梅や河津桜の情報が頻度を増しているが、今日から春の兆しが強まるという。今朝起きたら室内温度は8度だった。まだ昼夜の寒暖差に身体は敏感だ。
敏感と言えば、アメリカ大統領選に誰しも注目していることと思うが、これほど極端な大統領選があっただろうか。2大政党制ではイギリスとともに代表的な国であるアメリカで、それぞれの政党内にイデオロギーを違えていると感じる候補者によって熾烈な選挙選を展開している。
極右、極左と表現することが適切かどうかわからないが、共和党トランプ氏と民主党サンダース氏の登場は、まさにそうした感覚を世界に発信しているのではないだろうか。そういう意味において、自由主義国アメリカにおいて政治の根本に変化が生じているように感じる。
これまでは、どちらかというと両党ともに保守系で、ハトかタカかの感覚に若干の違いがあると思われていたが、トランプ氏の発言は自国の尊大さを誇るためのアメリカプライドに訴える発言が多過ぎる。
つまり、この時点でトランプ氏は世界を相手に選挙活動をしているとも言えるわけで、たとえが適切かどうかとは思うが、007のシリーズに出てくる世界制覇を目的とする悪の権化にイメージがかぶさるのだ。
このトランプ氏の支持に名高い人種差別集団が加わったというニュースは世界に打電されているが、取り扱いは小さい。KKK、俗にスリーKと呼ばれるクー・クラックス・クランである。私は中学生の頃、靴まで隠す白装束マントに三角頭巾をかぶった集団が黒人蔑視思想のもとに、奇抜な儀式を行っていることに衝撃を受けたものだ。こんなおぞましい組織が日本に無くて良かったと子供心に思った。
最近の報道では、トランプ氏が意識して大袈裟な発言をしているだけで、実は大統領になれば、経済人として成功した手腕を見せるだろうという擁護論が出て来ている。しかし、目には目を、歯には歯をのKKK的人種であることは間違いないようだ。
かたや、サンダース氏は貧困家庭や学生などの若者たちに訴える弱者救済を前面に支持を広げている。考えると、日本の共産党とシールズの関係にも似た状況がアメリカで発生していると言える。シールズの活動に日本共産党が街宣車を繰り出すなどの手厚いの支援をしており、しきりに新選挙民の確保戦術に出ていることはあきらかなわけだが、サンダース氏の活動に同じような意向が働いていると思われる。なにしろ、大学までも学費無料にするなどと訴えているのだから、こうした理想主義を支持する層が生まれるのも道理ではある。要するに財政との擦り合せが不可能に近い考え方は、日本でも特定の政党イズムに見られるが、出来ないことを公約に政治音痴に輪を広げる手法と言える。
今回、サンダース氏が敗れても、こうした弱者救済理想掲げ、そこを刺激することによって、徐々にアメリカ的リベラル思想集団が頭角を現してくるのではないかと私は推測している。日本のバブルにも言えることだが、どうあがいてもアメリカンドリームの再現は困難な経済環境を考えれば、逆にこうした思想が台頭してくるのはわかりやすい話だ。
さあ、日本の政治の現状だが、人によって想うことは千差万別であることを前置きして、野党結集の話はある意味わかるが、呆れてもいる。
民主党と共産党の選挙協力にまず驚いた。共産党の連合政府構想は実現不可能だと思ってはいたが、共産党が自ら育てた候補者を降ろしてまで候補者を民主党候補に譲って一本化するなど誰が想像できただろうか。
実際に、岡田、志位、小沢といった野党首脳陣が手を組んで万歳をしている図は、こうも政治家とは理念なき人種なのだろうかとの思いを有権者に感じさせたのではないだろうか。
その最たるものは、民主と維新の合流である。維新21人のうち半分は元民主党の所属議員で、松野代表をはじめ除名された人や、離党にあたって口汚く民主党を論じていた人が多勢なのだ。それが、選挙選目当てで元の鞘に納まるだけのものが何故新党と言えるのか。
解党した人間が、また集合するだけの話に新鮮味を感じる有権者がどれだけいるだろうか。まして政権運営能力が欠如したうえで、互いを罵り合って袂を別れた政党が戻るというのが今回の野合と呼ばれる合流なのだ。
新鮮な味わいを持つ品種をかけ合わせて、新しい品種を作ったらとても味わい深い品種が誕生した。だから新しい品種にふさわしい名前をつけよう!・・というのならわかるが、腐った品種が再びかけ合わさって、名前を変えたところでどれほどの値打ちがあるのかと感じる。
昨日の参議院予算委員会での蓮舫議員の質疑。名が売れていて、発言力があることから党上層部の存在にもなっている議員なのだろうが、相変わらず謙虚さに欠ける上から目線の発言。自民党の女性議員でここまでエキセントリックに対峙論戦する人は思い出しても出てこない。まったく反省が出来ていない証拠なのだろう。まだまだ、民主党の蘇生には時間がかかると思えてならない。
また長くなりました。ご容赦のほど願います。