ボランティア作業の休憩時に見た現地の風景、とは言っても風光明媚なものではなく、大きく残る爪痕です。こうした光景を見てあらためて思うのは、自然災害の驚異であり、現在の被災地以外の下り坂の関心度であり、政府の無策ぶりです。
初日の作業が終了後、議会事務局を通じてお願いしておいた石巻市市役所への訪問をなんとか実施できました。正装の用意はしていったのですが、時間的に着替える間がなかったので作業着のまま5時頃でしたが駆けつけました。丁寧に応じてくれた議会事務局長に「特例公債法案が可決されず困っている自治体と蓄えがあるからさほどでもないという自治体に分かれているようですが、こちらではいかがですか?」という問いに「石巻市とその周辺自治体は、もともと財政が苦しかったことから合併をした経緯もあるので、まさに厳しい状況です」ということでした。当然と言えば当然のことですが、そこに政府への怒りの思いが込められているのを感じました。
職員の不足も実態にあるそうです。石巻市では47人の職員が亡くなったそうです。
被災地15市町村連絡協議会がちょうど12日に開かれ、合計936人の職員不足のうち、現状665人が支援されているが、まだその差が足りない状況で、全国の自治体に緊急の支援要請をするということでした。
最初の写真は女川地区で土台から破壊されて横倒しになったビル。建築の参考にという理由で残されているのだとか。2点目は私たちが作業した場所から5mほど上がった新築まもなかった住宅。よく見ると海水がしばらく残った様子が壁に残り、瓦のグシが落ちた状況が見てとれます。
3、4点目は、竹の浜地区の地盤沈下の現状。防災無線は何を思って立っているのだろうか。応急仮設道路も時間で海水に覆われる状態です。
5点目は石巻市内でポツンと営業している仮設の小さな布団屋さん。周りは手付かずの更地状態です。交通量の多い国道脇の小さな仮設店舗での商売がいつまで続くのか人ごとではありません。