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No.2085 埼玉県知事選挙に想う

2011.08.01

 暑くて長い知事選が終わった。
 言わずもがなの戦前予測通りの結果であった。しかし、中身は前回の知事選と少し異なるものだ。数値も意義も。
 ここで、それらを振り返ってみると・・・。

◆投票率は、前回より約3ポイントも低い24.89%だった。
◆この投票率は、知事選における全国ワースト1となった。
◆しかし、上田知事の得票数は前回より約10万票増加した。
◆次点候補との差は、約102万票もの開きとなった。
◆共産党推薦推薦の得票数は、前回は約39万票あったが今回は17万票だった。
◆つまり、次点との差は前回より30万票開いた結果、上田知事が得た得票率は 84%超という驚異的な指数を示した。

 県議選はもとより、幸手をはじめとする統一地方選の市議選の全般において共産党の置かれた状況は厳しいものがうかがえる。ほぼ16年におよぶ日本の経済停滞にあって、その時折の問題に対して、いわゆる現状無視の「綺麗事」に終始する同党のあり方が問われていると街の声から感じる。

 それよりなにより、こうした事前予測が10割近い確立の元で実施される必要性があるのだろうか? その係る経費の観点から、形を変えた信任制度的なものに衣替えすることはできないのだろうか? と思えてならない。
 短期間ではあるものの、選挙で潤う業界もあるとは思うが、多いなる無駄と感じる向きも少なくない。
 ともあれ、上田知事はソフトな人柄の中、強い意思と指導力を兼ね備えた、今や日本にとって欠かせない政治家だと私は思う。まさに市民派知事であり、国家的政治家だということになる。バックボーンの根本が民主党であるという思考は、県議会にあっては意味を為さず、おそらく本人自身、しがらみは抜けきれなくとも、超党派知事になりきっているのではないだろうか。

 次回は、幸手の知事選分析をしてみたい。