ここ数日、ゲリラほどまでに至らない雨に毎晩洗われています。花木も一息ついてやれやれといったところで、さぞや水分不足のストレスから解放されていることだろうと思います。もちろん、私たちにとってもそれは同じ。若干、数日前の燃える暑さが少々控えめ加減に感じはしませんか。それでもクーラーカットはとてもできない!まだまだ猛暑。もう少しの辛抱か。
今日は、朝8時から始まったメジャーリーグの衛星ライブ中継に見入った方が多いと思います。まず私の感想ですが、イチローは遠い日本の見えぬ糸でつながっている多くのファンへの思いやりにあふれていましたね。なにしろイチローらしいクリーンヒットをレフト前に決めてくれたのが初回でしたからね。もしも4打席や5打席目まで引っ張られると、その間約3時間以上、トイレ以外はどこにも行けなくなるわけですから、さすがイチローと妙な感心をした次第。
ベンチを飛び出したチームメートに祝福されるイチローの顔は、ほんのり上気した様子の、あまり見ることのない顔つきになってました。
過去にこの偉業が達成されたのは3度しかないわけですが、最初のタイカッブは1920年代の出来事ですからアメリカ人でさえ、たとえテレビにしてもその場面に接した人は少ないはず・・・だいいちテレビがあったかどうか?
次のピートローズは1986年で衛星中継のない時代。ということは日本人でこれに遭遇した人はごくまれ!
そして今回のイチロー。たまたま時間的に都合のよい朝8時からということで見入っていた人も多かったと思います。その人たちは、皆一様に衛星中継の意義をいつも以上に実感したことでしょう。
なぜなら、この数字を追う選手は3,300本代にまで届いている同僚デレク・ジーターですが、イチローと同じ歳ですから、おそらく達成ラインまで選手でいることは難しいでしょう。記録的にはまだまだですが、ツインズのマウアーが大量安打製造機の可能性を持つ選手かなと思いますが、なにせ捕手というポジションにクエスチョン!といったところです。
つまり、確率といった観点で考えると、奇跡的な確率で偉業達成を目にしたということが言えませんか? そう考えるといっそう感慨深い4,000本安打なのです。
試合後の記者インタビューで、素直に喜びの言葉が出てこないイチローもイチローらしいといったところ。難しい哲学的な言い回しになってしまうのですが、それが驕れるタイプの気取った発言に聞こえないところがいいですね。でも、野球少年たちにわかりやすい言葉が聞きたかったところでした。
「イチローは間違いなく殿堂入りするでしょう」と祝福したローズの言葉が偉業の重味を感じさせます。