舗装のはね返りもここまで熱いとうんざり、身体の持続性がそがれていくようだ。しかし、朝夕は気温も落ち着き、熱帯夜は影をひそめてくれるようで、こんな時期を、いわゆる「残暑の候」というのかと・・・。
広島市安佐南区を中心とした土砂崩れ災害は、時とともに被害者と不明者が増え、台風でもない大雨としてはまれにみる大惨事となっている。
昨日朝は13名の犠牲者を報じていたと思ったら、見るたび、聴くたびにその数は増え、現在では犠牲者39名、不明者26名にのぼっている。
現場の光景はアップ図、望遠俯瞰図いずれも土砂というより山自体が崩れた姿をはっきり見せている。そこはまるで、依然からあった沢のようにも見える。それだけ大地が動いたことを示していることになる。
崩れたのが深夜だったというのも被害を大きくしたと思われる。不気味な異常音を察して、家族総出で避難したという家庭もあったが、そのお宅には多量の水を含んだ土砂が流れ込んでいた。まさに間一髪だったと推測できる。
掲題の記号はすでにお気づきのことと思うが、局地的豪雨が広島を襲った、その雨量を示すものです。3時間に217㍉という大雨量。我が幸手市で考えると、昨年、床上浸水が市内で数件発生した台風の時、たしか1時間37㍉だったと記憶している。しかも3時間も降り続けたわけではない。
つまり、平均時間雨量70ミリというとてつもない量の雨が3時間降り続けるということがどれほどのものかだ。さらに、この降雨の前にも雨天続きの状態もあったということになれば、山はかなりの水を吸い込んでいたと推測できる。山林の根の深さも持ちこたえられないほどの水が入り込んでいたのだろう。
ただ、画面で見るこの地区の住宅開発は素人目に見ても、無理な山間地の造成という感じがしないでもない。山林を切り崩して造成した土地に県営の集合住宅や一戸建てがいくつも建てられているが、結局、住宅の裏側は山林がせまっている。開発の際の地質調査や造成工事がどれほどのものだったかと、ふりかえさせるに十分な現地状況である。
サラリーマン時代の親友が広島の佐伯区にいるので、何年ぶりかで電話したが、10㌔ほど離れているので雨と雷はあったが、なんでもない、電気も水も普段通りだと言っていた。しかし、考えてみればわずか10㌔の違いが、この3h217mmに見舞われなかったということは、いかに今回の豪雨災害が局地的な豪雨であったかということになる。
今、県が洪水対策に腰をあげはじめた埼玉県東部地域のどこかが、同じような豪雨に襲われたらと思うとゾッとする。
亡くなられた方々に心よりのご冥福と、行方不明の皆様のひと時も早い発見が叶いますことを、慎んでお祈り申し上げます。