明日はまれに見る寒波だとか。スクールガードも厳しそうだ。
厳しいと言えば、来月になるとまた食料品などの価格が上がるという。戦(いくさ)がこれほどまでに世界経済に打撃を与える現実を、おそらく生まれて初めて経験する人が多いのではなかろうか。生活物価の上昇は驚異的だ。
長らくデフレが続いた日本でも、昨年の2月24日を契機に激しい価格変化が起こっている。昨日、届いた電気料金通知を見たら22,000円越えで驚いている。私はあまり関心なかった公共料金だが、このところの電気・ガスの使用料のすざましさには驚くばかりだ。家族4人の時はたまにあったそうだが、二人になっての2万円越えはなかったという。
さらに今日のことだが、6月から東京電力は平均約29%の値上げを国に申請したという。どうじに3170億円の赤字も公表したが、一般家庭がその責任を負わされるという感覚を持つ人もいるのではないだろうか。他の電力会社も追従するのは間違いない。
3割の値上げが家系にもたらす影響は、2万円が2万6千円になるのだから尋常ではない。まして6月はクーラーを使う時期だ。電力会社はそれを見込んでの価格計画なのだろうか。おそらく、まだ原油価格が上昇するとの予測を立てているのかもしれない。電気が上がれば生活消費財の多くも比例的に上昇するはずで、昨年10月に値上げされた食料品も来月からまた値上げ予定だという。サイクルが半年あるかないかの値上げラッシュ。
市民生活に直結する現場を視察する感覚と、良好な運転手を務める意味合いから買い物にはよくついていくが、最近のお魚くんたちの高いこと高いこと。冬は鍋が一番だと考えて、売り場を覗くとなんとなんとタラまでが高級魚の仲間入り。おいそれと冬鍋も堪能できない現実となっているではないか。考えて見れば、サケ、サバ、サンマくんたちが食卓に乗る回数が減ったことに、あらためて若かりし頃の“いにしえ”が懐かしく思える。
報道では、複数の有名企業が大幅な賃上げを予定しているそうだ。大企業は、中小企業を泣かせながら自らの内部留保はしっかり獲てきた。昨年の2月24日以降に決算を公表した企業の多くは、大幅増益を示していたと記憶している。ならば、働く人たちに還元する量を抑えることなく、吐き出す経営方針を用いた大企業がどれくらいあるだろうか。
いわゆる労働分配率は低く抑えてきたのだから、今年こそ本格的な賃上げを実現してもらいたいものだ。しかも、ボーナスに影響しない各種手当を対象にするのではなく、ベースアップをしっかり実行してもらいたいと思う。
中小企業の賃金が上がらない限り、日本の経済は決して明るくならない。労働の対価少なくして年貢ばかりを揚げられたのでは民も浮かばれない。農家などは物的年貢とも言うべき米価が落ち込むばかりでは米作りにいそしむ立つ瀬が無い。まさに、悪代官ならぬ我らがお代官様出でよ!ではないか。
亡き安倍総理も第2時政権では毎年のように賃上げの必要性を訴え、経済界の重鎮に理解を求めてきた。岸田総理もその旗を降ろすことなく高く掲げた発言をしている。言葉だけに終わってしまうかどうかは神のみぞ知るだが、そろそろ本格的に山が動きそうだと希望的観測をしておくこととしよう。