オーストラリアで16歳以下のSNS使用を禁止する法律が可決されました。日本でも、都知事選や兵庫県知事選でSNSの効果が極限に近い形で示されたばかりですが、選挙のみならずスマホの存在が社会にもたらす影響は並々ならぬ時代になったと感じるのは確かなことです。良好な影響もあるでしょうが、多発する犯罪事件にスマホが関わっていることが多いのは驚きです。
教育現場ではSNSで特定生徒への心無い批判が集団いじめへと展開していくことが問題になっています。実際に、それによる自殺も少なくありません。
闇バイトしかり、中央競馬会では開催中の居室内でスマホを持込み、使用していたとして女性騎手が廃業し、今また二人の若手騎手が最高1年の騎乗停止という措置を受けたばかりです。これはギャンブルという世界ですから外部との関りは絶つのは当然ですが、孤独になれていない現代の若者はスマホにペット的感覚を持つのかもしれません。気持ちはわからくもないのですが、それじゃダメじゃんといったところです。
ただ、スマホは家族争議を生むほどの特異性を持ち、サスペンスドラマではトリックツールやストーリーの重要な脇役に使われるなど、今や社会を席捲している雰囲気すらあります。兵庫県知事選ではSNSにより日に日に街頭演説に人があつまり、終盤の姫路駅前には5千人とも言われる人が押し寄せました。4年前の大統領選挙直後にはトランプがSNS上で声掛けしたことにより大集団となって議会乱入暴力行為にまで発展したのです。
今回のオーストラリアの法律がどれほど効果があるのか様子見として、違反はSNS運営者に適用されるだけだとしていますが、どのように違反を摘発するのかが難しいと思います。罰金過料金額は最高49億円とか言いますが、額ほどにはインパクトが無いような気がしてなりません。
パソコンが出来ないと21世紀の門はくぐれない、と言われたのは久しく前のことです。その21世紀に入ってほぼ四半世紀が経ちますが、パソコン変じてスマホに支配されかかっている現代社会が恐ろしいくらいです。
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No.3768 SNS使用禁止令
2024.11.29