大学不認可問題は1週間足らずで一件落着となった。文科大臣が批判の対象として集中砲火を浴びないように省の側で発言の意図等を含め、事が延焼しないように配慮し、早期決着が図られる結果となった次第。
やはり、ここで感ずるのは良くも悪くも、官僚は知恵が働くということであり、省のトップである大臣についてはある程度(人による?)守ろうとする体質があるということです。
大学側の「勝った!」という言葉も、教育の場面での出来事と思うと品が感じられないが、それ以上に大臣に言葉の重みがなかった、つまり重要な裁量発言をするにあたり、しっかりとした調査確認を怠ったということになるのだろう。要するに、今後のあり方と同次元で語る状況にはなかったのだ。
今後の認可のあり方に対して、改革に向けた方向性を投げかけたという官僚のマスコミ誘導はなかなかのものであり、私はもとより多くの関係者も以前よりそれは感じていたことなので、そこに大臣は助けられた形になった。
考えてみれば、今回のことがなければ省側からの自発的改革提起は有り得なかったかもしれない。大臣にしてみれば、今回はひとまず承認して、それと同時に今後の認可システムやスキームの改革を役所に指示指導すべきでした。ならば、大いなる賛同の拍手で歓迎されたやもしれなかった・・・と思うのです。
自民党も大事な臨時国会は決めるべきことを優先して、委員会などでこの問題をあまり追求すべきではないと思います。特別な人がイレギュラーなことを口にした程度にしておくべきです。今の政権に何を言っても、暖簾に腕押しと思えば今更任命責任でもないだろう。他に決めるべきことは沢山あるのだから、とにかく1票の格差是正まで早期に議論してほしい。これを決めないと、いくら解散総選挙をしても訴訟になれば無効選挙になるはずだから。
首相をさておき、年内の解散はない!とベテラン議員に発言する幹事長とはいったい何なのだろう。官房長官は解散は総理の専権事項と言ってはばからない。いったいどちらが正論?
いずれにしても、野田さんと輿石さんの綱引きでしかない今の政権内部の実態だと私は感じている。オバマ大統領再選の影響でTPPがさらに混迷を深める材料にもなりそうだが・・・・