幸手産業団地がいよいよ来月後半くらいから、進出企業に対する土地の明け渡しが開始される予定となっている。正式には4月からのはずだが、企業側にしてみれば一刻も早いにこしたことはない。
昨日、ヨコレイが幸手産業団地に進出というニュースが報じられた。全区画で食品関係が3社入る予定になっているが、ヨコレイとは横浜冷凍のことである。資本金の規模では進出する企業の中でも比較的上位にランクされる企業である。
この横浜冷凍を例にとると、埼玉県企業局のプレゼンに始まり、マーケティングから事業計画策定、役員会決定の段階を経て契約に至っても、かれこれそこから2年以上部外秘として情報凍結状態となっている。これは、なにも横浜冷凍にこじつけた洒落ではない。トップ判断はしたものの、組合、株主、融資対策など諸々の調整作業があるのかどうか・・・進出決定をした多くの企業が発表を控える傾向にあるようだ。
また、企業局による造成事業にそれなりの期間が必要であり、それに合わせればいいことであって、発表を急ぐことはないとも考えられる。
しかしながら、すでに早くから発表しているところでは、トラスコ中山という機械工具の仕入れ卸会社と、一昨年暮に話題となったニトリがある。どちらも優良企業だ。
前者はおそらくジュイフルホンダやビバホームといった量販店大手なども有力な取引先と想定しているのではないかと推測する。
もっとも、幸手市民はもとより、近隣が関心を持つのは、どの程度の雇用計画を持っているか、さらにはどの程度の投資コストが計画されているのかといったところかと思う。
横浜冷凍は設備投資に約38幾円、当初雇用は40人程度としている。
トラスコ中山は55億円の投資、雇用は150人といった当初プランで予定している。面積はどちらも1.2~1.5ヘクタール(1㌶は約3,000坪)となっている。一昨年の暮にビッグニュースとして発表されたニトリは、たしか250億円の500人規模だったと思うが、これは3万坪以上の規模を予定しているので、そもそも桁違いではる。この点については、当初の発表通りになるかどうかは未知の部分がある。
ともあれ、どの企業にも早い稼働開始を実現してもらいたいものだ。整地が終わりかけた見通しのいい前農地だった広大な土地が、1年後にはどういった風景に変わり、どれほどの経済効果をもたらす土地に変貌するものやら・・・・幸手市民の夢を育んで来た産業団地の完成が、いよいよ現実になる日が近づいている。