記事一覧

No.3786 万里一空

2025.01.13

 今号の表題は、昨日行なわれた「令和7年幸手市二十歳を祝う会」で配布されたパンフレットの表紙タイトに用いられたものです。過去には雲外蒼天なども使われましたが、今年は剣豪宮本武蔵が記した「五輪書」にある名言を実行委員会のメンバーが選択したものです。
 武蔵が意図したのは「世界は一つの空のもとにあり、どこまで行っても同じ世界である」で、それを「心迷わず精神を修養し、身体の鍛錬を極めれば目標の到達できる」と結んだのですが、更にそれを解して「目標や目的に向って、やるべきことを見失わず努力し続けること」として、限りない努力とチャレンジ精神を問うたものとされています。
 なにやら、相撲の世界で昇進時に語られる四文字熟語に使われそうな言葉ですが、実際、座右の銘にしている人が少なくないようです。

 幸手市で二十歳を迎えられた方は、女性167人、男性216人の計383人ということで、年ごとに減少しているのは必然的と考えるべきか、やむを得ない現象でもありますが、整然と座り、いかにも厳かな式典を当事者たちが作っている様が、まさに感動ものだなあと思った次第です。
 九州地区の同会での当事者パフォーマンスは世界的に有名とのことですが、テレビが報じる想像をはるかに超えたド派手に着飾った若者の姿に、女子アナが「素敵ー」と声を発していたが、私的にはそう感じなかったのは私の感性が時代に合っていないということなのだろうか。来月、後期高齢者入りとなる立場では、それも致し方無いのかもしれないと思いつつ、まだまだ万里一空の精神を持ち続けたいと念じる自分がいます。