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No.2796 幼稚な征服観が手にした高度なオモチャ

2016.09.07

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 8月3日ノドン、8月24日SLBM、9月6日ノドン3発連続発射と暑さで狂ったかのように弾道ミサイル実験を繰り返す北朝鮮。いや、狂ってるわけではないから始末に悪い。
 今年に入って21発ものミサイル実験をたった一人の邪悪な指示命令でやりきる状況に世界が驚愕する現実。ことにSLBMの成功は、幼稚な征服観しか有しない人間が手にしたことにおいて空恐ろしい。
 狙った国の近海から突然発射可能な弾道ミサイル。それがSLBM。

 最悪のシナリオを考えた場合、韓国、日本には性能を上げたノドンを、グァム、ハワイのみならず米本土まで太平洋近海からSLBMを同時発射・・・ということも有り得るのだ。
 ただ、現状は発射システムを持つ潜水艦の数も一隻というし、また航行性能も太平洋を自由自在にといったところまでは進んでないということで、早急な憂慮には当たらないようだが、今後、海中発射実験が多くなると危険領域に入ってくるのではないだろうか。
 対抗策として、上空や海底からの哨戒能力の向上対策を早い段階で構築する必要がある

 この発射現場で嬉々とした笑顔を世界に発信するという歪んだ思考回路を持つ金正恩を見て、個人権力による恐怖統制国家で民主主義のかけらもないこの国の国民の憐れさを感じる。
 オリンピックで金メダルを獲得した選手へのインタビュー「この喜びを誰に伝えたいですか?」「元帥様に真っ先に金メダルをお見せし喜んで頂きたい」
 おかしなやりとり?

 弾道ミサイル開発へのコストは膨大なものであるのは間違いないわけで、まともな食にもありつけない貧困層が多い現実との大矛盾。
 ここに至る開発への高度な知識はいったいどこから仕入れたのだろうか。

 SLBMを成功と見なした直後に、この開発者たちを5泊6日の平壌旅行に招いたという。平壌の目抜き通り約10㌔にわたり、正装チョゴリをまとった市民が旗を振って出迎えた異様なシーンを見た。
 野望に病んだ金正恩の異常さを示しているとしか思えないが、国威発揚と国民の上昇思考と忠誠心の発揚が狙いだという専門家の解説に納得するしかなかった。

 世界が稀有していることだと思うが、北朝鮮に対する中国の対応の生ぬるさは限度を越えている。この中国の態度は、国連の意義を形骸化しつつあることに近未来の危うさを感じる。
 前述の「最悪のシナリオ」は中国にとって自ら手を出さずに世界の覇権を握る可能性を高めることになるではないか。
 もっとも、中国そのものが国際司法裁判所の裁定を「紙くず」と称する姿は、常任理事国としての資格を問われる問題なのだが、今や中国資本に目がくらんだ国の物言えぬ存在が国連形骸化に加担しているとも言えなくはない。
 つくづく安倍総理の物言う精力的外交はリスペクトに値する。

 
 しかし、話は飛ぶが尖閣問題は、早急に何らかの実効支配を実現しないと、竹島や南沙諸島のような状況にならないとも限らない。言葉に加えて世界が容認する行動を示すには今が絶好の機会ではないかと思う。
 嘘も100ぺん言えば本当になるという中韓流手法に、日本独特の正義倫理は通じないことを肝に銘じて!