本来、政治は国益や国民生活の向上のためになければならない。それが生きた政治というものであるはずだが、今国会の内容は世界から日本の評価が低下するのではないかと感じるほどのていたらくである。「日本は何をやってるんだ!」と言われかねない国会状況である。
今国会で成立した議案は現在のところわずか1議案である。しかも北朝鮮の動きが日に日に騒々しい状況にもある。弾道ミサイルの4基同時発射は簡単に見過ごすことではない。間もない4月には核実験も再び計画しているようだ。実験のたびに精度能力を上げていることは間違いない。こうした軍事に関する衛星情報は良くも悪くも的を得ていることが多い。
複数ミサイルの同時発射の段階に至り、あのやんちゃ坊主が何を考えているのか本格的な不気味さを漂わせた。その後の実験現場での嬉々とした満願の笑みを見た時には、これはもう狂気の沙汰の独裁者とはっきり感じた人が多いのではないだろうか。
日本の米軍基地は三沢、横田、座間、横須賀、厚木、岩国、佐世保、嘉手納、普天間などが主力で、このうち総合指令本部兼空軍司令部の横田、海軍司令部の横須賀、さらに主力空軍基地である嘉手納、三沢と空の戦力に絞ったならば、ほぼこの4ヶ所に狙いを定め、核搭載のミサイルを同時発射することも可能な状況になっているやもしれぬ。実際、対象基地までは別にして、そうした意図があるからこその複数ミサイルの同時発射であり4月の核実験と考えた場合、その想定に沿い国を守り、国家財産を守る審議を国会議員がしなければ税金歳費の無駄遣いと言われてもやむを得ない。
テレビはどの局も森友籠池問題一色と言ってよい。その審議対象レベルは8億円と100万円で、最近はとくに100万円に集中している。これでいいはずがない! 攻める野党は「国有地は国民の貴重な財産だ」と言うが、国民の命と財産を守るのが国会議員の使命という場合の財産とは国民が今現在所有している個々の財産のことであろう。こうした大げさな物言いは野党の常套手段である。議論対象の比較論としてそれだけの意義深い財産ではないように思う。
そういえば辻本清美の登場率がめっきり減っている。この問題で彼女の行動が話題になっているからか。籠池夫人のメールに彼女の名が出てくるがさて?
野党共闘で安倍打倒を図る実態には小沢一郎が徹底的にこれに絞れと指示を出しているようにも感じる。選挙での共闘は難しくとも安倍政権打倒質疑では共闘への足かせはない。もっとも政権打倒ではなく今の野党の実情は日本転覆につながりかねない。
これは言いたくなかったことだが、今、民進党でこうした政権叩きに出番の多い福山哲郎議員は陳哲郎という中国からの帰化人である。帰化人などたくさんいることでもあるし今更それがどうこうということではないのだが、政治となると話は別だ。帰化したからといって祖国への情愛が無くなるだろうか。祖国が大嫌いで逃避した例を知らない。人間の生まれ持った感情は、とくに祖国、家族には強いものがある。日本人が他国に帰化した逆のパターンを考えると、やはり祖国日本への愛は住む国と変わらないかそれ以上のものがあるだろう。福山氏は祖国と日本が仲良くなってもらいたいという思いがあるのかもしれないが、共産党支配国家の中国が日本と対等の友好国になりうるとは到底思えない。我が国やアセアン諸国、または対北朝鮮に対する対応にしてもそうだが、大国中国が今どういった目的を持っているかはあきらかだ。
彼の同志社大学、大和証券、松下政経塾、京大法学院に至る経歴は立派だが、恩師松下翁は遥か遠い空からどのように彼を見つめているだろうか。
祖国中国を福山議員がどのように理解しているのか、そんな観点から私は常に興味を持って彼をみている。なぜなら、彼の質疑は静かな口調から始まるものの徐々にテンションが上がり、必ずといってよいほど紛糾場面が生まれる。当然ながらその都度低次元の国会が映し出されるのだ。「速記止めてください!」「時間止めてください!」の言葉が始終発せられ、最後は委員長席になだれを打つ異常事態となる。そうしたシナリオで臨んでいるのだろう。
帰化人が国会議員になれないというのは憲法や人権問題に関わる話だが、もしも現民進党代表が総理大臣になり、福山氏が防衛大臣になろうものなら日本はいったいどんな方向性に舵が切られるだろうか。
日本は、自由度はもちろんのこと、治安、食文化など多方面にわたり世界から敬われる国であり、その意味では素晴らしい国に生まれ育ったと思っているが、そのワンダーランドが覇権国家や凶悪国、さらにはそれをバックにした反日活動家たちによってナンダーランドになっては元も子もないではないか。
森友籠池問題に無駄な時間を割くのはいい加減にせい!