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No.3795 自制心と謙虚な精神

2025.02.07

 国会の予算委員会で、慣例を無視し、不勉強がゆえのルール無視の要求をして叱責された新人議員。叱責をした予算委員長は立憲民主党の安住委員長、された議員は国民民主党の橋本幹彦議員。この事案では、国民民主党の古川幹事長からも橋本議員に対して厳重注意が行われました。そもそも、いきなり当選したばかりの議員を国会の花形委員会である予算委員会に送り出すこと自体、この政党の若さがあらわれているように思います。本人は28歳という年齢もあってか、はやる気持ちで委員会に臨んでいたはずです。なぜなら、この議員は、一昨年4月の千葉県議選で成田選挙区から立候補して落選した方で、昨年の衆議院選に埼玉13区に落下傘候補として立候補し当選した議員なのです。まさに自らの選挙区における存在感・知名度を高める意識が焦る気持ちに拍車をかけたものと思います。若さにまかせた猪突猛進もわからないではありませんが、場は国会ですから、若い議員には国会ルール以外も思慮した教育が政党としてあってしかるべきではないかと感じます。当初の委員長注意に耳を貸さず、さらに無理難題を要求し、叱責を受けたというのも問題です。まずは自制心や謙虚さを人間教育の一貫として行うことも有ってしかるべきかと。なにせ、国会議員とはいえ28歳の成長途上の人物ですから。
 国民民主党が103万円の壁というワードが広く受け入れられて議員数を増やしたことは認めますが、選挙後のスタンスでは財源は与党に任せたいと、肝心な部分を人任せにしたことは理解に苦しむところです。また、玉木代表の私的事情から3カ月の役職停止を決定したものの、それが妥当かどうかは別にして、メディアに登場する機会に変化は感じられず有名無実化しています。メディアにもケジメが無いということかもしれませんが。
 今の国会は与党の少数化もあって、各党が国民の思いを意図した無償化や減税に関する議論に集中しており、そこに政治資金問題の追及が止むことなく続いています。いわゆる3点セットの議論が野党によって続く現状で、これは7月の参議院選を意識して、こうした議論を引っ張り続けたいという狙いが感じられます。もちろん衆議院選も視野に入れてのことでしょう。はたしてそれでいいのだろうかと感じることが多い最近の国会議論です。