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No.3052 無軌道な羽目外しに喝!

2018.11.01

 日々、冬への気配を見せながらとうとう11月を迎えた。神楽月といった呼称もあってか各地の秋祭りもにぎやかだが、霜月らしく各地で初霜が降りたようで車窓も露で覆われていた。暦とは不思議なほどにそれらしさを伝えるものだ。今夏の異常な暑さと今日の最低気温では30度前後の差があるわけだから、寒さも感じ方が異なるしこれからが思いやられる。

 思いやられると言えば、あれあれ、ハロウィンが騒動イベントと化している。渋谷に集まる一部若者集団は何をやっても許される祭りと勘違いしているようだ。渋谷センター街振興組合の理事長は「変態仮装集団」という厳しい見方をし、行政と連携して何らかの規制を図らなければならないとしている。
 複数に及ぶ若者が逮捕されるという実態は、一部ではあろうが、前号でも記した人の道、人の徳が現代っ子に欠落しているとしか感じられない。
 道徳とは、小生なりの考え方では「他人に迷惑をかけない」ということに尽きる。もちろん、家族なら迷惑をかけていいということではない。教育勅語の徳目には家族愛についてしっかり記されている。
 人は大人になるにつれ、社会との融合の過程で多くの気脈・人脈を構築しながら成長していくのであって、覆面や厚化粧で顔を隠し、大衆にのみ込まれながら酒に浸るほどに、一夜を明かし、法を犯し、羽目を外すことを人生の一幕で済ませていいとは思わない。それほど現代の若者はストレスが溜まっているのかと思わないでもないが、単純に騒ぎたいという思考が「みんなでやれば怖くない」といった感覚で、窃盗、猥褻、公務執行妨害といった様相に変化してしまう。
 数日前の車を横転させたバカ騒ぎなどは諸外国でも批判の対象になっているという。昨夜の騒動もそうなる可能性は高い。日本の治安や民族的倫理観にリスペクトする他国からは信じられないといった感じなのだろう。
 テレビでは、仮装した数人の若者が夜明けの早朝にゴミ処理をしている姿が映った。どこかで見る風景と思った瞬間思い出した。ワールドカップサッカーの試合後に見せる日本のサポーターの行動ではないか。やはり、多くは純粋にハロウィンを楽しむ目的で渋谷に来ているのであって、こうした事件性のある騒動に発展するのは特殊な一部が原因と考えることにしておこう。そうでも考えないと身体によくない!