今日3日の午前0時に八潮市道路陥没現場の救出作業が再開されました。想像を遙かに超える陥没状況は、救出の困難さと下水道復旧に向けた時間への不安が重なり、流域住民にとって気が気ではないといったところです。
足立区の浴場銭湯組合では、これらの住民に対して無料での利用を開始しましたが、利用内容については足立区ホームページをご確認ください。こうした動きが県内隣接自治体でも始まるようであればいいと思いますが、県の補助金なども視野に入れてもらえればいいと思いますがいかがなものか。
先週、県の重職にある職員さんと久しぶりに一献かたむける懇親の場がありました。聞けば、陥没現場の下水本管は各地から集まる下水の最下流地帯にあることから直径が4m以上もあるということでした。実際は4.5mのようですが、背丈の2倍以上もある管が破壊されるに至った事実は、今後の各地の道路陥没の可能性を示唆しているとも考えられ、不安は隠しきれません。管の土中設置の深さが深ければ深いほどかぶさる土砂の量は多いはずですから、深ければいいと言うものではない感じです。また、先行して設置されている水道管やガス管との関係もあるでしょうし、更には浅過ぎれば異様に超巨大化するトラック群の影響も受けやすくなるでしょう。
トラックに関しては、スピルバーグが世に出たデビュー作の「激突」という映画を思い出します。コンボイと呼ばれる巨大なトレーラートラックにちょっとしたことをきっかけに追いまくられ、煽られるドライバーの恐怖感を戦慄に映像化したものです。エンディングはトレーラーが谷間に落下したのですが、最後まで運転手の顔が画面に出ることはなく、コンボイの正面と追われるドライバーの焦燥感に襲われる姿が常にクローズアップされる単純単調なストーリでしたが、記憶から遠ざかることのない迫力満点の映画でした。
このコンボイに負けず劣らず、最近の道路事情には大きなトレーラートラックが増えています。中にはコンテナを2台連結したものもあります。トレーラーでなく大型トラックでも巨大化しています。そのサイズはまさに大国アメリカに近づいているような感じで凄いものがあります。
現行の大型トラック基準は、全長12m以内、全幅2.5m以内、全高3.8メートル以内となっており、重量基準は車重6.5トン以上、積載は11トン以上となっていますが、重さについては過重積載違反車がいるのが現実のようです。
トレーラークラスでは、長さだけで言えばポールトレーラーが16メートル以上、フルトレーラーでは25メートル、18トン以上が公道を走っているのです。建設現場用の巨大重機や新幹線車両などを運んでいるトレーラーと言えばわかりやすいでしょうか。こうした車のタイヤの本数は30本前後になります。
何が言いたいかと言えば、これらのせいだけとは言い切れないものの、最近の道路の傷み、轍の深さ等々を想うと荷物運搬車の大型化が影響しているのは間違いないところかなと感じるのです。行政も道路補修費にかける税金は毎年のように高額になります。社会の変化はこんなところでも庶民生活に関わっていると思えてなりません。
まずは何を置いても、転落したドライバーさんの一刻も早い救出を祈るだけです。これは天災ではありません、とは言え人災を問うにしても容易いことではありませんし、どうしたら点検チェックが可能なのか、どのようなチェック方法があるのか、今後の展開が早急に求められるということでしょう。
記事一覧
No.3793 救出作業再開と今後
2025.02.03