに収拾をつけるのは簡単ではなそうですぞ。

No.2250 見ごたえあった「のぼうの城」

2012.11.05

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 今、埼玉県一押しの映画「のぼうの城」を昨日見た。2回目上映の1時間前に行ったが、すでに最前列の席のいくつかしか空いてないと言われ、思案しつつも次まで待てないと決断し同席を買い求めた。

 なんのことはなし、映画の素晴らしさに首の角度も忘れて見入ることとなった。キャスティングも豪華だが、それ以上に野村萬斎演じる「でくのぼう城主」に見せられることと相成った。
 この映画、野村萬斎の演技力と鍛え抜いた狂言の表現力など、そのすべての魅力を、まさしく満載した映画だと感じた次第。もちろん、他にも佐藤浩市、山田孝之、山口智之(グッサン)など、脇を締める役者たちの素晴らしさも際立ってはいたが、基本的には萬斎映画と言えよう。スペクタルな見せ場とは別に、田楽踊りや、最後の開城シーンが映画のハイライトだが、これらの場面でのぼうがのぼうではない知的な人物として撮される面目躍如のシーンは、萬斎のアップなくして成り立たない。
 

 この映画、1年封切りが延期されたことで話題にもなった。その理由とされる水攻めのシーンはイントロやハイライトシーンでCGを駆使した大スペクタル映像で目に入る。たしかに大津波を思い起こさせる。
 東日本大震災と時を近くして完成したこの映画、上映を先延ばししたことは適切だったと言える。
 埼玉の戦国史実映画であるこの「のぼうの城」必見の価値充分です。
そして、私のインスピレーションでは大ヒットの予感がするのです!