「いま、社内は安倍(晋三首相)を叩(たた)くためなら、どんなことでもするという空気になっている」。作家の門田隆将さんは最近、知り合いの毎日新聞記者からこう聞いたと、26日発売の月刊誌『Hanada』(10月号)で明かしている。朝日新聞記者にも同様のことを言われたという。
▼学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐり、内閣支持率が下落した安倍内閣を、この機に打倒しようと盛り上がっているということか。門田さんは7月23日付小紙朝刊の新聞批評欄で、そうした新聞を「倒閣運動のビラ」と呼んでいた。
▼そういえば、民進党を離党した長島昭久元防衛副大臣も5月に、自身のツイッターに記していた。「昨日たまたま話した朝日新聞のある幹部の表情には、社運を賭けて安倍政権に対し総力戦を挑むような鬼気迫るものがありました」。
▼実は小欄もかつて知人の東京新聞記者から、こんな打ち明け話を聞いたことがある。「上司に『安倍なんか取材しなくていいから、とにかくたたけ』と号令された」。同僚記者も、別の東京新聞記者から同趣旨のことを聞いている。
▼悲しいかな、これらのエピソードは新聞業界の「不都合な真実」を示す。事実をありのままに伝えることよりも、自分たちの主義・主張や好みを広めることに熱心な習性があるのは否めない。「権力の監視」を隠れみのにしつつ、時に暴走を始める。
▼マスコミは、行政・立法・司法の三権と並ぶ「第四の権力」とも呼ばれる。政治家からは、真顔で「本当は第一の権力だろう」と指摘されることも多い。ならば、自制心と自浄作用を失ったマスコミ権力は誰が監視するのか。国民の常識と良識が働き、一定の歯止めとなることを期待するしかない。span>
以上は、今日26日の産経抄である。私自身、何度も指摘しているがすでに昨年4月に物故されている朝日新聞の論説主幹だった若宮啓文氏は、「なぜそうまでして安倍叩きに撤するのか?」という質問に対して「それは朝日の社是だから」と断じていた。会社に忠実だったという以上に若宮氏には何か特別な反安倍精神が宿っていたものと思う。それは、彼の他のキャリアに韓国東西大学客員教授、ソウル大学日本研究所客員研究員という肩書きがあることからも推測出来ることかもしれない。毎日、東京、全国の系列新聞社も言うに及ばずである。これらの社の記者の突撃インタビューがまるでヒーローのように扱われているが、まさにマスメディアがこぞって構成する反日・反安倍の一帯一路といった様相である。マスメディアとしたのはこれは新聞だけの問題ではなくテレビでも相応のものがあるからだ。とくにテレビ朝日とTBSは目に余るが、最近では籾井会長が退任した後のNHKも例外ではない。税金から成り立つ国民放送局という実態を考えると如何なものか。そもそも籾井会長の時は定例会見がニュースになったし、国会への参考人招致まであった。安倍総理との友好が深いということで就任以前からマスコミが敵視していた籾井氏ゆえに言葉狩りが目的のような取り上げ方が目立ったが、今の上田会長が就任してからはほとんどニュースにすらならない。三井物産と三菱商事という出身の違いということでもあるまいが、籾井降ろしに躍起となったメディアによる言論監視という実態は、この世界に国民が知るよしもない暗い闇があるのではないかと感じさせる。そう考えれば、安倍総理に関係するものはすべからく悪の風評を通じて安倍降ろしに繋げる材料とされるのだろう。確かに国民はテレビの伝達力に勝てないことを数値上で示している。だから傘にかかるマスコミというのが今の状況か。
今の民進党の低調な代表選は、国民が悪夢の3年半に外交施策も経済施策も国家の損失が小さくなかったことを忘れずにいることが一因として上げられるであろう。また、昨年の前回代表選でこれ以上ないほどマスコミが持ち上げた蓮舫が人間的にも、政治的にもその器ではなかったこともあるだろう。かのマスコミ群は総理大臣になる可能性もある立場の野党代表の国籍問題は追求対象にせず安倍追求に徹していたではないか。マスコミはそうした結果に責任をもつことはない。
しかし、なにより新鮮味に欠ける候補者という認識が世論に多いようで、さすがのマスメディアも代表選地方遊説などの取り扱いは少ない。ならば、安倍降ろしの行き着く先は、いったいどの政党の誰に、はたまた個人的に誰を日本の総理にしたいのか、ここまで来たら反日一帯一路メディア連合ははっきり示すべきかもしれない時期に来ているのではないか。まさか壊し屋や裏切り者や腰軽議員の名が浮上してくることのないことを願いたいものだ。