要人の異性に関する問題が後を絶たない。文部事務次官だった前川喜平氏のキャバクラ視察がまだ記憶に残る中、財務事務次官 福田氏、米山新潟知事ときて、次はどなたが?と思いたくもなるほどである。それぞれ中味は異なるもののどうにもすっきりしない。
前川氏の場合は、文部省出身ということでか名古屋市が臨時講師を要請した。現時点で話題性は認めるが、それ以上の何物でもなく教育現場に引き込むべき人物ではないと思う。ところが、そのチェックに対して問題視するマスコミによって前川氏本人が善人化するようなフシが感じられるから不思議だ。
福田次官については、テレ朝の女性記者が1対1の会食インタビューを複数回しているうちに福田氏のセクハラ言葉が怖くなって無断録音し、しかもそれを自社のテレ朝で使用するのではなく、いわゆる週刊新潮に売り込んだことに端を発している。怖くなったから無断録音という報道が事実であるなら、それ自体が不思議である。怖くなったならまずは1対1で会わなければよいし、それが慣習であったなら慣習化しないことが肝心であろう。福田氏も脇が甘いとしか言いようがないが、インタビュー手法としてはいかがなものだろうか。「女」をスクープ取材に利用したと推測されてもやむを得ないはずだが、これを言うとまた問題になるのが、今の日本の言論社会かつマスコミの実態なのだと思う。今後、官僚と記者の接し方に信頼関係が崩れることにはならないのだろうか。
米山氏の件ではテレ朝報道が異様であった、というのは、夕方の番組で盛んに「これは刑事罰の対象ではない」とテロップまで出して強調していた。この例は、はたして刑事罰かどうかが問われる問題なのだろうか。そうではない! 知事という立場の人間が金で下半身の個人的事情を解決することに加えて、それが複数の女性に対して一定期間にわたり同時展開していたというのでは言い訳も説明もつくまい。いさぎよいという報道もあるが、いさぎよいも何もないではないか。汗か涙かわからない状態の顔つきで記者会見に応じていたが行動の稚拙さは指摘されてしかるべきである。キャバクラで働く女性の意識調査だと強弁した前川氏と同レベルかそれ以下ではないか。そして、この人は何度か選挙に落選していたところで柏崎原発再稼働問題をテーマにした知事選に共産党と社民党が推薦して当選した。国会でよく任命責任が取り沙汰されるが、これはまさに推薦責任があるとは言えないだろうか。
このお三方、皆さん東大出身である。なかなか得ることの出来ない社会的地位に昇りつめたIQとは全く無縁の「男」の人格本能を隠すことの出来ないお馬鹿さんな出来事と考えるしかないが、そういえば、このところ自衛官や教師、弁護士といった方々の盗撮事件等々が矢継ぎ早に報道されている。
こうした事件が表沙汰になることがいいか悪いかは別にして1億総監視社会、言論過剰過敏反応社会というか言論不自由社会というか・・・おおらかな国柄であったはずの日本から、ずいぶんとギスギスしたいやな社会に日本は変わりつつあると思えてならない昨今である。