書き連ねてきた知事選は少しの間休筆することとして、今日は今時の話題として、テレビに関することを、感じたままに書いてみたいと思います。
一昨日の夜、久しぶりにゴールデンタイムのバラエティークイズ番組を見ていた時の話です。ホリエモン=堀江貴文氏が出場することに驚きもしたのですが、それに興味をそそられて画面に見入ったのも確かなことでした。このブログのフォロワーの方々にもご覧になられた方が多いことと思います。
名うてのオールランド雑学識者を介して、王座に上り詰めるのは誰かという番組で、通算4回目になるということでしたが、前3回はヤクミツルが2回、宇治原○○が1回頂点に立ったようです。
さて、局としては視聴率が最大の優先事ですから、一問終わるたびに堀江氏をクローズアップし、まるで同氏を主役に筋立てされたシナリオ付きクイズ番組といった様相を施していました。
一問ごとに入れ替わるという順位のアップダウンシステムは運も必要で、必ずしも絶対的な識者が勝利する構成にはなっていないところが、いかにもバラエティーとしてのご愛嬌といったところ。
堀江氏は、間違ったら圏外離脱の土壇場をクリアして、結局は王座を獲得することとなりました。結果、堀江氏がキングになるように仕組まれているとしか思えない番組構成でした。
しかも劇的な感じを与えるかのような大団円でジ・エンド。
ホリエモンを起用したこともそうですが、カメラは常に彼に向けられ、最後は主役に祭り上げてしまうテレビ・・・これで完全に彼もタレント化していくことになるのだろうと感じた次第。社会倫理にはずれた過去があろうとも、テレビ、芸能の世界は、話題かつ視聴率が優先され、かえって貴重な存在として迎えられる傾向にあることは間違いありません。
ところが、もっと驚いたことがあったのです。
途中、政治をテーマにした問題のときです。「次の写真の3人が誰かを左から順に答えなさい」というものでしたが、左からオバマ、メルケル、キャメロンの顔が並んでいるのですが、タイムアップ寸前まで、あの優秀な人々から手が上がらないのです。タイムアップ寸前で伝説的数学教師のふれこみで出場していた解答者がボタンを押しました。彼の口から発せられた回答は・・・「ブッシュ」
えーーー! これでは、おそらくあとの二人もわからなかったでしょうね。 すべての出場者が、いずれも博学を認められている方々ですし、とくに最後の段階に残った方々が、これほど政治感覚、国際感覚がないことに対し、私の頭もグルグル回ってしまいました。
高名な熱血教師がオバマの顔も知らない現実は、バラエティーのまま終わらせていいとは思えないのです。万が一、ウケ狙いのやらせだったとしたらひどいものです。
来年から選挙権が18歳に引き下げられることで学校現場はてんやわんやの状況にあります。若い世代に政治への感心を高め、国際感覚を養ってもらわなければならない時代背景が生まれたわけです。
中学生や高校生に政治や選挙への感心を持ってもらうのに、最も手っ取り早い方法は、進学試験問題に政治を取り上げればいいのです。しからば塾でもそうした講座が必要になってくるはずだと思うのですが、いかがなものでしょうか。