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No.2155 復興を妨げているものは・・・

2012.03.05

 まもなく、あの大震災から1年が経過しようとしている。被災地の復興は政治の遅れが災いして遅々として進んではいない。というと民主党支持者には一方的だと怒られそうだが、ここにきて私も少し違うかもしれないと思い始めている。つまり、民主党政治の責任は大きいことは異論がないが、それとは別の理由があるということにも重みを感じ始めたのだ。いや、実はかなり前からいらだつ理由にはなっていた。   

 私は8月お盆の頃に現地ボランティア活動に出かけた。そして直後の9月定例会で「一刻も早いガレキの処理に名乗りを!」といった主旨で、上田知事に一般質問をした。ちょうど東京都の石原知事がその必要性を説き、先陣を切ってガレキの受け入れを表明した頃のことである。
 この私と上田知事のやりとりは、今でも県議会録画中継で見ることが可能なので、興味のある方はどうぞアクセスしてみてください。

 さて、その後11月下旬に再度現地を訪れたが、ガレキは、散乱していた状態から整理されたものの巨大な高さの瓦礫山がいくつもでき、それは今でもそのままになっている。
 あれからさらに3ヶ月・・・ここにきて、ガレキの受け入れに応じた自治体に補助金を出すとかいうことを政府が検討しているという。何を今さらとは思うが、こうでもしないと世の中が手を差しのべようとしないことがよくわかったからやむを得ないとも感じる。県レベルでまったく考慮していないほうが圧倒的に多いことに驚くが、埼玉県でも県の意向とは別に、ガレキの受け入れをまったく考えていない自治体がかなりある。
住民反応が神奈川県のように反発することに躊躇しているとしか考えられない。政治家は次の選挙を考えて、なかなか住民反応が手厳しい予測がなされる状況でおいそれとは受け入れ表明できないというのが実態だと思う。石原知事や上田知事は、そのこのところはすっきりしていると言えるのかもしれない。

「愛の反対は憎しみではなく、無関心なのです」by マザーテレサ

 社会の出来事のいろいろな場面で、この言葉が真実をついていると理解させられる昨今。殺伐とした社会、回りに無関心かつ他人の不幸にも無関心といった世相はもう手がつけられない状態なのだろうか?
 そうした観点から思うに、復興を妨げているのは、私たち国民一人一人なのかもしれない。